J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2006年01月31日(火)    まるでポリネシアンセックスのようなこの悦楽感。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (38)


動かせないのだ。
少しでも動こうものなら、
身を溶かすような快感が身体中にほとばしり、
たまらなくイキそうになる。

私を包むレイの体内がヒクッヒクッと絞まり“私自身”を刺激する。
すると“私自身”はそれにきゅんと呼応し頭をもたげる。
ああ!
そのたびに!
私とレイは快感に全身が包まれてまたイキそうになる。

これは夢なのだろうか。
今まさに私たちは夢見心地に桃源郷にあり、
とろけるような快感に浸っている。

夢でなければこの世にこのようなセックスがあるのだろうか。
私は腰ひとつ動かさずに果ててしまいそうだ。
まるでポリネシアンセックスのようなこの悦楽感。

私とレイはすべてぴったりひとつに交わって、
ただ挿入して抱き合ってそれだけで、
繰り返し感じあっている。

これは。
きっと夢なのだろう。
3年間思い続けてきたレイとこうしてひとつに結ばれて、
一千年の夢を叶える夢。

でなければ、レイが“私自身”を導き入れる筈がない。
太古の昔から涙溶かして愛睦みあった夢の海。
そこで私たちは一夜の夢を見ているのだ。


・・次第にレイの息遣いが荒くなる。

動かずに感じあっているだけで、
私たちは至福の瞬間に近づいてゆく。。


   2006年01月30日(月)    レイの“体内”に入った“私”はその記憶を呼び戻した。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (37)


快感がふたりの身体に広がる。
“私自身”の先端がレイに入ったというだけなのに、
電流にしびれるように身体中が感じてしまう。

電流がつま先から頭の芯まで突き抜けて、
恍惚とした光が頭の中に広がる。

その眩い光の中。
電気で漲った身体はやがて、
とろり溶けるようにほぐれてゆく。

そして自然の摂理に従うように、
“私自身”はレイの奥へと吸い込まれてゆく。

私たちの意志によるものではなく、
定められた道をゆっくりと。
ゆるやかに滑らかに。
奥へ奥へと吸い込まれてゆく。。


涙の海は人の歴史。
長い長い年月人は海に涙を溶かしながら、
愛育んで新たな生を生みだしてきた。

私はその海に還ってきたのです。
母なる海に還っていったのです。
ここで“私”は生まれたのです。

涙の海の向こうの母なる海。
私が生命を授かった場所。

はるか昔、生を受けたばかりの私は、
こうして母の羊水に守られていた。
レイの“体内”に入った“私”はその記憶を呼び戻した。

優しくて温かくて。
何も心配することなどない母なる海。

なんと心地よいのだろう。。

・・

“私自身”を蜜口に導いたレイの手は、
私の背に戻り、
私たちは互いを抱き合って動きを止める。


   2006年01月27日(金)    レイの右手は“私自身”をレイの蜜園に導く。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (36)


(れいちゃん?)

不意に動いたレイの右手。
なされるままに私は、
不思議を感じながら問いかける。

れいちゃん?
そんなことしたら、、だめだよ、、。
イっちゃうよ、、?

レイは答えない。
だが私の頭にはかつて見た夢(参照こちら)が浮かび、
レイの声を聞く。

  ・イッテはダメ!・
  ・イク時は私の中で、、・


かつての夢とこの夜の夢が私の脳裏で重なる。

もしや、、
もしや、これは夢!?
あの夜見た夢と同じに夢なの!?

レイはこくんと首を縦に振り、答える。

そう、これは夢。。
一夜の夢、、。

くどうさん、、ごめんなさい。。


そう言って。
レイの右手は“私自身”をレイの蜜園に導く。
“私自身”の先端が“レイ”の蜜に濡れる。
“私自身”の感涙の雫と“レイ”の蜜が交わる。

レイは腰を少し動かし“私自身”を向かい入れようとする。
感涙の雫と蜜に濡れ滑らかになった“私自身”は、
スルリとレイの蜜園に頭を入れる。

(うっ・・)

私はたまらず声を漏らす。
ピカピカピカと私全体に眩い電流が走る。
まるで“私自身”はコンセントに差し込まれたプラグのようだ。
レイに先端が入っただけで身体中に火花を散らしながら電気がほとばしる。


(あっ・・ん)

