short story


2002年06月21日(金)


「そこから」


思考の灯火。
生命の回路。

数え切れない明滅は
反動を持たない
激しい移り行きで
僕のある世界さえも
まるで違うものへと変えてゆく。

誰かの傍にいて
昨日から今日までの途中で
また始まる。


2002年06月17日(月)


「視線の隅」


視線の置き場の
その隅の方から
あの人の
背中へと続く
退屈の伏線。

眉をしかめて
次の知らせを待っている
僕とあの人の
近付けない距離。


2002年06月08日(土)


「刃」


刃の先
鋭く尖って
細く
薄い。

深いところまで
押し広げるように
埋めてゆく
そういう概念。

それは痛く
悲しいほど甘美である。

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日記才人