2010年07月19日(月) |
■怪談・牡丹灯篭onDVD |
NHKの芸術劇場で放送してたのを録画してあったのをサルベージュ。 忘れていたとも云うが。
正直、あんまり期待してなかったのですが、 劇場行けばよかったと大きく後悔。 基本的に怪談嫌いだから、詳しく知らなかったというのもあるんだけど、
面白かったわ〜。
一幕目の中心が幽霊に取殺される色男 (瑛太中心。こっちは本当に怪談って感じ) ニ幕目は幽霊に100両で瑛太を売った(それで執り殺されるんだけど) 夫婦の転落話。こっちは幽霊より、人間はコワイって話。
召使い@段田さんが、ご主人@瑛太が幽霊にとりつかれているから、 お坊さんを呼んで、お札を貼ったりして、 撃退したんだけど、逆に幽霊がそのお札を剥がしてと、段田さんちにやってくる。 どうしようと考えあぐねていると、伊藤蘭さん演じる奥さんが、 「幽霊がお札をはがして欲しいんなら、百両で交渉したら?」と提案。
結局、百両でご主人様を売って、幽霊の思う壺。 その百両を元手に商売を始めて、とんとん拍子なんだけど、 ダンナさんの浮気をきっかけに、二人の気持ちが離れ、 秘密の暴露を恐れた段田さんは、ついには奥さんを殺してしまうという。。。
まさに、因果応報!難点を云えば、段田・伊藤夫妻と同じく罪を犯し、 転落していく夫婦、千葉哲也・秋山奈津子夫妻。
演技は申し分ないんだけど、秋山さんがどうしても、 二人の男を手玉に取る、毒婦には見えない。。。。しかも27歳!
後で発覚。実はこの娘に入れあげた段田さんに伊藤さん嫉妬するというのが、 夫婦の転落。後々の悲劇を生むのでありまして、 ぶっちゃけ女房と同じ年の女になんで入れ込むのかなあと。
もうちょっと、誰か居なかったのかなあ? いなせな古女房は伊藤さんに任せて、 ココは一つ、若手を使った方が、可愛ければそれでいいって、 役だったような。
最初、伊藤さんと逆でもいいかなって思ったけど、良かったですよ、 伊藤蘭さん。仇花ぽくて。
瑛太さん、これが初舞台というのも、美味しいなあ。 大事に育てて貰っているというか。 単に女の子とえっちして、うわ〜っていっていればいいしね。←あっ。
だから、影の主人公はやはり、段田さんなんだろうな。
初めへいこらしている小者が主人殺しの覚悟を決めて、 そして、大棚のダンナになりあがり、ラストは恋女房を殺すというのが、 もう、なんというか見事で、悪の魅力というか、 転落していく男の姿が私をひきつける。良かった
やっぱり観にいけばよかった。
他の【牡丹灯篭】見てないのでなんとも云えないのですが、 でも、いのうえ氏の好きそうなハナシだし、合っていたと思います。
そして、いのうえひでのり氏に、これを演出させる シスカンパニーの北村さんの眼力もすばらしいと思いました。
|