あの人は 私には全く関わりのない世界に 生きている人でした。 これまでも、そしてこれからも おそらく触れることのないだろう世界。
ちょっとした偶然であの人を知り 興味を抱いた。 自分にはない価値観で生きている あの人の言葉に私は惹かれた。 あの人も同じ想いだったのかもしれない。
やがて私達は当然のように 互いの世界に相手を招き入れようとするが 接点のまるでない二人には 交わるべきものなどないことに気が付き 不用意に近づいてしまったことを後悔する。
相手を気に入ってはいても それとこれとは別なんだ。 遠くのものは 遠くから眺めるべきなんだ。
|