Love Letters
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2003年06月30日(月) アブノーマル


 『エンピツ』の日記書きさんの中には、

 SMプレイを好む人達もいます。



 私にとっては、

 SMは全くの異次元の世界であり、

 一度も足を踏み入れたことの無い

 未経験の領域です。



 私から見れば、

 アブノーマルと思えるような行為でも、

 そのような趣向を持つ人達にとっては、

 心と身体が欲する

 自然な行為なのでしょう。



 あなたは、

 私にはM気があると言うけれど、

 それは、

 優しく抱かれたい日があるのと同じように

 時には激しく求められたい日もあるという…

 その程度のものです。



 SMは、

 恐らく私には向かないだろうと思うのは、

 次のような理由です。(笑)
 
 
 1.命令されるのが嫌。


 2.束縛されるのが嫌。

   (物理的にも精神的にも)


 3.痛いのが嫌。




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 なにしろ、

 未知の世界なので、

 理解不足は承知の上で理由を並べてみましたが…^^;




 そういえば、

 これならちょっと好きかもというのはあります。



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 但し、相手はあなた限定です。^^



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2003年06月29日(日) 港の見えるクラシックなホテル


 タイトルを見ただけで、

 ピンと来る人も多いはず…

 そう、あのホテルです。^^




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 中学生の頃に

 一度だけ

 家族と泊まったことのある素敵なホテル。

 あの日は確か両親にとって

 何かの記念日だった筈。←はっきり憶えていません。^^;

 お部屋の中に

 西洋のクラシックな雰囲気の階段が付いていて、

 両親が上の階、

 私と妹、弟が下の階のベッドに寝た記憶があります。

 その重厚な趣のある建物と

 朝食をとったフレンチスタイルのレストランが

 とても印象に残っています。



 両親と同居していた頃には、

 週末には

 そのホテルのすぐ近くにある

 山下公園や

 元町や

 中華街でデートしたものです。^^



 でも、

 そのホテルに

 彼氏とお泊まりしたことはありませんでした。

 学生が泊まるには身分不相応かなと

 感じさせるホテルだったから…

 地元に住む私にとっては、

 大人の恋人達が泊まるホテルという

 イメージだったのです。



 地元を離れて

 もう何年も経つけれど、

 今も

 私はあの街が好き。



 愛する人と

 あの街へ帰り、

 懐かしい香りの風に吹かれて歩くと、

 とても幸せな気持ちになります。



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2003年06月28日(土) 広い空を眺めながら


 新しいマンションのお部屋から

 “Love Letters”を書いてます。



 ウイークデイは何かと忙しいので、

 まとまった家事は週末にする私。

 で、

 出来れば、

 家事は能率良くこなし、

 あとは、子供と買い物に出かけたり、

 自分のための時間が欲しいと思うのです。



 引っ越すことになったので、

 洗濯機を買い替えました。

 今の洗濯機って

 乾燥機と兼用のものが主流なんですね。←遅れてる?^^;

 少し、値段は張るけれど、

 私も乾燥付き全自動洗濯機を購入。

 お天気の良い日は、

 ルーフバルコニーに干したいけれど、

 雨の日は、これがあると便利です。

 

 あなたと付き合うようになって、

 二年目の夏です。

 今まで、

 喧嘩したり、仲直りしたり、

 冷めたり、熱くなったり、

 二人の間を

 色々な想いが行き交いました。



 私達は、

 お互いのことをよく知っていると思います。

 だから、

 恋愛にありがちな

 相手の気持ちがわからなくて

 不安になったり、寂しくなったりということが、

 私にはほとんどありません。

 きっとあなたもそうだと思うのです。




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 恋する気持ちだけでは

 どうしようもないことって

 世の中には沢山あるから…



 未開梱のダンボール箱に囲まれた

 木の香りがいっぱいの

 新居のリビング。



 これからはこの場所で、

 大きな窓から

 広い空を眺めながら、

 あなたとチャットしたり、

 メールを書いたりすることになります。



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2003年06月27日(金) 恥ずかしい持ち物


 明日は引越。

 某運送会社の

 梱包お任せのパックをお願いしたのですが、

 やっぱり、

 自分で梱包しなきゃと思うものはありますよね。

 他人様に

 見られちゃ恥ずかしい持ち物もありますし。




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 それに、

 子供たちが毎日使う

 教科書や文房具、

 お気に入りの洋服や靴やアクセサリーも

 出来れば自分で梱包したいと思うでしょ。^^

 引越で、大事な持ち物が

 一時的に迷子になるのは嫌ですし。



 よって、

 今日は、部屋中ダンボールの山です。^^;



 明日は、

 木の香りがする新しいお部屋から

 “Love Letters”を書きます。^^



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2003年06月26日(木) 命果てるまで愛し合うって…


