あずきの試写室

2004年06月27日(日) 「下妻物語」

茨城県下妻市。実際にある市だということを
最近まで知らなかった私。
大変失礼いたしました。

のどかな下妻に住む、ロリータ大好きな深田恭子ちゃん演じる桃子と
ヤンキーの土屋アンナちゃん演じるイチゴ。
もうこの二人の対照的キャラの存在が映画の良し悪しを
決めちゃってます。と断言できるほど二人の存在がいいです。
とんでもない柄の悪さなのに、かわいいイチゴ。
ロリータ好きなのに、可愛いキャラというより
性格は冷めてる桃子。
ああ。見ているだけで、こっちまでグッと来てしまうのは
何故なんでしょうー。
男性なのに、乙女心を持ち合わせている嶽本野ばらさんの
原作ゆえでしょうか。

ファッションショーのように変わる、桃子のロリータファッションは
見ている分にはうっとりしてしまいますね。
いや。実際着たくはありませんが
(恭子ちゃんのように可愛かったら、着て見たくなるかも。。。涙)

漫画やCMのような画面展開や、テンポの良さ。
脇を固める役者陣も楽しかったです。
特にお気に入りの阿部サダヲさんが二役だったとはーーーー。
気がつかなかった。。(おい。ほんとにファンか)
しかし
スピードワゴン命の家の人
「たぶんパチンコ店のお客さんの後姿が潤さんに似ていたような」
って全然わからないですが。
一体どこに出ていたんでしょうねー。
ビデオが発売になったらまた観てみるそうです(笑)



2004年06月18日(金) 「女はみんな生きている」

袖振り合うも他生の縁と申しますが、
こういう出会いがあったら、
人生確かに変わるかもと思うような二人の出会い。

娼婦のノエミと社長夫人エレーヌの
二人の復讐劇は、本当に痛快の一言。
畳み掛けるようなスピーディーな展開は楽しいですね。

ノエミの半生は、壮絶のひとことだけれど、
そのことをバネに生きていく姿は
本当に女はみんな生きているですね。
しかしこのタイトル
つい「僕らはみんなから〜♪」と歌いたくなりますが、
原題「Chaos(混沌)」えらい違いですね(笑)

女性二人のバイタリティさに比べて
男性陣なんだかとほほです。
売春組織の3人組しかり、エレーヌの夫といい息子といい。
しかもノエミの手腕にあっという間に
ひっかかってしまう姿は、笑えると共に情けないです。ふえ。

脇役もしっかり固めていながら、
やっぱりノエミ演じる目がパッチリ、スレンダーなラシダ・プラクニと
エレーヌ演じるちょっとノートンくん似(笑)のおばさんだけれど
かわいい容姿のカトリーヌ・フロ二人の演技が冴えている作品でした。



2004年06月15日(火) 「昭和歌謡大全集」

懐かしのメロディとおばさん対若者の対決が
微妙にマッチしている、結構過激な作品。
R指定になっているのも、納得の殺し合い。
真面目に見ると、なんでこんなことで?
なんて呆れちゃいます。
逆に、どんどんエスカレートする武器に
一種のギャグとしてみると
また違った味わい。

出演者のインタビューでも台本を読んで大笑い。
とまるでギャグ漫画を読んだような
ノリで語っておりました。
が、正直笑えなかったんですよー。
これで、もっと殺戮シーンが軽い雰囲気だったら違っていたかも。
結構スプラッタ映画風なので、
ひゃあ残酷ーなんて思ってしまったのです。

まあ、あそこまで飛躍してしまうのは
天晴れ!ではありますが。
なかなかついていけないかも。うーん。

出演者は、若者陣もおばさん陣も
芸達者な皆さんで固められて、特にあっさり殺されてしまった
安藤くんや内田春菊さんをもっと
後に回しても良かったのでは、なんて余計なことを思ってしまいました。

松田龍平くんは、あの変な長髪(失礼)より
このくらい短いほうがいいよねと思うのは間違ってないよね?
あの長髪。。。。謎だ。。。。

それにしても、昭和歌謡というだけで
とっても懐かしい雰囲気を感じますねー。
やっぱり良い曲は、年代を超えて聴いても
古臭いだけじゃない何かがありますよね。
この作品も、年代を超えて観れる作品だったらもっと良かったのになあ。
(すでに遠くを見る目。失礼)



2004年06月09日(水) 「マグダレンの祈り」

正直すごい映画を観てしまいました。
特に女性の観点から見ると
えええこんなことが実際にあったって
アイルランドって一体。。
いえ、こんな修道院も存在したのかと
唖然としつつ、人間ってなあと
奥深くまで、考えさせられる作品でした。

19世紀に堕落した女性や娼婦のための避難場所と
されていたマクダレン修道院が
20世紀に入り、カトリック教会に。
修道院とは名ばかりのこんな悪夢のような場所へ
3人の女性が入ってくることから始まります。

