♀つきなみ♀日記
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2005年03月03日(木) 「ユニクロ靴小売に参入」に軽く一言だけ

ってことで、

ユニクロ、靴小売り参入 衣料との相乗効果狙う(yahoo!news (共同通信) - 3月3日16時8分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050303-00000112-kyodo-bus_all

なんだけど、このニュースにちょっと一言。短いので全文引用すると

以下引用

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは3日、靴小売業ワンゾーン(旧・靴のマルトミ、名古屋市)の株式100%を三菱商事など2社から取得して子会社化し、靴小売りに参入すると発表した。
 ユニクロのノウハウを活用して販売力を強化し、主力のカジュアル衣料との相乗効果やグループとしての業務拡大を狙う。ワンゾーンの会長には、ファーストリテイリングの柳井正会長が4日付で就任する。
 ワンゾーンは1950年に個人商店「靴のマルトミ」として創業した。

以上引用

ほえぇ?
この記事は、記者が知らないのか、すっとぼけて書いているのかちょっと判断に迷うんだけど、「靴のマルトミ」は2000年12月20日に名古屋地裁へ民事再生手続き開始を申請して、事実上倒産したんだよね。

まぁ、裁判所が認めて、再生手続きが行われたので、そこには突っ込まない事にするけど、ここは旧第一勧業銀行(DKB)がバブル期から無茶な貸し込みを行って、倒産直前には、社長もDKB出身者が勤めていた。

本業は靴屋で、独立郊外型店舗を中心に「靴のマルトミ」「靴流通センター」(東京靴流通センターは千代田靴店@現・チヨダで別物)の屋号で展開し、玩具小売の「BANBAN」ジーンズ小売の「FROM USA」を代表に、業態を10以上も抱えた、泥縄会社で、それでも1990年に名古屋証券取引所2部に上場したんだよね。

それを支えたのは銀行としてはDKBなんだけど、一番の問題は、1987年から開始したオーナーシステムっていうFCで、無茶苦茶な条件で、田舎の農家のぼんぼん達や、訳が判っていない、異業種の経営者を煙に巻いて、急速に店舗を拡大し、儲からない店舗から、色んな名目でお金を吸い上げて、訴訟が続出し、それがきっかけになって、商品を供給していた、ナショナルブランドが距離を置いて、商品の供給がタイトになり、ますます売り上げを落として自滅したんだよね、ざっぱに言えば。

今は、実質、三菱商事が商品を供給している、普通の靴屋さんになってるんだけど、ユニクロが買い取る理由がはっきりしない。

マルトミとユニクロの接点と言えば、郊外型店舗出店の最盛期、物件を持ち込むのも、プレハブの「規格店舗」と呼ばれる、原価がはっきりしない、ペコペコの物件をおったてたのも、ダイワハウスなんだよね。行く道が分かれたのは、ユニクロは直営へシフトしたんで、物件もコストダウンし、マルトミはFCを募集して、業態を増やし店舗を拡大し、物件費用はFCオーナーにおっかぶせて、ダイワハウス躍進の原動力になった。

誤解があるといけないので、付記すると、私はダイワハウスを非難する気持ちは毛頭無い。見積もりを出して、それをアグリーしたのは、マルトミだし、契約上もなんら問題は無い。

ただ、その拡大路線に信用を与え、資金的なバックアップをして、訴訟になるようなFCを拡大し、挙句の果てに社長まで派遣してから潰した、DKBの責任は重いと思うんだよね。

話しを戻すと、ユニクロは過去にも、野菜売ろうとしてずっこけたり、いきなり海外出店を加速して失敗したりと、時々へんてこな戦略に走る。よりによって、なんで、マルトミなんか買うんだろう?

柳井さんは、アパレルのえーかげんかつ、無闇に高い中間マージンに着目して、徹底的なコストカットを行って、ユニクロを育て上げたけど、すっごいワンマン社長だ。つか、ある意味、労務&人事としては、凄いアナクロで、飴もでかいけど、鞭じゃなくて、いきなり首を切るタイプの経営者なんだよね。

今回の事業が上手くいくかどうかは、ちょっとお手並み拝見って感じがする。

ってことで、またね。


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