 今夜も

 あなたとチャットでお喋りしました。



 「それにしても、

  結婚した翌日に死んじゃうなんて。」


 「よっぽど激しいHだったんだろうなぁ。(笑)」


 「しかも、男の方が死んでるし。(苦笑)」


 「やり過ぎだろうね。^^;」


 「あなたと私だったら、

  私の方がいつも死んじゃいそうになってるけど。(笑)」


 「手加減した方がいい?(笑)」


 「そんな質問、答えられません。(笑)」


 「とことん小夜子に満足して貰おうと思ってるから。(笑)」


 「うふふ。^^

  でも死ぬまで愛し合うなんて、ある意味幸せよね〜」


 「メスの方は、赤ちゃん出来なかったの?」




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 これは、

 諒の小学校の『生活科』の授業で、

 生徒達が飼っているザリガニ達を

 受精させる試みをした時のお話です。



 諒が飼っているのは、

 メスのザリガニです。



 クラスメートの藍ちゃんの


 「結婚させよ。^^」


 というプロポーズ(?)を受けて、

 諒のザリガニは、

 藍ちゃんのオスのザリガニと交尾しました。

 ところが、翌日、

 藍ちゃんのザリガニは死去。(涙)



 
 ザリガニにしてみたら悲しい話だけれど、

 人間に置き換えて考えると、←普通はしない?(笑)

 ユーモラスというか

 感慨深いというか…

 そんな話でした。



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2003年06月25日(水) 舌の感触


 「あなたが私にキスしてくれる時って、

  満面の笑みだよね。^^」


 「そうかな?(笑)

  全然自覚ないんだけど。」


 「うん。すごく顔がニコニコしてるの。(笑)

  キスする時に、

  あんなに笑ってる男の人って

  あなたが初めてだから、

  何だか感動です。^^」


 「すごいスケベみたい。^^;」


 「私にだけだよね。^^」


 「そうだと思う。(笑)

  小夜子の舌の感触を思い出したよ。」


 「この前のキスが欲しい。

  気持ち良かったから。*^^*」



 チャットで

 こんな話題になったから、

 無性に

 キスが欲しくなった私達でした。




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 とろけるように甘い

 あなたとのキスは、

 まだ当分おあずけです。



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2003年06月24日(火) 昼下がりの妄想


 今朝は

 早起きして、

 眠い目をこすりながら

 あなたと

 チャットしました。




 「今日は、

  昼から長ーい打ち合わせだよ。(苦笑)」


 「同情します。

  私のことでも思い出して。(笑)」


 「Tバック姿を妄想。(爆)」


 「うふふ。

  この前、ちゃんと見られなかったんだもんね。^^」


 この前のデートで、

 私は、レースのTバックを穿いていたのだけれど、

 あなたは、眼鏡をはずしていて、

 ちゃんと見ていなかったと言うのです。^^;


