あずきの試写室

2005年04月30日(土) 「コーラス」

フランスでは7人に1人が観たという大ヒット作。
観てみると大ヒットしたんだーうんうんと
うなづいてしまう作品でした。
子供たちの演技も勿論ですが、
対照的な先生2人の演技も見逃せませんね。
校長先生と音楽教師(笑)

池の底ってネーミングもすごいですが、
子供を全く信じていず
やられたらやり返すという
暴力で抑えようとする校長・・困ったものです。

ピエール演じるモニエくんの歌声はほんと美しいですねー。
去年日本に来て、一般家庭にホームスティしたとのことですが、
その家庭の皆さんもさぞかしびっくりしていることでしょう。
また監督の息子さんでもあるペピノくん演じるマクサス・ペランも
本当に可愛いです。
教壇にちょこんと座っている姿を観ているだけで、ラブリー♪

実際に青少年更正施設に入っている少年が不良のモンダンを
演じているそうなのですが、彼の役柄がもうちょっと
違った形で終わらせてくれれば
もっと良かったのになあ。

97分というコンパクトな時間の中に、詰め込みすぎず、
観客を泣かせるぞ!!と力んでいないところが
とっても良かったと思うのでした。



2005年04月26日(火) 「英語完全征服」

日本でも英語教育が盛んですが、じゃあ実際に会話ができるかと言うと。。
むむむ。で、お隣韓国でも同じような状況があったのですねー。
特に言葉の並べ方(というのか)が同じ両国。
英語への道は、確かに厳しいよね。

っていうほどお話は、堅苦しくなく。
好きな人のために英語がんばるぞーという健気な女性ヨンジュ。
かと思うとこのヨンジュの行動、もうストーカー以外の何者でもないです。
正直ここまできたら、引くよ(笑)
でも、そこは物語段々ほだされていっちゃうのですが。
好きになる相手も最初どうかと思ったぞ。
こんな軽い奴(失礼)でいいのかって。
まあ段々見かけとは違っているのが解るのですが。

オープニングのアニメといい、頭の中で思っていることが
漫画の吹き出し風であったりと、
ポップな雰囲気もあるものの、かなりベタです。
また妄想シーンも多数。
実際自分も結構妄想するほうなので(爆)
解らないでもないです。うひゃ。

「火山高」では結構気に入っていたのですが、
チャン・ヒョクだいぶ雰囲気違いますねー。
ヨンジュ役のイ・ナヨン誰かに似ているんですが、最後まで思い出さなかった。。。「愛の群像」ではヨン様の妹役だったとは(って未見)

韓国でも、素敵な人は白馬に乗って現れて
覚えた英単語のページは食べるって。なんだか身近ー。
普段の韓国の一面を垣間見れたのは良かった。
でも、エピソードはもっと絞って、短くしても良かったかも(ってえらそう・・・失礼)



2005年04月24日(日) 「ハイウェイマン」

タイトルだけ見ていると、ちょっと気が抜けて
去年公開時に観にいこうと思って行けなかった事を忘れてました(笑)
別に邦題というわけではないけれど、もう少し違ったタイトルでも。。
ハイウェイマンなんだかアンパンマンとか連想(苦笑)

「ヒッチャー」のルトガー・ハウワーの壊れぶりが
印象的だったロバート・ハーモン監督の18年ぶりの
車を題材にした作品。いやーもう18年経つんですねえ。
乗せたことからの悲劇から、今度は車に追いかけ追いかけられる悲劇。

「パッション」のジム・カヴィーゼルが
主人公レニーを演じています。
実際カーレースファンというカヴィーゼルの
ドライビングテクニックも披露されているようですが、
とにかくスタントマンのテクニックはすごいです。
やはり、カーチェイスが要になっているので
そこは迫力がなくちゃね。うん。

犯人ファーゴが運転するはヴィンテージカー
(72年型キャデラック・エルドラド)だそうですが、
車に詳しくない私には、なんだか速いけどぼろい車なんて思ってしまって、
大変失礼いたしました。
細かいところを気にするといけませんが、
B級のよさを生かして、なかなか面白かったです。
「ヒッチャー」と比較しては、勿論いけません(笑)
前作「インプラント」よりは良いと思うのですが。。



2005年04月18日(月) 「ヤン・シュヴァンクマイエル『ジャバウォッキー』その他短編

チェコのアニメ監督ヤン・シュヴァンクマイエルの
デビュー作「シェヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の
最後のトリック」を含む、全6編の短編が
収録されています。この短編集妖しいです(笑)

アニメ監督といっても、主に登場するのは
人形。正直可愛くないです。
人間であったり、家具であったり、はたまた怪物であったり、
動きは微妙。
収録された中にはアニメではなく、
実写の短編もあるのですが。
この「庭園」なる短編。
招待された家の生垣が、人が大勢手をつないで
家を取り囲んでいると言うもの。
当然招待された人は気になってしょうがないのですが、
家主は何か?って感じで気にしていません。
人で作る生垣。とんでもない発想ですね。