レイも同時に声をあげる。
レイの体内にもまた同様に電気が走っていた。
ふたりの魂の炎が交わって電気になり、
互いの体内を駆け巡る。。。


   2006年01月26日(木)    そして私たちは。そのままの状態で最後の夢を見たのです。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (35)


この時私は確かにレイを抱いていました。
その部分は交わっていなくても、
抱いて身も心もひとつに交わっていました。

私は私の“自身”が再び勃起しているの知っていました。
レイもまたそれを知っていたはずです。
なぜなら。
私の“自身”はレイの“自身”に触れていたからです。

レイの“自身”も熱く熟れ濡れたままでした。
私はそれを知っていました。
なぜなら。
レイの“自身”の入り口に私の“自身”が触れていたからです。


そして私たちは。
そのままの状態で最後の夢を見たのです。

“そこ”が決して交わることなくても、ひとつ想いに結ばれて。
ぴったりと身も心もひとつになって。
一夜の夢の最後を見たのです。

それは。
結ばれる夢でした。

確かにそれは。
夢でした。。

・・

そっと私の背に回していたレイの手が、
滑らかに動いて。
私の身体を伝い下半身に伸び、
優しげに“私自身”を包む。

ぎこちなくもありますが、レイの手。
“私自身”は、レイの手が触れただけで、
それだけでイキそうになるほどに、
感じてしまう。

レイの手は“私自身”を確かめるように愛撫し、
“私自身”はもう我慢がならないほどに反り返り、
感涙の雫を洩らしつつびくんびくんと脈打つ。

レイに“入りたい、入りたい”と駄々をこねるように。


   2006年01月25日(水)    私はレイに抱きしめられたまま、目を瞑りました。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (34)


レイは固く私を抱きしめたまま、
目を瞑ったまま、、
・・動かない。

私はレイに身を任せるよりありませんでした。
無理に身体を引き離してはならない、
引き離せばこの夜の夢が途切れてしまう、
そんな気がして。

私はレイに抱きしめられたまま、
目を瞑りました。
このまま時間が止まってしまえばいいのにと、
そう思いながら。。

・・

私たちは裸のまま抱き合っていました。
目を瞑りお互いを感じあっていました。
身も心もひとつになっていました。

肌と肌をぴったりと重ねて、
その“部分”だけは交わっていないけれども、
それを除けばすべてはひとつになっていました。

もう私たちのすべては終わったのです。
もう私たちのすべてを分かり合ったのです。
あとは、離れるだけ。

その最後のひと時をふたりひとつに共有している、
私にはそう思えていました。

互いにうまれたままの姿で。
ふたりこうして抱き合って。
目を瞑りふたり最後の夢を見ている。

愛し合った3年間の出来事が次から次へと瞼に浮かび、
出逢いから別れまでのすべてが夢のように流れゆく。

このまま時間が止まってしまえば、
私たちは永遠にこの一夜の夢を見れるのでしょう。
私たちは最後の夢を見ていました。。


   2006年01月23日(月)    ・・でもね、、結ばれなくってもいいんだ。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (33)


「まして僕は妻子ある身だ。」

「・・くどうさん、、」

「だけど、、
 だけど、好きになった。
 君を愛した。」
「・・・」

「そして今も愛している。
 運命が、現実が、どうあったって、
 どうしようもなく、。
 僕は君を愛してる・・。」
「・・・」

「だから、この今、だけは、
 一千年の一夜の夢をみたい、、。
 そう思って・・君を抱こうとした、、」

・・ぽつりぽつり話しながら私の目からは、
また涙が溢れていました。
しっかり堪えようとしていたのですが、ダメでした。

私の背に巻いたレイの腕がぎゅっと締まり、
レイは私を強く抱きしめました。
気持ちがひとつに感じました。

(ありがとう、、)
私は礼をするように心で頭を下げて、、
思い切るように気持ちを振り絞って言葉を繋ぎました。

「・・でもね、、
 結ばれなくってもいいんだ。
 僕はこうしてここで君と夢を見れた。
 たとえ結ばれなくても、結ばれようとした夢を見れた。
 君がいて僕がいて一夜の夢を見れた。
 僕は君に感謝するよ・・。
 ありがとう、、。」
私は一気に言ってまたぼろぼろと涙を零しました。
が、堪えて。

これでしまいだ、とばかりに身体をレイから離そうとしました。

・・しかし、レイは私を離さない。


   2006年01月21日(土)    君を愛した事実とともに、僕はこの一夜の夢を一生忘れない・・。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (32)