 「惜しい事をしました。(泣)」


 「きゃはは。」


 「今度また穿いてきて。(笑)」




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 「この前、穿いてたのに。(笑)」


 「非常に残念。(笑)」




 夜、

 あなたから短いメールがありました。

 予想通りの長い会議で、

 とても疲れたとのこと。



 お疲れさまでした。

 きっと、

 昼下がりの妄想どころではなかったことでしょう。^^



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2003年06月23日(月) リアルタイムチャット


 映画 “ You've Got Mail ” の

 トム・ハンクスとメグ・ライアンを見て、

 私も

 リアルタイムチャットがしてみたいと

 あなたに告げたのが、

 私達の毎日のチャットの始まりです。



 あなたが、

 色々下調べをしてくれて、

 ICQのインストールの方法を教えてくれました。




 初めて

 チャットした夜のことを

 今でも憶えています。



 映画の中で、

 二人の主人公が

 流れるような速さで

 キーを打っていたのに対して、

 私達の初めてのチャットは、

 ちょっとまどろっこしい感じ。^^




 あれから、

 もうすぐ一年半。




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 OA環境もずっと快適になりました。^^




 今では、

 夜のしじまに

 滑るように響く

 キーの音。




 画面に

 打ち込まれていく

 二人のお喋り…

 私達の間を行き交う

 無数の言葉達。




 あなたの冗談が可笑し過ぎて、

 キーを打つ手が震えたり、

 あなたの

 さりげない優しさに感動して、

 小さな沈黙が生まれたり…




 泣き顔で

 チャットしながら、

 強がりな私の指は、

 (笑)を連発していた夜もありました。




 初めは、

 言葉のニュアンスのすれ違いから

 諍いが生まれることも多かった

 私達のチャット。




 いつのまにか、

 私達の恋の

 大切な

 コミュニケーションツールです。



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2003年06月22日(日) 素肌美人になりたい


 最近、

 話題になっている

 あの商品を使ってみました。^^



 噂の通り、

 洗顔し終わった後は

 すべすべの滑らかな肌になります。




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 こんなに安くて、簡単で、

 美肌効果があるなんて素敵です。^^



 毎日、これで洗顔して、

 シルクのようなお肌になりたいと思います。

 皆さんも是非

 お試しあれ♪



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2003年06月21日(土) Early Bird


 あなたは、早起きです。

 平日は、

 毎朝5時10分頃に起きて、

 6時ちょっと過ぎには家を出ます。




 あなたとお泊まりデートの時も、

 私より先に

 あなたが目を覚まします。




 先日、あなたが言いました。




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 朝、あなたに悪戯をされると、

 夢うつつのまま

 あなたに抱かれてしまいます。



 その後、

 私は、再び眠りにつき、

 次に目覚める時には、

 あなたは既に洋服を着て

 ソファーで本を読んでいたりします。^^;



 
 「起きたんだね。おはよう。(笑)」


 などと

 あなたに声をかけられ、

 慌ててシャワーを浴びに行く私です。(笑)




 会えない日にも、

 時々

 あなたの出勤前に

 早朝チャットをします。



 私の彼だけでなく、

 私の日記を読んで頂いている方にも

 早起きさんが多いようです。^^

 朝、投票ランキングを見て、

 そのことに気づきました。(笑)



 一日の始まりに、

 朝刊のように
 
 私の日記を読んでくださっている方達が

 いらっしゃると思うと、

 感動です。^^



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2003年06月20日(金) 愛する人が子供だった頃


 あなたが

 子供の頃住んでいた街に

 車で連れて行ってくれました。



 あなたが住んでいた場所。

 あなたが通った小学校。

 夏休みに友達と行った市営のプール。

 大好きな冒険小説を借りるために

 自転車で通いつめた図書館。






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 幼かった頃の

 愛する人に

 会いたいと思いませんか?^^



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2003年06月19日(木) 肌で伝え合う感情


  小夜子と抱き合っていると、

  肌を通して

  感情が伝わっているような気がする。



 今日、

 あなたからのメールにあった言葉です。



 本人は全く自覚していないけれど、

 あなたには、

 とてもロマンチックな一面があります。



 あなたが心を開かない相手から見れば、

 あなたは、

 冷静で、

 皮肉屋で、

 感情を表に出さない人と映るかもしれません。



 けれど、

 私がよく知っているあなたは、

 優しくて、

 穏やかで、

 繊細かつ大胆。

 現実的かつロマンチスト。




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 不思議なくらいに

 伝わりやすい互いの感情。



 あなたには、

 隠している感情さえ

 読まれてしまうことが多いのです。



 メールや電話でもそうなのだから、

 素肌で抱き合うベッドでは

 尚更のこと。




 どうして、あなたには

 私の気持ちが読めるのでしょうか。




 あなたを見つめる私の表情や

 あなたの肩にかかる私の髪や

 あなたに触れる私の指先や

 あなたの胸の中で漏らす甘い吐息が、

 秘めた胸の内まで

 伝えてしまうのでしょうか。



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2003年06月18日(水) 雨の日のAquarium


 梅雨は嫌いです。

 雨の日ばかりが続くと

 気持ちまでが鬱になります。



 だけど、

 雨の日のデートは、

 一つの傘で

 あなたに寄り添って歩けるから好き。



 腕を組むのは苦手な私だけれど、

 雨の日なら、

 そっと

 あなたに

 腕を絡めることが出来ます。


 
 あなたと初めて

 水族館でデートしたのも

 雨の日でした。



 傘を差してくれる

 あなたの右腕に

 ぴったり

 くっついて歩いていたら、




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 大きな水槽の中で、

 気持ち良さそうに泳ぐ

 ラッコやイルカや

 色鮮やかな熱帯魚達は、

 恋人達を

 無邪気にしてくれます。



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2003年06月17日(火) 余韻


 あなたへの想いに

 ぽっかり空洞が出来たことは確かなのに、

 別れを告げるまでの理由にはならなくて…

 この空洞は、

 埋められることなく残るでしょう。

 時折、

 冷たい風が吹き抜けたりもするでしょう。




 土曜日のデートの帰り、

 私があなたの車を降りる前に、

 ほんの短い間、

 小さなKissを交わしたり、

 他愛のないお喋りをしたりしていました。




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 あなたの腕の中で

 オーガズムを感じる時、

 脹脛から足首にかけて

 痺れるほどの

 激しい硬直が起こります。




 強い快感と引き換えに、

 愛し合った後、暫くの間、

 私の脚は

 鈍い痛みを感じることになります。



 それは、

 私にとって

 あなたに抱かれた

 余韻のようなもの。



 私の

 乱れる姿を

 見ていたあなたは、

 その快感が強過ぎるために

 私の身体に起こる変化を

 心配してくれたのだと思います。

 


