NY州在住 <旧『東京在住』・旧旧『NY在住』>
kiyo



 あの頃の音、再び。

サンクスギビングですが、イサカにおります。
NYCに行くこと出来ませんでした。

毎日毎日学校に行っていると一日が長いな、早く終われよとしか思わないのに、連休にはいると本当に早いのね、おかげでたくさん眠れたし、関係のない本(関係なくはないが授業と直接関係のない開発関係の本)も読めたし、少し運動も出来ました。

そう、運動。
写真です。

分かります?ラケットボールですよ。超懐かしい。
私とつきあいの古い人ならご存じかと思いますが、私は大学時代ラケットボールという超超超マイナーなスポーツをしておりました。私が入学した98年当時は日本は深刻な不況のまっただ中。入学時に東京・東京近郊には約6つのコートがあったと記憶しておりますが、卒業する頃には都内に三カ所になってしまいました。

おいおい、五年ぶり?できるかな、って思ってたら意外と体が動くんですよ。音が懐かしいのよ。音が!ボールのはねる音。実質、最初の二年くらいしか一生懸命していませんでしたが、音を聞いたら、この音この音!とちょっと興奮してしまいました。やっぱり初心者の人とは、ボールの予測の仕方が違うので落ち着いて打てるし、無駄な動きが少ないですね。もう弾道とか地上一メートル以上の話にならないレベルになっていましたが、いいんですよ。どうせ在学中だってそんなに上手じゃなかったんだから。

レンタルラケット代以外は全部無料なのね。コート使用料も!またやろうかな〜って思ってしまった。一人でも出来るしラケット買おうかな。

それほど親しいわけではありませんでしたが、一緒にやっていたあの人たちは、もう一生会うこともないと思うと少し寂しいですね。(連絡が全くないのでもう分からないのよ)まさか今になってしかもアメリカ大陸の山の中で私が大学でまたやっているなんて想像もしていないんだろうな。

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2006年11月26日(日)



 羨望の住環境

 今日テストが終わりました。(ま、テストは一つだけなのですが)それも計量経済学。なんどもこのエントリーでは悲痛な叫びを残したものですが、最後は記憶力テストのように、単語の意味も数式の意味も分からず完全暗記してそれを書き写してきました。不可以外ならどれでも大歓迎というのが私のこの大学のコンセプトなので、なんとかなるでしょう。

 明日の午後からサンクスギビング。だからといって特に予定はありません。色々キャンセルしたし。いろいろな事情で。(提出物とかお金とか)

 さて、私の自宅は、大学院生の寮なのですが大学のキャンパスから少し離れている。徒歩15−20分くらいかな?ま、そこから私の用事がある建物までさらに、15−20分かかるので、都合30−40分くらい歩かないとたどり着かない。バスもあるが、ちょっと遠回り。帰りはバスがないので(州バスが普通に夕方だったりするので)極寒の雪の中歩くことになる。このときに毎年飛び降りる人の気持ちがよくわかる。行くときもバスが来ないで極寒の中30分もまってその夜と翌日から3日間高熱だした。さすがイサカ。もうバスドライバーをにらみつけるのも飽きてきた。
 
 ところが、学部生は、非常に豪華設備なキャンパス内の寮に住んでいるわけですね。各所にダイニングがあり、おいしい。そのダイニングにしてもメニューは日替わりだし、一週間に一度は、テーブルクロスがかけられ、世界の国々の料理が紹介される。図書室・勉強部屋もとても快適なものが備わっていて、その寮が郡立するエリアにいれば何もいらない。友達もいるし、勉強も出来るし、食うことにも困らない。

 他方、私たちは、院生の寮は三つあり、どれも分散しているので、仲の良いお友達の寮に行くには、とても歩けない。(以前歩いたが50分かかった)勉強部屋なんぞはない。(卓球部屋がある。真さんか長谷川くんがきたら神戸の時の再勝負をここでしてみたいと企んでいる)

 最近、学部生の4年生の履歴書・エッセイをチェックする依頼があり(またここでもやってるよ。日本では内職だったのにね)そのたびにダイニングでごちそうになり、勉強部屋を使わせて貰っている。うらやましいこと限りない。建物だって中世のお城のようで格好いいし。

