Diary?
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昨日は久兵衛にノックアウトされたのでそのことしか書かなかったけれど、他にもいろいろ遊んだのだった。
まず贅沢会に行く前に、銀座松屋のデザインギャラリーで「隈研吾・負ける建築」展を見る。再生紙や建築現場の土を材料にして作った建築用ブロックが展示されていて、展示会場の仕切り壁なんかもそのブロックで作られている。負ける建築、っていう思想は面白いなあと思う。
久兵衛は開店時にすでに予約でいっぱいの状態で、席が空くまで椿屋珈琲店で珈琲を飲む。前をよく通っているのに入るのは初めてだった。暑かったのでアイスコーヒーにしたら、氷も珈琲で作ってあった。煎りが深い感じの、美味しいコーヒーだった。
久兵衛の後はその辺をぶらぶらして、ギンザグラフィックギャラリーの佐藤卓展を見に行ったり。しかしあまりの人の多さに恐れをなして、あまりよく見ないで出てきてしまった。
夕方からは、シネスイッチ銀座で「真珠の耳飾りの少女」を観る。フェルメールの、あの絵にまつわるお話。ストーリーはまあそこそこ。でも主演女優が、あの絵の少女にすごく近づいていて感心。顔だちも似ている人を探したんだろうけれど、表情なんかは研究しつくしたんだろうなと。あと、運河沿いのところは多分セットじゃなくてロケだと思うんだけど、ヨーロッパって何百年も前の物語を撮るのに、今の建物で十分ロケができるってのが凄いと思った。
映画の後はライオンでアイスバインやらザワークラウトやら食べながらビール。ああ銀座を満喫した。でもしばらく倹約生活だわ。
久し振りの贅沢会。銀座の久兵衛にて鮨。
いやあ素晴らしかったです。
私は東京ではあまりお鮨屋さんに行ってはいなくて、回転寿司もたまに行く程度。だから乏しい経験ではあるけれど、今まで行った店の中で最高ランクでした。
付け台の前に座れたのもラッキーでした。板前さんの技は確かで丁寧で、さすが一流、見飽きません。今回の参加者は総勢3名だったのですが、最初の握りを食べた瞬間、というか厳密には突き出しの若布と茗荷のポン酢和えを食べた時から、3人ともなんだか顔がでれでれととろけそうになっていました。
ネタや味については、表現する言葉を持たないのが残念です。江戸前らしく握りには全て仕事がしてあって、中でも粗塩と酢橘で頂くのがとても美味でした。
お昼ならおまかせで握ってもらってお酒も少々頂いて一万円くらい。贅沢ではありますが、納得のいく値段です。一年に一度くらいは行きたいものです。
で、ブルースカーニバル自体はどうだったのかというと。
近藤房之助さんはいつ見ても、いつまでたってもすんごくカッコイイ。B.Bクィーンズのことは忘れよう。そういえば近藤さんのお店、下北沢のSTOMPで昔ガーリックライスかなんか食べたら意外に美味しかったなあ。ショットバーで思いっきり食事をする私もどうかと思いますが。お腹すいてたんだよ。
あと名前がわからずじまいだったけど、オールマンブラザーズバンドのギタリストが自分のバンドで出演したんだが、こいつがとんでもないギタリストだった。手がどう動いているのかよくわからん。自分の指でボトルネックみたいな音を出してた。右手も指弾きだと思うんだけど、なんかシタールみたいな音がしてたような気が。で、一番びっくりしたのはそんな超絶テクニックの持ち主が弱冠25歳だったってことだ。
大御所、オーティス・ラッシュが、3月に脳硬塞で倒れたと出番の直前に司会者から知らされた。どよめく会場。ステージに登場した彼は、介添えの人に両側から支えられて足下もおぼつかない様子だった。それでもギターを抱えて座って、ろれつが怪しいながらもちゃんと歌っていた。ギターは、もしかしたら弾けていなくて音は切ってあったんじゃないかと思う。でもやっぱりギターを抱えて歌う姿を見ると、胸がいっぱいになってしまった。
やっぱりブルースは高齢者が多いから、見られる時に見ておかないとなあ…
ブルースカーニバルの時は、皆が適当な酒やつまみを持参するのが長年の慣わしになっている。今までの経験から考えると、焼鳥っていうのはかなりダブる可能性が高い。何となく野外でビール飲むなら焼鳥かな、と誰しも思うわけで。だから今回は裏をかいてやろうと、私は銀座三越のデパ地下で思案したのだ。
焼鳥は誰かが買ってくるだろうからやめにして、名古屋風の手羽先の唐揚げが美味しそうだったから10本くらい買う。食べにくいとか手がベタベタになるとかは、まあどうせ酔っぱらってるんだから良かろう。あとは何にするかな、とデパ地下をうろうろして、R1/Fの生春巻きを買って行くことにする。4本セットでカットしてあるのがお手頃でいいなあ。サーモン、チキン、海老、生ハム。「海老のソースは甘いのとチリソースどちらにしますか」と聞かれたのでチリソースを選ぶ。
さて野音の入口付近で友人と合流し、とりあえずビールを渡されたので飲んでいると、友人曰く「新宿の高島屋で生春巻き買ってきたから食べようぜ」
え?
