2003年02月28日(金) |
『ホワイト・オランダー』 |
イングリッド(ミシェル・ファイファー)は、一人娘のアストリッド(アリソン・ローマン)を溺愛していた。 ある日、彼女は、浮気した恋人を殺してしまい、刑務所へ。 獄中からも普遍的な愛で娘を縛り付けるイングリッド。 里親の元を転々としながら、母の愛から逃れようとするアストリッド。。。
ミシェル・ファイファーとアリソン・ローマンの2ショットシーンが、意外に(私が想像していたより)少なかったという印象。 恋人を殺してしまうまで=刑務所に入る前まで、2人の普段の生活時の、母親の独善的な愛情を、もっともっと強く描いてくれてあれば、その後の展開に盛り上がりがあったと思うのになぁ。 ここが弱かったが為に、刑務所から発信されるイングリッドの歪んだ愛が、見てる側にはあまり伝わってこなかった。
ミシェル・ファイファーは、確か、この役でオスカーノミネートされてるんでしたよね…? 鋭い眼差しなんか上手だなぁと思ったけど、登場時間がイマイチ短かったような…。
アストリッド演じるアリソン・ローマンは、全然美人じゃないけど、色んな女優さんを相手に、良い演技をしてたと思う。
里親を転々とする度に変わる髪形やメイク。 よく「女の人は、メイクで変わる」「髪型で変わる」と言われるけれど、これの御手本パターンとも言うべきか、本当にイメージが違った。 そして、その違うイメージを内面的にもよく表現していたと思う。
私は常々、女の人は、どんな人でも、ショートヘアにすると凄く垢抜けると思っているが、劇中の彼女を見て、「あ〜、日本人でも外国人でも同じなんだなぁ」と思った。 レニー・ゼルウィガーに預けられた時が、ショートヘアだったんだけど、これが1番似合ってて、可愛かった。 そして、やっぱり垢抜けてた。
レニー・ゼルウィガーの夫役で、カーター(←『ER』のジョン・カーターこと、ノア・ワイリーね)が出て来て嬉しビックリ!(^_^)! 今、地上波で『ER』やってないから、不意打ち食らったように「あっ、カーター」と、思わずつぶやいてしまったよ(;^_^A 私を含め、お客さんは5人…空き空きの映画館だったので、ボソっとつぶやいても、周辺に御迷惑などなどは問題なかったです。
私自身、結婚もしてなければ、したいと思ったこともない、もちろん子を産んだ事もないし、産みたいと思ったことすらないので、全くの想像の世界なんだけど、、、この映画のイングリッドの気持ちは分からなくもないなぁ…と。
自分が、もしも子供を産んだとしたら、多分、きっと“わたしのもの”という意識が、もの凄い強く働いてしまうような気がするから。 所有意識が相当強くなるだろう…と。 子供に口出するというよりも、全面的に自分のイメージしたとおりに育てたい、育つだろう、育たないわけがないって考えちゃうだろうなぁ。。。
日々、何事も「理想と現実が違うのが現実」と思ってる私ですが、こと「自分の子供」という想像をしてみると、、、“現実>理想”の図式以外は成り立たない(笑)。
ははは…想像って面白いね…。 現実が、こんなことに無縁だから、ここまでバカみたいに考えられるのかしら(^_^;
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2月の後半読書まとめ。
『別れてよかった』(内館牧子 著)★★★ この本、多分、5回以上読んでると思うのに、見つけるとナゼか借りちゃう(苦笑)。 エッセイです。
『ため息の時間』(唯川恵 著)★★★ 10編からなる短編集。 5編目の「言い分」は白眉。 本屋さんで、これだけでも立ち読みする価値あり。
『今夜誰のとなりで眠る』(唯川恵 著)★★★ ストーリー自体は結構好きなんだけどなぁ…「この人は必要ないだろう」という登場人物が多すぎて、マイナス…(>_<)
『聖家族のランチ』(林真理子 著)★★ 後半、とってもグロい…(>_<)怖い…(T_T)
『ねむい幸福』(有吉玉青 著)★★★★★ 有吉女史の本は、主人公の男の人に何ともいえない魅力を感じる。
2月は(前半は、こちら)、有吉女史月間だったなぁ〜。
♪BGM♪〜『ためいき』by:柴田淳
≪≪ 昨日の映画は『Mr.ディーズ』
地図にも載ってないような小さな田舎町で、ピザ屋さんを営むディーズ(アダム・サンドラー)。 のんびり平和に暮らす彼の元に、遠縁筋から、突然、400億ドルの遺産金が舞い込んだ! NYに呼び寄せられ、ふとした事からワイドショーのレポーター:ベイブ・ベネット(ウィノナ・ライダー)と知り合い、恋が始まるが。。。
96分と、短めだし、何も考えずパーっと軽く楽しく見れるお話し。
アダム・サンドラーって、ジェイソン・ビッグスと超似てない??? 『恋は負けない』で、ジェイソンが演じてた役も、とっても良い人だったから、今日のディーズと特にかぶった!