 例えば、

 あなたの優しさは、

 こんなところにあります。



 ピリオドは、

 まだ、

 打てそうにありません。



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2003年06月16日(月) この恋を失う日が訪れても


 土曜日の夜、

 私達は、お気に入りの和食屋さんへ行きました。



 閑静なオフィス街の一画にある、

 カウンターとテーブルが三つだけの

 こじんまりとしたお店。

 仕入れた素材によって

 その日のメニューが決まります。

 美しい和紙に達筆な毛筆で書かれた

 日替わりのお品書きは、

 お店のご主人の手作りです。



 私達は、

 カウンターに座り、

 いつものように

 楽しいお喋りをしながら、

 美味しいお酒とお食事を頂きました。



 私が暫く席を外している間、

 あなたは、
 
 顔なじみの仲居さんと話をしていたようです。



 私が席に戻ると、

 あなたは、嬉しそうに言いました。




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 もし、その言葉だけを聞いていたら、

 私は、複雑な気持ちだったでしょう。

 だって、

 私は、離婚歴のある二人の子供のお母さん。

 あなたには、

 もっとふさわしい女性がいるはずだって

 心のどこかでいつも思っているから…



 だけど、

 本当に嬉しそうなあなたの笑顔を見たら、

 私まで嬉しくなって

 笑ってしまいました。


 「大事にしなきゃ駄目だよって言われた。(笑)」


 「今まで、遊んでたからでしょ?(笑)」




 別れた夫は、

 こういうことで喜ぶ人じゃなかったなと、

 ふと、思い出しました。

 彼にしてみれば、

 謙遜のつもりだったのでしょう。

 人前で貶されることが多かったから、

 私は、彼の知り合いに会うのが苦手でした。



 あなたと一緒にいると、

 私はいつも尊重されていると感じます。

 

 いつか

 この恋を失う日が訪れても、

 あなたとならずっと

 友達でいられる…

 そんな気がします。



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2003年06月15日(日) もう会えない


 「もう、会えない。」


 汗ばんだ身体を

 あなたから離して、

 呟くように

 告げました。



 あなたは

 何も答えず、

 もう一度、

 私の身体を

 抱き締めようとしました。



 私は、

 あなたに背中を向けて

 猫みたいにうずくまり、

 あなたの気持ちを確かめるように、

 もう一度、言いました。


 「もう、会わないから…」




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 「こっちを向いてごらん。」


 あなたの低い声が聞こえました。

 今度は、私が何も答えず、

 目を閉じました。




 このまま

 深く愛し合った

 最後の記憶だけを

 心と身体に残して別れられたら、

 それは、

 一番幸せな別れだろうと思いました。

 私が、望むのは、

 お互い

 相手を恨まず、

 涙を流さずに別れられること。




 「小夜子、こっちにおいで。」


 広いダブルベッドの端っこで

 うずくまっていた私に

 あなたが言いました。




 振り向かない私を

 あなたは、

 後ろから抱き締め、

 尖った胸の先端や

 ぴったり閉じていた脚の付け根の奥の

 敏感な部分を

 愛撫しました。




 「嫌い…」


 言葉とは裏腹に

 唇から

 切ない吐息が零れてしまう…

 再び

 快感の海に

 溺れていく私…

 


