この作品はホラー漫画家伊藤潤二さんの 原作を映像化した作品です。
伊藤さんの漫画は、その絵柄の細かさと 先の読めない独特の世界を展開する物語の 巧みさで、大好きな漫画家さんなのですが、 では映画化するとどうなるのかと 不安になることも多々ありました。
特に、漫画を映像化すると なんだか特撮が原作よりも浮いてしまったり、 漫画の雰囲気とは全く異なった 雰囲気になってしまったりと 思ってしまうことが多いのですが この映画は まったくそういう心配がありませんでした。
以前「うずまき」でHiguchinsky監督の 原作を再現する手腕は感動したのですが、 この「長い夢」でも あのままの映像が目の前に展開すると 原作と同じでありながら、違った怖さを 感じることができました。
そして、また原作を読み直してみようと 思って、2度の楽しみが味わえます。
伊藤潤二さんの作品はこれからも いろいろ映像化されると思いますが 今後も是非監督作品が作られることを 期待しています。
2001年05月30日(水) |
「ファイナル・デスティネーション」 |
ついこの間上映されたと思ったら もうビデオになっていたので 早速借りてきました。
卒業旅行のパリに向かう機中で 飛行機が事故になり 全員が犠牲になる予知夢を 見たことから始まる 悪夢のような現実。 果たして 主人公はその悪夢から 逃げることができるのか。。
いろいろホラーは見ていますが この映画の発想は ちょっと変わっています。
でも、おしいからな 最初の発想の面白さが 段々薄れていってしまう 感じがいなめないのが とっても残念です。
犠牲者のシーンは ねちっこく残酷でした。 (こういう映画を見ているから ハンニバルで驚かないのかなあ)
最後の落ちは、自分としては なくてもいいかなと思ったりもしました。 (あるほうが怖いことは怖いけど)
2001年05月29日(火) |
「ライフ・イズ・ビューティフル」 |
1999年の上映時に行こうと思っていながら 見逃してしまい、その後 脚本を読んでしまったこともあって ずっと見ずじまいでいました。
やっと2年後にして見ましたが 見てよかったです。
どうも後半の収容所に入ったところからの 暗いイメージが先行してしまいますが 前半部分の出会いの場面や コミカルな演出は 楽しく、古きよき ハリウッド映画を 彷彿させる雰囲気がありました。
さらに 決してハンサムではない ベニーニさんが 魅力的に見えてしまうのが すごいです(笑)
息子との掛け合いも 命をかけたゲームの場面も 印象的なだけに 最後まで余韻が 残りました。
タイトルにもあるように、 この映画はただ戦争の悲惨さを 訴えるだけではなく 人生とは素晴らしいものであると 人生賛歌の意味合いも勿論あると 思います。
戦争映画を見ると本当につきなみな コメントになってしまうのですが 平凡でも平和な日常が しみじみ幸せだ実感しますね。
いかにもB級映画だろうなあと 思って借りたのですが これが意外や意外。 B級ではあるのですが なかなか面白かったです。
子供に恵まれない夫婦が 考え付いたのは 妊娠している女性を 誘拐してきて 生まれた子供を自分の子供とすること。
といってもそれでは 養子をもらう方法を取ればいいのですが 産婦人科に努める夫が考え付いたのは 検診に来た女性に 体外受精してしまうこと。 うーん、なんか怖い世界。
誘拐されてきた 女性と狂った夫婦が どうなっていくのか。。。。
誘拐されてきたのが ダリル・ハンナであったこともびっくりですが、 誘拐する夫婦役の女性が すごく演技がうまいのです。
なので、荒唐無稽なお話ながら こんな女性いそうで怖いなあと リアルなのです。
ほとんど最後はミザリーのようですが、 なかなかあきさせず 怖いようなおかしいような 不思議な雰囲気でした。
タイトルからわかるように ダンサーを主人公にした ダンス映画ですが、 それが一筋縄でいかないのが 謎(笑)の科学者の出現。
主人公の女性は ダンスは天才的な才能に 恵まれていますが、 声が出ないことを理由に ブロードウェーでの デビューを果たせないでいます。
ある日、彼女のダンスをみて すっかり虜になってしまった 科学者は ある器具を発明することを 思い付きますが。。。
主人公のダンスは とってもダイナミックで 良かったです。 でも、 どうもあの科学者が 出てくることが ピンとこないのです。
ただのダンス映画に したくなかったのかもしれないけれど、 私としては 彼女の苦悩や成功を 丹念に描いてくれた方が よかったかなあ なんて思ってしまいましたが。
それじゃあ「フラッシュダンス」(古い)と 変わりなくなってしまうのかなあ。
ベッソン監督の思いが いまひとつ伝わってこない 歯痒さを感じてしまいました。 惜しい・・
2001年05月19日(土) |
「スペースカウボーイ」 |