「レイちゃん、、3年間、ありがとう、、。
 君と知り合えて僕は幸せだった・・よ、、。」

レイは首を振り、、。
「ううん、私こそ、、。
 くどうさんに出逢えて・、・・。」

そう言いながら、溜めた涙をつっと一粒零して声を詰まらせるレイ、。

私はその涙を手のひらで受け、
そっと指でレイの目じりまで辿りゆき、
レイの瞳を閉じさせて、。

・・レイの耳元に唇を近づけて話を続ける。

「今夜見た一夜の夢は僕の一生の思い出だよ、
 宝石のごとく大切にして生きてゆくからね。」
「・・ヒトヨノユメ?」

「そう、、一夜の夢。
 僕と君が一千年あるかないかの偶然に出逢い、
 運命の綾が不条理に交わって生まれた今宵、見た夢。」
「・・・」

「この先一千年の時を過ごしても、
 もうこの今は二度と訪れない、この時、この夜に、
 僕は一千年の一夜の夢を君と見れたんだ。」
「・・・」

「・・君を愛した事実とともに、
 僕はこの一夜の夢を一生忘れない・・。」


・・レイは瞳を閉じたまま黙って私の話を聞いていました。
そして閉じた瞳に涙を溜めて、もう一度、ぽつり、(一夜の夢・・)と呟きました。
私は(うん)とばかりに首を縦に振り答えて、。
話し続ける。

「レイちゃん、、僕と君は、恋人関係でもなく、
 もちろん婚姻関係にあるわけでもなく、
 現実的にはただの上司と部下という関係に過ぎない、。」

「・・・」


   2006年01月20日(金)    涙の海は夕暮れて暗やみ終焉しやがて夜を迎える。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (31)


・・

私は再びレイの瞳の海に吸い込まれるように、自我を失い、
気がつくとレイの瞳の海に漂っていました。

そこは岸辺でした。
立ち上がると膝小僧ぐらいの深さで、
小波がぴちゃぴちゃと足を洗いました。
涙が溶けた海でした。

見渡すとオレンジ色の空が物悲しく海全体を包んでいました。
夕闇がもうすぐ訪れるのだな・・
と私はわかったようなことを呟やいて、
隣にいるレイに寂しげに微笑みかけました。

レイも寂しげに微笑みました。
そしてこくんと頷いて、
水平線の向こう、海と空の境のところを見やりました。
いつかの時と同じように。(参照こちら

だがそこにはあの日のような青空はなかった。
涙の海は夕暮れて暗やみ終焉しやがて夜を迎える。
私たちは帰るべき時を迎えたことを知る。

レイちゃん。。

・・くどうさん。。

私たちは暗やむ海に互いを確認するように、
名を呼び合いました。

そして消えゆく互いの姿を見失わないように、
かたく抱擁をして、。
末期の別れを惜しむかのように口づけました。

辺りは暗やみました・・。

・・

私の涙は汐が引くようにひと時におさまり、
私の心は落ち着いて、、
ぽつりぽつりとレイに語りかける。


   2006年01月18日(水)    私たちの運命の辿り着いた場所。、、涙の海。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (30)


途端に私の目から涙が溢れ出ました。
止まることなく涙がぼろぼろ落ちました。

女の前で泣くなんて、
私の自尊心からすると許されない筈なのに、
涙が次から次へと溢れ出ました。

これで一夜の夢も終わる。
私はもう夢を見ることはないのだ。
この先一千年経とうとも、
もう二度と私はこの夜の夢を見ることはない。

これが運命、なんだ。。

そう思うと悲しくて悲しくて。
もうどうしようもなくなってしまって。
私には溢れ出る涙を止められませんでした。


全裸の女に身体を重ねながら、大の男が泣いている。
歯を食いしばってなんとか堪えようとしながらも、だめだ。
恥ずかしくも私は嗚咽を漏らして泣いている。

身体中のすべての部分の肌と肌が触れているというのに。
依然レイの“彼女自身”は熱く熟れ濡れているというのに。
レイの蜜園の入り口で猛々しくその時を待っていた、
私の“私自身”は夢の終わりを知るのだ。

