2003年06月30日(月) |
ビキニ姿のおねえさん |
テレビ 水着のおねえさんが何か言ってる
おねえさんの胴体 くびれてる
大人になりたいって思うけど
わたし くびれるのは嫌
くびれたくない
まつげ、2本も抜けちゃった
こうして貴重な資源はどんどん無くなっていくんだわ
だって、 27本しかないのよ?
お父さんは 一週間とか二週間にいっぺん帰ってくる
だから 一週間のときは 7個ぶん 二週間なら 14個ぶんのお父さんなんだ
よそん家のお父さんよりも いっぱいあるんだよ
2003年06月21日(土) |
アサキ・10 きょきょろしない |
喫茶店?カフェ? こういうとこ はじめて
きょろきょろしないように 珈琲をかきまぜることに専念
アサキの黒いシフォンケーキ わたしのチーズケーキ
ちょっとずつ味見しあって そっちのほうが好きかもって取り替えたり わたしが最後のひとくちを落としちゃったり
ときどき 隣りのテーブルのおじさんが 新聞をガサガサいわせて そのたびに正気に返り 不思議な気持ちになった
どうして アサキとわたしが今ここにいるのかしら って
待ち合わせの 場所と時間をきめて それから 明日の天気のことも
電話ごしの声は いつもとちがく聞こえて
アサキとわたし いま こんなふうに喋っていること クラスの誰も知らないんだと思うと なんだかとても気分が良かった
教室移動のとき アサキがそっと耳打ちしていった
「あした、電話する」
姉ちゃん 日記書きかけのまま眠ってて
チャンスだった 読みたかった 日記に手をかけて
けど 読まなかった
こわかった
ぼくのことキライとか書いてあったら って
きょうも雨。 ひとりでゲームしてた
ナカヤンは塾 ショウタは家で勉強(ママが見張ってるらしい)
ぼくも塾いこうかなぁ そしたらナカヤンと遊べるし
2003年06月16日(月) |
アサキ・7 学校では |
学校では アサキと喋らない
休み時間のアサキは 本を読むか どこかへ消えていて
わたしはたいてい キヨちゃん達といる
そうしようね って決めたんじゃなく しぜんにそうしてる
恋なんてしらないはずなのに
おぼえのある痛み
クリーニング屋のとこのトラ猫
すこし慣れてきて ぼくが近づいても逃げなくなった
もうちょっと もうちょっとだ
逃げないで きらわないで
ぼくが好きなぶん おまえも好きになってくれよ
5時間目 うしろからトントンされて 真理奈からのメモ
「○○むかつく、シカトしよう あ〜 ねむい。。 (>_<)」
ねてください、永遠に。
つまむように 指先だけでメモをたたんで次の子にまわす
なんか むしょうに手を洗いたい
たとえば誰かから 「悲しくなれ」って言われても 悲しくなんてならないよ
命令されたわけじゃない すすめられたんでもない
ぼくが勝手に悲しくなってるだけ
わかってる わかってるけど
お父さんに ボールペンあげた
ぼくと姉ちゃんの合作だよ、て言ったら 「それ、ちょっと違う」って笑ってた
コラボです、て姉ちゃんが言ったら 「微妙だけど… オッケイ」って
なんだよ『コラボ』って ニホンゴで言えよ ばーかばーか
2003年06月07日(土) |
なんでもできちゃう男 |
夜、おとうさんが冷やし中華をつくってくれた 具がこっていて タレも本格的で 母より上手だった
おとうさんは何でもできちゃう
もしかして 母は そういうとこが嫌で 出てったのかなぁ
2003年06月06日(金) |
夕焼け小焼けの公園で |
ぼく もうすこしここにいる
だれもいない家に帰りたくないんだ
牛乳とペットボトルのお茶 それとお菓子 ぼくが買ってくる係になった
ひとりでスーパーに入るのは ちと恥ずかしいけど アイスを好きなだけ買えるからいい
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