小説家で宇宙飛行士で物理学者で政治家の哲学者。
外は雪
だけど文明のおかげでここは暑い
そして風呂の水に渇いた右腕を沈め
それは水を吸うまたは吸われる
ついでに僕は思索に沈む
ように見える
たぶん嘘を僕につくのは
ヒータと冬
黒い雲が流れる
小さい光源が窓のたぶん外にあってそれは月
たくさんの氷がぎゅっと縮まってひとつ
黒い雲がよける
窓の外からじぶんを見ているという想像をした
窓の近くからゆっくり
光に背を向け僕の意識は昇る
月まで綺麗な視点の飛行
目に見えない、はかれない、さわれない。 あるのか。 きっと錯覚だろう。
見かけ上。
|