世界征服日記…TITAN2


世界征服日記
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2001年03月31日(土):宵闇桜
花見に出かけた。
日中は雪と雨が降り、
3月末とは思えない寒さだった。
そんな中、夜桜見物へ出かけた。
とはいっても、車窓から眺めただけだ。
この寒いのに、桜の下を散策する人間が
実に沢山いて驚いた。
出かけた先は、小田原である。
小田原というのは古い町で、
天守閣もある。
天守閣近辺は城址公園といって、
小田原に住む人間どもの憩いの場だ。
堀端にぐるりと桜が植えられており、
天守閣と相まってなんとも良い雰囲気だ。
だが、バカな人間どもが
せっかくの風情を台無しにしている。
城趾公園の中央に巨大なクリスマスツリーを
作ってあったのだ。
もう春だというのに、ツリーが輝いている。
風情がないどころか、せっかくの景観が
台無しである。
MILETたちも興ざめしたのか、
今度は少し山に入って、見物する人だかりも
見あたらない山の桜を眺めた。
雨上がりの暗がりに、ぼんやりと花が見える。
花明かりというのだそうだ。
俺様はいつしか夢心地となって、
MILETの膝で丸くなった。
目が覚めたのは、拙宅の近くだった。
桜は心が騒ぐ花だった。



2001年03月30日(金):開幕戦
先日までの暖かさはどこへやら。
今日はまた、一段と冷えた。
その上、天気も良くなかった。
それなのに、MILETはうきうきと
昼下がりに出かけていった。
どこへ行ったのだろうか…
帰宅したのは、夜11時を
過ぎていた。
出かけた先は、横浜球場という
ところだったそうだ。
なんでも、今日からプロ野球の
セントラル・リーグが開幕したそうだ。
MILETは横浜ベイスターズのファンである。
しかも、熱烈なファンだ。
俺様が野球に詳しくなってしまったのも
MILETがシーズンになると毎日
テレビをつけているからだ。
しかし、今日は負けてしまったらしい。
負け試合でも最後まで観戦するのが、
本当のファンらしい。
寒い中、ご苦労なことである。
MILETは最近落ち込み気味だったから、
いい気分転換になっただろう。
しかし、試合を観たのにも係わらず
なぜ、また家で野球のニュースを
見るのだろうか。
おかしなヤツだ。



2001年03月29日(木):花冷え
桜の花が咲く頃、必ず寒くなる。
今日の気温は、かなりひくそうだ。
雨が降っている上、風も吹いていた。
昨日に引き続き、MILETは辛そうである。
今日は一日中パジャマで過ごしていた。
横になることはなかったが…
俺様もMILETの傍から離れなかった。
人間というのは
自分は複雑な生き物だと、思いこんでいる。
ところが、その神経の図太さは
ゴキブリ並みなのだ。
時々、ゴキブリよりも猫に近い輩がいる。
そういった人間どもは
人間社会から隔離されて
変人扱いを受け
差別されるそうだ。
変人…まぁ、猫亜種であるなら
言い得て妙なのだが。
ゴキブリ並みの男が
バイオハザードをまき散らした。
だが、同じゴキブリ並みの裁判官が
そのゴキブリ男を無罪にした。
人間の社会というのは
恐ろしいところだ。
俺様は、人間でなくて本当に良かった。



2001年03月28日(水):空元気
どうも、おかしい。
MILETが、変である。
ぼーっとしているのはいつものことだが、
ことあるごとに、俺様を抱きしめるのだ。
いったい、どうしたというのだろう。
某所のチャットに
出没していたときは元気だったのだが。
あれは、空元気か?