ウィノナ・ライダーは久々に見たかなぁ。 私にとっての彼女は、『恋する人魚たち』(懐)が、絶対的な印象がある。 何を見ても、あの、シャーロットの残像がどうしても消えないのだ…。 (クリスティーナ・リッチもそうかもしれないけど…)。
私の席の2列前に、1人、異常にウケて大笑いしてる女の人がいた。 きっと、字幕無しで楽しめる人なんでしょう。 笑うタイミングがズレるのはもちろん、他の人がとっくに笑い終わってる時も笑ってたり、同じところで笑ってもバカウケしてたり…とにかく、笑い方が非常に大きかった。
この映画、軽く楽しくじゃなくて、ホントは、激しく楽しく面白いストーリーだったのかな(笑)。
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♪BGM♪〜『ためいき』by:柴田淳(本日購入) 彼女の、しゃべり声と歌声のギャップ大好き〜♪
≪≪ 昨日の映画は『メルシィ!人生』
真面目だけがとりえの経理サラリーマン:ピニョン(ダニエル・オートゥイユ)は、ある日、トイレの中で自分のリストラ話を盗み聞きしてしまう。 ショックのあまり、アパートのベランダから自殺しようとしたところ、隣人の老人(ミシェル・オーモン)に諭され、思いとどまる。 これが、きっかけで話が弾んだ2人、ピニョンはリストラの件を告白。 すると、老人は、とんでもないリストラ対策をやってのけたのだ。。。
悲劇が巻き起こす喜劇、という感じのストーリーかな。 リストラネタなんて、昨今の日本の状況と、すこぶるマッチしてるはずなんだけど、なんだか、思いっきり笑えなかった。 バカウケする映画ばかりが決して良いとは思わないけど、これは、私の笑いの域が合わなかったのかなぁ。
っつーか、元々、フランス映画自体が苦手な私…そうゆう先入観もあるのかも。
内容がどうのこうの以前に、私はフランス語を長い事聞いているのが、どうも耐えられないらしい…。 どんなに、つまらん映画でも途中で飽きたり、寝たりする事は絶対に無い私が、フランス映画になると、これが途端に飽き気(変な日本語)が沸いてきてしまう事があるのだ。 みんなのお気に入り『アメリ』しかり、『8人の女たち』しかり、どれをとっても、見てる途中・見終わった後に、共通の「むむ〜(-_-)」という思いが発生してしまう。
日本語しか話せない私にとって、別に、英語だろうが中国語だろうが、字幕見なきゃ分からないのは同じなんだけど、何ででしょ?フランス語が苦痛なんです。 イントネーション??? なんだろ? 何が苦痛なのか自分でも分からないんだけど、「私は、どうしてフランス映画が苦手か?」と自問自答した結果、答えが「フランス語が嫌」って理由が1番って事が判明したんです(笑)。
映画のチラシにコンドームの広告が載ってて、「はて…?」と思ってたら、舞台となってる会社が、ゴム製品会社だったのね(^_^#)
オフィスの造りが、とってもオシャレで憧れた。 けど、普段、カナリ隔離されたスペースで仕事してる私は、一瞬にして「あっ、こんな開放的な所じゃ、働けない…」と、憧れも吹っ飛んだ。
広報部長関連のネタは、面白かった。
あと、女経理部長(ミシェール・ラロック)、美人だったなぁ〜♪
♪BGM♪〜『VALENTI』by:BoA(本日購入) この娘、とっても健康的(に見える)よね〜?
