Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2005年03月27日(日) 結婚カンタータ

日曜の朝に。
川越街道を池袋から郊外へ向けてとばす。
NHKラジオが皆川達夫せんせいのガイダンスで、バッハの結婚カンタータを鳴らしている。

晴れた空がふわっと広がって、女声が視界をデジタルノイズの光のように揺らす。

いやいやいや、これがいい歌唱であり表現であった。
しかし。結婚カンタータ、なんて、いかにも結婚は簡単だ、みたいなタイトルをつけているけど、ちっとも音楽の意味をあらわしていない。
バッハって、音楽的には天才、開闢の神さまだけど、タイトル付けに関しては、あほやね。じゃがいもドイツ人。
で、この女性歌手、誰なの?CDは? 番組表に書いてないじゃんー。


2005年03月26日(土) ジャンゴベイツの新作とマルクデュクレのライブ

「たださん、いま新宿のディスクユニオンにいるんですけど、ジャンゴベイツの新作とマルクデュクレのライブが、どちらもマイナーレーベルからリリースされてますよー」
「よし、わかった、両方買っとけ!」

ジャンゴ・ベイツ、マルク・デュクレ、とくれば、ティム・バーン、グレッグ・オズビー、ブルーノ・シュビヨン、ルイ・スクラヴィス、あたりの、90年代からジャズの最前線を彩っている表現者の存在を想起せずにはおられない。

ふっふっふ。ジャズの最前線、である。

“同時代音楽”というコンセプトをしばらくぼくは持っていた。いや、あこがれとして、持ちたい、と、願っていた。
ミュージックライフ、音楽専科、ロッキングオン、ニューミュージックマガジン、ロックマガジン、フールズメイト、へと。


あとは書かんでも、いいです。
なっとうたまごごはんたべてねたいのです。おやすみなさい。


2005年03月25日(金) 河口恭吾の「夢の真ん中」

“さよならを 見返して ぼくらは 大切なものを 見失う”

おおお。すっげー、いい歌詞だ。さよならを“見返して” なんて、なかなか秀逸な言いかたではないか!

河口恭吾の「夢の真ん中」、という曲なの? 

つまんねータイトル。“真ん中”つうのが、リスナーに媚びててゼニゲバ臭さがキツいね。

え?

“さよならを 繰り返して ぼくらは” なの?

意味のない歌詞じゃん。よく歌うね、こんな歌詞。わざわざウラ声にしてまで。キモすぎ。

耳の腐ったブタどもが、うんこと残飯とうじむしをまぜてピータンをならべてその上に狂牛病プリオンたんぱく質でできたチーズの粉を振ったような音楽をむしゃむしゃと食べている。


ふはは。『となりのトトロ』、いいぞー。泣けるぞ。『となりのトトロ』を観てから寝るんだー。
おっと今日は長女の誕生日なのだ。


2005年03月20日(日) 魚住昭著『野中広務 差別と権力』(講談社)

魚住昭著『野中広務 差別と権力』(講談社)を読む。
野中広務、すごいおっさんだ。
わたしが私淑する空海やフレディ・マーキュリー、内田樹、フェルメール、あがた森魚、ポール・モチアン、山下邦彦、寒山、拾得、ジョー・マネリ、ミシェルドネダ、福田和也、スラヴォイ・ジジェク、櫻井和寿、ミルコ・クロコップ、岡部幸雄らに迫る魅力である。
わたしは、小泉フィーバーん時、とうとうやばいと思ったし、君が代日の丸の法制化はあたりまえだろと思ったし。それで九条の会は賛成で、日本共産党に投票し、西尾幹二を愛読しているあたり、単なる分裂症なのではなく、それなりに個人史に由来するところである。
融通無碍、あなたっていいかげんなひとね、たださんって押さえがきかないのですね、とは、まったくもって無礼千万である。
野中広務の演説とか恫喝とか歴史とかのDVD、出ないかなあ。
いずれにしても、この主題に真正面から取り組んだ魚住昭さんの筆力がすごい。


アルディッティSQのリゲティ・エディション1、ギーゼキングのパルティータなど、を聴く。

ふきのとうのたしか『風来坊』というアルバム、CD化されてないかな。
あれは、暖炉の前で読む絵本のような、性善説にまどろむ青春に流れるような、そんなアルバムだったか。