何かあったのだろうか。
さすがの俺様も
心配になってきた。



2001年03月27日(火):大好き
大好き…
MILETは俺様に毎日何度も
そういう。
そういえばMILETの口から「大嫌い」
という言葉を、聞くことは少ない。
「好きじゃない」
「あんまり、好きではない」
「どっちかっっていうと、嫌いかな」
MILETはいつもそういう。
嫌い、とはなかなか言わないのだ。
俺様はその点はっきりしている。
嫌いなものは「嫌い」という性質だ。
勿論、使うべき時と場所は心得ている。

嫌いという言葉には
好きよりも絶大な威力があると、
MILETは信じて疑わない。
嫌いといったら、その嫌いが何十倍にもなって
自分に返ってくると、思っているのだ。
それはつまり…
我が身可愛さで「嫌い」といわないだけなのか。
まぁ、連呼するよりはましだが。
嫌いは傷つく言葉だ。
俺様はMILETに言われたことはない。
人間どもに言われる猫たちも、少なくはないが。
そんな時はMILETの信条を、推薦したくなる。
嫌いを口に出すべきではない。
黙っていれば良いではないか。
嫌いといわれて、傷つかない者はいないだろう。
それが、猫であろうと、犬であろうと。
人間は傲慢だ。
自分たちの言葉が、他の動物たちには通じないと
思いこんでいる。
自分たちの方こそ、他の動物たちの言葉を
学ぶべきだろう。
もっとも、棲んでいる地域によって
違う言語を使っているのだ。
同じ種族同士でも、言葉が通じていないだろう。
それなのに、別の種族の言葉を理解しろ、
というのは、無理な話かも知れない。
頭の足りない人間たちは、
使いこなせもしない言葉を使って、
平然と相手を傷つけるのだ。
使いこなせないのなら、使わないで貰いたい。
俺様だって、傷つくことはあるのだ。



2001年03月26日(月):夢物語
「銀行が不良債権を処理する方法」
これが、MILET宅における夕食時の話題だ。
最近はこの話しで、異様に盛り上がっている。
「例えばさぁ、銀行が赤字覚悟で担保を
売りに出したらどうなると思う?」
「さぁ?」
「銀行は債権を回収できなくて、潰れちゃうのよ」
「へぇ?いいじゃない。潰そう!」
「それで、競売物件は安く買えるから、土地を買おうと
言う人が出て来るじゃない?それで地価が少し上がるのよ!
で、結果として経済が活性化するというわけ」
「そうかなぁ」
「そうだよ。それに、今土地を買いたいと思っても、銀行が
持ってるから買えないでしょ?
売りに出されたら、買う人絶対、出るよ」
「横浜で土地が安かったら、今の家うっぱらって買うか」
「横浜銀行、競売物件出さないかなぁ」
「山手あたりで100坪、2千万だったらどうする?」
「即、買いでしょう」
…呆れて、声も出せん。
まさに捕らぬ狸のなんとやら、だ。
お気楽夫婦とは、ヤツらのことだろう。
毎月、ローンが苦しいとかぬかしておきながら、
こういう話をするのだからな。
もっと足元を見ろ、といいたい。
それだけではない。
まだ、応募もしていないというのに
「写真コンテストでオートボーイ貰ったら売ろう」
とか、買ってもいないのに
「totoで一億当たったら、海外旅行行こう」
等と…
よくもまぁ、次から次へと
妄想を繰り広げるものだ。
想像力が豊かなのと、
妄想甚だしいとの区別が、つかないのだろうか。
情けない。



2001年03月25日(日):無礼者
最近、メールチェックをする
MILETの表情が厳しい。
色々な処から
様々なメールが舞い込んでいるらしい。
登録した覚えのない
メールマガジンを始め、妖しげなサイトの
案内状まで
その内容は種種雑多である。
いちいち俺様も付き合っていないのだが、
最近は特にネットエチケットを
欠いている者からのメールが増えたらしい。
顔が見えないからこそ、
礼節を重んじるべきだろう。
俺様はそう思っているが、
そうではない輩がネット社会には
多く存在するのだろう。
その失礼極まりないメールが
仕事関係であったときのMILETは
見ているこちらも、不機嫌になる程だ。
相手に聞こえないのをいいことに、
それこそ罵詈雑言の嵐である。
まぁ、気持ちは分からないでもないが…
それでは、その失敬なメールを
送りつけた者たちと大差ない態度だ。
もう少し、大人になれないものだろうか。
いつまで経っても人間というのは
幼いままで困る。
いい歳をして、みっともない。
今日もそんなメールを受け取っていた。
どんな相手かは知らないが、
その相手も気の毒なことだ。
MILETごときに暴言を吐かれるのだからな。





