TALES OF ROSES

2004年11月30日(火) キャンペーン

東京駅八重洲口で マイクの声が聞こえた。

「では最後に〜〜〜、ここに お集まりいただいた皆様方に〜〜
丹後縮緬の小物を 先着100名様にプレゼントいたします〜〜」と
その声が終わらないうちに 人だかりが ワーーッと集中した。

その数は 100人以上には見えなかったので
「わたしも、もらえるーーー」と思いこむ 
そこが中年オンナの悲しいサガ
人混みにもまれ、
段ボールに手をつっこみ 最後の袋をばっちり つかんだ。

戻って 開けて見たら、天の橋立〜丹後のパンフレットが5〜6枚だけ。
「??」さっき 小物とか言ったよな???

それらしいのは、何もなく、何度も袋をまさぐった。

そばにいた 同じ袋を持ったご年配の方に
「何か入ってます?」と聞いたら
「これ、入ってるわよ!!」と縮緬のポケットテイッシュ入れを
力強く見せてくれた。

「何度も行ってもらってる人もいるわよー」と 彼女は指さした
第2弾の段ボールに群がる おそるべきオバハン集団。

私も紛れもなくその一員である、が、私の袋には
なぜか縮緬小物は入っていなかった。

「なんにも入ってないよーー」と涙ぐむ。

嘆く私を不憫に思ったのだろう
同行の心優しい友人が、
人だかりに突進し
「ほら!」と、もう一つ取ってきてくれた。
ピンクのかわいいテイッシュ入れが ちゃんと入っていた。

ありがとう友人、あさましきおのが姿には、赤面である。

袋には 今年の丹後の台風被害の支援のお礼に、
天橋立近隣のお宿が、格安でご招待 のチラシも入っていた。

いつか行ってみたい。
「がんばろう!宮津・天橋立、冬のポカポカキャンペーン」でした。



2004年11月29日(月) 東京で見た人

池袋の住宅街を歩いていたら、
マンションの一階にある小さなお店から
買い物を終えて出てきたお嬢さん・・

右手に財布、左手に袋をぶら下げ
そのマンションの住人なのだろう、
エントランスから入って行った。

しかし その姿は どう見てもパジャマ。
赤地に総柄入り。
サンダルでパコパコ。
晴天の昼の1時過ぎだというのに、
お嬢さん、それはどうかと思いますが・・・・
(もしやマンションのオーナーの娘??)

かつて東京に住んでいたとき、
杉並区の大きなスーパーで
夜の8時頃、銭湯帰りの若い男女が二人。
シャンプー、リンスの入った洗面器を抱え、
濡れた髪でにこにこ寄り添ってお買い物の二人は、
これまた パジャマ姿。
どうみても、あからさまに「同棲中」って感じ。
それもどうかと思いますが・・・・


盛岡に大きなイオンが出来た。
夜遅くに買い物に行ったとき、お子さんたちが モールを走り回っていた。
それが 胸にくっきりドラえもんの顔のパジャマ。

イオンに土地を売った農家のお孫さんたち??
それもどうかと思いますが・・・


私も朝の6時に犬を外に出すときは、パジャマ姿ですがねえ・・・
どうかと思います?



2004年11月25日(木) 再会の幸せ

渋谷で 友人二人と会った。

T子さんとY子さん、
長女が 杉並の児童館〜幼稚園に
通っていた頃からのお知り合いです。

T子さんとは2年ぶり。
Y子さんと会うのは12年ぶり。
台湾料理を食べて、bunkamuraでケーキを食べて
楽しいひとときでした。

T子さんが粘土をこねて作ったという 足つきの小鉢をいただきました。

「誕生日祝いよ。
 ラッキョウでものっけて」と 言われましたが、
厚みで存在感ある 素敵な小鉢
せっかくだから
次女がプレゼントにくれたブルーチーズと
実家の母がプレゼントに作ってくれたイクラ醤油付けを
のっけてみました。

