騒音問題 - 2004年11月16日(火) うちのアパートは壁が薄い。 骨もなんか細そうだ。 朝、新聞配達のお兄さんが階段を駆け上る振動でアパート全体が揺れる。 そんなアパートで先日、22:30にうっかり掃除機をかけてしまった。これはアパートの壁云々の話ではなく私自身のモラルの話なんだけど。 本当にうっかり。うっかりミス。 かけ始めて2分後に玄関のベルが鳴った。 「ピンポピンポピンポーン!!!」 と鳴った。連打。 そのとき初めて現時刻を知った。血の気が引いた。 もう言いたいことは十二分に伝わった、もうわかった、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいと心の中で呟いていても仕方ないので、ドアを開けたら下の部屋の奥さんがパジャマ姿で立っていて一言静かに「…うるさいんですけど…」。 いつも愛想が良くて快活な奥さんが本当に怒っていた。 当たり前だ。 頭を下げて何度も謝る私を尻目に奥さんは階下へ下っていった。 今思い出しても申し訳ない。ごめんなさい。本当にごめんなさい。 以前、夜中に電話しているときの笑い声とかその他の声を注意されたこともあって(それも階下の奥さんが教えてくれたことなんだけど)私はもしかしたら、今までこのアパートの住人達に多大なる迷惑を掛けていたのではないかという気が今更ながらしてきた。 ここから先は壁の薄さとか構造の問題。 奥さんいわく、足音がうるさいと感じるときもあったらしい。そんなドスドスと力強く歩いたことはなかったと思うんだが、ということは私としては普通に歩いてるつもりでも歩き方によってうるさいときがあったということだ。 隣の部屋の人のテレビの音がよく聞こえる。 慣れないうちは眠れなかったりして、何度か壁を叩いた。 一度苦情も言った。 隣の人は壁際にテレビを置いているわけではない。お互いに窓から部屋の中が見えてしまうつくりなのでたまたま見えたのだが、割と奥まったところに置いている。 なのに、何の番組を見てるのか、何のゲームをしてるのかわかるぐらいに聞こえる。 ということはこっちの音も同じように聞こえるということだ。 反対側の隣の部屋には赤ん坊がいる。 さらに言うと、斜め右下、斜め左下の部屋にも赤ん坊がいる。 こんな壁の薄いアパートなのにすごい赤ん坊率だ。 実際泣き声が聞こえない夜はない。 でも必ず30秒ほどで聞こえなくなる。 一体どうやっているのか。 お母さん達は皆天才的なあやし上手なのか。 隣は、赤ん坊がぐずるとすぐに外に連れ出して車に乗り込んでいるようだ。 確かに有効な気はする。 けど、毎回それじゃお母さんのほうが参ってしまうだろう。 一体どうやっているのか。 いろんな工夫を凝らしてかなり気を遣っているはずだ。 そういうわけで、赤ん坊の泣き声でこちらのストレスが溜まることはない。 だから余計に掃除機の一件が申し訳ない。 あと、今一番悩んでいるのがこれなんだが、先日の台風でアパートの雨どいが少し歪んだようで、雨の日になると水滴があふれ落ちてくる。あふれた水滴は、私の部屋のベランダに打ち付けられて、ぼたぼたと意外に大きな音を立てる。さらにベランダから1階の庭まで落ちてこれまた大きな音を立てる。庭にはみるみるうちに大きな水溜りができる。 これらの音が、夜中だと、近所の家の壁とうちのアパートの壁とに囲まれた空間でうまい具合に反響してものすごい音になる。 本当にうるさい。 冗談抜きで眠れない。 すべての部屋の窓が同じ向きにあるので、多分他の部屋の人もうるさいはずだ。 何度も不動産屋に連絡して現状を訴えているのだが、口ばっかりでなかなか動いてくれない。イライラは募る。 そのままにしていると寝られないので、ベランダにタオルを敷いたり、いろいろ小道具を使って水の流れを変えたりして音を少しでも小さくしてるのだが、その作業の最中に一度、赤ん坊側のお隣さんが様子を見に出てきた。夜中で外は無論真っ暗。「ちょっと待って、言ってみる」とか家族と話すのが聞こえてきたので、先日の掃除機のことがあったからまた私がうるさくしていると思われたのかもしれない(そのときはわかってもらえたようで、すぐに黙って戻っていったけど)。謝りたかったし、気付いたときに何か言った方がよかったんだろうけど、全身ずぶ濡れで音の軽減に必死で余裕なかったし、しかも数時間前までwebカメラでバカなチャットをしていて顔にナルト(ハットリ君の、ほっぺぐるぐるですね)の落書きとかした後であんまり人と話せる状況でもなかった。眉もつながっていた。そんなんに真剣に「先日はご迷惑をおかけしてしまって…」と言われても普通はこいつバカかと思うだろう。 いや、顔の落書きはともかく、とっさに謝罪と現状説明のいい言葉が出てこなかったのは事実だった。どうにもモヤモヤする。 信用を失うのはたやすい。取り戻すのは難しい。いつになく強く実感した。他の部屋の人にどう思われているのか気になったりもする。(だから早く修理してほしいという個人的心情もあるにはある) 上の掃除機のような失敗はもう許されない。 最近、室内でテレビ・音楽・ゲーム・チャット等電化製品から何かしら音が出ることにはすべてヘッドフォンを着用している。5mの延長コードで移動もラクラク、移動のさいはもちろん忍び足。 22:00過ぎるとお風呂に入るのもためらう。隣同士は大丈夫のようだけど、階下にはどのように響いているのか見当がつかない。もしうるさくても「お風呂なら遅い時間でも仕方ない」と思って黙ってるだけかもしれない。でも本当に、とにかく夜中に生活音を立てたくない。隣が、台所と居間との間の引き戸を開け閉めするガラガラという音が響いて目が覚めることもあるので(といっても乱暴な感じではなく、普通に開け閉めしてるだけ)、ということは私が開け閉めするときもうるさいのかも…と考えて引き戸開けっ放しにしておいたりとか。 なんだかそこまでせんでもいいやろ自分という感じなんだけど、わからなくなってきた。どこまで迷惑で、どこまでそうでないのか。 両隣の壁が音を立てるたび、自分に対する牽制なのではないかと思ってしまう。なんだこの心理状態。 -
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