2001年03月24日(土):箱根路
今日はドライブに出かけた。
箱根だ。
いつも思うのだが、この家の連中は
箱根と鎌倉と江ノ島と三島と山中湖と横浜
以外は知らないに違いない。
時々、狂ったように遠出するが、
たいていは上記の場所以外には、
滅多に出歩かないようだ。
今日の目的地は大涌谷とやらだった。
そこは臭い匂いのする煙が
もうもうと立ち上る、不快な場所だ。
なんで、そんなところにわざわざ
出かけるのだろう。
お土産に「黒たまご」なるものを
購入していた。
それがまた、えもいわれぬ臭さなのである。
俺様は、すっかり機嫌が悪くなった。
新鮮な空気が吸いたくて、堪らなくなった。
それを、MILETの相方に伝えたところ、
三島を回ってから「甘酒茶屋」なるところへ
寄ってくれることとなった。
「甘酒茶屋」では
キャリーに入ったままとはいえども
新鮮な空気を、胸一杯に吸い込んだ。
MILETたちは何か食べていた。
先程の大涌谷で、
昼を食べたとばかりだと言うのに
よく入るモノだ。
帰りは少々渋滞に巻き込まれたが、
概ね快適であった。
MILETの膝の上に抱かれて、
ゆっくりくつろぎつつ
昼寝と洒落込む。
そう。
俺様は「ケージ」にも「キャリー」にも
入らなかった。
先日述べたように、俺様はルールを改変させたのだ。
ちなみに、「甘酒茶屋」にて屋外で飲食したので
MILETの花粉症は最悪の症状だ。
さすがの俺様も、同情した。



2001年03月23日(金):落胆す
昨日の続きである。
MILETの姉弟子から、今朝電話があった。
「やっぱり、時間的に無理だから」
何のことかといえば、土曜日のレッスンだ。
忘れたのはMILETの方だし、
当然、相手に負担をかけるわけには行かない。
MILETは
「そうだよね。うんうん」
と、泣く泣く電話を切った。
そのあと、なんと先生本人から電話を貰った。
「ごめんなさいね。やる気満々だったんだけど」
「そ、そんな。悪いのは私ですし」
…当たり前だ。
「やっぱり、時間がなくって」
「そ、そうですよね。我が儘申し上げて…」
「ホントにごめんなさいね」
「いや、あの、謝るのは私の方です」
それで、MILETは
先生の引越を手伝うと言っていた。
せめてものお詫びの気持ちと、
今までの恩返しがしたいのだろう。
MILETはよい師に恵まれたものだ。
レッスンをすっぽかすような生徒にさえ、
心を砕いて貰えるような師は
そうそういない。
その師と、しばしの別れが今月末に
待っている。
MILETは感慨に耽るためか
いつもより真面目に、ピアノに向かっていた。





2001年03月22日(木):勘違い
MILETは時々…大間抜けだ。
いつもは間抜け止まりなのだが…
最近、特に酷い。
水曜日、MILETはレッスンだった。
それをすっかり忘れていたのだ。
慌てて、今日電話をし
土曜日にレッスンをとっていた。
最後のレッスンだというのに。
全く、情けない。

