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■ 金食い虫
私の自宅にある本が21箱を超えたので、さすがに少し処分することにした。これが全部本かというと、実はそういうことはなくて、この中には漫画・資料のファイルなどが含まれている。ただ単に捨てる作業も、ブックオフに持って行く作業も仕事量としては全く同じなので(段ボールに詰めて車に運び込む、そしておろすという点で全く同じだ)売却することに。合計250冊、段ボール箱5箱分を処分した。
処分するか否かの判断基準として、資料類は「今後の私の興味・専門・職域に関係するか否か」、漫画類は「漫画喫茶やamazonで再び目にすることが出来るか否か」である。前者は別として、どうして後者について気づかなかったのか、と自責の念にかられる。例えば、『ディスコミュニケーション』や『ZERO』、『神社のススメ』などといったマニアックな類は保存し、『バガボンド』『One Pieace』などはもうどこでも読めるので処分することになる。(『20世紀少年』・『Master Keaton』は例外だ。あ、『Master Keaton』は絶版なんだよね、原作者と浦沢直樹との間で問題が起きたとかで)
なくなってみると非常に部屋がすっきりして使いやすい。お客さんを招待したくなるくらい住み心地がよくなる。(ま、実際客は滞在していた)そこでふと思うことが。上記のようなマニアックなものは別として多くの小説類は、再び買うコストのほうが、自室においておくコストよりも安くなるんじゃないか、と。実際に考えてみた。軽くトリビアである。
私の自宅は比較的広い方にはいるのじゃないかと予測される。ストレージスペースも含めて物を置いておける場所(浴室・キッチン・トイレ・廊下・玄関などを除いた部分)で約21畳くらいあるのじゃないか。(そういえば、この「畳」という日本独自の単位。先週、これを理解する韓国人がいたからびっくりだった。4年間日本に滞在というが、完璧な日本語を操る美少女だった)1畳は約1,62平方メートル。つまり、私は物を置ける領域を21×1,62=24,02平方メートルを持っている。(24平方メートルとしようか)
さて、これ以外のスペースを加えて、私は家賃を約14万円毎月支払っている。わかりやすく、上記の24m^2を110000円払っていることにしよう。(いや、湿度・温度の環境の維持のために光熱費があるじゃないか、という反論は当然予想されますが、ま、考えなくてもいいでしょう。この場合主題は「本」だから、それほど保存に気を遣わないでも構わないから)1平方メートル占有のためのコストは、110000/24=4583,33円。
多くの場合本は本棚や箱の中にしまわれているから、段ボール単位で計算することにしよう。物置部屋を見渡してみても、どう考えても、段ボールは4つ以上積み重ねれそうにない。というわけで、段ボール四箱(本にして約160冊分)を保存するコストを考えてみよう。(文庫・ハードカバー・大型本を混ぜて入れるとだいたい一箱に40冊くらいはいるのだ)だいたい、一つの段ボール箱は1平方メートルを占有する訳なので、上の計算を参考にすれば、160冊を保存するのに私は、一ヶ月4600円を払っている。つまり、本一冊46000/160=28,75円払っているんですね。
一年で345円(28,75×12)も私は一冊の保存のために払っていることになる!薄い文庫本一冊買えてしまうではないか。確かに必要だとは行っても、一度閉じられた本が、次に開かれることになるのは、平均すれば大体2年に一度くらいの割合ではないかと経験されている。つまり、次読むときのために私は、一冊につき700円くらい払っているのか?
かなり大雑把な計算なので、おそらく上で計算されたコストは実際にはより小さいかと思われるが、一体全体これはどうしたことか。読んだ上で捨てて、次に読みたくなったときにbook offなり、amazonなどで新規に購入した方が遙かに安い。もちろん、稀少本・資料など多くあるので、一概にはそんなことは言えないのだが、それを含めてもじつはコストパフォーマンスに見合わないことをしていることになる。これはあれだね。惚れた女の子に数々のプレゼントを貢ぐのと一緒で、そのコスト(知恵・情熱とお金)をかければ、もしかすると、実は「客観的には」もっと美人で性格の良い子がgetできるかもしれないのに、惚れたのが運の尽き、ということだろうか。
いずれにしても、少なくとも、漫画について私が選択した手段というのは正しかったことになる。次は文庫本を整理しよう。
追伸:「うちは持ち家だからそういうコストは考えなくても良いんじゃないか」と思う方もいるかもしれない。しかしそれは間違い。所有不動産に居住しているというのは、「そこに住まずにその資産を利用したら得られるであろう利益を捨てて住んでいる」ということになるので、例え自分の所有するマンションなり、家に住んでいるとしてもあなたはコストを払っていることになる。もっといえば、その不動産を取得するために必要だった資本調達コスト(金利や物価変動など)も含まれることになるし、賃貸住居よりも多くの管理コスト(耐久財の消費・掃除・税負担など)もかかることになるので、実際には賃貸よりもコストは割高になるケースが多い。
2006年04月17日(月)
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