 生まれ変わったら、ここで大学生活を送るのも悪くないかもしれない、と思えるほどだ。(あーやっぱりどうかな。あんなに勉強したくないもの。学部生はアホみたいに宿題が出るので私たちより忙しそうです)ダイニングで学部生の若々しい人たちと食事をしていると、多少イサカ生活も改善される。


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写真は、上から
パーティのあるときのダイニングの風景
そのときの食事。(不思議なメキシコあたりの南米料理)
コミュニティ内の談話室

追伸:私が監修した履歴書とエッセイはどれも相手先企業に大好評で、すご〜〜い企業から内定がもらえたとか。23歳で年収900万ですって。すごいね。ん?私。無理。中身がないから、履歴書とかエッセイでカバーが出来ない。

2006年11月22日(水)



 いつになったら忘れるのか?

 先日久しぶりにスーツに袖を通す。
 そのたびに思っていることがある。

1.ネクタイってあと数百年もすればちょんまげのように変なものじゃないか?だって首から布がたれてるだけよ?
2.ネクタイの仕方って忘れないものかね?
3.酔っぱらいのオジサンがネクタイをゆるめているが、あれは何でとらないのか?みっともなくゆるめるくらいだったら、きっぱり取ってしまって鞄に入れた方が良いんじゃないのか?

 いろいろ疑問は尽きない。

2,については最近答えが出た。茶道みたいなものなんだよ。一つの茶道にだいたい数百のプロセスがあり、一つたりとも間違えてはいけないけど、やってみるとね、体が覚えているものなんですよ。自然に体が動く。ネクタイも一度やると忘れないんじゃないかな。

 スーツって不思議よね。持ってみると結構重いが、来てみると普通。それは、コートなどにもいえることだけど。分散すると楽。リュックサックと同じようなものか?あと、縫製の技術もすごいねって思いますね。着るジャケットによって全然動きの制約感がちがうのかだから。

 ナポリ風とかミラノ風とか縫製にもいろいろあるそうですが、国宝級の職人が作ると、スーツで一晩寝ても全く疲れないとか。試してみたい。金がない。

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写真の最後の二枚は、帰りの機内。さんざん遅れたJFK空港はJetBlueAirways

2006年11月20日(月)



 失敗しない食事

 NYのネタを書きましょう。
 
 日本では、マレーシア料理やタイ料理といったものはほとんど口にしようと思いませんでした。何かパーティがあり、その会場がアジアンレストランであれば行く程度で積極的に行くことはありませんでした。東京にいたときは、あそこの店に久しぶりに行ってみよう、といったように行動決定の要因は個別のお店単位でしたね。

 NYでは、結構、どの店、というよりもどのジャンルを食べようか、ということから先に決めていました。うん、今日はベトナムで行こうとか、今日はギリシャ料理で行こうなど。そしてその中からお気に入りのお店に行っていたものです。

 その上で、東京でもNYでもいえるものですが、値段が高ければ美味しいということは必ずもいえないですよね?今回もそうですが、もっとも高価だろうフォーシーズンホテルでの食事が一番美味しくなかった。全く美味しいと思わなかった。お友達に連れていってもらった体に良い食事のお店や、クイーンズの意味の分からないデコレーションのメキシカン料理屋の方が、遙かに美味しい。意外なほど、美味しい。

 なんで、東京やNYは失敗なお店があるんだろう?と疑問です。そこいくと、大阪やソウルはそれほど失敗がないように思えるのですがどうでしょうか?

