地震の夢 - 2011年04月03日(日) 昨夜熊本市で震度2の地震があったのだが、それもあってか大震災の被災者となる夢を見た。 老人ホームが避難施設として提供されているため収容人数の限界を大きく超えた逼迫した状況で運営されている、と昨日のテレビでやっていて、たぶんそれだと思うがわたしも夢の中で老健施設らしきところで寝泊りしていた。家族がいっしょにいた。夢に弟が出てくるときはいつも小学生の頃の姿で、今日もそうだった。 繰り返し襲ってくる余震のたびに、テーブルの下に飛び込んで弟たちとじっとしていた。 高台にあるその施設のすぐ下を、大津波が通り過ぎてゆく。 それをがくがくと震えながら見ていた。 やはり経験がないからか、家族に何か被害が及ぶような悲惨な出来事は起こらなかった。 でも、漠然とした悲しさ、不安、いらだち、絶望感といったものが全体を覆いつくしている、本当にいやな夢だった。 気持ちは想像することしかできないけれど、もう3週間もそんな状況で生活している人たちが、何十万人もいる、というのは吐き気を催すほどの耐え難い事実だ。 神戸の病院の先生が支援に訪れたときの様子をNHKでやっていたが、神戸のときは、灯油がなくなることはなかったという。3週間目でまだこの状態、というのは非常にまずい、危ない、と先生は繰り返し訴えていた。確かに、今回は、3週間も経つのに、まだ、ものが足りていない。行き渡っていない。まとまった量の物資が届いてはいるものの、それを各避難所に配る人手が足りないということがあるらしい。津波の被害を受けた地域では、役所全体を統率すべき立場の人たちが何人も行方不明になっている。それだと思う。みんながそれぞれの立場で東奔西走していて、全体を見渡し、把握し、判断する視点を持てる人が欠けている。たぶん必要なのはそういう存在だ。だからね、国がそういうのをもっとじゃんじゃんやらなきゃいけないんじゃないかと思うんだよね。いや、やってるんだと思うよ、思うけどさ。遅いよ。だってね、こないだ福島の知り合いの先生にミネラルウォーターとか生活用品をヤマト運輸に頼んで送ったときは、4日で届いたんだよ。福島だよ。おうちが半壊状態で、壁にひびが入ったまま、業者に頼んでも順番待ちでいつ直してくれるかわからないままそこで生活してるような、となりの家は全壊で瓦礫の山もまだそのままで、そういうところに4日で届くんだよ。 本気出せば、すべての避難所に必要なものを必要なだけ配ることなんて、できないわけないんだよ。本気出せよ。マジで。民間にガンガン協力要請出して、それこそヤマト運輸でも佐川急便でも引越のサカイでもいいじゃん、自衛隊はがんばってるよ、だけど自衛隊だけじゃ足りてない現状があるんだからさ。あまりに寒くてお年寄りが衰弱して死んだりしてるよ。どうなのこれ?江頭は支援物資をトラックに積んで運んだらしいが、ほんと、個人個人がそれやっちゃいけないの?それぐらいしないと間に合わないよ?もう遅い、ほんと遅い!しっかりしろよ政府!ばか!いらいらする。 - 再びスシローで話す - 2011年04月02日(土) 今日も仕事帰りにスシローへ。 先日のおっちゃんが座った桃色ゾーンに案内される。 寿司を食べていると、隣の席にひとりの青年が案内されてきた。 案内役はおなじみ舌っ足らずオシャレメガネ女。 一応弁明するが小姑のごとくチェックしているわけではない。 とにかくあの眼鏡のインパクトが強すぎて一目見た瞬間「あ、あの人」となってしまうのだ。 申し訳ないと思いつつ聞き耳を立ててしまった。 「当店のシステムはご存知でつか?」 「はい、えっ?システム…えーと」 「こちらの色ごとに…」 「ああ、はい、だいたいわかると思います!」 「はい、あの、ご注文のさいは、こちらの色の、おたらを、おとりくだたい」 「はい、えっ、ああなるほど、わかりました」 うんだいたいそんな感じの反応になるよね。 相槌打ちながら必死に言われたことを反芻して飲み込んでいく感じ。 気がついたら今日は15皿食べていた。 いくらなんでも食べすぎだ。どうしたんだ自分。 お会計ボタンを押すと彼女がやってきた。 「確認いたします。105円のお皿が15皿でよろしかったですね?」 「こちらの番号札をレジまでお持ちください」 あっ、なんか普通にしゃべれた! よかったね! がんばったね! と意味もなく笑顔になってしまったわたしはとても不気味な客だったと思う。きっと近くの大学の学生だと思う。がんばれオシャレメガネ女。 - スシローで話す - 2011年04月01日(金) 水曜日にスシローへ。 