友人が取り出したのはR1/Fの生春巻き4本セット、サーモン、チキン、海老、生ハム。しかも海老のソースはチリソースだ。めまいがした。何故か髪の毛を売って銀時計を買った妻の気分になりかけたけれど、いやそれは全然違う話だ。何か適当な例えとか諺とかあったような気がするのだが思いつかない。とにかく美味しかったからいいんだけどね。
2004年05月22日(土) |
でもてるてる坊主ってよく見ると怖いよね |
「気象予報士」だと何となく科学的な感じがするのに、「天気予報士」だと怪しい妖術使いみたいな印象を受けるのは何故。ちなみに「天気予報官」だと往年の共産圏SFに登場する職業のようだ。
それはともかく、天気予報ってこんなに当たらないものだったかなあ。今思えばひまわりは優秀な奴だった。そういえば昔見た自主制作のパロディ映画で、画面にアナウンサーが現れて
「ではここでひまわりの映像を見てみましょう」→こんなの 「た、たいへん失礼いたしました、気象衛星ひまわりの映像をご覧下さい」→こんなの
というネタがあって脱力した憶えがある。あの映画は何だったんだろう。
この一週間、週間予報を見て一喜一憂なのだ。雨かよおいー、あ、晴れになってる。う、曇りだけど気温はけっこう高くなるのか。いや曇りで気温も低そうだぞ。これは全て明日23日の予報をチェックした感想だ。昨日から今日にかけては、予報が更新される度にいやーな予感が強まっていくのだった。
そう、明日は年に一度のブルースカーニバル。15年くらい続けて見ている、日比谷野音の初夏の風物詩だ。15年を振り返ってみると、どしゃ降りで途中退散したのが一度あったくらいで、おおむねお天気には恵まれていたような気がする。ブルースカーニバル以外の野音だと、PANTAのライブで豪雨ってのを経験したけど、私も若かったから根性で最後まで見たけどねえ。だいたいベッタベタの泥臭いブルースで、会場は年齢層も高くてだるーい雰囲気、みんな座ってだらだらビールを飲んでいる、という状況で雨にも負けず見続けるような気力は湧いてこないぞ。
考えてみるとここ何年か、出演予定者が急死したり途中からどしゃ降りになったりメインアクターが入国拒否されたりで、予定通り平和にいい天気で終わった、てのが少ないことに気がついた。もう晴れなくてもいいから、雨だけは勘弁してほしいもんだなあ。
タイトルで色っぽい話を期待してしまった方には大変申し訳ない。え、誰も私にそんな話は求めませんかそうですか。なにっ失礼なっ。いやでもあなたは正しい。だって今日は食べ物の話なんですもの。
私は京都府北部の出身である。実家から30分も車で走ればそこはもう岸壁の母の港町。この港町で3歳まで暮らしていたのだ。鉛色の日本海、波ざっぱーん、空どんより〜、である。と言うと「えっ京都って海あったのか」と驚かれる確率が非常に高い。あるんです。あそこも京都府なんです一応。ちなみに近畿地方で海が無いのは奈良県と滋賀県である。滋賀県にはなんかちょっと大きめの池があるらしいが。あ、ごめんなさい怒らないで下さい滋賀県の人。京阪神の水がめですよね、素晴らしい。
で、昔の国名でいうと丹波とか丹後とか、その辺は人が思い描く「京都」からは大変離れているために、もう全く文化が違う。言葉も違えば食べ物も違う。言葉は、かろうじて関西弁のバリエーションだなあというくらいのもんで、どちらかといえば北陸寄りだと思われる。食べ物も、局地的にうどんじゃなくて蕎麦だったり、昔から納豆を食べたりとまるで雅びな香りはしないのだった。
特に海の幸については、日本海だし若狭湾だしこれも殆ど北陸の様相を呈している。蟹、甘海老、笹鰈、鰤の世界である。東京に来るまでほっけという魚の存在を知りませんでした、はい。ほっとけ。なんてな。なんなんだ今日の変なテンションは。それで何の話かといえば「鱚」についてなのだ。きす。キス。KISS。
一般的には鱚は開いて天ぷらにしたりする、ちょいと高級な魚である。が、そうと知ったのもまた家を出てからなのだった。近畿北部において鱚は、干物なのだ。他の地方の人にこれを言っても信じてもらえない。目刺で一夜干しになってて、それが5、6匹イカダ状に串に刺して焼いてあって200円くらい。スーパーにも売ってるし、行商の人が持ってきたりもする。買って帰ってちょっと炙って醤油をたらしてご飯のおかずにわしわし骨ごと食う。というものなのだ、鱚ってのは。「沖ぎす」といって大きさは15〜20センチくらいある。