うまし、うまし。



T子さん、Y子さんお忙しい中、ありがとうございました。

昔の友人と会うことは、
当時の自分を肯定することですね、
ココロが 安定するのがわかる。



2004年11月24日(水) 駅弁考

美味しかったから もう一度アレが食べたいと思っても
駅弁は、一期一会で なかなか再会はできない。

東京行きの新幹線は いつも同じ はやて・こまち○○号なので
たまに違う時刻の はやて・こまちに乗ったら 
出会った、コレ。

仙台で乗ってきた車内販売のワゴンだった。

生ウニから炊き込んだウニ飯に、
タラバガニ、イクラ、煮イカ、ウニがのっていた。
八戸の「吉田屋」さん謹製。

北の海の幸の駅弁は、彩りだけよくても、
味が お粗末なものも多く
めったに買わないのですが、これは、
しょうゆ味のイクラが 超大粒でプリプリ。
さすがでした。

その名も「八戸旅情編・大漁市場」



同行した長女が食べた一関「しゅう月堂」の 
駅弁「三陸 海の子」も かなり 美味しかった。

そうそう、なぜか内陸なのに 
一関の海の幸の弁当は 美味しいのですよ。
「三陸あわび弁当」なんてのもあった。(次に食べてみよう)

翌日
帰りの新幹線で、いつも買う、東京駅の吹き寄せ弁当が
非常にまずく感じられて、首をかしげたが、
先に食べた二つの駅弁が 美味しすぎたせいだ、と
だいぶたってから 気がついた。

☆推奨 美味しい駅弁☆
 
いちご煮弁当 宮古魚元謹製(盛岡、宮古駅でしか買えない)
     ↑どなたかのHPに勝手にリンクさせていただきました。
           m(_ _)m
      
 2やきかにめし弁当 番匠本店(福井県、冬限定)


3あなご弁当、広島県 宮島口「うえの」謹製



2004年11月21日(日) 日曜日の贅沢

夫と岩手山麓をドライブ、
温泉に入って、
その先の山道に「新そば入荷」の手書き看板を見つけ
ひかれるように さらに奥へ。

国立公園の玄武洞の向かいに
玄武洞茶屋という、一軒の店あり。

はためくノボリが呼んでいた「手打ちそば」。

そばのメニューは かけそばと ざるそばしかない、
さわやかな ご店主が、
「いらっしゃいませ
 今日は、あんころ餅セットがお得です!!。」
そうそう、あんころ餅もあるのだった。

ご店主とそのご母堂と 二人だけの店のようだ。

店内にひいてある玄武洞源水が チョロチョロと音を立てていた、
ミネラルたっぷり、美味しい水だ。

「どうぞ、手作り豆腐です!。」さわやかに 出された冷や奴が
美味しい。

そばは、細身で色白、歯触りシャララン、もろに私の好み。

「これ タレなくても、食べられるよ。」と 夫も喜んだ。
そば自身のうまみが しっかり味わえる。
そばに、塩かけただけでも、美味しいだろう。

テーブルに、湯飲みに植えられた30センチほどのグリーン。
拾った実から、芽が出て それを伸ばした幼木ね。
つまようじに、紙がセロテープで留めてあり
「トチノキ」と書いてあった。