ソ連の衛星が故障したことで その中の 部品を交換できる 唯一の人物は、 以前宇宙飛行士だったが 宇宙に旅立つことが出来なかった 人物。
しかし現在は おじさん(おじいさんに近いかも)になり さあ。 宇宙に行くのかどうなるのか。。。
熟年アメリカ俳優が それぞれの持ち味を生かして 特に、飛行訓練の場面は 笑えます。
クリント・イーストウッドが すっかりおじいさんになってしまって びっくりしましたが、 シャープなイメージは健在なので 案外こんな飛行士がいても おかしくないかも? なんて、感じてしまいます。
みんなの頑張りぶりは とっても前向きで 楽しかったのですが、 最後は 「アルマゲドン」的に いかにも ハリウッド映画!! という感じにまとめて 終わってしまったのが 残念でした。
2001年05月17日(木) |
「ハネムーンキラーズ」 |
1951年に刑場の露と消えた 二人のカップルの実話です。
文通により出会ったカップルが、 兄妹ある時は姉弟を装い、 文通で知り合った女性を だまし、お金を取り 殺害していくという事件を ベースにした映画です。
タイトルにあるように ハネムーンを装って 結婚してすぐ殺害する手口は 残酷ですが、 きっかけは女性の 嫉妬心というのが 怖いし、哀しいです。
次々と婚約者を連れてくる 女性にもてる男性と 容姿は決して良くない女性。 彼が騙すためとは言え 付き合った女性と 仲良くすることが どうしても許せず殺害に 至ってしまうのです。
画面は、白黒で古めかしく 演出も、どんどん進むので、 殺した次のシーンでもう 新しい女性が出現したりと。 映画というよりは 再現ドラマという感じの作品でした。
最初麻薬がテーマの映画ということで 見に行きたい候補に入れていなかったのですが、 雑誌の映画評がどれをみても 絶賛していたことと アカデミー賞でも4部門受賞ということで 見に行ってみることにしました。
先日見たマイケル・ダグラスの情けない役が まだ残っている時に見に行ったので ちょっと、エリートのイメージが。。(笑)
映画は、メキシコとアメリカに住む 全く別々の人物達が 麻薬に絡んだ人間関係を軸に パタンパタンと ページをめくるように 織り込まれているが特徴です。
なので、最初あまりに錯綜した場面展開に ちょっと戸惑いましたが なれてくると、それほど気にならなくなりました。 でも、きっとこの展開がいやな人は 駄目だろうなあ。。。
人物達はそれぞれ別に行動しているのですが 最後の方では、意外なつながりがあったり すれ違っていたりで お。こんな関係が!なんて思います。
麻薬がテーマなので、重い上に、 画面も暗く、地味ですが ストーリー自体はしっかりしているので 2時間30分近くの上映時間は あきることはありません。
勿論ところどころえ??なんて思える ところもあるのですが。。。
特に私は、マイケル・ダグラスの娘が 全く理解できなかったなあ。 それと、麻薬のお陰で裕福な生活を 送っていたと、夫が捕まるまで分からなかった 主婦の分かったあとの展開。。。
でも、メキシコでの主人公である警官が なかなか良い味を出していて 良かったです。
2時間30分近くある 壮大なる復讐の物語。 SF的味付けもされて 斬新な映像が 見所です。
最初はちょっと戸惑いましたが 途中からテンポもよくなり あっという間に 見終わってしまいました。
主人公タイタスを アンソニー・ホプキンスが 演じていることと 最後に復讐として あることをするのですが ほとんどレ久ターを 連想してしまいました。
この映画は先に上映されたので その後「ハンニバル」を 見た人はダブっているでしょうね。。
タイタスの娘が 非道な目にあい 沼に佇むシーンは、印象的です。
それにしても 最初から出てくる少年は 謎でした。 面白い演出ではあるのですが。 何故出ているのかちょっと謎。
この映画はビデオより 映画館のスクリーンで見たほうが 良い映画だと思いました。
2001年05月13日(日) |
「ワンダーボーイズ」 |
日本語に訳すると「神童」ということ ですが、この神童がポイント。 実は、本編を見てみても 途中まで誰が神童なのか よく分らなかったのです。
勿論、いかにも彼がそうなのかなと 思う男性が最初から 出てくるのですが それじゃああまりにも 簡単すぎるよね。 なんて、深読みしておりました。
1作ヒットしたまま 何年も第2作目を書くことが出来ず 日々鬱々とした生活を 送っている マイケル・ダグラスが 似合っていました(失礼)
ハリウッド映画というよりは 単館でロードショーという感じの 地味な映画だった気がしました。
久々に見るロバート・ダウニーjrは 痩せて雰囲気が変わっていたので ちょっとびっくりでした。
うーん、なんかまとまりのない文。 ちょっと映画の中身に似ているような。。。(失礼2乗)
2001年05月09日(水) |
「アタックナンバーハーフ」 |
雑誌に小さく囲み記事で、出ていた時から 上映されたら絶対行くぞ!!と 決意していた映画です。