そして。
“私自身”は萎えてゆく。。。

そんな私にレイは私の背にそっと手を回し、
泣きじゃくる赤子を愛しむ母のような優しさをもって、
私を抱きしめました。

その優しさがさらに私を切なく悲しめて、
私は泣きながらレイの乳首を求めて、
赤子のように吸いました。


レイもまた泣いていました。
上を向き先ほどから堪え溜めていた涙が、
つつと頬を伝って私の涙と交わりました。

ひとつ涙に私たちは流れ行きました。
私はレイの涙に口づけし、
再びレイの瞳の奥をみました。

そこに私は見たのです。
私たちの運命の辿り着いた場所。

、、涙の海。


   2006年01月17日(火)    レイちゃん、、ありがとう。。3年間、ありがとう、、

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (29)


そして私はまたこの運命に悲しみました。
これでもう私とレイは二度と交わることはない。
もともと交わることなどありえなかったのだ。
それが私とレイとの運命だったのだ。

そんなことは初めっからわかっていたこと。
これから始まる運命などもともとなかった。
そんなことは何度も口にしていたこと。

わかってる、わかってる。
言われなくてもわかってた。
俺には妻も子もある。
君を愛する資格などないのわかってたよ・・。


だけど。
今夜だけは一千年の一夜の夢と思って。
俺は目を瞑ったんだよ・・。

3年間僕は君を想い続けてきたんだ。
君もまた僕を想ってきてくれたよね。
そして今夜は、今夜限りで君とお別れという夜だった。

これまでいろいろあったね。
愛していたよ。
愛していた。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

愛しているから、僕は、やめる。
愛しているからこそ、やめるよ。

レイちゃん、、
ありがとう。。
3年間、ありがとう、、

ありがとう、
ありがとう、
ありが、と、う、、


   2006年01月16日(月)    いくら愛していても結ばれてはならないこともある。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (28)


・・

(わかった、よ、。。)

もう私にはそれ以上言う言葉がありませんでした。
私はただただ悲しくなりました。
悲しくって悲しくってしかたがなくなりました。

先ほどの哀しさとは違う、悲しさでした。
身勝手な愛情に先走りレイを抱こうとした、
自分の愚かさが私を悲しくさせました。

愛していながらも何度も躊躇ったレイ。
再三にダメ、やめて、と私を押し止めようとしたレイ。
愛切羽詰っても最後まで抵抗をこころみたレイ。

そのレイの心中には、
こうした現実の哀しい想いがあってのことだったのだ。
愚かにもそれを私は気づけなかった。

いや、気づけなかったのではない。
正気を失っていたのだ。
私は私を失い、愛するからレイを抱くのではなく、
おのれの肉欲を満たすのみにレイを抱こうとしていたのだ。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

じゃなくて。
愛しているからこそ、やめる、、のだろう。

いくら愛していても結ばれてはならないこともある。
俺は、肉欲によりてレイを抱くのじゃないのだから。

年若いレイに諭されて、
やっとそれを知る俺の愚かさ。
この男、なんと哀れな男であることよ・・。


   2006年01月15日(日)    ・・私たちが結ばれることによって哀しむ人がいるわ。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (27)


レイは上を向いたまま涙を溜めて答える。

・・いけないわ。

どうしていけないの?
・・やっぱり・・だめ、、。

でも、僕たちは愛し合っているよ。
・・私も、愛してる、、。

なら、、。


私はレイの頬に頬すり寄せて、
ならどうしてと言葉にせずに訴える。
だがレイは首を振り、違うの、わかってと無言で訴える。


ねえ、レイちゃん、、
愛しているから、結ばれるのじゃないの?

・・そうだけど、。
僕たちは身も心もひとつになりたがっているよ。

・・でも、ね、、くどうさん、、。

なに?
・・私たちが結ばれることによって哀しむ人がいるわ。


・・工藤さんには、、。


、、ん。
わかっ、た、
わかっ、た、よ。。


   〜私には妻がいる。

    子どもがいる。〜


わかっ、た、よ。。


   2006年01月14日(土)    肌重ねあったまま、私たちは動きを止められた。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (26)


そんなの、哀しすぎるよ・・。。

私は頭をレイの髪に埋め、
レイの涙を頬で受けました。
その涙は思いのほか温かく優しかった。
それがまた切なくて私を哀しくさせました。

ぴったりと重なりあったレイの肌も、
優しく温かでした。
その肌を通してレイの命の鼓動が聞こえて、
私の鼓動とひとつのリズムが奏でられていました。
それがまた切なさを増長させました。