 大阪は高級なお店にそれほど行ったことがありませんが、美味しいお店の裾野は広いですよね。安くて旨くて当たり前、そんなかんじ。

 ソウルは、高級なお店に行く意味がない。高いとそれなりに店が高価そうにみえるだけで、味は場末の店と変わらない。日本の不必要なほどの洗煉と清潔さのスタンダードからしてみればどれほど高級でも陳腐で内装も洗煉されているとはいえないので、余計なお金を払う意味は全くない。サンギョプサル・ケランチム・スンドゥブチゲ・ケジャンはどこで食べても美味しい。(というか何度も言うが、200円程度のヨンセイ大学の学食がソウルで一番美味しいと思えるほどだ)

 どうして失敗するレストランがNY・東京にはあって大阪・ソウルにはないのでしょう?理由を考えてみよう。

・まずいものでも我慢して食べ続ける優しい市民が東京NYには一杯。
・そもそも、東京NYには味の分からない奴が多い
・ソウル大阪の人は民度が低いので、まずいものを出そうものならヤクザまがいの恫喝をされる。
・たんなる私の錯覚
・巨大都市東京・NYではあまりにマーケットが大きいので、情報の非対称性により、消費者が、美味しいものへのアクセスが難しくなっている
・東京NYのレストランはVIPを常に相手にしているので、私のような奴には、手を抜いて作る
・他方で、大阪ソウルの人たちにとっては私の育ちの良さが神々しく見え、一生懸命作る
・私の不運な偶然が続いている
・大阪ソウルの人は知恵が回らないので、簡単に作り、まずくなりようがない。他方、腕に覚えのあるシェフは東京NYに集まり、彼らは時として、不必要な工夫をほどこしまくったあげく、まずくなる。

 などなど考えられますが、いっておくが、これはフィクションだ。冗談だ。笑い話だ。真に受けないように。

さ、寝よう。(最近恥ずかしい話ですが非常に非常に忙しく、自室に帰っていないので今日は図書館から更新だ)

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追伸:写真は上からそのまずかったフォーシーズンの料理・体に良い料理・メキシカン

2006年11月17日(金)



 趣味の悪いエンターテインメント

 NYCにまた行ってきました。今回も、なかなか面白い体験ができました。色々あるのでゆっくりと紹介していきたいと思います。

 その一つ。私の知ってる人でとっても性格の悪い女の子がいます。あるお友達を介して知り合ったのですが、その子は、とっても見栄っ張りで独占欲が強く、コンプレックスも一杯。(ま、可愛くなくはない。全くもって私の好みじゃない)

 NYCで一番大切な目的を終え、夜10時頃、「はぁー疲れたねー。ま、これも仕事だと思えばいいか。早くかえろ」と思いスーツにネクタイ姿でマンハッタンのお気に入りの本屋にいると、電話が。

「ひさしぶり。元気?・・(中略)・・おーマンハッタンにいるの?会おうよ〜♪」

 とお誘いを受ける。確かに、つまらないミーティングでフラストレーションが溜まっていたので、この時間じゃ友達もつかまらないだろうし、ま、時間もまだ早いのでいいかな、と思って誘いを受けたのですよ。

 ま、それなりに会話を楽しみます。私は本当はこの子がこっそりと色々やっていることを知っているのですが、ま、私に害がなければ、と思って適当にメッセンジャやメールなどのつきあいがありました。

 楽しかった。まるで水商売の女の子とデーとしてる気分。(したことはありませんが。)軽くバーに行った後、私の部屋でお話をすることに。こっそりと、それとなく、私のつきあってるお友達たちをチェックするし、彼らの動向もチェックチェック。特にその子の「敵」になってしまった「旧友」たちが気になって仕方のないご様子。面白いねー、と思いつつ、会話をエンジョイします。

「彼氏?うん、いないよ〜。別れたばっかり。いい人いたら紹介してよー。私もお友達紹介するからさー」

 そして電話が
「うん?今?女の子の友達と部屋でお酒飲んでいるのー。ルームメイトが彼女を家に連れてきてつまらないから、外に出てきちゃった。あなたも心配しないで寝てね」

 知らなかった?私あなたが思っているより、韓国語理解できちゃうのよ?そうか、そういう言い訳があるのか。ルームメイトが彼女を部屋に連れてきたから外に出たと。なるほど。メモメモ。稚拙な手練手管。

 彼女の携帯電話のバッテリーが切れてしまったが、彼女が使いたいというので、ずっと預けていたら、私がうとうとしている間に、しっかり携帯のテキストメールと、電話帳チェックしてるし。楽しい楽しい(゚∀゚)そうかー、そういう情報収集が大切なのね。メモメモ。