まぁ、それもMILETの持ち味だが。

今日はWBCAにお一方、加入いただいた。
たぁ殿である。
某所でMILETが世話になっているそうだ。
感謝する。
今後益々、WBCAは発展するだろう。



2001年03月21日(水):夜半過
MILETは毎週火曜日の深夜
チャットなる物に参加している。
俺様もその様子を、つぶさに観察している。
チャットのなかで繰り広げられる
たわいもないおしゃべりに、
MILETは夢中になる。
昨夜もそんなわけでMILETは
チャットに参加していた。
俺様も例に漏れず、途中からだが
MILETの様子を窺うことにする。
どんな話をしているのだろうと
興味をかき立てられて、モニターを
のぞき見た。
カラフルな色の文字列が、次々に現れては
どこかへ流れていく。
MILETがキーボードを叩くと
その文字が画面に現れる。
その行のしたに、誰かが打ち込んだと思われる
文字が現れるのだ。
これを「会話」といっているらしい。
奇妙な話である。
夜明け近くになって、事態はあらぬ方向へ
向かっていった。
なんと、俺様をダシにし始めたのである。
名誉毀損も良いところだ。
ちょっと、秘密基地に潜り込んで秘密指令を
発送することにした。
…慌てふためく姿が目に浮かび、俺様は満足だ。
…どうだ?JILL?
ウリの求愛はたっぷり受けたか?



2001年03月20日(火):晩春?
今日は春分の日だそうだ。
今日からは昼間の時間が長くなる。
春から初夏へむかう区切りの日ということだ。
春の名にふさわしく
今日も暖かい一日だった。
MILETの相方は早朝から
ばたばたとドアを開け閉めしていたのだが、
陽気に誘われて出かけることにしたらしい。
MILETは朝から不機嫌だった。
それも仕方ない。
相方が休日だというのに
7時前からうるさくしていたのだ。
俺様も騒音に耐えられず、
暖かいというのに、MILETの布団に潜り込んだ。
そんなわけで、
今日一日は平日と同じように
MILETと二人きりで過ごす羽目になる。
「今日は何にもしないぞ」
起き抜けにMILETはそう宣言した。
宣言通り、何もしなかった。
したと言えば、メールチェックぐらいだ。
夕方遅くになって、ようやく相方が帰宅した。
二人は俺様を留守番させると、
夕食を食べに出かけてしまった。
…全く。
もう少し俺様に敬意を表したらどうだ。





2001年03月19日(月):春眠は
古代中国の人は言った。
「春眠は暁を覚えず」
良い事を言う。
俺様は今日、のんびり朝寝坊をした。
気温は高く、日差しは穏やかだ。
MILETはヴァンパイヤらしい。
「昨日はお日様を浴びすぎたよ」
とか言いつつ、俺様と朝寝をしていた。
顔色が悪いのも、食事をあまり採らないのも
ヴァンパイヤなら仕方ない。
まぁ、夜の生き物と黒猫は相性がよい。
MILETとなら、上手くいけると最近思うように
なったのも、その所為かも知れない。



2001年03月18日(日):歓送会
昨日の疲れが残っていたのか
MILETたちは朝寝坊した。
九時少し前、一本の電話がかかってきて
MILETがようやく目を覚ます。
どうやら、今日、二人は出かけるらしい。
そのことでの電話だったのだ。
MILETの相方は俺様に朝食をつくると、
普段は着ないジャケットに袖を通した。
MILETもいそいそと出かける準備をしている。
俺様が同行する場合、
二人が俺様のlunchやsupperを準備する。
だが、今日はその素振りすら見せない。
「お留守番頼んだよ。今日は先生の歓送会だから」
…旨い物を食ってくるのだろう。
俺様は仕方なく、二人の外出を許可した。
まぁ、昨日は久しぶりの外出だったので、
俺様も今日はのんびり気楽にやりたかったし、
丁度良いと思ったからだ。
朝降っていた雨は、午後にはすっかり上がり、
二階の部屋は日差しでいっぱいだ。
充分に暖かい部屋で、存分に惰眠するのも
悪くはないだろう。
そして、俺様は一日ゆったりと過ごしたのだ。