互いの心はひとつになっている。
結ばれたい想いでいっぱいになっている。
互いの魂はそれを望んでいる。
それがために互いの身体は“それ”を望んでいる。

なのに。
心も魂も、そして身体も望んでいるのに、
身体をひとつにしない。

愛しているからこそ、身体を結ぶ。
それが本来的であるはずなのに。
愛しているのに、結ばない、、。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

そんなの、、。
切な過ぎるよ。
哀しすぎるよ。

これほど僕たちは望んでいるのに。。


肌重ねあったまま、私たちは動きを止められた。
太古の昔から悠久の時を刻んできた、
静かな時間だけが動いている。

私は突っ伏したままレイに聞く。

どうして・・?


   2006年01月13日(金)    愛してくれるなら、やめて、、愛しているのに、やめる、、

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (25)


愛してくれるなら、、やめて、、!

愛しているのに、、やめる、、!

私は一気に茫然自失に陥りそうになり、
レイを押さえつけていた力が抜けました。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

レイもまた逃れようとしていた力を抜きました。
そして依然として肌を重ねあったまま、
ふたりの動きはまたも止まりました。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

レイはまったく身体の力を抜いていました。
私が入ろうとすれば苦もなく入れました。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

私は入ることもできず、かといって、離れることもできず、
“私自身”をレイの蜜園に押し当てたまま、
すべての動きが止まってしまいました。
腰をちょっと動かすだけで、
“私自身”はレイの中に入れるというのに。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

レイだって、、こんなに俺を迎え入れるようとして、
“彼女自身”が愛蜜で溢れ待っているというのに、、。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

愛しているのに、、!
こんなに愛しているのに、、!

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

身体中のすべての部分の肌と肌が触れているというのに。。
なのに、その部分だけ、ひとつになれないなんて。。

私は身体中の力がぬけていき、
レイの上に力なく落ちました。

哀しい・・よ。。


   2006年01月12日(木)    くどうさん、、やめて、、おねがい、、わたしを愛してくれるなら、、

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (24)


歯を食い縛りぎっと閉じていたレイの目。
その閉じた目から涙がぼろぼろぼろぼろ零れ落ちる。

思わぬ涙に私は一瞬たじろいで身を引く。
先端に触れていたレイの“彼女自身”と“私自身”が離れる。
だがふたり裸体のまま肌を重ね合っている状況は変わらない。

私は前後不覚になりつつも、辛うじて声を掛ける。

「・・レイちゃん、、」

涙を前に、思わず、ごめん、と謝りそうになる。
しかし言葉にはしなかった。
謝ってしまったらそれで、
すべてがしまいになってしまいそうだったから。

それよりも私はレイと結ばれたい。
ひとつになりたい。
なんとかしてわかってもらいたい。
レイにこう懇願する私が私の中で囁いた。

お願いだ。
この思い、遂げさせてくれ。
この機会を逃せばもう僕たちはひとつになれる時はないんだ。

私は精一杯に優しさを込めてレイに懇願するように言った。

「レイちゃん、、・・やっとひとつになれるんだ、、よ。」

そう言いながら私は再び動き、
“私自身”をレイの“身体”に近づけました。

再び“私自身”の先端が触れたレイの蜜園は熱く熟れ滴っていた。
やはり“彼女自身”は待っている。
私の入るのを待っている。

だがレイは瞳を開き首を振り、
じっと私の目を見て涙ながらに言ったです。

「くどうさん、、やめて、、おねがい、、
 わたしを愛してくれるなら、、
 よして、、
 おねがい、、」


   2006年01月11日(水)    だが。そこに私が見たものは、涙。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (23)


熱い愛蜜に溢れるレイの“彼女自身”。
熱く熱く熟れて“私自身”を待ち構えている。
“私自身”の先端にそれを感じて、
ぴくんぴくんと脈打つ“私自身”。

どうだ、レイよ、君は望んでるじゃないか!
嫌だもやめてもないだろう!?

ああ、ついにその時が来たんだよ。。

もはや腰をほんの少し動かすだけ。

それだけで俺は君の中に入る。
それだけで俺と君はひとつになれる。

やっとひとつになれるんだよ!


私はゆっくりと腰を動かす。
ぎんぎんに猛た“私自身”の先端がレイの蜜園を伺う。

じっくりとその瞬間を味わうかのように、
入り口のところで腰を止め、
私はレイの顔を見つめる。


だが。
そこに私が見たものは、涙。

レイの涙は次から次へと零れ落ちました。

・・

何で泣くのだ?
やっとひとつになれるというこの時に!!


