short story


2001年06月29日(金)


「月だけはいつも」

夜が遠巻きにまとわりつく。

誰もが身悶えしながら
その意思には逆らわない。
逆らえない。

そして月だけは静かなまま。


2001年06月27日(水)


「癒しの抱擁」

ただ温かい
僕を埋めて
癒しの抱擁。


2001年06月26日(火)


「認めるべきことは」

そして気付く。
きっと自分では
あなたを抱きとめては
おけないと。


2001年06月25日(月)


「隙間」

思いがけなく
ポッカリと開いてしまった時間。

凍えるほど冷たくって
側には誰もいない。

時計に光が反射して
一体、今何時なのか
分からないんだ。


2001年06月24日(日)


「僕ら」

この
言葉さえ望まない僕ら。
必要な時間を吐き捨てて
今も寄り添う僕ら。


2001年06月22日(金)


「うらはら」

知らなくてもよい事などないし
知って良かったけど
その言葉は聞きたくなかったです。
できることならね。


2001年06月21日(木)


「答えて」

他人に必要とされることでしか
自分を保てないということに気付く。

あなたにとって
私は必要ですか?


2001年06月20日(水)


「心の余裕」

心の余裕とは
一定量なのかもしれない。

私はいつもと同じように
あなたに優しくできていますか?


2001年06月19日(火)


「停滞」

今ある選択肢の中に
正解があるのかないのか。
それだけでも知ることができれば。

どうすべきだろう。
どうしたい?俺。


2001年06月17日(日)


「ことば」

簡単に言える言葉と
そうでない言葉がある。

その中で
今、必要な言葉を見極めるのが
とても難しい。


2001年06月16日(土)


「あの人のところへ」
恋と愛の違いなど言えるものなら
話は簡単なのになぁ。
違いどころか
それがなんなのかさえ分からないから
いつも遠回り。

急がば回れ?
僕は直線距離で行きたい。
びゅっと。
あの人のところへ。
びゅっと。


2001年06月15日(金)


「背景」

次なる変化が訪れることのないまま
減り衰え
拡く散り
その深いところに
一様な密度で分布する。
やがてそれは
薄い色をした背景へと成り下がり
塗りつぶされるのを待つのみか。
もう零れまいと思っていたのに。


2001年06月14日(木)


「くちづけたいもの」

着飾ったものを
愛しいとは思わない。
くちづけたいのは
あなたのその髪。


2001年06月13日(水)


「僕には分からないよ」

信じていたものが
突然に失われたりしてしまったら

そんな時、
あなたならどうしますか?


2001年06月10日(日)


「内緒」

あなたの幸せを祈っています。
できるなら
私が幸せにできたらいいのに。
そう思っているのは
あなたには内緒です。


2001年06月09日(土)


「価値と命と生きる理由」

価値のあるもの。

それは同じ物が二つとないもの。
それは美しいもの。
それは脆くて壊れやすいもの。
それは苦労して手に入れたもの。
それは誰かにとってとても大切なもの。

それは自分よりも大切かもしれない。
それは一つではないかもしれない。
それは物ではないかもしれない。
それは形がないかもしれない。
それはいつも側にあるかもしれない。

それが貴方なら
貴方が私の生きる理由。


私は
失いたくない。
失いたくないです。


2001年06月08日(金)


「生命の音」

太古の森で鳴る音が聴きたい。
獣の足踏む律動を。
腰を打ちつける肉の拍子を。
星の囁きをかき消す雄叫びのリズムを。

自己の開放。
本能への回帰。
存在の確認。
発散と凝縮。

心の底で鳴る
生命の音。
その音が
聴きたい。


2001年06月07日(木)


「夢にさえも嫉妬」

きっと抱かずには
いられなくなるでしょう。


2001年06月06日(水)


「夜明け」

手懐けたのは
僕の本能。
暴れ出すのは
僕の理性。

もう眠い。


2001年06月05日(火)


「静かなる」

顔でもなく
性格でもなく
声でもなく
ましてや体でもなく
あなたの雰囲気が好きと思えば
それは静かな
とても静かな
恋だと思う。


2001年06月04日(月)


「それ故に」

遺伝子の入れ物は
その存在理由を忘れて
苦悩する。


2001年06月03日(日)


「夢うつつ」

夢から覚めたでしょう?
それが現であるならば
常しえの誓いで楽しく遊んだのです。

戯れがかくも苦痛になるとは
私の覚悟が足りなかったのかもしれません。

それでも
こう言わざるを得ません。
あなたは残酷な人です。
そう。
とても。


2001年06月01日(金)


「この曲」

この曲を聴くと
いつもあなたを思い出します。
あなたと一緒に
この曲を聴いた事はないけれど
あの頃、この曲をとても気に入っていたから
あの頃、すごく気になっていたあなたの事も
思い出すのでしょうか。

あなたを思い出したい時には
いつもこの曲を聴くのです。

お元気ですか?

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日記才人