無責任賛歌
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2000年09月18日(月) |
ゴキブリと音痴娘と構造記憶と/『僕らは虚空に夜を視る』(上遠野浩平)ほか |
先日、仕事が回ってこないなあ、と日記に書いていたら、今日はいきなり仕事がどんと回されてきた。滅多なことを書くものではない。 同僚の女性が「ゴキブリだけは怖い」なんて話をしている。この手の話を聞くたびに「戦後女性は強くなった」というのはつくづく嘘だという気がしてしまう。私のお袋もそうだったが、昔の女性はゴキブリくらい平気でたたき殺し、踏み潰していた。戦前の女性に比べて、現代の女性のほうが自立しているという主張は、以前から首肯しがたいと思っていたが、それを証明する一例だと思う。 もっともその同僚の女性が無責任だと言いたいわけではありません。一般論ね、あくまで。
テレビ『男と女!! 雨のち晴』を偶然見る。芝居の参考資料にと買った『探偵ファイル』にも登場していた女探偵の渡邊やよいさんが出ていてビックリ。探偵もやっぱり刑事と同じく二人組で行動するのが基本なのだなあと知り、勉強になる。他人のプライバシーを覗く下世話な番組とバカにしちゃいけないのだ。 続けて『ヘイ!ヘイ!ヘイ!』を見ていたら、菅野美穂が出てきて、安田成美以来はないかと思えるほどのイタい歌いっぷりで『愛をください』を熱唱している。この歌、最近やたら耳にするが、視聴者はみな、同情ないし失笑しながら聞いているのだろうな。松本人志が「やらされてる感が強い」と言い切ったのは流石(^o^)。
上遠野浩平『僕らは虚空に夜を視る』読む。創刊された「徳間デュアル文庫」の一冊。デュアル(二重)に引っ掛けたんだろうが、内容も、現世は幻影に過ぎず真の現実は……というフィリップ・K・ディックの『記憶売ります』ほか、SFではオーソドックス過ぎるネタ。でもだからこそ、この作者の作品中、もっとも読み応えのある出来に仕上がっている。なぜ、アチラとコチラの世界が平行して存在しているのか、という理由がキッチリ描かれているのだ。作者が『ブギーポップ』だけの作家ではないことを示した一冊だろう。 『動画王 vol.11』、妖怪特集は三十年来の妖怪ファンとしては嬉しい限り。フルタの『百鬼夜行』フィギュアまでチェック入れてるところがマニアック。京極夏彦『怪』シリーズ、やっぱり『必殺』シリーズにインスパイアされたものと判明。更に『マジンガーZ対デビルマン』を狙ったという京極氏の発言にぶっ飛ぶ。でも『さくや』の妖怪を流用してるあたりちょっと作りがセコイぞ。
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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