想い出の樹

2004年07月21日(水) 生きがい

生きがいをもって人生を送れるというのは、幸せなことだなぁと思う。
ピアノを教えるという仕事は、本当に好きじゃないとなかなか難しい。
レッスン時間だけが仕事なわけではないから。
常に自分を高めるよう勉強しつづけなければならないし、
教えるだけではなく、生徒の生活環境・精神状態など考慮しながら、
いつも生徒の顔を思い浮かべ、指導についていろいろ考える。
公私混同してしまいがちな仕事だからこそ、
好きじゃないと辛い仕事なのだろうと思う。

でも、私にとってピアノを教えるということは生きがい。
初めてこの仕事についたとき、「天職だぁ!」と思った。
私にはこれしかない。この仕事しかない。
そう思える生きがいに出会えたこと。
本当に幸せなことだなぁと思う。

そして、生活の90%を仕事に尽くしているという日常が許される環境、
というのも幸せなことだなぁと思う。
経済的に完璧に自立していなきゃいけない状態だったら、
絶対に今のような理想のピアノ教育は無理だと思う。(自分の勉強も含め)
ピアノ講師って、ピアノ講師同士でよく話題になるように、
手間隙かかる時間に対して、
(しかもこれまでの技術を身に付けるために、
どれだけの年月とお金が自分にかかっていることか!(笑))
全くお金になる仕事ではない。
経済的なことを一切考えずに、
妥協を許さず仕事へ熱中できる環境にあるって恵まれていると思う。

もうひとつ幸せだなぁと思えること。
それは、この仕事をしているから常に勉強している自分がいるということ。
教える仕事についていなかったら、
今ごろ私はのほほんと、何も勉強せず生きてるだろうと思う。
常に目標がある人生って、幸せだと思う。

仕事をしていて楽しみなのは、生徒たちが成長すること。
成長を見届けることのできる仕事がピアノ講師。
これまた幸せだなぁと思う。
だって、幼稚園の先生だとほんの2,3年だし。
小学校の先生だってずっと付き合えるわけじゃない。
その点ピアノの先生は、週に1,2回しか会えないけれど、
ずっとずっと成長を見守っていくことができるわけで。
この子が大きくなったら、どんなんなるんだろぉ〜と想像するのは、
ほんとにほんとに面白くて楽しいこと。

私のピアノを教えるスタンスは、
今すぐに完璧に弾けるようになることではなく、
15年後くらい先を見ての今のレッスン。
だから、楽しみなのは15年後の生徒たちの姿。
ホント気の長い仕事だなぁと思う。
真の意味での仕事の成果は、15年後にならないとわからないのだから。(爆)
でも、ワクワクドキドキ楽しみな15年でもあるのだろうと思う。
そりゃ、一人一人のピアノへのスタンスの違いによって、
15年後は千差万別だろうけれど。
ピアノで音楽する際に必要なことを注ぎ込んでいけたらなぁと思う。
これほど長い時間をかけてやっていく仕事って、そうそうないと思う。
長い時間かかる分やりがいがある。

今レッスン日は一週間のうち4日だけだけれど、
できればずっとこのくらいでやっていきたい。
全く自分の勉強に時間が割けないというのは、
この仕事に就いた以上私には許せないことだし、
お教室の行事が土日に入ることが多く、
この行事も教育方針として絶対続けていきたいことだし。
練習だけでなく、いろんな講座にでかけて勉強もしたいし。
いろんな演奏会へ行って耳を養っていきたいし。

生きがいを深く追求していくということは、
大変だけれど、とてもとても楽しいこと。
一生納得できない、それくらい奥の深い世界だからこそ、
常に目標が持てて、面白くて、楽しいんだろうなぁと思う。
答えが簡単に導き出せたら、つまらないもの。
答えのない世界を生きがいにした私は、幸せなんだなぁと思う。

でもでも・・・
一度でいいから天才になってみたい。。。。
天才になっていろぉんなことが見えた状態でピアノを弾いてみたい。
一体何が見えるんだろう。(笑)
きっと天才になっても、納得のできる演奏ができることなんて、
そうそうないんだろぉなぁ〜。
でも見える世界はきっと違うはず。
やっぱり一度でいいから天才を経験してみたい。(笑)





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中嶋 [HOMEPAGE]

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