 そんな子と遊んでしまう私も趣味が悪いな、と思いつつも、こんな夜もあっても良いかもしれないと微笑ましい彼女の努力を肴に一晩のエンターテインメントを楽しみました。幸い、私のお友達の中にはあんまりこういう手練手管に長けた、敏腕な女の子がいないので、色々参考になりました。ま、もう会うことはないけどね。

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追記:私の部屋につれてきたのは、その子が部屋の鍵を自室に忘れてしまい、朝になるまで時間をつぶさなければいけなかったからです。じゃなければ、本当は早く寝たかった。

追記2:写真はその子w

2006年11月14日(火)



 今年は中止らしいよ

 気づけば11月です。今年も年賀状を作ったり(去年と同様、もちろん私は送るよ。年賀状を欲しい人で住所を伝えてない人は是非メールを)、お正月をいわったり、大掃除をしたりと年末がやってきます。あるお友達と会話をしていると、

kiyo「あークリスマスとかだね。今年はこの山の中で一人寮の中で暮らすかな」
友人M「知らなかった?今年は中止らしいよ」
kiyo「え?!」
友人M「クリスマス今年はやらないんだって」

 そうかそうか。それは良いことを。
 と思っていたらこんなニュースを見つけましたよ。

※クリスマス贈り物、女性の期待額5万3260円
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20061107ib21.htm

 そうかー。いまだ戦後最大の景気回復が続く日本経済にあって、世の中の女の子はそんな高価なものをおねだりするわけですか。中止になって良かった♪(私の中では中止気分だ)
 っていうかね、私の知っている女の子の中で5万も10万もプレゼントを貰っている幸せ者がそれほどいないように思えるんだけど、それはみんな隠してるから何でしょうか?

 考えてみよう!プレゼント(present)を日本語に訳すとどうなりますか?「贈答」なんですよ。「贈」と「答」。それでワンセット。そう。この国の人付き合いでは、貰いっぱなしは絶対に許されない。贈答無限連鎖への道。それが結局、倍返しだとか3倍返しだとか虚栄心を生み出して、ホワイトデーとか発明しだしてしまう困った文化です。(ところで韓国はホワイトのみならずブラック・イエロー・レッドと意味分からないところまで迷走しているんですよ。あの国らしいね)
 

 ま、5万も6万もプレゼントをもらえたり送れたりする景気の良さはいつになったら私の元へくるのやら。こういうイベントじゃなくて、私は、ただ季節が巡ってくれば、桜が咲くような、そんな季節感が好きだな。来年は日本の桜見ることが出来ないのでしょうか。悔しいので、今日の写真は桜で。

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2006年11月09日(木)



 志士たちの足跡

 大仰なサブジェクトとはあんまり関係ない話を一つ。なんか、高校生の履修不足がホット一シューだという話を聞いたので。

 昨日、日本語を勉強してる外国人が日本企業の就職面接を受けるということで、エッセイなどを直したり、いろいろなアドバイスをしてきました。一人はアメリカ人、一人は韓国人。

 4年もハードな勉強をし続けたエリートは違いますな。多少違和感がある文法を使っていても、書くエッセイは私が見たどのエッセイよりも洗煉されている。質問に適切に答え、アピールも忘れない。学力のある人は何をしても出来るんだなーなんて思ってしまいました。

 そして、質問タイム。あるアメリカ青年が聞いてきます。
「なぜ日本政府は、59年に始めて国債の海外への販売を始めたときに幹事社にボストンクレディティを選んだのですか?」
 しらねーよ。ぼけ。
「そういう細かいことは、知らなくても良いんじゃないかな?ただ、ボストンクレディティが長期的な視点で日本のマーケットにコミットする覚悟があった、っていうことを言えばいいとおもう」
 と無難にこたえました。