やっと今日見に行くことができました。 これだけ期待していると 大方期待はずれに 終わることが多かったのですが、 この映画は 期待通りの映画でした。
勿論、これでもかという おかまぶりがオーバーで あることはあるし まるでコミック??というような シーンもあるのですが、 それらもひっくるめて 楽しい映画でした。
実話ということもあり 最後にモデルになった 本人達も映るのがいいです。
私がすっかり気に入ったのは 家族でおかまであることを認め 大切にされているジュンちゃん。
どうもおかまが主演ということで 気持ち悪いイメージを浮かべる人も いるかもしれませんが、 本作の中で唯一本当のゲイで 役者のピアは、どこからみても 美女としかみえないところがすごいです。 それにしても、チームに補助として 入った3つ子は最初藤井隆が 出てきたのかと思ってしまいました(笑)。
ハリウッド映画のような派手さや 特撮のすごさといったものは皆無ですが 見ていて元気をもらえる映画でした。
地元スペインでは 大ヒットしたという ホラーサスペンス映画 ということで 早速期待して 見たのですが。。。
一人の友達を ふざけて殺してしまってから 数年後。 その友達の霊なのか 本人が生きていたのか 目の前に現れて、 事件にかかわった人たちが 次々と殺されていくのですが。。。
一瞬「ラストサマー」に 近い内容であるのですが はっきりいって まったく怖さはないです。
特に明かされる謎は 確かにちょっと意外では ありましたが でもこれでヒットしたの?? と思ってしまいました。
出てくる家々はとってもモダンで おしゃれな雰囲気は 見ていて楽しかったです。 って本題とかなりそれてますね。
まあ一度見たらいいかなという感じでした。 ここまで書いたらそうですよね(爆)
2001年05月07日(月) |
「リメンバーミー 時の香り リメイク版」 |
韓国版のオリジナルを先に見れば 良かったのに、こちらを見てしまったので 失敗したかも!と思っています。
1979年に住む女子大生と 2001年に住む男子学生が 無線によって偶然会話を交わすことになることに なるという発想は、なかなか面白く 期待していたんですが。。。。
いやーこれがなんか低予算ということが みえみえの映像。 なんせ、ホースで撒いたのがわかりすぎる 雨水って哀しい。。 ドラマでも最近もう少し良く撮れているような。 脚本も、どうも話がまとまっていないような。。
俳優陣もいまひとつ、魅力に欠けていて (決してファンじゃないからということではなく) なんかみんな暗い雰囲気なのは何故??
わ。なんかけなしまくり。。。失礼。。。
主演の齋藤工は声だけ聞いていると 金城武みたいでした。
途中、オリジナル版で主演だったキム・ハヌルが ちょこっとだけ出てきます。
面白い内容だっただけに、 もう少し掘り下げて作られていたらよかったのにな なんて思ってしまったのでした。
それにしても「イルマーレ」と 似たような設定に思ってしまったのは 私だけかなあ。。
2001年05月06日(日) |
「わたしが美しくなった100の秘密」 |
女子高生の美少女コンテストを 舞台に繰り広げられる 人口5000人の 小さな町の し烈な争いが ブラックギャグ満載で展開します。
ここまで言ってしまっていいの?? というような 危険なギャグもありました。
コンテスト出場者自体も えと美少女コンテストだったよね? なんて思ってしまう こともしばしばで、 この際、本筋は どうでも良くなってしまいそうな 個性的な映画でした。
タイトルから浮かぶ 秘密はまったくないです(笑)
笑ったのが 松田聖子がちょい役で出演していること。 出場者の姉妹役なのですが セリフはないです。 (よく出たなあというのが正直な感想)
さらに最後に出てくる名前が SEIKO MATUDO うーんこれってギャグじゃないですよね(笑)
久々に強烈ギャグ映画を見てしまったと ある意味感心する作品でありました。
2001年05月05日(土) |
「ブラッドシンプルザスリラー」 |
この映画実はすごく古い 作品なんですね。 今回、内容は斬新で 少しも色褪せていない 名作ということで 映像処理されて 再登場です。
タイトルから分るように スリラーです。
登場人物も少なく 今の映画のような特撮はなし。 まったくもって シンプルな作りです。
だからこそ、内容で勝負。 内容と共にコーエン兄弟の手腕が 光るのが映像テクニックです。
古い作品と感じさせない カメラワーク。 途中に入る、残虐なシーンが 派手じゃないからこそ ほんとにわああ痛い!!と 思わず叫んでしまうほど リアルでした。
特に最後のシーンの 映像は、この物語を象徴しているような 感じがしました。 さすがコーエン兄弟おそるべしです。
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