short story


2005年08月31日(水)


「刻々」






以前、起こったことも
これから起こる事も
私の身に降りかかるもの全てが
まるで霧を晴らすかのように
世界を切り開いてゆく。

瞬きは止め処なく
微笑みは絶え間なく
鼓動は早く
歩みは止まらず

また今日も無事に家に帰る。




2005年08月25日(木)


「ネジ」


土の匂いと
優しさの気配。

たくさんのネジの中から
ちゃんとピッタリ合うものを
探し当てたよ。

君に出来ないことも
ひょっとしたら
僕にはできるかも。


2005年08月22日(月)


「霧の眠り」


君を叫ぶ。
雨の匂いがした。

霧が世界を閉じ込めて
僕は丸くなって眠る。

深く
深く
眠る。


2005年08月19日(金)


「それは隔絶された世界」


勢いよく閉じられたドアは
その理由がなんであろうと
私を悲しくさせる。

音もなく固まった空気に
開くことのできない扉の名を
そっと呟くしかないんだ。


2005年08月17日(水)


「愛しさの側」






たまたま
偶然だけど
僕は愛しさの側で
生きている。




2005年08月11日(木)


「あやふやな一歩前」


晴れと雨の境界線。
崖っぷちと谷底。
一歩前の足跡。
午後12時。
昨日と今日。

僕と君。
君と僕。


2005年08月08日(月)


「系譜」


目に見えないほど小さなものが
それを形作り
ついには
全く目に見えないものをも
生み出した。

それでもまだ
歩き続ける。

受け継いだものを伝えるために
胸一杯に息を吸い込んで。


2005年08月01日(月)


「この世の法則」


この世は混沌としている。
と、人は言うけれど
それは結果論であって
少なくとも私を突き動かして
いてもたってもいられなくするものは
それよりももっとシンプルな
もっと確かな何かで
成り立っていると思う。

 < past  INDEX  will >
日記才人