 次に、韓国少女。
「なんか、過去の面接で好きな歴史上の日本人を質問されたみたいなのですが、私は、西郷隆盛か、福沢諭吉か、大久保利通か、木戸孝允をあげようと思いますが、誰が良いですか?私としては西郷隆盛か、福沢諭吉なのですが・・・」
 おい。君が好きなのは良いが、君の国籍も考えてよ。
「私、西郷隆盛の生き方本当に好きなんです。あと福沢諭吉の思想も。木戸孝允もいいですね〜」
 頭がいい人は分からないね。
「ま、一応君のバックグランドも考えると、木戸あたりにしておいたほうがいいんじゃないかな。でも、日本の人は近現代史に弱いから、木戸孝允なんていっても知らないかもね。ちゃんと説明できるようにしておいてね」
 と、やはり無難に。
「なんで日本の人は近現代史が苦手なんですか?」
「良い質問だね。よく、そういうことをやり玉に挙げて批判する外国人がいるが、教育の制度上の問題なのですよ。一年間で、原始時代から教えると、だいたい、学期末に時間が無くなって江戸の始めあたりで歴史の授業の時間が無くなるんですよ。それだけの問題。時間が足りなくなるっていうだけよ。」
「ハハハーおもしろいですねー」
「うん。私もね、世界史の先生がローマギリシア史の先生だったものだから、3ヶ月間延々とギリシア史をギリシア語表記で授業させられたよ。日本史の先生も、古代法制の先生だったものだから、延々と大和朝廷だとか、奈良時代前の歴史を半年間続けていたよ。おかげで徳川の『と』の字も見ない間に学年が終わった。ちなみに今をときめくシンゾーも同じ学校だからその程度の教育レベルだと考えられるね」
「アハハハハハ。そうですね、木戸孝允も長州出身のギャップをバネにして近代国家作りの貢献したことをアピールするのもいいですね。あの人けんか嫌いなくせに、実は蛤御門の変では結構活躍してるんですよ?知ってます?おもしろいですね〜」
 
「・・・。(そりゃ、私は偶々司馬遼太郎で知ったが、そんなこと誰も知らないよ。桂小五郎もまさか100年以上経った後に、半島からきた女の子にアメリカ大陸で活躍を褒められるとは夢にも思わなかっただろうなー)」

 なかなか涼やかな感じの美少女なのに、このギャップがおもしろい。

 いずれにしても、面接を受ける企業の資料が5センチくらいの厚さの印刷物にしてすべてにメモと蛍光ペンが引いてあった。すさまじい就職活動だな、って思った。アメリカ人は必死に『尊皇攘夷』のアイディアを理解するのに苦労していた。徹頭徹尾、意味が分からない。

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2006年11月03日(金)



 遠くに行くのね

もうイサカネタやめよう。限界がある。

 さて、週末になると、誰かに電話するんですよ。スカイプを使って。そして、多少なりとも会話を楽しむ。元気〜?程度ですが。忘れられていないことが嬉しい。そして、やっぱりみんなどんどん自分の道を歩いていっていることに気づく。

 B'zの曲とか聞いてると、俺は大学卒業後もバンド続けるぜ、俺はこのまま行くけど、おまえはおまえで卒業後もがんばれよ、みたいなフレーズ多いですよね。それを思い出す。

 小学校の頃から、私大学院に行くかもな〜なんて思っていたら紆余曲折を経て本当に行った。別にそれは全然すごいことじゃなくて、親的にはさっさと安定的に働いてほしいことなんだろうけど、そういう小さい頃からの漠然としたイメージは、結構踏み外せなかった。(何度も言うけど、良いことでは全くない)もちろん、普通に就職しないだろうな、と思っていたら案の定、みんなと一緒に就活した覚えはなかった。

 結構多くの人は成長のステージが変わるに会わせてそれなりに柔軟にプランを変更できるのに自分は出来ないのか?と悩んだことはあるが、もうこの歳になるとそれもどうでもよくなってきた。なるようになるんじゃないか?誰かが助けてくれるだろう、とも思えるようになった。

 話は戻ります。はい、電話したんですよ。久しぶりの人に。

kiyo「ひさしぶり。寒くなったね、今時間ある?」
○○ちゃん「あ。ひさしぶり〜!あー今、少しなら・・・」
kiyo「いや、別に用事はないからまた電話するよ。ところで何してたの?」
○○ちゃん「あ、今。ウェディングドレスの試着してた」

 どんびきですよ。聞きました?ウェディングドレスですって!