2003年02月16日(日) |
『戦場のピアニスト』 |
1939年、ポーランド・ワルシャワ。 ピアニスト:ウワディスワフ・シュピルマン(エイドリアン・ブロディ)はラジオの生放送でショパンを演奏中に爆撃をうける。。。
シュピルマン一家をはじめ、ユダヤ人達がゲットーに送り込まれ、過酷な暮らし、さらに収容所へ送り込まれるまでの前半。 シュピルマンがゲットーを脱出し、極限の隠れ家生活を送る後半。
劇中、シュピルマン(ならびにシュピルマン一家)が、窓から外を見ているシーンが数多く登場するんだけど、それが非常に印象的でした。 家に居ても、ゲットーに居ても、働く場所に居ても、隠れ家に居ても…。
こうゆう戦争の話の映画を見ると、私は、いつも「こうゆう事が本当に起こってたんだろうか?起こってたんだ」と、事実を事実として受け止められないというか…真実か虚か頭がぐちゃぐちゃになって一瞬分からなくなってしまう。
なんて言うんだろ…日本の歴史とかもそうなんだけど、今まで学校で、年表やら戦の名前やら暗記してきた数々の出来事、、、お城に行ったりしても「本当に、ここに徳川家康が住んでたんだろうか?」とか、、、嘘なわけないのに、分からなくなるというか、凄い疑問に思う瞬間があるんです。
木曜の深夜に『その時、歴史は動いた』を見てる時も、そう。 真実だと分かっていて、その真実がどうゆう真実か知りたい為に見てるにも関わらず、「これが本当に本当なのか?」と、いっつも思ってしまう。
今日、この映画も、こうゆう感情を強く思ってしまい(特に前半)、涙を流しながら、震えながら見た。
シュピルマンが、隠れ家でアップライトを前に、手を浮かせながら弾く姿が強烈に目に焼きついたな。 あと、1粒のキャラメルを6等分して家族みんなで舐めるシーンも。
エイドリアン・ブロディは、後半、ほとんどセリフが無いのに、心情が伝わってくる演技・表情でとても良かったと思いました。
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家に帰ってニュースを見てたら、世界各地で反戦デモがあり400万人が参加と映っていた。 アメリカの攻撃はどうなるんだろうか…。 もし戦争が始まれば、遠い将来、今日私が思ったように「本当にこうゆう事が起きたんだろうか?」と思う人達が、きっと出てくるんだろうな。
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今、『アンネの日記』を、もう1度読み返したい気分です。
♪BGM♪〜『live』by:sweet jazz trio
≪≪ 昨日の映画は『ブレッド&ローズ』(『戦場のピアニスト』のエイドリアン・ブロディも出てます)
2003年02月13日(木) |
『ブレッド&ローズ』 |
主人公:マヤ(ピラール・パディージャ)は、故郷のメキシコから国境を越えて不法にロスに渡り、姉:ローサ(エルピディア・カリージョ)と再会。 オフィスのビル清掃の仕事で、ふとした事から、アメリカ人の労働組合活動家サム:(エイドリアン・ブロディ)と出会い、不当な労働条件の改善への運動が始まる。。。
労働問題って、大きく見れば、自分の身近な事でもあるし、なかなか良い視点の映画だなぁと期待して見に行く。
でも、ちょっと突っ込みが足らなかったかな…。
ラスト付近、マヤとローサ姉妹の葛藤のシーンは、2人の気迫溢れる演技が熱く伝わってきたけど、他が全体的に波が小さかった。
LA. ロサンゼルス。 アメリカ西海岸。 太陽サンサン、明るく陽気なイメージの都市だが、メキシコとの国境付近には、中南米諸国からの移民が、悪条件で生活してるとの事。 (私の中のLA.といえば、『ビバリーヒルズ白書』のイメージ)
労働条件の事に的を当ててるならば、こっちの不当な扱いを受けてるサイドだけじゃなくて、あっちのアメリカ人の恵まれた環境で働いてる方面をもっと描いて、緩急をつけて欲しかった。 そうすれば、数多く登場するデモシーンや、不当を訴えるシーンなんかも、もうチョット有効的に思えるのにな。
ラストは、切ないけど、「あ〜、こうゆう方向で終わるのもありなのかな…」という感じ。
1番印象に残ったのは、深夜のビル清掃中、マヤが、隣の巨大ビルを掃除してる、多分自分と同じような立場の移民女性とお互い手を振り合うシーン。 お互い、窓の外を向いてて、ちょうど目が合った状況ね。 あのシーン良かったなぁ。
サムを演じてるエイドリアン・ブロディは、明後日から公開の『戦場のピアニスト』の主演俳優です。 見に行こうと思ってるので、今日、違う作品で彼の演技が見れて良かった。
-- ♪BGM♪〜『live』by:sweet jazz trio(本日購入)
≪≪昨日は読書 ≪≪一昨日の映画は『猟奇的な彼女』
自立していない大学生:キョヌ(チャ・テヒョン)は、地下鉄の中で偶然出逢った“彼女”(チョン・ジヒョン)とナゼだか付き合う羽目に。 叩かれ殴られ留置場に入れられ、ハチャメチャな毎日が繰り返されていく。。。
韓国のラブストーリー映画が大好きな私は、公開日に早速(かな〜り期待して)見に行った。 が、、、こりゃ、イマイチでした(>_<) いっぱい笑ったし、最後の方はボロ泣きで、ティッシュ出してズーズーやってましたけど、私が思ってたようなデキじゃなかったんだな…。