55さいのポールロジャーズを据えた新生クイーンがライブをやったそうだ。なんだかなー。

岡部幸雄56さいが引退していた。今日スポーツ新聞で知った。なんだか泣けた。
DVDが出たら買お。特番は撮り逃さないようにしなきゃなー。


2005年03月19日(土) マヨラー

「たださん、『オニババ化する女たち』を貸してくださいって、言ったじゃないですか」
「えー?32になったんでしょー、やめときなよー」
「だから!読みたい、って言ったのー」
「もうあきらめて、音楽をいっしょうけんめい聴く人生を歩みましょうよ」
「あ、そういえば、岡本真夜の「Tomorrow」って。歌い始めっから泣いちゃうよねー」
「♪なみだのかずだけつよくなれるよー」
「えーん」
「はは、泣くか」
「泣くよ」
「つよくなったか」
「なったよ、32だもん」
「これできみもマヨラーの仲間入りだね」
「ま、マヨラー?あはは」
「そ、マヨラー。」
「ほんとに?」
「マヨラー。」


岡本真夜。
結婚して出産して、みごと勝ち組になってしまったからには、かつてのように人生応援ソングや失恋ソングやおちゃめなOLソングなどを歌えるはずもないのではないだろうか。


2005年03月16日(水) 『愛という名のもとに』

仕事ばっか。
定価4まん5せんえんの炊飯ジャーを分割払いで買うぞ、極上のたまごごはんを食べるんだ、と、誓って、にわか花粉症。

2枚目として追加作成したCDRに入れる予定の「ファンタスティポ」と「あの素晴らしい愛をもういちど」を入れてないじゃん、おれ。
3枚目を追加作成して3枚組でのリリースにしよー。わははー。

CDR『ローレライ』を聴きながら、信号待ちでひとりブツブツと曲目解説と聴きどころ、ここのまぬけな電子音こそがこのジャズを不穏なもんにしてるんだよ、やっぱ渚ゆう子はなかしーだよなあ・・・、エロオヤジの純愛を吐露したようなこのゴルトベルクの濃厚さよ、それにしても山田耕筰が封印した作曲当時の日本の黎明感だー!、・・・


Young Memory (from original TV series soundtrack 『愛という名のもとに』) / 日向敏文 1992
ほんと、この曲を聴くと、遠い目になる。
みんないっしょうけんめいに生きていると、朝の横断歩道を出勤するひとたちをまなざすことができる。
ここでの日向敏文のピアノの美しさは、
安田芙充央の『花曲』(Winter&Winter)に対抗し得ると言いたい。

ドラマでは鈴木保奈美より洞口依子のほうが断然好きだったなー。
唐沢寿明はこないだ財前教授になってたな。財前教授の青春時代がこのドラマなのかな。

なんや今日の日記は。


2005年03月15日(火) 編集CDR『ローレライ』

おーい、けーま。ケロロ軍曹、祝!表紙の少年エース4月号を無事ゲットしたでよお。
おまえ、はやくケロロ軍曹のようになれるといいな。
おまえな、ホワイトデー、ちゃんと返せよ。おなごに抵抗してはならんぞ。スティーヴン・キング原作の映画『ミザリー』みてーになるぞ。

そんなことはさておき。内田樹さんの日記愛読更新中。

わたしの敬愛する友人が、わたしの知らない間に病に倒れており、さきほど渋谷メアリージェーンに初詣してそこでかかっていた音楽からエナジーをいただけた、それはマスターから自分だけにいただいたものだった、と、声を弾ませていた。

