英国人の彼女
6年間の遠距離恋愛の末、イギリスに嫁いできました。ロンドンで息子と3人で暮らしています。

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2004年12月31日(金) 大晦日

大晦日です。

クリスマス休暇は、コッツウォルズで一泊した後、その近くに住むダーリン(仮名)のお姉さん一家を訪問し、それからマンチェスター近辺に引っ越したばかりのダーリン(仮名)のお母さんの家で3、4日ほど過ごしました。お母さんには以前お会いしたことがあるのですが、初対面のお姉さん一家には3歳から10歳までの子供が3人もいて、子供とほとんど接したことのないわたしは、どう接すればいいのか、英語が通じるのか、そして彼らの英語がわかるのか、会う前はかなり不安に思っていました。でも、実際に会ってみればみんな人懐こくて可愛くて、しかもダーリン(仮名)と血が繋がっていると思うとそれだけで愛おしいような気もして、とても楽しい時間を過ごすことができました。

お母さんの家にはクリスマスイブの午後に着いたのですが、この日ずっと降っていた雨が夜中過ぎから雪に代わって、クリスマスの朝は一面の雪景色でした。わたしは覚えているかぎりでは8年ぶりのホワイトクリスマス。イギリスでもホワイトクリスマスは珍しいらしく、最後がいつだったか覚えてないとお母さんは言っていました。

ダーリン(仮名)の家族みんなから、まだ会っていないお兄さんや妹さんからもプレゼントを貰って、イギリスのクリスマスを満喫しました。

2004年も今日で終わり。今年は就職活動や修士論文の執筆など、ストレスが多い1年でした。それでも、就職が内定したり、論文がとりあえず書きあがったり、1年の3分の1を海外でダーリン(仮名)と過ごせたり、楽しい思い出も多い一年だったと思います。来年の今頃も、今の気持ちと同じように、大変だったけど幸せな一年を過ごしたと、思えるといいのですけれど。

それではみなさま、良いお年を。



2004年12月15日(水) 言い訳

今週末はパリ、来週は水曜日からダーリン(仮名)の親戚めぐり(クリスマスなので。ちょっと憂鬱。)、年明けすぐにもう帰国、とカレンダーを数えてみたら、あと8日しか修論に費やせないことが判明し、いきなり焦り始めています。どうしよう。書き終わらないかも。今の状態で出せないこともないのですが、あまりにも草稿から変化のない原稿を提出するのも、修論のためにロンドンに行くというのは単なる言い訳です、と宣言しているようなもので、かなり気が引けるのですよね。まあ、単なる言い訳なのは、すでにバレバレだと思うのですけれど。

昨日は、パリ行きのユーロスターを予約しに行った後、来週観に行くミュージカルCHICAGOのチケットも買いに行きました。ずっと観てみたかったので、楽しみです。



2004年12月14日(火)

時差ぼけです。毎朝、6時に起床。ダーリン(仮名)にかなり嫌がられています。だって目が覚めるんだもんー。まあ、1週間もすれば、元の怠惰な生活に戻るでしょう。

ダーリン(仮名)のフラットは、かなり素敵です。いかにもイギリスらしい、ビクトリア時代からそのままの大きな窓に高い天井。窓から見える周辺の建物も全てトーンが揃っていて、街の美しさには同じパターンが連続することが必要だということを改めて感じました。フラットは1LDKですが、一つ一つの作りがかなり大きくて、寝室だけでわたしのアパートの部屋がすっぽり入ってしまいそうです。まあ、その分家賃も、わたしの家賃の5倍以上していますけれど。

インテリアもすごく素敵で、と言いたいところですが、引っ越してきたばかりのため、家中に段ボール箱が山積みになっています。毎日片付けばかりしています。某国から送った荷物だけでも60箱もあるので、片付けても片付けても終わらない。というより荷物多すぎ。彼が某国で雇っていたお手伝いさんとはとにかく気が合わなくて、日々いがみ合っていたのですが、もうこの際彼女でいいからいて欲しい、としみじみ思いました。



2004年12月08日(水) 地図がスキ

地図ファンのみなさま、こんなサイトを発見しました。

Geography Olympics

Join Now→Japan→Take Quizと進んで、あとは出題される国名を地図から選ぶだけです。日本のスコアは今のところ50%以下。がんばりましょう。

わたしが得意なのは中東、アフリカ、アジア。太平洋の小島たちには何度トライしても、お手上げです。

地図が好きな人なら、きっとはまるはず。是非一度お試し下さい。



2004年12月07日(火)

