凝念
 証拠無く状態を類推していくと空想が妄想となり自分の考えに囚われて動けなくなる。
 暗闇の中で瞳を閉じると涅色の硝子が割れ橙色の光る皹が入って分散していく映像が瞼裏に浮かぶ。

 「こんな事をしたら嫌われるのではないかと何もしない男が一番嫌われる。」
 女の場合には如何なるのか。

 遣る事為す事裏目に出る。
 伝えたい事が逆の意に受け取られる。
 動こうとする度に強迫観念に縛り付けられる。

 僕は嫌われる事を恐れてはいないが何もせずに居る。
2001年05月31日(木)


 恩人の言葉
 「常に笑顔を浮かべる男、目の奥が見えない男、視力の有り過ぎる男、イベントを軽視する男は信用しちゃダメ。」
と十二、三歳の頃に言われた言葉が未だに僕の中で生きています。
 結構、彼女に言われたこの言葉に当て嵌まる野郎が僕の知り合いには多い。彼女の言葉通りに警戒していたら誰も信用出来なくなってしまう。

 気になるのは彼女が男性に対する警句ばかり僕に言い連ねた理由。
 元男性の彼女ならではの言葉だったのか…中間をふらついて居た僕を一方に引き寄せる為だったのか…。

 今の彼女に訊いてもあの頃の本心は聴けまい。
2001年05月13日(日)


 占有
 無駄な独占欲に行動を邪魔されつつある…。

 アレはお前のものでは無いし、あの娘も当然お前の所有物なんかでは無い。
 ちゃんと僕の中の誰かは現実を把握しているのに僕自身は自分の中からドロドロと溢れ出てくる欲に飲み込まれそうになっている。

 僕が真実支配したいのは僕自身であって自己以外の他者では無い。
 誰かが表面上僕のものになってくれたとしてもそれで終わる訳じゃ無い。

 僕から自立した彼女を繋ぎ止め続けようとするべきでは無いと判って居る。
2001年05月10日(木)
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