まずね、劇中音楽が最悪。 なんだ?ありゃ…(;-_-+ 映画の音楽に、あんな音楽使うかなぁ〜(注:♪I Believe〜♪の主題歌はgoodでしたよ)。 私は、あのへんてこりんな音楽のお陰で、すっごいマイナスになってしまった。 テレビドラマみたいなの。。。 なんとな〜く、小学生の頃見てた『月曜ドラマランド』(といって、今の若い子に通じないのが悲しい(笑))の匂いがプンプンしてくる映画に思えた。
あと、前半のドタバタコメディータッチが、、、あんなにバカっぽくウケを狙うような作りにしなくても良かったのになぁ。 こうゆうシーンに、上記へんてこりんな音楽がかぶさってくるので、余計に受けつけられなかった。
私自身が、切なさやロマンティックさみたいなのを強烈に求めて見てしまうのが、いけないんでしょうね…きっと(苦笑)。
ラスト付近、あの木の下に、オジサンが登場した時、 (ネタバレ、スクロール) あっ、これって、もしかして何十年後かのキョヌで、あれから毎年毎年、木の下に訪れてて、向こうから歩いてきた“彼女”を見てビックリー!!! みたいな感じで終わるのかと思ってたので、それも的がハズレてしまって、残念。 私の予想で終わったら、めちゃめちゃ切ないのにな〜(笑)。
個人的に、ラブストーリーは、 (ネタバレ、スクロール) ハッピーエンドじゃない方が好きなんです …私(捻くれ者?)。
文句ばっかり書いてますが、「偶然は努力してる人の元に訪れる」(?だったかな??)というセリフが、何となく気に入りました。
あと、キョヌが彼女(チョン・ヒジョン)の名前を呼ぶシーンが1回も無かった(ような気がした、多分)のも、何となく気に入りました。
『イルマーレ』(私、昨年のNo.2映画でした)を見た時に、主役のチョン・ジヒョン嬢が「可愛いなぁ〜」って思って、とっても楽しみにしてたんだけど、今作品より、やっぱり『イルマーレ』の残像が…。 いや、今回もとってもキュートでしたよ♪ 「ぶっ殺すよ」って怖い顔で言った後に、ウエイターに「コーヒー2つ」とニッコリ微笑むシーンなんて超可愛いし、良かったんだけどね、、、私的には、彼女の魅力全開!とまでいかなかったような気がしました。 しっかし、彼女、脚長いね(172cmだって)。
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♪BGM♪〜『The Musings Of Miles』by:Mil es Davis
≪≪ 昨日の映画は『ズーランダー』
ヴァージンシネマのセレクト最終作品。
全作品¥1000で、しかも全作品プレミアスクリーン上映という太っ腹企画なのだ。 昨年は、このセレクトで『リトル・ダンサー』と『あの頃ペニーレインと』を見たんだけど、今年は『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』と、これ…『ズーランダー』、、、1年前とは正反対のような2作品。
デレク・ズーランダー(ベン・スティーラー)は、男性スーパーモデル。 独特の魅力で、人気絶頂! しかし、そんな彼の前に最強のライバル:ハンセル(オーウェン・ウィルソン)が出現。 そして、突然、降って沸いた暗殺計画。 全てに突進していく彼は、再びスーパーモデルとして輝けるだろうか。。。
「笑える」という評は読んでいたけど、こんなに粋の良い笑いだとは思ってなかったので、ビックリ。 なにより、この前見たばかりの『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』に出てた2人が、また見れて嬉しかったわ。 これ、どっちを先に見た方が、より面白みがあったんだろうか?とか思ったり。
この映画、まず、男性のスーパーモデルという設定が良いね。 面白い。 ファッションショーやスチール撮影のシーンとか、意外に細かく何十カットもあって、「あっ、今のとこ、もう1回巻き戻してみせて〜」と思わせるシーンが楽しめる。 ズーランダーとハンセルのショー対決のシーンもgood!
数々の有名人がカメオ出演してますが、わたしゃ、あんまりよく分からなかったよぉ。 ってゆ〜か、カティンカ(という役の女性)が、ミラ・ジョヴォヴィッチってのもエンドロール見るまで全然気付かなかったもんっ! 『バイオハザード』見て無い私は、あの2丁拳銃のかっちょいいポスターのイメージが強くて、、、劇中、あの黒髪ボブの女性がミラだったとは、いやぁ、驚いた。 もうチョット出番多くして、悪悪なイメージを強くさせたら尚良かったのにな。
ズーランダーを取材する記者:マチルダを演じてるクリスティーン・テイラー。 『アリー』のネルに雰囲気が似てて、私が結構好きな美人顔で、好感が持てた。 彼女、実生活でベンの奥さんなのね〜。 あと、80’sの曲満載の音楽が最高♪ ↑だっただけに、個人的には、この映画、ミュージカル仕立てなら、もっと魅力的な作品になったんじゃないかなぁ〜?と思った。
♪BGM♪〜『my all..』by:小柳ゆき
≪≪ 1月最後の映画は『黄泉がえり』
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