かくれさと - 2001年07月16日(月) 半年振りに実家に帰る。 やっぱり涼しい。クーラー要らずで快適。 暇なので来る途中で買ってきた本を読む。 北村薫「ターン」。実は再読。「スキップ」もいいけどこっちの方が好き。 ところで実家は四方を森に囲まれている。最寄のご近所まで1km、バス停まで3km。 要するに人がいない。 親は日中、勿論仕事をしている。家の中にはわしひとり。 ……妙なリアリティがありました。 まあ「ターン」は<本来人がいるべき>ところに誰もいないんだしうちの親はいずれ帰ってくるから意味合いはまるで違うんだけれども。 「懐かしい」とは思わなかった。勿論「よそよそしい」とも思わなかった。 半年しか経ってないせいかもしれない。でもたぶん、ここの記憶は頭の中にきっちり居座っている。だからいつでも、それが日常だった頃にすんなりと戻れる。 一生ここにいられるわけじゃないと分かってはいるけれど。 帰る場所があるというのはありがたいことです。 - 月に負け犬 - 2001年07月13日(金) 取るまいと思っていた電話をうっかり取ったがためにへこむ。 自分にとっての禁句。 これを言われたらもう諦めようと思っていたことをぽんぽんと言われる。 詰問口調のこの先生はやっぱり苦手だ。 二度目の救難信号を送る。 もう駄目です。こんどこそほんとに駄目です。 例えばいくらツアーコンダクターになりたいと思っても、 のりものに酔う人はどうしたってなれないわけで。 のりものに酔うのはおまんが怖がっちょるからじゃ、と竜馬は言うかもしれないけれど。 血を見て卒倒する人は医者にはなれない。 絵が描けない人はイラストレーターにはなれない。 そういうのと一緒だ、と言ったら笑われると思うけれど。 学校に通えない人は学生にはなれないってことでしょう。 団体行動ができない、愛想笑いができない、媚びが売れない、頭が悪い。 そういう欠陥商品は学校なんかに行っちゃいけない。 そんな人の相手をしてくれるほど学校は「親切」でも「いいひと」でもない。 別に反論する気はない。そちらの言うこといちいちごもっとも。 要するに私が全部いけないんだろう。 走って走って、疲れて倒れるまで走って。 倒れたら担架に乗ればいい。救急車を呼べばいい。 食べて食べて、おなかいっぱい、気持ち悪くなるまで食べ続けて。 ほんとに気持ち悪くなったら吐けばいい。 それはべつだん間違った答えではないにせよ。 倒れる前に休む。吐く前に箸を置く。 そういう選択肢を選ぶことはできないのですか。 身体を鍛えてこなかったのは私の責任。胃袋が小さいのは私の責任。 だけど。だけど。 倒れたあとまた走れるようになるって保証はどこにもない。 吐いたあとまた食えるようになるって保証はどこにもない。 だから休ませてください。箸を置かせてください。 - 今更遅いとか早いとか。 - 2001年07月12日(木) 春にキャラメルボックス公演「エトランゼ」を観に行って以来とてもとても気になっていたこと。 “「エトランゼ」サウンドトラックに参加してる「鶴来正基」って、もしや今BOOMのサポートとかアレンジとかやっておられる鶴来さんなのか?” キャラメルHP内「加藤のAns.Q」で質問しようか悩むことはや数ヶ月。 ……どうして今まで「YAHOOで鶴来さんのHPを検索してみる」ということに気がつかなかったんだ自分。あほちゃうか。 というわけで本日やっとわかりました。やっぱり同一人物でございました。 好きなもの同士がつるつると関連していると、なんだかとても嬉しくなってしまう。しかも鶴来さんの好きな本のとこに「魍魎の匣」ってあるし。 ああ、嬉しすぎる。 夏公演「ミスター・ムーンライト<月光旅人>」の音楽にも鶴来さんが参加している。 とても楽しみ。行ったらとりあえず「エトランゼ」のサントラを買おう。 - Lie Lie Lie - 2001年07月11日(水) 嫌いだ、といったらええかっこしいのでまかせに聞こえるかもしれない。 苦手、不得手、不慣れとでもいえばいいのか。 どう言っても違いはないか。信用されないことに変わりはない。 借金。 他人のものを借りるということにものすごく後ろめたさを覚える。 クレジットカードは持っていない。多分必要に迫られなければこの先も作らない。 要するに無い袖は振れないし振ろうと思わない。 ついでにいうとご飯を奢ってもらうのもあまり素直に喜べない。 「嬉しいなあ」と思うより「申し訳ないなあ」と思ってしまうから。相手との関係とか出方にもよるけれど。 貸すのもあんまり好きじゃない。 ……なんていうとただのけちみたいだな。まあ実際けちなんだろうけど。 相手が本当に困ってるときは別だけど、貸したり借りたりしてると、その相手と対等でなくなってしまいそうで怖い。 借りることで卑屈になる自分も嫌いだし、貸すことでいい気になってる自分がいないとは言い切れない。そこがいや。 保険。 「とりあえず」何かをする、ということがどうもうまくできない。 とりあえず何か買う。 とりあえず稼いでおく。 とりあえず友達を作っとく。 とりあえず就職先を探す。 とりあえず学校に通う。 とりあえず笑っとく。 そのぐらいちゃっちゃとやれよ、と思われるだろう。でも、できない。 とりあえず、保険、安全牌。 そんなつまんないことを平気でしている自分を考えただけで吐き気がする。 そんな簡単なことすらできないでいる自分にもほとほと嫌気がさしている。 嘘。 保険と少しかぶるかもしれない。 笑っちゃうぐらい嘘をつくのがへたくそだ。 ばれた時を考えるととたんに恐ろしくなって、つい本当のことを言ってしまう。要するにばかなんだ。 実際嘘をつくとすぐばれる。 自分さえも騙せない。だからしんどい。 - 七月の手紙 - 2001年07月09日(月) そのニュースは第三者の日記を見て初めて知った。つまり又聞き。 まめにHPをチェックしてなかった自分がいかんのだけどちと悔しい。 ……それはさておき。 ご本人のHP、日記を覗いて確認させていただく。 おめでとうございます。こころから。 「もうひとりじゃないのですから。」 日記の最後にそう書かれていたのがとても印象的だった。 ひとりじゃない、っていいなあ。すごいことなんだなあ。 -
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