その他の作品も、ブラックユーモアが効いています。
チェコのアニメは初めてだったのですが、
アメリカや日本の作風とは
だいぶ違いますねー。
味はあるけれど、結構好みが分かれると思います。
私は他の作品も観たくなりましたが、
何度も観て見たいかと言うと。。。。

でも、一番の驚きは
これらの作品が今から40年近く前に撮られたという事。
確かに画面は古臭くもあるのですが
そんなこともすっとんでしまう
発想力に脱帽であります。
40年経て撮られた最新作は
一体どういうことになってるんだろうか。。。気になります。
でも、日本じゃ話題になってないのが。。。。。。。



2005年04月11日(月) 「エターナル・サンシャイン」

「マルコヴィッチの穴」のチャーリー・カウフマン脚本
ということで、風変わりな恋愛映画を想像していましたが。。
いやーテーマの根本は普遍的ながら
この発想はやっぱりカウフマンでありました。
とにかく、目まぐるしく変わるカメラワークは
ただただすごい。こう繋がるのかー!!と
圧倒されました。

ジム・キャリーの大人しい役というのも
なかなか合ってますねー。
逆にケイト・ウィンスレットのエキセントリックぶりも
これまた、良い感じでありました。
まあ実際彼女にしたいかというと別ですが(笑)
とくに、髪の色がとんでもなくカラフルで
またそれが普通だったら変なんだろうけれど、
この性格なので合ってます。
個人的には赤なんか気に入ってます(笑)

脇役のイライジャ・ウッドは
どーしてもROTRの時を思い出してしまうので、
パッとしないなあ
なんて思ってしまって。大変失礼ですね。

思い出の記憶を消すことが出来る・・・
その時は、私もジム・キャリー演じる
ジョエルのような選択をするかな。。
いあ。その前に消そうと思わないだろうなあ。。。

恋愛映画・これぞ愛情映画であるのですが、
私にとっては、
とにかく記憶の繋がりという画面画面の切り替わりの
斬新さにはまってしまったのでした。

プログラムのエターナル・サンシャイントリビアが
面白いですねー。
クレメンタインの趣味の人形は、ポテトヘッド人形というのか。
へえへえへえ。



2005年04月07日(木) 「隣人13号」

小学校時代のいじめが原因で、徐々に
現れてきた村崎十三の別人格13号。
普段はおとなしく内気な十三が
13号と入れ替わると一挙に凶暴に。
殺人も躊躇しない、別人格へと変身。
で、顔も変身と言うわけで(ちょっと違うか)、
1人を2人で演じています。
小栗旬さんと中村獅童さん。
一瞬2人で1人?うん!?と思ったのですが、
違和感がなく、結構あっていました。

内容的には、ハードなのに、
じめじめしたところがなく、
からっとした雰囲気なのは、
原作井上三太さんの描く世界に
添っていますねー。

どんな人でも、いらいらすることや、
ちょっとしたことで、スイッチが入って切れることは
あると思います。
13号はその極端な形で現れたような。
勿論ここまで凶暴ということはあり無いけどれど、
でも実際に無い話ではないというのが怖いところですね。

ミュージシャンのPVを手がける井上監督は
本作品が初映画監督作品とのことですが、
PVで培った映像は、深層風景も盛り込んで
怖さのみでなく、妖しい雰囲気も醸し出しています。

欲を言えば、前半のアップテンポな雰囲気が
最後にちょっとスローダウンしてしまったようで残念。
(わ。ホラー映画観すぎですね。私)

原作を読んだ時は、映画化される日が来るとは想像できませんでしたが、
この勢いでこれまた数々ある想像できない作品が、
映像化されるといいなあ。
間瀬元朗さんの「キョウイチ」とか。って、すでになってるなんてことは
ないですよね。。怖い。。。



2005年04月03日(日) 「フリークスも人間も」

20世紀初頭のサンクトペテルブルクを舞台に
二つのブルジョア家庭が、あやしげな写真屋によって
崩壊していく様を、無声映画風に仕上げています。

いやーこのあやしげな写真屋が、本当にあやしい。
なんせ、撮っている写真がすべてお仕置き写真(うーん)。
しかもその写真をブルジョア家庭のお嬢様が
買ったりするのもあやしい。
しかも、それが変に売れていたりするのもあやしい。

といっても、チープな雰囲気では全くなく、
監督が「純粋なアート映画」として撮ったというだけあって
観ていて嫌な感じとか、嫌悪感は感じないです。

綺麗な歌声のシャム双生児の兄弟の歌う歌は
なんとも物悲しく、
ちょっと「チェブラーシカ」のワニくん
歌う歌を連想。

白夜の街が、映画の雰囲気にぴったり合っていい感じです。

登場人物がそれぞれ個性的ですが、
いつも薄ら笑いを浮かべているのが、妙に気持ち悪い(笑)ビィクトルと
なんでこんな仕事してるんでしょ?なんて感じのカメラマンプチーロフが
印象的でありました。
あ。主人公じゃなかった。

ロシア映画はほとんど馴染みがないですが、
まだまだ掘り出し物がたくさんありそうですね^^


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