いいなあ。ちょっと嫉妬。弟子が師から学ぶという現象については、内田樹の『先生はえらい』に開陳されているとおりのように感じられる。

桜井くんは槇原くんとの対談で、ぼくたちにとって、音楽って宗教だから、ね、てな、こと、さらっと言っていて。その感じ、を。

ぼくは、敬愛する音楽たちについて、どれくらい、想いを遂げられているか、甘えたりしていないか、とか、勝手に自己を見つめちゃったり。

「ファンタスティポ」と「あの素晴らしい愛をもういちど」を入れてこないだの編集CDRを2枚組にするための1枚を焼いてみた。

1曲目をこれで始められる勇気。いろんなもんから開放されてしまってる晴天な塩梅に。ぜひ解説文、読みたい。お、おれ書くのか。

編集CDR『ローレライ』  ・・・ちょっと待った、なんでこん曲がタイトルなん。

Young Memory (from original TV series soundtrack 『愛という名のもとに』) / 日向敏文 1992
音楽ノススメ / ハルカリ 2004
日の出マーチ / ASA-CHANG & 巡礼 2005
Call Me / Yoshii Lovinson 2005
Junk Magic / Craig Taborn (Thirsty Ear) 2004
さんぽ(『となりのトトロ』オープニング主題歌) / 井上あずみ、杉並児童合唱団
Rica / Mats Eilertsen 2005
京都慕情 / 渚ゆう子 
Though you are far away / / Colin Blunstone 1971
Misty roses / Colin Blunstone 1971
Caroline Says / Marc And The Mambas 1982
Aria : J.S.Bach Goldberg Variations, BWV988 period instrument version / 中野振一郎 2000
ローレライ / H2O 1980
toner frän för / Atomic 2003
Voice Solo / Charlie Mariano & The Kamataka College Of Percussion (ECM1256) 1983
山田耕筰 弦楽四重奏曲第2番 / 巌本真理弦楽四重奏団


2005年03月14日(月) 中野振一郎のゴルトベルク

中野振一郎のゴルトベルク2CDを聴く。いい演奏だ。

グールドの2種もCD入手。聴くのは何十年ぶりだろう。

フラッシュバックする。CSN&Y「アワ・ハウス」。デジャヴ、か。


2005年03月09日(水) 『土取利行+坂本龍一/ディスアポイントメント−ハテルマ』の復刻 

30年前に制作された坂本龍一初レコーディングとなった作品が復刻された。

『土取利行+坂本龍一/ディスアポイントメント−ハテルマ』

この作品については、アマゾンのカスタマーレビューで京都のいぬんさんという方が読み応えのあることを書いている。
このいぬんさんの名前をクリックしてみると、阿部薫の『彗星パルティータ』をこそ評価している点や、高木元輝の『モスラフライト』への評価および、音源はレコードではないのかというツッコミに至るまで、このひとの耳は間違いなしだと思われる。

ジャズサイト“JAZZ TOKYO”でも堀内さんがさっそくレビューを書いている。複数のぼくのアンテナ情報が指し示す、というのは、ますます、アタリである。復刻盤のライナーには、竹田賢一・土取利行の新原稿、坂本龍一の新インタビューが掲載されているという。



土取利行とミルフォード・グレイヴスのパーカッションを理解することは、西洋の忌まわしい部分に起因するちからを止揚することである。
これは60年代以降に顕現した真実だと思う。
若き坂本龍一とのスパークルに潜む何かを聴き取ろうとイマジネーションをはたらかすことは何かのマイルストーンになり得ると直観する。


2005年03月08日(火) 「日の出マーチ / ASA-CHANG & 巡礼」 ロヴァ耳ヒットチャート初登場第1位獲得!

わたしはもう「絶対に感動なんかしてやるものか、そんな程度でおれをのけぞらそうとは百年早いわ、おとといきやがれ」みたいな構えで音楽を精査、監査および監督をする立場である。

それはいわば音楽査定基準監督署署長、音楽鑑賞界の寒山拾得、まさに寒山拾得。
ディスクユニオンの地下の隅っこで汚らしい身なりで薄ら笑いを浮かべながらCDを探索していたり、
タワーレコードの横並びに揃った試聴機の床に臥してぐつぐつと異様な臭いを放ちながらヘッドホンをしていたり、
目白の極悪プログレショップのハンガリー音響派のコーナーでCDを手にしたままかれこれ5時間もじっと立ったままでいたり、
中野サンプラザのパットメセニーのライブ会場入り口わきにしゃがみこんで長蛇の列に向かって「そんなのやめとけ」とつぶやいていたりする、
そんな存在である。

(・・・あまりおもろないな)

いきなりやって来て心のヒットチャート初登場第1位を奪う曲がある。それはもう罹患とか感染とか即死とかそんな事態である。
それも、ひとりではぜったいに出会えない楽曲。

ポストロック、日本の伝統芸、ピエール瀧、実験音楽、ムーンドック、現代詩、新内、に、アンテナのあるひとは必聴。
この曲できみよ憤怒の河を渡れ。麻薬のような楽しさ、だ。

「日の出マーチ / ASA-CHANG & 巡礼」
ここで試聴できるけどCD買わないとだめです


2005年03月07日(月) 編集CDR 「Trip」 Mr.Children collection vol.4  編集CDR 「The best of Mr.Children」