昨日の「あいのり」では、ゲリラに両親を殺されて孤児になった男の子がお姉さんを探しに行くのを、あいのりのメンバーが手助けする、という内容を放送していました。

それを見ていて、某国(まあ、いまさら伏字にしなくてもいいのですけれど、とりあえず)にはそんな悲惨な話が多すぎて、それがわたしの中で日常になってしまっているように思いました。目の前の男の子を助けたい!と思えるような、心のやわらかい襞を、わたしはいつの間にか失ってしまったのかもしれません。

某国では、車に乗っていても、道を歩いていても、絶えず物乞いに周囲を取り囲まれるため、それが大きなストレスになっていました。お金やものをあげるという行為は、その人を一時的には救ったとしても、それが結局は援助に寄りかかるような構造を作ってしまうことが多くあります。一生懸命靴磨きなどで生計を立てようとしている子供たちもいますが、それを横目に、ただ物乞いで生きていこうとする若者もたくさんいます。

わたしは、どんなに相手が瀕死の状態でも、物乞いには一切何もあげない、というルールを自分の中で決めていました。でも、子供が辛そうに「おなかが空いた」とやってくるのを、一切無視をし続けるというのは、かなり辛いものがあります。そのため、彼ら一人ひとりの人生には思いをめぐらせないようにしていたのですが、そうやって毎日を暮らしているうちに、だんだんかたくなになっていったのでしょうか。1人を助けるのではなく、マクロを助けることを、いつも考えていたつもりなのですが、もう少し、目の前にいる人を助けることを考えてもよかったのではないか、と思えてきました。


2004年12月03日(金) 碁盤

ダーリン(仮名)は碁盤セットが欲しいようです。

わたしの人生に一度も買い物の対象として登場したことのない、「碁盤セット」。デパートのおもちゃ売り場で聞いてみましたが、売ってないとのこと。どこに売っているのかもわからないので、ネットで検索してみたところ・・・高っ。彼が頭に描いているのは、足つきのどっしりした碁盤だと思うのですが、そうすると10万円以上くらいするんですね。びっくりしました。碁の打ち方も知らない人に、そんなに高い碁盤は買えません。

とりあえず、卓上用のものなら、なんとか手が届きそうです。"Learn to Play Go"という本とともに、クリスマスにプレゼントするつもりです。


2004年12月02日(木) うれしかったはなし

修士論文の審査官をして下さる教授と、面談してきました。

うちの大学院では、指導教官、副指導教官のほかに、全く専門外の教授が1人、審査官としてつきます。

その先生に、とりあえず完成した論文を読んで頂いて、いろいろと論文中の直すべきところ、膨らませるべきところについて指摘を受けたのですが、研究室を立ち去る直前に、その教授が「久しぶりに読む価値のある論文に出会ったよ」と言って下さったのです。

今年は、就職が決まったり、わりといいことが多い1年だったのですが、その中でもダントツ一位なくらい、うれしい言葉でした。

大学院生って、特に修士課程は、自分がやっていることに何か意味があるのかもよくわからないし、もしかして大学を卒業してすんなり就職した方が人生にとってプラスだったんじゃないか、自分は間違った選択をしているんじゃないか、2年間(わたしはさらに2年休学しているので4年間も)お金と時間を無駄にしたんじゃないか、と絶えず不安なところがあるんじゃないかと思うんですよね。周囲の友人は、立派に社会人として社会に貢献しているのに、わたしはこの年になってまだ学生や・・・なにやってるんやろう・・・しかも就職と修士の専攻ぜんぜん関係ないし・・・とか。

そういう、自分ではなかなか消化できない悶々としたものが、この「久しぶりに読む価値のある論文に出会った」という一言で、一気に報われたような気がしました。こんなうれしい言葉はありません。特に、この教授が経済学を専門にしている人で、わたしの論文が普通は誰も見向きもしないような地域の、それも国内政治を扱っている、ということを考えると、全く専門外の人でも意味がある論文だと思って下さったんだ、とさらにうれしくなります。

某国に2年間いたお蔭で書けた論文だとも言えるので、大使館に勤めたこともムダではなかったし、まだ結果のわからない簿記も非常にヤバイ出来でしたが、簿記を犠牲にして論文を書いたこともムダではなかった。

うれしいです。今日はいい日でした。


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