隣のテーブルの家族は、車が 山形ナンバー。
けっこうお客が来る。
繁盛、結構。
ご主人、いい仕事してまんなあ、と 夫もつぶやいた。

その帰りの道沿いには、
有名なアイスクリーム屋『松ぼっくり』がある。
ここも、すごい繁盛だった。
次から次へ、アイスを買い求める車がやってくる。

温泉〜新そば〜アイスクリーム
こんな贅沢が 他にあろうか・・(〃∇〃)
岩手万歳。



2004年11月20日(土) ハウルの動く城

見ました。

朝、8時20分の上映。
もっと混んでいるかと思ったけど、空いてました。
混むのは、昼近くからでしょうか。

こういうお祭り(?)
何年かに一度、日本全国に提供してくれる宮崎監督、
ありがたいですね。

ハウル、素敵でした。
わけのわからない部分もいっぱいあるのですけど
まあ、ファンタジーだから・・・ってことで。



2004年11月19日(金) 秋の赤いバラ3種


ルイ・フィリップ
ひっそりと咲いてます。



紅(くれない)
華やかに咲いてます。秋の庭で目立ちますね。


ジーンヒスレー(テイーローズ)
これもひっそりと・・



2004年11月18日(木) 資源回収に 出たモノは・・・

子供会の資源回収に アルバムが 一冊出ていた。

これは、リサイクルできないよね、と めくってみたら
まるまる結婚式のアルバムだった。

市内の有名某ホテル謹製のウエデイングの豪華アルバム。
式の一部始終とたくさんのお客様と
お嫁さんのお色直し四回分の派手な着物とドレスが、
丁寧に納められていた。

「あら、これ、○○さんだわ。」と、Nさんが言った。
 「うちの二軒お隣よ・・
 
 でも、お嫁さん、別に離婚とか何も
 聞いてないし、お姑さんとも普通にやってるみたいだし。。
 いったいなぜ・・・?
 出したのは、お嫁さん?
 お姑さん?
 それとも。。???」
 
 みんなで首をひねった。
 そして、それをどうするか、で、もめた。

 結局、「これ落ちてましたよ。」と Nさんちの娘が
 そのお宅に届けることになった。

 大人が出ずに、子供を使うのがミソだ。
 一件落着。



 二ヶ月後の資源回収。

 そのアルバムは、また出されていた。

 誰が出したのか 知らないけど、
 そんなに捨てたいのなら 自分自身で きっぱりゴミに出して
 いただきたいもんです。
 
 資源には なりません。



2004年11月17日(水) 朝のドタバタ

学校から帰った三女が、
「昨日 先生が渡したという算数のプリントが ないよーー」と必死で
 家中 探し回っていた。
「そんなプリントもらった覚えないんだけどなあ、
 お母さん、昨日 ゴミ出した?、その中に入っていたかも。。」
  などと、ぶつくさ、ぶつくさ。

私「先生の前で 
  『プリントありませんでした、わーーーっ』と 泣きなさい。」と 指導。

三女「だって 先生すごく怖いんだよ、泣き落としも効かないし
   廊下に出なさい、と言って、廊下で延々 説教されるんだから」
熱心な先生である。

夜遅くなって、三女は 探し疲れて寝てしまった。


そして 朝、7時18分のことだった。

「あったーーー!!、机の上にあったーーー!」と、叫んでいる。
もちろん、白紙のまま。

登校班の集合時間まで、あと12分。
「どうしようどうしよう、間に合わないよーー
 今日学校休んで だめ??」などと弱音を吐くので

私「あと12分、問題やりなさい!まだ12分もあるよ。」

12分で、どれだけ本気でやれるか、ここが
子供の勝負どころでしょうか。

三女は、必死に問題を解き始めた。

「まだ顔も洗ってない、服もちゃんと着替えてないよー」と半べそで。

で、7時半には、私は 登校班に
三女は 遅れるから 先に行ってね、と言ってきた。

7時45分、なんとかすべて解き終わった。

「お母さん、合ってるどうか確かめて!!」と言われ
三女が支度中、電卓片手に 分数のわり算の計算。
なんでワタシが、ひーこら。

四問ほど、約分がしてなくて、間違ってるよ、と新しい答えを
書いておいた。
「お母さん、車で送って行って!!」と言われて
げげっ。

今朝は暖かいからいいけど、真冬だったら、
車は すぐに動かないんだからね、などとブツブツ言いながら、それでも、
学校近くの信号まで送って行った。
7時55分だった。



夕方、帰ってきた三女に
「今朝 間に合った?」と聞いたら、
「お母さんの答え、間違ってたよ。」という返事だった。

いい勉強に なったは。( ̄_ ̄ i)