 身体も心も

 互いを裏切ることは出来ないのでしょうか。



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2003年06月14日(土) ソファの上で


 あなたに会いました。



 最近、

 忙しさで身体が疲れていたせいか、

 昨夜、あまり眠れなかったからか、

 和食屋さんで頂いた

 ほんの少しのアルコールで

 いつになく酔ってしまった私。



 ホテルのお部屋で、

 ソファに凭れて

 うとうとしてしまいました。




 私の浅い眠りは、

 あっという間に

 あなたに奪われました。



 あなたは、

 貪るように
 
 激しく、

 私の唇を

 求めて来ました。



 唇が溶け合い

 舌が絡み合い

 唾液が混じり合い

 噛みつかれそうになりながら、

 永遠のように永いキスをしました。



 キスをしながら、

 あなたの力強い両手は、

 淡いグリーンの

 ノースリーブのワンピースの上から

 私の全身を愛撫しました。



 懐かしい感触を確かめるかのように

 胸やウエストや腰のラインを

 あなたの掌で撫であげられて、

 熱くなった私の身体は、

 ブレーキをかけていた心とは裏腹に

 恥ずかしいほど濡れていました。



 あなたは、

 言うことを聞かない子供を諭すような

 ほんの少しの怒りと

 いつもの優しさが

 交じり合う眼差しで

 真っ直ぐ私を見つめていました。



 ワンピースの裾を捲り上げられ、

 腿の内側を撫でられながら、

 背中のファスナーを

 腰まで下ろされると、

 あなたの前で、

 私の上半身は

 露になりました。




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 そして、

 ブラを下げると、

 剥き出しになった

 私の胸を愛撫し始めました。

 乳房を揉まれたり

 乳首を摘まれたりしているうちに

 吐息が速くなって…

 ほとばしる熱い想いを

 どうすることも出来ない私でした。



 私は、

 半分ワンピースを脱がされたまま、

 とても恥ずかしい姿になっていました。



 あなたは、

 優しく笑いながら

 私の身体を

 軽々と抱き上げると、

 ダブルベッドの上に運びました。



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2003年06月13日(金) 疑問


 以前、

 男友達が

 私にこう言いました。




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 身体の欲求が消えて、

 お互いに

 二人の関係を冷静に見つめられるからだそうです。




 けれど、

 それが、

 心の残る相手とのベッドだったなら、

 身体を重ねた後は、

 もっと寄り添いたくなって、

 ますます離れ難くなるのでは?



 あの時の

 疑問を心に残したまま、

 私は、

 明日あなたに会う約束をしました。



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2003年06月12日(木) 傷痕


 会える日が近くなると、

 過ぎた日の

 諍いや惑いなど

 どうでもいいような

 気持ちになります。



 その一方で、

 あの日、

 あなたの言葉に対して感じた

 小さな失望は、

 消えずに残されたまま…



 火傷の痕みたいに、

 触ると

 未だに少し疼くけれど、

 触れずにいれば

 忘れられている感情。


 
 子供にとって素直であることは、

 プラスの資質になるけれど、

 大人にとってはどうでしょう。





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 素直になるって

 自分の気持ちに正直になること?



 あなたに会った時、

 私の気持ちがどっちを向くか

 自分にも想像できないのです。



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2003年06月11日(水) ペットショップでのひととき


 気持ちが塞ぎ込んでいる時は、

 曇っているくらいの方が

 心が落ち着きます。



 爽やかに晴れていると、

 笑っていなきゃ

 お天道さまに申し訳ないようで、

 どこか

 気持ちがざわつきます。




 昨日、

 仕事を終えた後、

 諒とペットショップへ行きました。



 小学校でザリガニを飼うというので、

 お家になる飼育ケースと

 ザリガニのえさを買いに出かけました。




 「ねぇ。トンネルも買ってよ。(笑)」


 たかがザリガニのお家に

 ゴージャスさを求める息子。^^;




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 「ねぇねぇ。諒。

  もし、マンションじゃなかったら連れて帰りたいくらい

  可愛いと思わない?^^」


 しばし、その姿に見とれて佇んでしまった母でした。(笑)




 買い物を終えて帰ろうとしていたら、

 携帯に着信音。

 日帰り出張先で仕事を終えた彼からでした。



 ザリガニは、

 えら呼吸をしていて酸欠になりやすいから、

 水草などを与えた方が良いとの

 ワンポイントアドバイスを頂きました。(笑)



 魚のえら呼吸は知ってるけど、

 ザリガニもえら呼吸するとは初耳。^^



 あなたとお別れしない方が得策だと感じるのは、

 もしかしたら、

 こんな時でしょうか。(笑)



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2003年06月10日(火) 捨てられる思い出


 子供達に

 引越の日までに

 少しずつ

 物を減らそうという話をしました。



 夕食の後、

 諒と二人で、

 要らなくなったおもちゃの整理をしました。

 息子の成長と共に

 使わなくなったおもちゃが

 おもちゃ箱の中に山のようにあります。




 「こんなので遊んでたんだ。懐かしいねー。(笑)」

 
 幼稚園の頃によく遊んでいた

 ウルトラマンや怪獣のフィギュアが

 大量に出て来ます。
 



 時々、

 二人で思い出話をしながら、

 新しいマンションに持っていくものと

 処分してもいいものを

 分けていきます。


 
 こういう作業は、

 一旦始めると

 ついつい夢中になってしまって、

 ついでに

 私の不要な持ち物も

 一緒に処分してしまおうと思い立ちました。




 使わなくなった英語の教材や

 古い本、CD、ビデオテープ…

 流行遅れの洋服や靴。




 要らないものを

 次々と捨てていくって

 ちょっとした爽快感があります。(笑)




 キャビネットやクローゼットの中で

 何年も眠っていた過去の思い出達。




 かつての私の持ち物の中で、

 今の私とはおよそ不似合いなものが、

 いくつか出て来ました。




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 そんな可愛らしいものを

 男性からプレゼントされていたなんて、

 あの頃の私は、

 過去のどこかに

 置いて来ちゃったんでしょうね。^^;