熊本には昔から大手チェーンの回転寿司店があったのだが、スシローが進出してきてからはみるみるうちに駆逐されている。実際レベルが違うのだから仕方ない。今までありがたがって食べていた100円寿司のレベルの低さをスシローによって思い知らされた。スシローはすごいよ。くら寿司も最近熊本に来たけど、絶対スシローだよ。 と思ってスシローの中でも昨年末にできたばかりの店舗に行った。ちょうど仕事帰りにいつも通る道沿いにあるの。わーい。 そしたらなんかそこは、わたしの知ってるスシローと違った。 えんがわが小さかった。ビントロは大きかったけどえんがわが小さい。 それと、注文した皿が新幹線でぴゅーっと来るタイプのレーンじゃなかった。件の「すし市場」のアナログなやり方と同じだった。 テーブル番号ごとに「青色」とか「黒色」とか色が示されていて「青色のテーブルのお客様のご注文分」とか書かれた台にお皿が乗せられてレーンの上をやってくるのを取るタイプ。取り損ねたらそのまま流れて行ってしまう。わたしも一度やってしまった。あとで店員さんが持ってきてくれたのでよかったけど。 カウンターでとなりに座ったおじさんがそのシステムが理解できておらず、店員さんに何度も何度も持ってきてもらっていた。 そのたびに照れくさそうに 「ようわからんとたいな」 「つまり、どうすればよかとだろうか」 と、若い女子店員に説明を求めているのだが、その女子店員がなんというか破滅的に滑舌が悪く、わたしも席に案内されたときにはなんて言われたのか全然わからなくて、かろうじて雰囲気で「ああ、同じ色の皿を取れってことね」と後で納得できたぐらいだった。 4度目ぐらいの店員フォローが終わったのち、おっちゃんはついにわたしに助けを求めた。 こざっぱりした、人のよさそうなおっちゃんだった。 田舎の小学校の教頭先生、って感じだった。 定年退職して悠々自適の生活ばってん今日は女房が同窓会でおらんけんがちいと奮発してかる寿司でん食いに来てみますたばい、みたいな、ちょっとうきうきした感じだった。いやしらんけど。 「これを取ればよかっだろうか」 おっちゃんは「桃色のテーブルのお客様のご注文分」に手を伸ばしている。 まさにそうだ。おっちゃんの席は桃色ゾーンだ。わかりにくいのは、その「この席は桃色ゾーンですよ」の表示なのだ。湯のみとか醤油皿とかが置いてある上段部にすごいさりげなく表示してあるだけなのだ。そりゃわからんて。わたしも最初わからなくて探したもん。 「ここに桃色て書いてあるけんそれでよかっですよ」 と教えると 「ああ、これね、これと同じのば取るとね」 と、ちょっと心得てきたおっちゃん。 「どうも俺はこぎゃんと苦手かもん」 と謙虚に笑うのが好感度大である。 そして次の注文分が流れてきたとき、再度確認を取るおっちゃん。 「こいでよかつよね」 「そう、ここに桃色てあるでしょ、それで今流れてきとっとも桃色でしょ」 「ああ!色が同じだけんね!」 「そうそう、席毎に色があるとですよ、わたしのは黒だもん」 「ああ!席毎に!」 「そう、席毎に」 そんな感じで何度かおっちゃんの確認作業に付き合う。 瓶ビールを手酌で注ぎながら 「ちいとわかってきたばい」 とご満悦である。 しかしそのあたりでわたしはもうおなかがいっぱいであったので、まだ話したそうにしているおっちゃんの視線に気付かないふりをしてお会計ボタンを押した。 すると先ほどの破滅的に滑舌の悪い女子店員がやってきた。 よく見ると彼女のかけている眼鏡は赤いフレームにとても凝った繊細な透かし文様が施されている。舌っ足らずオシャレメガネ女と命名してみた。 舌っ足らずオシャレメガネ女にお皿をカウントしてもらって(13皿も食べていた!)番号札をもらって、レジに向かおうとすると 「おきゃくたま!」 と呼び止められた。 「さっきレジの近くでカントした方がいらっしゃるので…少しお待ちになったほうがいいかもしれまてん…」 まったく意味がわからない。 カントはさすがに聞き間違いだろうと思い、聞きなおすと 「コント」 になった。 その後2度聞きなおしたが 「コント」 から進展しなかった。 もしかしたら本当にコントをしている最中の人がいて、場の空気を乱すといけないから終わるまで待っておけということなのかと少し真剣に考え始めていたころ、レジ近くの床に白い吐瀉物らしきもの、そしてそれを拭いている店員の姿を認めた。 「ああ!」 と腑に落ちて思わず大きな声を出してしまった。嘔吐ね。 -
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