   2006年01月10日(火)    「・・お願い、、くどう、さ、、ん、やめて、」

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (22)


「・・!」

さっきは開いてくれたのに!
深いキッスをしたのに!(参照こちら

何故だ!
何故唇を開かない!

レイは押し当てた私の唇を避けるように首を左右に振る。
とても悲しげな表情をしている。
その表情を見て鬼と化した私の心に仏の私が一瞬覗く。

レイ、、ちゃん?
もしかして、君は、望んでないのか・・?
俺とひとつになることを、、望んでないのか?

だが駄目だ!
俺は俺をもう止められない。
一瞬垣間見た私の仏の顔は鬼により一蹴される。

俺はレイを自分のものにしたいんだ!
たとえ一夜限りの夢であっても!

「・・お願い、、くどう、さ、、ん、やめて、」

何を言う!
ここまできたらやるっきゃないだろう!
やっちまえ!


そうするうちに。
私の両足は力ずくでレイの両股の間に入った。
私の“私自身”がレイの“彼女自身”の入り口に近づく。
“私自身”の先端がレイの蜜園に触れる。。

熱い!


   2006年01月09日(月)    ここまできてイヤもないだろう!俺も君も身体が望んでるんだ!

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (21)


・・

この時私は私ではなかった。
工藤純一という社会的存在ではなかった。
倫理も道徳も社会通念も出所も立場もなにもない。
レイの上司でもなければ妻子ある者でもない、
ただ“男”だった。

そしてまたレイを愛していた私でもなかった。
レイをただ“女”としか捉えていなかった。
目前の熟れた女体。
その肉をのみ欲した私だった。。


ギンギンに反り立つ“私自身”。
レイの“彼女自身”に強引に入ろうとする。
だが、レイはまたも両股を固く閉じ、
“私自身”の侵入を拒む。

何故だ!
レイの“そこ”は蜜で溢れているではないか!
身体はすでに“私”が入るのをまっているじゃないか!
女としてその準備ができているじゃないか!

私は両手でレイの両腕を押さえ、
両足でレイの両股を開かせる。
全裸のレイと全裸の私。
力と力が交差する。

「く、くどうさ・・ん、、」

何だ!

「こんなのいや・・」

嫌?
またイヤか!

ここまできてイヤもないだろう!
俺も君も身体が望んでるんだ!
もうその時を迎えようとしているんだ!

私は唇をレイの唇に押し付け黙らそうとする。
もがくレイ。
舌を入れようとするもレイの唇は開かない。


   2006年01月08日(日)    私はレイの体をを起こし、背に手を回し、ホックを外した。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (20)


その瞬間、レイははっと我に返ったように目を見張り、
歯を食いしばるような表情をし、
きつく目を瞑りました。
私はレイの体をを起こし、背に手を回し、
ホックを外した。

包み隠されていた柔らかな果実がぷりんとこぼれる。
まるで白桃のような形のよい乳房。
淡いピンク色の小さな乳輪。

ああ、これは、、。
あの夜、夢で見たのと同じじゃんか。。(参照こちら

だけどこれは夢ではない!
実物のレイの乳房なんだ!

(「でも乳輪も大きいの、」)(参照こちら

大きくないじゃんか!!


レイの乳房の甘い香りが鼻腔をくすぐる。
我を忘れて私は乳房にむしゃぶりつく。
両手で乳房を揉み、乳首を吸い、また揉む。

荒々しいその所業に愛はない。
ただ肉欲のみが私を動かしている。

目前に備えられた甘美な果実を、
むさぼるように食べる飢え狂った餓鬼のよう。

レイは目を瞑ったまま、依然歯を食い縛り耐えている。
そんなレイにも私はお構いなしだ。
レイのパンティーを一気に剥ぎ取る。

全裸のレイ。

私の目はぎらついて、
私は私の衣服をかなぐり捨てて。
身体を重ねる・・。



   2006年01月07日(土)    「だめ・・、工藤さん、、触っちゃだめ・・」

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (19)