 「新しい場所に引っ越したら、

  あまり余分な物を増やさないようにしようね。」


 私は、子供達に言いました。

 


 ダンボール箱いっぱいになった

 要らなくなったもの達を見つめながら、

 ふと思いました。



 重くなった恋も

 こんな風に潔く

 捨てられたらいいのにって。



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2003年06月09日(月) ルナの日のSex


 ルナの日は、

 衛生的に

 Sexは避けた方がいいという話をよく聞きます。



 だけど、

 ベッドで

 好きな人と一緒にいて、

 ルナだからしないというのは、

 かなりつらいものがありますよね。




 学生の頃、

 私が初めてフェラを経験したのは、

 ルナの時でした。



 当時の彼と

 ホテルのベッドの上で触れ合っていたら、

 いきなり始まってしまったのです。

 その頃の私のSexは、

 思い出すと恥ずかしいくらい

 未熟で受身なものだったのですけど、

 その日をきっかけに

 少しずつ変わっていったような気がします。



 抱き合うつもりでホテルに来たのに、

 突然ルナが始まってしまって、

 彼に申し訳無いような気持ちになったのを

 憶えています。



 知識とか技術とか何もなかったのです。(笑)




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 彼に求められたわけでもないのに、

 本能的にそうしていたというか、

 とにかくあの時は

 初めてするその行為に夢中でした。




 あれから少しずつ、

 ルナの日の愛し合い方を覚えていったような気がします。



 ステディな彼と付き合っていると、

 どうしても、

 デートや旅行の日が

 ルナの日と重なってしまうということがあります。



 そういう時のSexって、

 如何に二人で工夫出来るかとか

 お互いのコミュニケーションが大切ですよね。



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2003年06月08日(日) あなたのオリジナルブレンド