2001年03月17日(土):久方の
ドライブを今日は楽しんだ。
だが、楽しんだのは後半のみである。
前半は狭いケージに入れられていたのだ。
ケージ自体は嫌いではない。
だが、置いた位置が悪い所為で、
クルマが動くたびに、ケージも移動してしまう。
これではくつろいでのドライブとは
ほど遠かった。
そこで、俺様は断じて抗議した。
すると、途中のガススタンドでMILETが
俺様をケージから解放したのだ。
その後は順調なドライブだった。
やはり、クルマでの移動は楽しいものだ。
後方に流れる風景を存分に愉しむことが出来る。
MILET達はいったん俺様を家に連れ帰ると、
再び出かけてしまった。
今日は仕事であちこち回るそうだ。
帰ってきたのはかなり遅かった。
先ほど、MILETが不機嫌になった。
メールチェックをしていたのだが、
どこからか不愉快なメールが来たらしい。
仕事関係のメールだったらしいが…
仕事でイヤな思いするのは仕方ないのか、
諦めたように返事をしたためていた。
嫌みの一つも書いてやったのだろうか。



2001年03月16日(金):霊感か
今朝、五時半頃。
俺様は不覚にも自分の寝床で戻してしまった。
久しぶりの嘔吐である。
食事内容が変わったのだ。
仕方ないと言えば、それまでだろうが…
俺様もショックだった。
いままで、こういう粗相はしたことがない。
我慢したのだが、我慢しきれなかった。
MILETはちょうど寝ていた。
昨夜も遅くまで作業をしていたので、
この時間は爆睡しているのが常である。
MILETの相方は起きているので、後始末は
ヤツに任せることにしようと思っていた。
ところが。
俺様が気持ち悪くなって戻した瞬間、
MILETが目を覚ましたのである。
そして、何も言わずに後始末を始めた。
「あら。これの上で吐いちゃったの?可哀想に」
MILETはそういうと、俺様のオモチャを丁寧に拭った。
「これは今日、洗うからね」
そういうと、俺様の頭を撫でる。
今まで、爆睡していたというのに。
起きる気配などみじんも感じられなかったのに。
やはり、MILETに油断は禁物だ。



2001年03月15日(木):記憶に
思っていたとおりのことが起こった。
MILETの相方はすっかり記念日を
忘れていたのである。
人間の雄というのはまことに身勝手だ。
憶えていなくてはならないことは
全く憶えていない。
だが、憶えていなくて良いことは
よく、憶えているものである。
人間どもの代表である国会議員とやらも
その例に漏れない。
やはり、代表として選出されただけは
あると言うところか。
俺様達猫族は物覚えが良い。
だからよく「猫は執念深い」と言われるのだろう。
俺様達が執念深いのではない。
人間どもが薄情なのだ。
その証拠にいつまでたっても仔猫たちは
道ばたに捨てられ続ける。
捨てた人間どもは
仔猫たちのことを憶えているのだろうか?
多少の罪の意識があれば、憶えているだろう。
それとも、何もなかったかのように
思い出すことすらしないのだろうか。



2001年03月14日(水):記念日
今日は何の日か。
菓子業界が制定した「ホワイトデー」だ。
バレンタインデーが
菓子業界の発見であるなら
「ホワイトデー」はさしずめ発明だろう。
一月前に男性諸氏に贈ったのは「愛」ではなく
見返りに対する「期待」だったのだろう。
人間にはおかしな習慣が沢山あるものだ。
さて…
MILET宅において、今日は別の意味がある。
なんでも、二度目の結婚記念日らしい。
一度目が入籍した日で二度目の今日は
挙式の日だと言うことだ。
よくわからんが…
俺様に分かっているのは、数日後、俺様と
MILETたちの出会い記念日が
控えていると言うことだけだ。
あれから、はや四年の月日が流れた。
本当に、あっという間だったような気もする。
ま、その感慨については記念の日に
日記に記すことにしよう。



