無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2000年09月03日(日) 警察も役所/『ら抜きの殺意』(永井愛)ほか

 朝、女房連れて博多署。
 アポとっておいたのに担当のAさんおらず、代理の人が調書を取る。朝っぱらから事故があって出張ったらしい。
 掲示板に今年8月までの管内の交通事故件数と死亡者数が出ている。
 約2500件で9人の死亡。
 一日に10件事故が発生し、ひと月に一人が死亡している計算。
 なのに女房、「なんだ、月に一人しか死んでないんだ」と恐ろしい発言。感覚が麻痺してるぞ。
 調書は殆ど係官が誘導して作る。
 「車の動きを読めばよかったね」と言うので、女房が「はい……」と答えると、調書は「車の動きを読めなかった私も不注意でした」と自責の文章に仕立てられてしまう。
 よく自白調書が「警察官の誘導で作られたもので」と、裁判で証拠能力を疑問視されるのは、こういうところに問題点があるのではないか。
 ともあれ、警察での手続きはこれで終わり。
 あとは女房に、治療に専念してもらうだけだ。

 なのに結局、劇団の練習に今日も出かける女房。
 雨降りなので滑って転ぶと危ない……と思っていたら、実際に滑って足をつき、声にならない声(どんなだ)をあげる。
 練習場には桜雅、塩浦両嬢のみ。ヨシヒト嬢は給料日前で交通費がなく、鴉丸嬢は雨だと自転車なので外出できないとか。……なめくじ長屋か。
 練習に口を出す気はないので本を読んでいたら、台本のことで質問される。
 「『嗚咽』ってなんですか?」
 桜雅嬢、吐くことだと勘違いしたらしい。
 「咽び泣きだよ」と説明したら、また「咽ぶ」が分らない。おいおい(-_-;)。
 しょうがないから「うえっ、うえっ」と泣いて見せる。
 わしゃ蛙か。
 帰りは、今日も塩浦嬢のダーリンに車で送ってもらう。いつもいつもすみません。

 永井愛『ら抜きの殺意』、嵐山光三郎『文人悪食』、加地伸行『日本は「神の国」ではないのですか』(ねえよ)読む。
 『ら抜き』、ラストで失速するが、途中まではサスペンスフルで面白い。言葉を守ろうとするものと壊そうとするものの対立は最も日常的な葛藤でまさにドラマチック。そこに着眼したアイデアは素晴らしい。
 来年九州でも公演があるそうで、となるとテアトル・エコーが来るのか?
 ……ヨシヒトさん、あなたのお好きな安原義人氏、来福するかもよ(はあと)。
 『文人』、泉鏡花の潔癖症ぶりが楽しい。「チョコレートは蛇の味がする」というが、食ったのか、お前。



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