 今日、

 あなたは、

 いつもの飲み仲間と

 ある酒造メーカーの蒸留所で

 『マイブレンドセミナー』に参加しました。




 参加者は、

 予め『マイブレンド』のテーマを考えておき、

 そのテーマに合うような

 オリジナルのウイスキーを作るそうです。




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 初めて作った

 あなたのオリジナルブレンドは、

 口当たりと香り良く

 仕上がったそうです。




 あなたは、

 趣味や興味のあることには

 とことん夢中になるタイプです。



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 「小夜子と一緒にいると楽しい。(笑)」


 「ふーん。楽しいだけなの?(笑)」


 「どうして、そう言われて嬉しくないかなぁ。

  一緒にいて楽しいって

  一番大事なことだと思うんだけど?^^」




 あなたは、

 きっと

 人生とお別れするその日まで

 あなたらしく生きるでしょう。




 あなたが作った

 人生最後の一杯は、

 どんな味がするのでしょうか。



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2003年06月07日(土) 別れられない口実


 来週末、

 会うことになりました。



 お互いに想いが残っている状態で

 別れることが出来るのでしょうか。

 心が揺り動かされて

 結局、お互いを求めてしまうような気がして…



 このまま会わずにいること。

 少なくとも

 会った時にお互い心が平静でいられるようになるまで

 冷却期間を置くことの方が、

 上手に別れる良い方法であることを

 お互い知っているはずなのに。



 別れ話が出てから、

 あなたから

 毎日のように電話があります。

 私達は、

 別れ話をしたことなど

 忘れたかのように
 
 他愛の無いお喋りをしています。




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 もし

 あなたに抱かれたら、

 私の身体は、

 隅々まで感じてしまう…



 見つめられて

 触れられて

 撫でられて

 求められて

 開かれて

 奥深く愛されて



 そうしたら、

 あなたの愛撫にしか感じない

 私の身体が、

 別れられない口実になってしまいそうです。



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2003年06月06日(金) 思いがけない電話


 昨日、

 あなたは、

 思いがけない場所から

 私に電話をくれました。




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 あなたは、

 とある訓練施設の視察のために

 瀬戸内海の小さな島へ出かけていました。

 ちょうどフェリーターミナルを出ようとする時刻で、

 あなたの声の向こうに

 汽笛と強い風の音が聞こえました。




 今日の午後、

 2泊3日の出張から

 都会のオフィスに舞い戻ったあなたは、


 「今回は、なかなかハードだったよ。(苦笑)」


 と話していました。




 島での仕事の最終日に

 私に電話してくれたこと。

 あなたにとっては

 ごくさりげない行為が、

 私の

 頑なだった心を解します。




 仕事を終えた達成感と

 心地よい疲労感、

 そして、

 そんな想いを

 誰よりも私に伝えたいと思ってくれた

 あなたの気持ちが、

 電話の声から

 伝わって来ました。



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2003年06月05日(木) 追体験


 私は、

 日々、子供達と過ごしています。

 自分の子供達に加えて、

 その成長過程をずっと見てきた

 可愛い教え子達。



 子供達と過ごすことは、

 私にとって

 追体験のようなもの。



 なつかしい

 自分の幼少時代を

 鮮やかに思い出すと共に、

 もう一度

 あの頃のドキドキワクワクを

 体感出来ることもあります。




 思春期の女の子達は、

 こっそり私に

 恋のうちあけ話をしてくれます。

 恋する想いは、

 いくつ年を重ねても変わらないもの。

 恋する女が

 夏の光のように眩しいのは、

 少女も熟女も同じです。




 あなたは、

 経験も分別もある

 大人の男の人。



 私達の恋は、

 ビターなチョコレート。

 いつも

 とろけそうに甘い関係というわけにはいかなくて、

 諦めや失望や孤独や涙や

 ほんの少しの嘘や偽りも交じり合う…




 でもね。




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 好奇心旺盛で

 悪戯好きな性格は、

 大人の世界にいても健在なまま。




 笑い転げたり、

 手を繋いだり、

 見つめ合ったり、

 照れたり…



 あなたと一緒にいると、

 記憶のかなたにある

 初々しい恋が

 ふと蘇ったりするの。




 やんちゃな男の子みたいな瞳で見つめられると、

 私も

 瞬間

 シャイな女の子に戻るから不思議です。




 私達が、もし

 プラトニックな関係のままだったとしたら、

 別れの痛みも
 
 少しは軽くなるのでしょうか。



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2003年06月04日(水) 会いたいと言わないで


 仕事や

 引越しの準備で、

 毎日が

 慌しく過ぎていきます。



 この慌しさが

 私には快適です。



 あなたのことなど

 思い出す暇も無いから。



 子供達が

 バルコニーで育てている

 黄色いプチトマトの鉢も

 もうすぐ新しいマンションへお引越し。

 大きな窓から

 日差しが沢山入り込む

 真新しいダイニングルームで

 初めて私達の口に運ばれることになるでしょう。




 朝、

 出張へ出かけるあなたから

 電話がありました。

 新幹線のホームのアナウンスに

 何度もかき消されそうになりながら、

 あなたの声が届きました。


 「雨が降りそうだから、折り畳みの傘を入れたよ。(笑)」


 傘を忘れて、帰宅途中に雨に濡れることの多いあなただから、

 お天気が変わりそうな日には、

 私は口癖のように、

 傘を忘れないでねと言っていました。




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 あなたが会いたいと言えば、

 私も

 会いたくなることを

 あなたは知っています。




 会いたいと言われただけなのに、

 身体の奥が熱くなるのを感じました。

 あなたの感触を

 昨夜の事のように思い出してしまいました。




 お願いだから、

 感じさせないで。

 会いたいと言わないで。




 電話を切った後、

 バスルームへ行くと、

 下着が濡れていることに気づきました。




 私は、

 朝の光が差し込む寝室で

 独りの快楽に耽りました。



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2003年06月03日(火) 上手な別れ方


 朝、

 あなたから電話がありました。

 私が別れを言い出したことなど

 忘れてしまったかのように

 明るく冗談を言うあなた。



 夜、

 PCを開くと

 あなたからメールが届いていました。

 朝の電話のことに触れて

 こう書いてありました。


  多少は気分が回復したでしょうか?

  何とか小夜子が笑えるように

  話をもっていこうと努力したのだけど。^^

  猫じゃらしがいる?(笑)