 参ったね。確か、その子からは私は一番始めに結婚の報告を受けて、入籍の報告も受けていたけど、まさか、本当に結婚式までするとは。(いや、ま、するんだが。)

 新郎はどんな気持ちなんですかね?どんどん「彼女」が「嫁」になっていく姿は。友達が嫁になっていくのはもう、どんどん遠くに行く感じですね。なんででしょう?すごろくで「あがり」みたいな、気分でしょうか?

 田舎のアホが書くスピーチなんかでは、「ゴールインじゃなくてスタートです」みたいな流れになるんでしょうが、明らかにゴールだね。一つのゲームの終わり、その先は何もない。残されたオプションは維持だけ。(ま、維持は維持でそれなりの苦労があるにちがいありませんが)

 ずっと昔、「私の高校時代最後のプリクラを一緒に撮ろう!」といって大阪である女の子とプリクラを撮ったことを思い出す。その数ヶ月後にその子は結婚し、妊娠し、お母さんになった。プリクラの中では、人生最後の制服姿をとどめているが、いまではきっとエプロン姿で表に出て、子供をあやし、母や嫁としてのつとめを立派に果たしているんだろうか?

 今日、ウェディングドレスを試着していたあの子も、仕事は続けるといっていたけど、来年の今頃は、ふってわいたタスク(任務)に翻弄されて、私と吉祥寺でたまに食事したことを思い出すのも忙しいくらいになっていたりして。スタートは一緒だったんだけどな。なかなか一緒についてくのは難しいけど、幸せになってくれると良いなー、と思いながら、彼女に最初に口に出した言葉は、

「え?ウェディングドレス?そっかー。ダイエットとか頑張るんだよ」

 最低だな。私。(山の中で、どうせ高級官僚のワイン代に消えるはずの、開発援助の行方について理解するふりをしているのが私の幼稚さには関の山だ)


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追伸:一応いっておきます。その子はきちんと可愛い子だし、ダイエットの必要の全くないくらいスタイルの良い子です。実はあの『おやすみICQ』の参加メンバーの一人でもある。

追伸:写真は全く無関係。ドレスで思い出した写真を並べてみた。あとダイエット。

2006年10月30日(月)



 とうっ!

(前回のエントリーは相当一生懸命書いたのにレスポンスがほとんど無く、すごいショックだった。これエンタメとして書き続けてるものですから)

 学校にはそれぞれシンボルがありますよね。私の学校は伝統があるがっこうだったので、さぞかし重厚な何かがあるかとおもっていたのですが、シンボルはピラミッドでした。しかもでかい。一辺が10メートル以上はあろうかという大きなピラミッド型の校舎を見たときは皆苦笑したものです。ピラミッド校舎に登ると退学になるとか言う伝説もあったがどうしたんだろう。(ちなみに私はピラミッド校舎登山部、という部に入っていた)

 それはそうとして、私の新しい母校となったこの大学にもシンボルがあります。それがこの時計の塔。一時間ごとにベルがなるし、一日何回かベルが音楽を奏でます。遠くで聞いてると良い感じですが、足下だとうるさいですね。

 そして、ハロウィンだから、というわけではないのですが、帰り道にふと時計塔をみあげるとオレンジ色になっていた。でっかいカボチャが上空に。
 と、思ったのは私だけでしょうか。

 少なくとも、氷点下の夜空の下、そんなことを思って写真を撮るバカは私だけでした。

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2006年10月26日(木)



 人間らしさ

 どうやら、どこの大学も中間期らしくテストや課題の提出を迫られているのは私たちだけではないらしい。(少なくともNYUやコロンビアは同様に忙しそうにしていた。そして私の知人らしく、多くは困窮の極みにあり、そこでどうするかといえば、一人ボイコットにでるか、右往左往したあげくにパソコンの前に座り込み、考えるふりをするだけして延々と母国語でニュースを眺めることに没頭しているらしい)

 それはどうでもいいとして、今週ふと気づいたのですが、課題を三個以上抱えるとプレッシャを感じる、ストレス感が増大する、ということです。私の場合ね。(今週に入って余計ひどくなった睡眠障害はそのためか?)