2001年03月13日(火):歴史有
今日、MILETは予定変更で
家にいた。
本当ならレッスンの日だったのだが
明日に変更になったらしい。
突然出来た空き時間。
何をするのかと思いきや、
昔の写真やビデオを引っ張り出した。
ビデオを見ながら
「去年と変わらないなぁ、TITAN2」
とかほざいている。
変わってないのは、おまえの頭だ。
俺様は日々進化し続けている。
MILETは退化しているが。
今度は俺様が幼い頃の写真を、
広げだした。
「ちっちゃかったなぁ」
…当たり前だ。
そういえば、そろそろ俺様がMILET宅を
乗っ取ってから丸四年になる。
この四年間、何が変わっただろう。
俺様のモノは増殖を続け、
人間のモノも増殖しているようだ。
増えたモノもあれば、なくなったモノも
当然あるのだろう。
俺様に関して言えば、
制約がずいぶんなくなった。
記念日をMILETは憶えているのだろうか。
だから古い写真などを
持ち出したのかも知れない。



2001年03月12日(月):何時迄
寒い。
一体、どうしたというのか。
この寒さは?
三月も中を迎えた。
それでも寒い。
雪も降る。
いったい、いつまで寒さに震えねばならない?
「暑さ寒さも彼岸までだよ」
MILETが呑気にそういった。
彼岸だって、もうすぐだぞ。
本当に暖かくなるんだろうな?
過ぎても暖かくならなかったら…
責任とって貰うぞ。



2001年03月11日(日):貴賓室
特別な扱いを受ける者は
貴賓室、あるいはVIPルームを
用意される。
いきなり何のことかというと、
今日、俺様に専用の小部屋が出来た。
小部屋といっても、まぁ、サークルなのだが。
小さな檻で、はっきり言って最初は嫌だった。
なぜ、俺様が檻に入らねばならない?
だが、そこで気がついたのだ。
俺様が自由に出入りできないと言うことは、
俺様以外の者だって自由に出入りできない。
つまり、少々窮屈であるが、俺様の安全は
保証されるというわけである。
中に入ってみると、なかなか快適だった。
この中なら、MILETの相方からしつこくされないし、
なにしろ、俺様だけの空間なのだ。
このサークルはクルマに搭載するそうだ。
俺様とMILETたちがともに快適にドライブを
楽しむためのアイテムと言うことらしい。
とりあえず、短時間の滞在には
不便はなかった。
ドライブではどういうことになるのだろうか。
少しでも、窮屈な思いをしたら
遠慮なく苦情を言うつもりである。



2001年03月10日(土):名残雪
寒い一日だった。
陽光はあるが、気温は低い。
風が強く、また、冷たかった。
そんな日にMILETと相方は山中湖へ
出かけていったらしい。
だが、途中で雪に降られたそうだ。
寒いとは言え、雪など降る気配など
拙宅付近に於いてはなかった。
やはり、向こうは寒いらしい。
俺様もついていきたかったのだが、
そんなに寒い中では
散歩も楽しめそうにない。
行かなくて正解だったのだろう。
最近、留守番が多くなった。
つまらん。



2001年03月09日(金):信号機
MILET恒例のレッスン日。
何でもこの三月で一区切りらしい。
貰っている曲も半端ではないとのことだ。
それはまた、次回にでも話すことにしよう。
今日、俺様が言いたいのは
題名の通り信号機のことだ。
MILETがいつものように
午前中のメールチェックをしていた時である。
電話が鳴った。
MILETの相方からだった。
「電車、信号機の故障で止まってるって」
「またぁ?前も止まったじゃん。横浜辺りで」
「今日も横浜らしい」
「余裕みて早く出かけた方が良いぞ」
会話はそんな感じだった。
電車には俺様は乗らない。
クルマみたいに信号があるとは
知らなかった。
しかし、たかだか一個の信号が故障しただけで
止まってしまうとは。
なんて脆弱な乗り物なのだろう。
MILETはそんなわけで、いつもよりも多少
早く家を後にした。
ところが、いつもの時間になっても
いっこうに帰ってこない。
遅れること2時間。
MILETは相方を伴って帰ってきた。
「ごめんね、寒かったでしょ」
そういいながら、MILETはヒーターを点ける。
なんでも、まだ電車は遅れまくっていたそうだ。
どんなヤツが電車なるものを動かしているのか
知らないが…
ずいぶん、怠慢なことだ。
おかげで、俺様が
ひもじい思いをする羽目になった。
俺様が世界征服を成し遂げた暁には
そんな惰弱な乗り物は一切排除しよう。



