無責任賛歌
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2000年10月25日(水) |
今日は三度も昼寝した。やっぱ体変だわ/『冬の教室』(大塚英志)ほか |
さあ、超音波検査だ。 と言っても別にヘッドギアをかぶせられ目薬差されてベートーベンの第9聞かされながら洗脳されるわけではない……ってされてたまるか。 でも疲れているのか、検査ベッドに横になった途端、眠ってしまう。医者から名前を連呼されてハッと目を覚ましたが、なんだか死の床から呼び起こされたみたいでイヤだ。風呂の中で落ちてしまうことも多いし、失神グセでもついたか? 待ち時間にアサヒグラフ「愛のコリーダ特集」読んでいたが、監督の大島渚にインタビューしていた映画評論家と称する女性が、半端でないバカで、監督に向って「どう言う意図でこの映画を作ったのですか?」なんて質問をしている。当然大島氏は激怒。なのにバカは畳み掛けるように「監督に映画の意図は聞くものではないということですか?」と聞いて、「そうです」と答えられてしまう。アサヒグラフは後がないという話だが、こんなバカ飼ってるようじゃさもありなん。
検査が終わったので心置きなく「柳川屋」でうなぎ櫃まぶしを堪能(おいおい)。看板には五百円引きと書いてあったので喜んで頼むといつも通りの値段。よく見るとクーポン券を持っている客のみだった。……ってそんなもんどこで手に入れるんだよう。 でもここのうなぎはマジで美味いので(炭火焼はやっぱりいいやね)、そのうち柳川まで行って川下りを楽しみながら食べてみたいものだ。
大塚英志『冬の教室』読む。『多重人格探偵サイコ』の外伝みたいな作品だが、この人の小説はどれも時代の閉塞間から脱出しようとあがき、そして諦め、壊れていく人間が一貫して描かれている。なんだか壊れることでしか人は救われないような書き方なので、読者によって評価は分れるだろうが、これがこの人の真摯な姿勢なのだろうと思う。ヒロインの「人魚」って、現実のあの事件のあの人なのね……と思って読むと一興(でも古い事件持ち出してくるなあ)。 山田風太郎『野ざらし忍法帖』読む。短編集だがどれも珠玉の作品揃い。というか山田風太郎に駄作はないな。「ナンセンスに徹してどこが悪い」と言い放つあたり、実に潔い。いやあ取り外し自由の○○○って、便利なんだかどうなんだか(^_^;)。ウチのメンバーには池波さん好きが多いが、私が一押しする時代小説は何と言っても風太郎師匠である。今、石川賢が『柳生十兵衛死す』を漫画化しているが、これは燃えるぞ!
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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