2004年11月15日(月) 秋の極上のバラ

スベニール・ド・セントアンズ。

有名な、スベニール・ド・ラ・マルメゾンの枝替わり。
マルメゾンより花びらの枚数が少ない。
香りと気品はそのまま。

昨日 庭で 枯れ草、枯れ枝をせっせと片づけていました。
その時、良い香りが・・   振り向いたら このセントアンズ。
冬間近の庭仕舞いの時期に、バラの香りに包まれるなんて・・

秋のこの花は、芸術品だと思います。




↓下の4種は 今我が家で 咲いている 完全四季咲きのイングリッシュ・ローズです。


ボウ・ベルズ

この子も、秋の色は格別。花びらの裏が濃く、味わい深い。


アルンウイック・キャッスル


カンタベリー




アンブリッジ・ローズ

繰り返し、実に よく咲きます。
地植えにして生育が いまいちだったので 鉢植えにして正解でした。


イングリッシュ・ローズには、夏以降咲かないものもあります。
秋に咲くかどうか、確かめることをおすすめします。



2004年11月14日(日) 冷麺半額

某有名店の冷麺は うまい。
うまいったらうまいったら、うまいのだー。

年に何度か「冷麺半額ウイーク」というのがあり、長蛇の列になる。
行列覚悟で、5時半に行ったのだが、やっぱり30分は
待たされた。

やっと案内されて
座って家族で 話をしていると、
「かーちゃん、声でかい!!」と 長女が言う。

隣席の人も、こっちをちらちら見る。

最近、自分で 怒鳴り声に迫力が増したと思う今日この頃。
小声で話したつもりだったのだが まだ 声がでかいらしい。

次からは紙とフェルトペンを持っていって、筆談にしようと思う。
冷麺は、うまかったので、大満足。



2004年11月13日(土) 青森〜紅葉の旅、その7



弘前城址公園は、紅葉まつり、菊人形展の最終日だった。

日曜日なので、駐車場は満杯。
ぐるぐる車で走っていたら、弘前城の裏の通りに
民間のパーキングが いくつかあって、おじさん達が
入り口で さかんに手招きしていた。

その手招き具合には、何か 鬼気迫るものを感じ、通り過ぎてしまった。

一日500円。手書きで くっきり書いてあった。

3軒が並んでいた。
お互い商売敵なのだね、だから、あんなに必死の様相なのだね。

まわりを車で ぐるぐる回っても、やはり他に駐車場がわからなかった。


「しょうがない、さっきのところに入るか」と 
夫が、またその通りに左折し、ウインカーを点滅させると
3軒のおじさん達は いっそう激しく 手招きするのだった。

『ここにっ、ここにっ、おらんとこに!!
 ああ、網があったら、たぐり寄せたい!!!』そう言っているのが よくわかった。。

ライバルを 足で蹴り倒さんばかりの 両はじの2軒にはさまれて
真ん中で 老夫婦が、必死で手招きしていた。


夫は、真ん中の駐車場に入れた。

ところが そこは、未舗装。
石ころだらけ、ウナギの寝床という感じの細長い敷地で、
なんでよりによって、ここに!!??と
私は呆れた。
何度も切り返ししないと、駐車できない、それで500円!!??
隣の方が、トイレ付き、土産物屋付きで、広いアスファルトの敷地だったのに。

「ついね、老夫婦に一票。 あっちのおじさん、人相が悪いんだもん」と 夫。

一日中、立って車を待つ老夫婦、それはそれで つらかろう、
しかし、あんなひどい駐車場で500円取る老夫婦って・・・。

人相で 夫に却下されたおじさんは、私には
「東京の大学に行っているセガレに仕送りするだ、500円!!」
と必死に言っているように見えたし、
もう一軒のおじさんは
「長女が、来月 『できちゃった婚』するだよ、生まれてくる孫のために500円!!」と
言ってるように見えたのだが・・