おそろしいことにミスチルの編集CDRが2種そろった。
1まいは13さいの天才少年の長男、1まいは48さいの聴いたCDは2万枚を超える目利きであるY師匠、から。
制作コンセプトは異なるけれども、どっちもすげえです。

編集CDR 「Trip」 Mr.Children collection vol.4
1. 蜃気楼 2. 旅人 3. 光の射す方へ 4. So Let's Get Truth 5. Everything(It's you) 6. 掌
7. Prism 8. 友とコーヒーと嘘と胃袋 9.Bird Cage 10. 安らげる場所 11. 空風の帰り道
12. さよならは夢の中へ 13. 終わりなき旅
★ここ1・2年でミスチル・コンプリートをした中学2年生の編集CDR第4弾。
1で始まるあたり、と、8・9の選曲と並び、10・11・12ときて13と止める展開、なんぞ偏差値高すぎ。
初期のアルバムと最近のアルバムとをほぼ同時に吸収した耳の新鮮さがこの選曲を可能にしたのだと思う。

編集CDR 「The best of Mr.Children」
1. Sign 2. 終わりなき旅 3. 君が好き 4.Not Found 5. ファスナー 6. くるみ 7. 友とコーヒーと嘘と胃袋
8. 口笛 9. I’ll be 10. 空風の帰り道
★ズバリ“ベスト”と銘打たれたこの10曲、この曲順。
6と8がしっかりと収められているし、10は「Hero」と「タガタメ」が合体したものであることを示唆している曲であり、極まっている。
4・5は転調やサウンド、アレンジの凄さを音楽マニアに知らしめる曲でもある。
これはコアなファンをうならせる本質的なベストだと言えるだろう。オフィシャルでリリースすべきだ。

わたしがベストを作ると仮定すると
「I’ll be」のライブヴァージョンと、「ゆりかごのある丘から」を入れて、「言わせてみてぇもんだ」で終わる
と、コンセプトを思いついたりするのですが、とてもこの2枚のセンスに優れるものは作れそうにもないかなー。


2005年03月06日(日) 編集CDR『同じ月を見ていた』

いまだワーカホリック、あーんど、リスナーズハイ。(いきなり「Hi-Hi-Hi / Paul McCartney & Wings」、が耳鳴り)

Coccoの「Raining」から始まって高橋悠治のゴルトベルク「アリア」で終わる編集CDR『同じ月を見ていた』絶賛配布中。

池田亮司の『Fomula』DVD+BOOK、まことくん、買ってねー。

ロブ・ハルフォードが復帰したジューダス・プリーストの新作をどうしても手に入れたいので今月の予算が・・・。ハードロックリスナーとしては、リアルタイムで『運命の翼』を聴いていた中学3年生であったことよ。

松岡正剛の千夜千冊



Raining / Cocco
Truth Is Marching In - Omega / Albert Ayler Quintet
乗車権 / Bump of Chicken 
5!!モンキー / 岡村靖幸
Being For the Benefit of Mr. Kite / The Beatles
蛹虫の女 / 戸川純 
Opening / Pat Metheny Group
Put You on the Game / The Game
Imaginary symphony of the air / William Breuker Kollektief
胸の振子 / 菅原洋一
蘇州夜曲 / 菅原洋一
オレトオマエ! / JOJO広重 
rivers of sand / Christian Fennesz
同じ月を見ていた / GOING UNDER GROUND
アリア / 高橋悠治


2005年03月05日(土) ゴーイングの「同じ月を見ていた」はKANとオザケンとミスチルのガイストに横溢したナンバーだと思う

ゴーイングの「同じ月を見ていた」は。

歌声はKANになってしまっているし(この指摘はわたしが初出だぞ)、さ、
胸キュンな感じはさすが“オザケン主義者”であるだけある水準に達していると思う。
そして、PVは明らかにミスチルの「くるみ」へのリスペクト(アイデアのパクリじゃないんだよ)を感じさせる人生観の真摯さ。

このあたりきちんと詳述すべきなのかもしれないけど。

こないだ師匠にいただいたCDRで「あの素晴らしい愛をもう一度」を聴いて
合唱コンクールで歌わされた曲だったなー
ではなく
38にんの歴代彼女たち(増えてねえか?)が走馬灯のように
3月の空は青くて
そしてわたしの子どもたちもがんばって生きてほしいな、とか

やっぱ青春は若者のもんだよ。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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