・・レイの身体は待っている。
“私”が入るのを待っている。
女としてその準備ができている。

だが。
にも拘らずレイの恥らう心、
もしくは貞操心が私を拒んでいた。

「だめ・・、工藤さん、、触っちゃだめ・・」

レイはきつく両股を閉め私の手を動きをとめようとする。

しかしすでに私の指は蜜園のうちにあり、
蜜に滴る花弁を愛撫している。
徐々にレイはあえぎ声をあげる。

「あっ、あっ、あっ、、」

溢れ出る愛蜜の液が指先を湿らす。

「だめ・・、あっ、あっ、あん、、」

レイの力が抜けてゆく。
私はレイの唇に唇を押し当てる。
先ほどと同じに舌を絡ませる。

舌を飲み込むような、
深いキッス。

脱がされまいと守っていたレイの腕が力なく下がる。
きつく閉めていた両股もゆるりと開く。

私はレイに口付けながら、
左手はレイの蜜園を愛撫しながら、
右手をレイのブラジャーにかける。

(いよいよ。)

長く知りたかった魅惑の疑問(参照こちら)の答えが、
露わになる、のだ。。



   2006年01月06日(金)    レイの“そこ”は。。滴るように濡れていました。。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (18)


私は豹変してしまいました。

私は荒々しくレイを抱きかかえ、
ベットに連れてゆく。
投げ出すようにレイをベットに横たえて、
レイの着ているシャツを剥ぎ取ろうとする。

急変した私の行動。
優しさの微塵もない私の所業に戸惑ったような表情のレイ。
本能的に脱がされまいとして体を捻らす。

「いやっ・・」

だが私は答えず力づくで腕を押さえ、
体を乗せ動きを止め強引にレイの衣服を脱がしてゆく。
肉欲に飢えたる獣のように。

「、、く、工藤さん、!」

レイは体をくの字に曲げて抵抗を試みるが、
もはや私の下で薄い下着を残すのみとなっている。

私はレイのブラジャーに手をかける・・。

(ああ、この薄いランジェリーの下に、、。
 あのレイの乳房がある、、。)

生唾を飲む私。

レイは先ほどのように両手を胸の前で交差させ、
縮こまるようにまるくなり体を守ろうとしている。

せめぎあう私とレイ。
なかなかレイのブラジャーは外れない。

一瞬の間隙に動物的判断がなされる。
私は両手で胸を守ろうとしていたレイの虚をつき、
レイのパンティーの中に左手を滑り込ませる。

「あっ・・ん・・」

レイは顔を歪め私の腕を握りしめるがもう遅い。

私の左手は瞬時にレイの蜜園に入り込み、
すでに人差し指と中指で“そこ”を舐めはじめた。


・・!

レイの“そこ”は。。

滴るように濡れていました。。


   2006年01月01日(日)    私は私を失い野生に戻ってしまった。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (17)


それと同時に肩を抱いていた私の片手は、
すべるようにレイの胸へと伸び、
、、レイの乳房に触れる。

衣服越し感じるレイの柔らかで豊かな膨らみ。
私は掌でその膨らみをあてがうようにつつみ、
ゆっくりと揉む。

あ、、ん、、

恥ずかしそうに押し殺しながら、レイは思わず声を漏らしました。

ああ・・
これが、レイの・・
レイの乳房なんだ・・

私の心中には3年分の思いがじわじわと広がりました。

・・

私は感動していました。
このような時にこのような言葉を使っていいものか分かりませんが、
心底、感動、してしまったのです。

3年前。
出逢ったばかりのあの頃は、私には無縁と決めていた。(参照こちら
“あの”レイの乳房が私の掌のうちにある。

レイの胸の形はどんなだろう?
レイの乳輪は、、、?

その当時から知りたかった魅惑の疑問の答えが、
今俺の掌の内にある。。



レイ・・!

今俺の腕の中にいるのは、レイ!
好きで好きで好きで、たまらなく好きだったレイ!
愛して愛して愛して、どうしようもなく愛していたレイ!

夢にまで現れて抱いて果てたあのレイ!(参照こちら
そのレイが今俺の腕の中で悶えている!
そのレイの乳房を今俺は揉んでいる!

・・レイのレイの胸の形!!
・・レイの乳輪!!


ああ、私は私を失い野生に戻ってしまった。
あの晩のように。(参照こちら

私は本能的な肉欲のみによってレイを扱う、
それだけの男、になってしまうのだった。


・・

新年明けましておめでとうございます。
今年もみなさまにとってステキいっぱいの年でありますように。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

     2006/01/01 JeanJacques Azur



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