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月はガラスの向こうの僕はまた - 2004年06月28日(月)
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また月だ。
他人の身体に少しでも触れないように自分の身体を歪な風に曲げて吊革にしが みつく僕はドアに嵌め込まれたガラスの向こう側に変な齢の月を見つけてつぶ やく。もちろん声には出さないで。
僕が他人の身体に少しでも触れないように自分の身体を歪な風に曲げて吊革に しがみつくために乗っているこの特急は100キロメートル毎時だ。西を西を西 を目指しそして、
まだ月だ。
と呟く僕が乗っている相応の質量を持った鉄の塊がさも得意げに轟音を奏でな がら鉄の上を滑りいくら往っても同一の速度で併走してくるあの変な齢の月は 100キロメートル毎時だ。もちろんこれは特別早い訳ではない。
目の前で座ってスポーツ新聞を読むいかにも痩過ぎの女性と視線を落としたら 目が合ってしまったので目を逸らしたら今度目が合ったのは五反田の個室付特 殊浴場の御嬢様。これもまた気不味くって、
また月だ。
と呟く僕は併走してくる月の速力が大きい時ほどそしてその齢が狂しい時ほど 人類の深い浅はかさと築き上げてきた物の強固な脆さを感じて戦慄してしまう のである。と言ってみたところでこの特急は幾つもの駅を遊び人のように弄び そしてすっ飛ばしていくのであって五反田の御嬢様は依然上半身裸のままこち らに微笑んでいるようだが僕はとっくにガラスの向こうの、
月は100キロメートル毎時。
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アルマーニがある間に - 2004年06月27日(日)
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<今日のさわやかなむなしみ>
今日ドン・キホーテで1500円で購入したベルトに
ENRICO ALLONI
って書いてあった
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断片 - 2004年06月07日(月)
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[断片/空](2004.6.7)
禿頭に少年誌 (8:46am)
メトロが二度天気を変えた (9:26am)
狭い空は呆気なく閉じる (3:18pm)
空が 地球だった (7:27pm)
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断片 - 2004年06月06日(日)
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[断片] (2004.6.6 4:11pm-4:54pm)
六月の曇天は何もない色
女優が髪を切った記事 少女が人を切った記事
薄い雲が強い雨を降らせ
人が見ぬ手すりを拭く老清掃員
言葉にするには強く 歌にするには弱い感情
銃が描かれた服を着る彼は死ぬまで銃に撃たれない
太陽の光はどれだけ強ければ気が済むのか
そういえば雲がビルと同じ色彩
誰もにとって誰でもない私が誰かにとって誰かな私に
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