 あなたは、

 私のことを子猫みたいだって言います。

 猫じゃらし一つで

 私のご機嫌が直ると思ったのでしょうか。




 就寝前には、

 ICQにもあなたからのメッセージ。


  明日から出張です。

  一泊の予定ですが、

  ひょっとしたら二泊かも。




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 以前、あなたがこう言っていました。


 「小夜子とは、別れられないような気がする。」


 私は、

 いつ別れが訪れたとしても、

 潔く笑顔で別れを告げようと

 ずっと思っていました。


 その一方で、

 あなたとは決して別れられないのではないかという

 漠然とした想いもありました。




 今、

 あなたに会ってしまえば、

 互いの心は揺さぶられ、

 求め合い、

 私は、きっと

 あなたに抱かれてしまうでしょう。




 あなたと別れる唯一の方法は、

 もう二度と会わないこと

 ただそれだけのような気がします。



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2003年06月02日(月) 冷めていく想い


 昨夜は、

 早い時間に

 ベッドに入り、

 タオルケットを頭まで被って

 泣きました。



 今朝は、

 朝から

 すがすがしいお天気。



 昨日のことなど、

 まるですっかり忘れてしまったみたい。

 メモリーが悪いのは、

 こういう時には都合がいいものです。




 急速に冷たくなっていく

 あなたへの想い。

 私の心は、

 高速冷却可能なフリーザーみたい。




 私達の繋がりは、

 普通の恋人達とは少し違うものだったと思います。

 私のあなたへの想いには

 相当な

 不純な動機が混じっていたような気がします。




 あなたと知り合った頃、

 私は、

 この世で最もかけがえない者の

 限られた命のスパンを知らされて

 辛い日々を過ごしていました。




 私には、誰かが必要でした。

 それは、恋の相手でなくても良かったのです。

 寧ろ、私が求めていたのは、

 soul mate

 のようなものだったのでしょう。

 強い精神の繋がりがあるなら、

 女友達でも良かったのです。





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 そうでしょう。

 状況が落ち着いている今だけは、

 あなたに甘えないようにしようと

 私はいつも思っていたからです。

 でも、

 一人で抱えきれないほど

 苦しい時期が来たら、

 私はあなたに甘えてしまうだろう、

 あなたはきっと甘えさせてくれるだろうと

 勝手に思い込んでいました。



 それは、

 一緒に住むことではなくて、

 別々に暮しながらも

 精神的支えになってくれるだろうと

 思っていました。




 「小夜子が本当に辛い時、

  俺は、小夜子の子供達のお父さんのように

  小夜子が置かれている厳しい現実から

  逃げてしまうかもしれない。」



 
 あなたは誠実な人です。

 私が直面するであろう

 ずっと先の状況まで考えていてくれたのですから。

 自分が弱い人間であることを認めることが出来る

 勇気のある人なのでしょう。




 どうか、心配しないで。

 私は、

 いつのまにか、

 自分でも驚くほど強い人間になれたみたいです。

 5年後、10年後に何が起ころうと

 私は大丈夫。

 誰にも負担をかけたりはしないから。




 初夏の明るい日差しに

 頬に残っていた

 たった一滴の涙すら

 あっという間に

 乾いてしまいました。




  昨日の日記を読まれたエンピツ書きさん達から

  沢山の励ましのメールを頂きました。

  ありがとうございました。

  小夜子



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2003年06月01日(日) 別れの予感


 「小夜子が別れると言うなら

  俺はどうすることもできない。

  全て小夜子の気持ち次第だよ。」



 「あなたは、ずるい人ね。」



 私達は、

 もう終わりかもしれないと思います。



 私達は、今まで

 結婚については触れずに来ました。

 私は、もう誰とも結婚しないと

 あなたに言ってきたし、

 あなたも私と

 結婚をゴールにしない恋愛をしていくつもりでいたと

 思います。



 だから、あえて、

 そこに触れる必要はなかったのだと思います。

 お互い、

 将来的に一緒に暮らそうなどとは

 思っていなかったのですから。



 それなのに、

 何故話がそこに辿り着いたのか…

 

 あなたは、

 「小夜子が、結婚できる相手だったら良かったのに。」

 と言いました。



 初めて聞いたあなたの本音です。

 あなたの言葉がこれだけだったなら、

 私はこれほど傷つかずにすんだと思います。



 あなたは、こうも言いました。




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 あなたはそんなつもりはなくても、

 私は自分自身が否定されたような気持ちになりました。

 受け入れられないなら、

 私個人を受け入れられないと言ってくれた方が

 どんなに良かったでしょう。

 会ったこともない、

 今後会う予定もない子供達を

 拒否するような言葉を聞いて、

 私は憤りすら覚えました。



 私達は、

 二人とも

 誰かに支えられたいと

 願っているのかもしれません。

 二人を強く惹きつけたものは、

 其の時、それぞれの人生を曇らせていた

 孤独や悲しみで、

 一筋の光を与えてくれる相手を

 束の間、求めたに過ぎないのかもしれません。



 晴れ渡る青い空が

 ずっとずっと向こうまで見えると思ったのは錯覚で、

 癒されることになかった

 互いの孤独や悲しみは、

 そのまま残っている…



 あなたの正直な気持ちを聞いて、

 自分の正直な気持ちにも気づきました。

 私を愛してくれる人は、

 私の子供も愛してくれる人であって欲しいということです。

 そうでなければ、

 私はその人を愛せないでしょう。



 このまま会わずに

 別れてしまった方が楽なのか、

 きちんと会って

 話し合って

 お別れすべきなのか

 気持ちの整理がつきません。



 どのみち

 一緒になれる二人ではなかったのだから、

 別れなど悲しくなんかないと

 最後まで強気でいたいと思います。

 疲れ切って、数日泣きはらしたら、

 効果的なダイエットになるかも。



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小夜子

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