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■ 人畜無害の男
人畜無害な男なんてものが、この世の中に居るのか、 それは、あり得ない事のようで、案外、あちこちに居たりする。 私にも、人畜無害の男の友達が居る。 彼は、関東に住んでいる人だが、始めて会った時から、 彼の好意はわかりやすかった。 オフ会の席で、みんなの前にも関わらず、告白されたこともある。 周りの友達も、大半が彼とつき合うことを勧めた。 それでも、私が彼の気持ちを受け入れることをしなかったのは、 もちろん、当時も内緒でつき合っていた不倫の彼が居たこともある。 けれど、決定的な決め手に繋がるものを彼の中に見いだせなかったことが大きい。 彼は、一言で言えば、「いい人」ではあるけれど、 ともすれば、「どうでもいい人」になってしまうような人。 不器用で、頑固で、私に甘くて、私に弱い人。 一人暮らしをしているころ、彼を部屋に泊めたことがある。 (もちろん、貞操はしっかり守ったー・笑。 さんざん酔わせて、さっさと寝かしつけたという防衛策、、。) 出張でやってきていた彼は、ホテルを取っていなかったから、 仕方なく、泊めたというのが、一応のいいわけ。もちろん、彼には魂胆が有った。 そういうわかりやすい下心を持っているにも関わらず、 私は彼を憎むことも、嫌うこともなく来ている。 たびたび、彼の言動にデリカシーのなさを見つけて、いらいらすることはあっても。 人畜無害の男は、私を和ませる為だけに居るわけではないのだろうけど、 私が唯一、わがまま放題を言えて、厳しいつっこみを入れられるのも、 彼だけなのだ。まさに、彼だけ。 それでも、恋愛感情がないとなると、それは人間愛なのだろうか、、。 前世では、彼と私は、姉弟だったような気がしてしまう今日この頃。。。
2001年03月09日(金)
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