あまりに普通に食べていたのでローカルフードだとは気付かなかった。家を出て暮らすようになってから、ふと「沖ぎすが食べたい」と思ってスーパーに行ったら売っていなかった。あれー、と思ってよくよく探してみたらすごく小さいのが、開いて天ぷら種として売られていた。しかもめっちゃ高い。わけわからん。
わけわからんまま長い年月が経って、時代は変わって調べものには大変便利なインターネットというものが普及している。この間帰省した時に買って帰って冷凍庫に保存してある沖ぎすを、焼いてビールのつまみにしながらふと検索してみた。いろんなことが判明してすごくスッキリ。インターネットばんざい。偉いぞTCP/IP、ヴィヴァ!ワールドワイドウェッブ。
丹後の海の生き物(ニギス)
ま、要約すると沖ぎすは鱚じゃなかったんだけどね。ようやくわかった、なんてな。ヴィヴァ。あ、そのページ見てて思い出したけど、鰈も笹鰈しか知らずに育って、初めて「切り身」でマガレイとかを売ってるの見た時はそりゃあびっくりしたぞ。
ちょこちょこと観に行きたい美術館や博物館がたまってきたので、昨日は久し振りに一日中巡ってみた。
予定としては、
1. 銀座 HOUSE OF SHISEIDO「美の生命力と唐草」展 2. 銀座香水瓶美術館 3. 目黒区美術館「小林孝亘 〜終わらない夏〜」展 4. 東京都庭園美術館「シルクロードの装い パリ・コレに花開いた遊牧民の美」展
と巡るはずであった。が。
2.の銀座香水瓶美術館というのは、シネスイッチ銀座のビルにあるはずなのに見当たらない。シネスイッチのチケット売場の人に尋ねたところ、一昨年に閉館して来年には箱根方面に移転する予定だとか。ネットであちこちの美術館情報に載っているので油断した。しかしどうもまだ訪ねて来る人がいるみたいでシネスイッチの人は説明慣れしている。流れるような見事な応対だった。
巡った3館についてはtextコーナーにレポを書きますので。どれも面白かったけれど、特に1.のHOUSE OF SHISEIDOは良かった。時々行ってライブラリーで高くて買えない写真集とか眺めて過ごそうっと。
しかしさすがに10時半から夕方までずーっとうろうろしてたら疲れた。なのに今日はなんだか早起きをしたなあと思ってよく考えてみたら、昨夜10時頃にベッドに倒れ込んでからの記憶が無い。でもちゃんと着替えて布団に入って寝ていたようだ。偉いぞ私。
実家に帰省するたびに、毎回重点項目を決めて掃除をしたりしている。
今回は懸案の「戸棚」である。なぜ実家というところは、戸棚の奥の方が謎のエリアと化してしまうのだろう。特にうちは諸般の事情により掃除や整理をする人がいないので、ものすごいことになっている。ずっと気になっていたのだが、なかなか決心がつかなかった。しかし夏を控えたこの季節、そろそろやっておかないとますます恐ろしいことになるであろう。というわけで、決死の覚悟で戸棚に突撃したのだった。
幅約一間、奥行き半間の作り付けの戸棚からすべてのモノを引っぱり出し、その殆どのモノを捨て、洗い、拭き、新しいシートを敷き、改めて収納し、かかった時間は約10時間。ああすっきりした。
そして作業が終わった時、私の手元にはお弁当箱が三つ。これが残っていたこと自体がこの戸棚の状況を物語っていると思うのだが、しかし嬉しかった。
私が幼稚園の時から高校生あたりまで使っていた、歴代のアルミのお弁当箱。幼稚園の時のはバンビの絵。小学生から中学生にかけては給食だったからあまり使わなかったけれど、ブルーの小判型で隅に塔の絵が描いてある。高校生の時は四角いブック型で花車と女の子の絵。
考えてみると、まだディズニーくらいしかキャラクターグッズというのが無かったんだな。バンビのなんて、1960年代の製品ってことか。おお、ミッドセンチュリー。いや用語の使い方を間違えているような気もするけれど、とにかくあまりに懐かしくて嬉しかったのと、今見てもすごく可愛いから、東京に持って帰ってきて再びお弁当箱として使うことにした。汁が漏れるのがちと難点ではあるが。
私はそんなに長時間ネットサーフィンをする方ではない。ダイヤルアップの時代にもISDNではなく通常回線で、テレホタイムになってからのメールチェックといくつかのサイト巡回で事足りていた。今も似たようなもんだ。2年くらい前にADSLにしてから変わったことは、夜11時という縛りがなくなったことと、ダウンロードが早くなったことくらいだ。もともとネットで画像や動画を見るわけでなし。あ、ネットラジオは嬉しかったかな。
