short story


2002年07月24日(水)


「真実の鏡」


あなたがなにかに夢中になって
それを楽しむことで
頭が一杯になるのはいいが
もしそのことで
私と過ごす時間を
どうでもよいとか
後回しにとか
そう思い始めているのだとしたら
それと同じ勢いで
私もあなたと過ごす時間に
興味をなくすでしょう。

もしあなたが
私と過ごす時間を裂いてでも
なにかに夢中になるのだとしたら
それは
あなたの興味を引きとめておけなかった
私のせいかもしれない。

人は鏡。

映したものが真実。




2002年07月21日(日)


「無形涙」


比較的、平穏な
粒に混じる
甲高い響音。

跳ねる。
戻る。
掠れる。



2002年07月09日(火)


「空へ微笑む」


水を落として
形を鮮明に。

風が奪ってゆく
世界を瞬く。

予測していたものと
違ってはいても
私達は悟られぬよう
笑うだけだ。

なにより
真実が知りたいと思う。


 < past  INDEX  will >
日記才人