3人の罪(といえないよねー)は
現在の日本からみたら、え。。それって女性だけの罪??
なんて思ってしまうほどです。
だって性の問題って女性だけのことじゃないじゃんねー(すでに文句中)
なのに、修道院での仕打ちはとんでもないです。
一切私語は禁止。
朝から晩まで無償で洗濯仕事。
シスターや神父の言葉は、何でも聞く。
って刑務所よりひどいかも???
勿論脱走を試みようとするならば、
酷い仕打ちが待っています。

観ていて、嫌な気持ちになると同時に
一体彼女たちはどうなってしまうのかと気になって
目が離せなかったです。

主役3人もさることながら
私が気になったのは、クリスピーナ演じるアイリーン・ウォルッシュ
決して美人ではないけれど、彼女の演技は心にささりますね。
そして、悪の総本山(違います)修道院の院長でありシスターのブリジッド。とにかくふふなんて笑顔で、冷酷です。

自分の住む国から遠く離れた国には
すぐ最近まで、いあ現代でも
理不尽な生活に苦しむ人々がいるのであり、
映画という表現で世界に発信した
ピーター・ミュラン監督に熱き抱擁を。
1996年までマグダレンが存在したとは。。。。。



2004年06月08日(火) 「息子のまなざし」

ドキュメンタリー映画のような
この作品を観ていたら、映画の世界と日常のニュースの世界が
リンクしてしまい、複雑な気持ちになりました。

主人公オリヴィエ(演じるのもオリヴィエ・グルメ)は
刑を終えた人々に大工仕事を教える教官。
そこに息子を殺した犯人であるフランシスがやってくるのですが。

犯人とわかっていながらも
決して声を荒げるでもなく、
心の中は憎さで一杯なのに。
オリヴィエの感情を抑えた演技が
逆に痛々しく、迫ってきます。

私など、今が復讐のチャンスだぁぁ。
(なんて、ホラー映画の観すぎと反省)
という場面でも、さらりと切り抜けるオリヴィエ。すごすぎます。

とにかくセリフが少なく
画面が流れていくように過ぎていきます。
正直フランシスが登場するまで、
寝不足の自分、ちょっと眠りそうになりました。
が、フランシス登場後は
同じ流れるような画面でも、
かなりぴりぴりきます。
でも、そんな中にも
くすっと笑えるような、感情のずれを表していたり。
ダルデンヌ兄弟監督やりますな。

フランシス演じるモルガン・マリンヌも印象的ながら、
やっぱりオリヴィエのまるで演じていないような演技(。。。)が
より余韻を残す作品でした。

ああああああでも、答えを出すのは難しすぎる。。。。。。



2004年06月04日(金) 「黒の怨」

アメリカでは一般的に知られている
抜けた乳歯を枕元に置いておくと
気がつくと換わりに金貨があるという言い伝え。

以前アメリカに住んでいた親戚に
その話を聞いた時は、どういう状況か
いまひとつ浮かばなかったのですが。
こういうことだったのですね。。。
の、トゥース・フェアリー(歯の妖精)が
邪悪な存在となって襲ってくる当作品。
(なんか妖精というと怖くないのですが)

歯の妖精は150年前に村人によって虐殺された
老婆マチルダなので、出てくるのは老婆の妖精(謎)
しかも、陶器の仮面をかぶり、空を自由自在に飛び回ってやってきます。
怖いというよりも、ゲームに出てくるキャラクターのよう。
そんなマチルダの弱点は、明かり。
なので、きゃあきゃあいいながら
みなさん明かりを求めて逃げ惑います。

85分という短さで、残虐描写もなく、結構マイルド味です。
マチルダの身軽に空を飛んでくるという
キャラクターは、今後も映画に使われるかも!

そんなマチルダの存在をかすめさすような
子役俳優リー・コーミーがかわいいです。
また「ゴースト・シップ」で印象的だった少女エミリー・ブロウニングも
最初に登場。
子役とおばあさんが光っている作品ですね^^
といってもほのぼの系じゃないけど(ホラーだって)



2004年06月02日(水) 「レック」

2000年韓国で上映されたホラーですが、
その年4本上映されたホラーの中でワースト1だったそうです。
うーん、確かに。。。(失礼)

いじめられっこの高校生を、あやまって
殺してしまった同級生。
1年後、同級生のもとに復讐にやってきたのは
死んだはずの彼だったのですが。
いあ。これが、あまり怖くない。
というのも、
怖がっているわりに、逃げ足は遅かったり(笑)
すぐそばに来ているのに、階段で逃げず
エレベーターを待っていたり(おいおい)
いかにも袋小路というところにわざわざ逃げたり(笑)

なので、怖そうに登場しても
脇があまりに甘すぎて、
思わず画面に向かっておいおい。

しかも、だんだん雰囲気は怖くないジェイソン状態。
どんな状態でも追っかけてきます。
でも、あっさり凶器をとられちゃったりするのはなぜ(ご愛嬌?)

登場する若手俳優を見るのは楽しいですね^^
やっぱり女性陣はかわいい。
主人公のハン・チェヨンは滝沢くんと
「マシェリ」というシャンプーのCMにも出ていたそうです。

5日から上映の「四人の食卓」は、どんな仕上がりかな。
気になってます。


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