2001年03月08日(木):小宇宙
最近花粉症の噂を耳にする。
アレルギー体質の者はいつかなるらしい。
なんでも、花粉に対する許容範囲が
決まっているそうだ。
その範囲というのは個人差があるとか。
いわばコップに入った水と同じで、
入れすぎてしまえば溢れてしまう。
アレルギー体質の者は
コップが小さいということだろう。
体というのは不思議だ。
俺様の肉体は数えられないほどの
細胞で成り立っている。
その細胞はやはり沢山の粒子から出来ていて
その粒子は分子が構成し、分子は
電子と陽子から成り立っている。
万物はみな、突き詰めれば
マイナスとプラスしかないそうだ。
本当かどうかは分からないが、
物理オタクを自称するMILETがそう言っていた。
生き物もそうでない物も
この二つの物質から出来ているらしい。
俺様のオモチャと俺様が
同じだということか?
世の中は、まだまだ分からないことだらけだ。




2001年03月07日(水):暇有り
風が強く、気温が高く…
そして、良い天気。
今日、MILETは一日死んでいた。
俺様も何をするでもなく
MILETにつき合った。
「何故か春は眠くなるなぁ」
一年中眠いクセに
MILETはそういう。
俺様も、その点に関しては
人のことをとやかく言えないが。
そんなことで、今日は何事もなし。
平和というのは、このことだろう。




2001年03月06日(火):指定休
MILETの相方が急に休みをとった。
なんでもシテイキュウとかだそうだ。
三月に一度ほど、平日に
休みを取れるらしい。
おかげで今日一日はMILETは
俺様を構わなかった。
いつもなら、俺様中心の平日に、
MILETの相方が水を差したのだ。
二人で日中はどこかへドライブへ
出かけてしまっていた。
俺様は一日、退屈だった。
夜になってからMILETをからかい、
少々だが鬱憤を晴らす。
ま、仕方ない。
こんな日もあるさ。



2001年03月05日(月):疑問符
今日はケイチツとかだったらしい。
地中にいた虫たちが、陽気に誘われて
地上に出てくる日だ。
だが、今日は寒かった。
俺様は明るい日差しに誘われて、
虫宜しく外へ出てみた。
ところが、風は冷たいし、思っていたより
ずっと寒かった。
腹立ち紛れに一声鳴いてみたが、
それで暖かくなるわけではない。
仕方がないので、MILETの仕事を監視する。
しかし、仕事といっても、大きな仕事は
確か週末に終わらせてしまったはずである。
昨夜から一睡もしないで何をしているんだ?
不思議に思って、Macのモニターを覗いてみた。
そこには「無料検索サイト」「お得系サイト」
「完全無料」「懸賞サイト」等々の文字が
羅列されていた。
一体、何をしているんだか。
そういえば、確か…
新しくつけた掲示板のカウンターがどうとか
言っていたような気がする。
それで、無料のレンタルカウンターを
探しているのだろうか?
じゃ、「お得」とか「懸賞」というのは?
目を血走らせてまで、必至になるのは何故だ?
MILETは時々、俺様の理解の範疇を越える。
結局、十数時間もモニターと睨めっこして
得たモノといえば…
「これ、私が作ったカウンター画像だよ!」
…だった。
偶然入ったサイトで自分の作ったモノが
使われていたのを、見つけたというわけだ。
それで結局、それだけだった。
本当は、何をしたかったんだろうか?