 どういうことだろう?

 忙しいことは閉口するが、課題が一週間に一つずつ与えられていれば問題はない。しかし、三週間後に、一度に三つの課題を与えられると問題は変わる。

 前者は、「A→B→C」と道順が定めされていて至極線型な模様を頭に描くことが出来る。

 しかし、後者の場合、
    「A→A→→→→A→A→:完成
     →B→B→B→→→→B:完成
     →→C→C→→C→→C:完成 」
のように、仮定を描くことが難しくなる。二次元になるといってもいい。もっといえば、実際、ABCともに作業の質・予想時間・リスクマネジメントなどが、それぞれ全く異なるので、一直線上に作業を計画できるものから、何度も失敗覚悟で完成の予測のつかない「実験」を重ねなければいけない課題も存在する。(二次元どこの話じゃなくなる)自体はさらに複雑になる。

 こうしたマネジメントの難しさは、「おいおい、本当に期限までに終わることが出来るのか?」という不安を増大させ、ストレスがたまる仕組みになるのではないかと予想される。

 そして、このことはとっても人間的なのではないかと思った。私の犬のゴン助さんを観察していて思ったのだが、あの人は、食べ物を二種類与えられても、あまり迷わない。「最初にこれ食べたらお腹一杯になるかも」とか、「これは、食べたら気持ち悪くなって次がだめかも」とかいった思考はしないように思える。とにかく、一点集中。「A→B→C」と線型にしか計画が立たない。(もっともご飯を誰かに一定時間後にとられるという心配は全くないが)

 実際のビジネスの現場ではそのようなことは日常茶飯事なのだよ、君もまだまだ弱いね、というご意見をいただけるかもしれない。しかし、多くの場合、集団で行っているので、リソース配分が、視覚的に認識しやすい。例えば、「このプロジェクトには、三人。」「この営業には、エースのあいつを当てよう。」などなど。

 個人でこうしたマネジメントを行うのはもっと困難だと思った。確かに時間配分は視覚的だ。「Aは難しいから、一日三時間やって、Cは一週間後から手をつければいいや」など。しかしながら、リソースは時間だけではない。質の問題もある。コンディションに左右される自分の能力は、「絶好調なな時間帯はここだから、このときにAをやっちまおう。」とか。自分の能力を客観しすることが困難であることは、リスクマネジメントをさらに難しくさせる。

 もっといえば、常に未知に取り組んでいる勉強にとって(なぜなら学問とはそういうものだから)自分の抱えてる課題が期限内に終わるめどを立てることなど過去の経験を参照することが難しい。(「だいたい営業なんつーもんは、受付嬢を落とせば、課長にまではなんとかたどり着けるもんよ。だから、今回も、Z社の課長にコネつけるには、まずプレゼントを用意して・・・」などの過去の経験は役に立たないということだ)

 聡明な人ならば、そうした不確定要素もさらに織り込んで計画を立て、きっちり期限を守って仕事を完成させるのだろう、と思った。それが私の今週の考えたこと。つまらない?よね。うん。そうだね。企業のトップなどはこうした資質が求められるのかもしれない。無理かな、私には。

 毎度のことながら下世話な話に応用してみよう。『どれも全く新しい技能や研究が必要で、しかも、異なる仕事の質と、時間を要求され、複数目標を短期間で制覇しなければならないもの』といえば何だろう?

 なんだろう・・・

 そう、浮気だ。
 ひとの性格は多種多様で、口説き落とすのにも、関係を維持するのにも、全く同じようにはいかない。そして時間経過は関係を変化させる。そうした相手を複数相手にするには、こうした高度で洗煉されたマネジメント能力が必要になる。

 一度に三人も四人も相手にする「強者」が私の知人にもいたが、以上のように考えると彼/彼女はすごいと思った。そして何より人間的だ。

 そう。そして多くの場合、浮気がばれてしまうのは、その人の能力がこうした高度な要請に応えることができないからだ。

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2006年10月20日(金)
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