もうひとつ、ネットゲームができるようになったというのもあるんだけど、いわゆるオンラインゲームっていうんですか、なんか知らない人とチームを組んで敵を殺して回るようなのには全く興味がないし。何せ「闘争」と「コミュニティ」は私の二大苦手だからねえ。
一時期狂っていたのはshockwave.comの簡単なパズル系ゲームだった。友人がFlashアニメーションを作っていて、shockwave.comで「バンバンバンピー」という作品を公開している。それを見に行っていたらいつのまにかゲームにハマってしまったのだ。
今はほとんどやらなくなったけれど、たまにメールマガジンで新しいゲームが紹介されていると試してみることもある。この間は竹槍決死部隊っていうのが紹介されていて、LITE版の画面を見てみたらなかなかポップなデザインで、シューティングが竹槍ってのも珍しいなあと思ってちょっとやってみた。
…はじめてゲームやってて気持ち悪くなった。このポップな色使いとクラブ系ミュージックにだまされた。しばらく我慢して続けてみたけど、やっぱりダメだ。おえぇ〜。最初からグロとかスプラッタとかわかってれば近づかないから心配はないものを。二度とやるもんか。
textコーナーにも昔書いたけれど、名画館の二本立てってどういう基準で組み合わせを決めているんだろうか。いっそのこと一本は全く観たくもない映画だったなら、最初から一本だけ観るつもりで行けるからいいんだけど、二本とも観たかった映画で、なおかつ同時に観るのは何となく喰い合わせが悪そうな組み合わせってのが悩むところだ。
そんなことをぶつぶつと呟きながらも観てきました。神戸屋でサンドイッチ買ってお昼に食べたりしながら映画館で半日ってのは、雨の休日の過ごし方としてはなかなかだとは思うのですが。
「ジョゼと虎と魚たち」 「木更津キャッツアイ ★日本シリーズ★」
どうなんでしょうこの組み合わせは。どちらも面白かったけど。ジョゼでぼろぼろ泣いて、木更津キャッツアイでゲラゲラ笑って帰ってきたら、なんだかもうすごく疲れました。
ああ私は大変な思い違いをしていた。何故今日になって突然間違いに気付いたのかはわからない。一生気付かなくても特に生活に支障はなかったとは思うけれど。
プロ野球の外人選手で、ジョバンニっていう人がいると思っていたのだ。だってスポーツニュースでよく名前を聞くし。プロスポーツ全般にあまり興味がなくて、新聞や雑誌でスポーツについて読むことはしないけれど、時々耳に入ってくるスポーツニュースではすごくよく聞く名前だ。注目されている、実力のある、長い間日本で活躍している選手なのだと思っていた。
そのジョバンニの正体が「序盤に」だとさっき気がついて倒れそうになった。そんなベタベタなオヤジギャグみたいな勘違いを何年もしていたなんて。
今日は松岡美術館で「近代日本画にみる花鳥の美」展を観てきたからそのことを書こうと思っていたけど、なんかもういいや。序盤にをジョバンニだと思ってたような人間に花鳥を語る資格は無いような気がしてきた。
連休は8日間、思ったとおり殆ど休む間も無く実家のハウスキーピングに追われる。それでもやり残したことがいっぱいだ。なんとか一日一時間は確保して二胡を弾く。左手の形が偶然うまくいって、今まで先生が言っていたことがやっと理解できる。これだけでも大きな収穫だったから、やはり持って帰ってよかった。久し振りにちょっとピアノを弾いていたら父が「やっぱりまだピアノの方がマシだな」とか言う。悪かったね二胡ヘタで。今度帰る時にはもうちょっといい音が出せると思うよ。昨日は午前中から午後3時頃までずうっと台所に立って、何日分かの料理をまとめてこしらえて冷蔵庫をタッパーだらけにしておいて夜に東京に戻る。今日は昨日送った自分の荷物なんかが午前中に届いて起きる。午後は国立能楽堂で茂山家の春狂言を観る。一緒に行った友達とちょっと飲んで帰る。さすがに丈夫な私もそろそろバッテリーが尽きそう。もう改行とか段落とか考えられないくらいよれよれだ。たぶん明日は死んだように眠っているだろう。あっでも明日も何か荷物が午前中に来るんだったぁー
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