2001年03月04日(日):掟破り
午前中は酷い天気だった。
春の嵐とは、あのことだろう。
思っていたよりも気温は上がらず。
さて。
こんな日は大人しくしているに
限る。
今日は久しぶりにクルマに乗った。
前はキャリーバッグに入ったまま、
クルマで移動と言うことはなかった。
だが、今日からはそれが新しいルールだ。
キャリーバッグは窮屈だ。
そう思ってはいても、ルールには初めは
従っておくことにする。
ルールとは破るためにあるモノだ。
だが、破るタイミングも心得て置かねば。
闇雲に破ってみては、逆効果である。
こんなルールを作ったことを後悔させる。
そのためには、タイミングを見計らう方法を
憶えるべきなのだ。
さて、そんなわけで今回は大人しく従った。
MILETは相方に
「TITAN2がもっとくつろげるようにしなくちゃ」
と、さかんに言っている。
このキャリーバッグは俺様がまだ赤ん坊のころに
買った物である。
窮屈なのは当たり前だ。
「サークルか何かをしつらえようよ」
MILETが更に言った。
「そこを陛下専用ルームにしてさ。ね?」
相方に色目を使うあたり、さすがは俺様の選んだ
人間である。
相方は曖昧な返事をしているが、この夏には
俺様専用スペースを、車内に設けることに
なるだろう。




2001年03月03日(土):雛祭り
桃の節句。
しかし、春らしからぬ寒い一日だった。
昨日テレビで人間と動物たちの暮らしぶりを
描いたドキュメンタリー番組をやっていた。
その中で、独りの女性が飼い犬の可愛さを、
語っていた。
何でもその女性はガンだとかで、手術を受けた
あと、犬が大切にしていたモノを、
女性の回りに並べたという話だった。
犬は、自分の宝物を飼い主である女性に
全て差し出し、
自分の傍から、もう離れないで欲しいと、
アピールしていたのだろうという。
MILETがそれを見ながら
「なんて可愛いんだろう。賢いなぁ。
TITAN2には絶対、出来ないことねぇ」
と、いっていた。
俺様だって、それぐらい出来る。
その証拠を見せるために、
今朝、MILETの枕元に
俺様が一番好きなぬいぐるみをそっと、
置いてやった。
MILETはそれを見つけると、大変興奮した。
あまりにも喜びすぎたたため、
咳き込んだほどである。
そのニュースを相方に話すが、
相方は信じようとしない。
だから、俺様はヤツが嫌いなんだ。
MILETはそのニュースを今度は実家の母親に
話した。
彼女は
「あの子ならやるわね」
と、納得したようだ。
俺様を見くびって貰っては困る。
先日はカラスがどれほど賢いかの
番組をやっていた。
エサの入った袋をあてる、とか言った実験を
MILETは見ていた。
「TITANはやらないわね」
とぬかしたので、俺様はMILETが隠していた
手袋を探し出して、オモチャにして見せた。
どうやら、MILETは俺様を過小評価している。
過大評価されるよりは、良いかも知れないが。



2001年03月02日(金):弥生月
昨日から思っているのだが
月が変わるからと言って、急に
暖かくなるわけではない。
だが、何故だろう。
3月だというだけで、
暖かい気がするのは。
MILET曰く
「三寒四温だよ」
サンカンシオン?とはなんだろう。
「暖かい日がだんだん多くなっていくんだよ」
MILETはそういうと、俺様に頬ずりする。
「お前はいつも暖かいねぇ」
寒いヤツだ…
昨日より今日、今日より明日、
確実に日が延びている。
本当の春は、もう、すぐそこだ。



2001年03月01日(木):掲示板
MILETが何かに夢中になっている。
何だろうと思って、Macの画面を覗いた。
HTMLソースがずらずらと書かれている。
新しく借りた掲示板を、改造していたのだ。
MILETにそんな技があったとは
不測にも知らなかった。
だが、やはり大した技ではなかったらしい。
上手く作動しなくて、後半は
半べそをかいていた。
どうにか新しい掲示板が出来上がった。
沢山の書き込みに
MILETはうきうきとしている。
俺様の写真を看板代わりにしているから、
客が集まるのだろう。
とにかく、新しいオモチャを手に入れたから
しばらくは大人しく遊んでいるに違いない。

さて、今日から3月。
今日はあいにくの雨だが…
春雨という言葉もあるぐらいだ。
春は雨の多い季節なのだろう。
早く暖かくなって、身も心も
春を満喫したいものだ。







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