short story


2002年01月15日(火)


「粉雪のよう」


階段の踊り場の
切れかけの蛍光燈で
薄暗く照らされる
君の後ろ姿を追う。

声のみを響かせて
吐息になって消えるような
朝方の気配に
僕は待つことができない。

それは君にだって
分かっているはずだ。

外は粉雪が舞う。


2002年01月04日(金)


「天蓋から落つ」


遥か遠い天蓋から
ひらひら舞い落ちた雪は
頬で融けて
空の色は霞む。

雪を受けるために
この枝はあるのではないのです。

と言いながら
私はもう長いこと
こうしています。

実は嫌いじゃないんだ。
こういう感触。


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日記才人