弘前城の見事な紅葉を堪能し、そして 家路についた。

高速道路に乗ってまもなく、長女から携帯メールが来た。
『夕ご飯、どうするの?』
私は返信した。
『冷凍庫の鶏肉、室温に戻して置いて』

その後 返事が来ないし、電話も通じないので、家に電話した。
三女が 出た。
「もしもし?M子(長女)に、メール見ろって言ってね!!。」

「それって メールの意味なしてないじゃん」
夫は ギャハハと笑い、
盛岡へ向かう高速道路で また車が フラフラ揺れた。

おまけ

長女は 庫内の鶏肉を見つけられず、
家に着いても 鶏肉は
カチンコチンのままだった。
  
                           おしまい

一泊二日の旅を
ここまで 長々読んで下さった皆様方、本当に ありがとうございました。



2004年11月12日(金) 青森〜紅葉の旅、その6

津軽平野は、掘れば温泉が湧くらしい。
あちこちで、新しげな温泉の看板を見た。

リンゴ農家の疲れた身体を、いやしてくれる近場の温泉、何よりである。

中に、温泉を掘り当て、もうちょっと欲を出したのだろう、
プールも作り、テレビCMも流し、観光の目玉にしようとした
御仁がいたようで・・。

10年以上前、
「アップルプルプル、アップル○ンド♪」というテレビCMが盛んに流れた。
楽しげな若いお姉ちゃん達が、浴衣姿で さかんに誘っていた。

娘3人、連れていったら楽しかろうと、夏休みに予約をした。

ちょうど この津軽平野のど真ん中。
探し当てた建物の真正面には、
金ぴかの観音像が
金の丸いリンゴを片手にかかげ 「自由の女神」よろしく
建物の上から見下ろしていた。

『りんご大観世音』と これまた 金ぴかの文字が 輝いていて
幼い娘達は、
「いやだーこんなとこ 泊まるのいやだーー!!」と 泣き出したのだった。

今となっては 遠い昔のことだ。
もうCMも見ないが その宿は、存在しているのだろうか。
食事が、げっそりするほど まずかったことだけ覚えている。


うちの娘達は、記憶力が低いのか、昔 連れていった場所のことを
さっぱり覚えていない。
長女などは、3歩歩けばすべて忘れるタイプで、
あれほど頑張って連れて歩いた あちこちの場所も景色も
全然覚えていないのだ。
三女は、どこに行っても、まずおやつ、おみやげのキーホルダー。
それしか、考えることがないのか。

記憶されない旅行ほど、むなしいものはない。

年齢も大きくなって料金も高くなったし 子供を旅行に連れ歩くのは やめたのである。

                            明日で おしまい



2004年11月11日(木) 青森〜紅葉の旅、その5

会計の時 若旦那は 謝らなかった。

中年オンナの半裸体など、悲しいことに 
だれがだれだか区別もつかんだろうし、
婦人会のおばちゃんの誰か、と 思っていてくれれば、それはそれで結構。

チェックアウト間際に風呂客がいるとは 誰も思わない。
若旦那のせいではない。

ましてや、夜中にガタピシ音をさせていたのも、
若旦那では あるまい。(まさか、若旦那だったりして???)



オープン当初は、さぞや りっぱな旅館であったろう。

朝食の後 部屋でコーヒーまで出してくれる旅館って、
なかなかない。
棟方志功も この あさむし温泉をこよなく愛したという。


また来よう。



秋晴れの青い空が、広がっていた。

夫は、青森市内の中古CD屋に立ち寄り、いつもの趣味の バッハのCDを見つけた。

それが、荘厳な祈りの音楽かとおもいきや

ドンドコドンドコ、
♪アイヤーイヤイヤイヤアハー  

太鼓と絶妙な原住民コーラスで始まる民族音楽だった。

ガボン共和国の歌と太鼓とバッハの融合
CDタイトルは『バッハ・トウ・アフリカなんとかかんとか』
よーーく聞けば、主旋律は 聞き覚えのある「カンタータ○○番」ではないか。

「誰がこんなこと思いつくんだ!!」と
夫は、笑い転げ、車はフラフラ揺れた。

売る方も売る方なら、それをまた 中古屋で買う方も買う方だと思うのだが。


やがて
『りんご生産量日本一』と大きく書かれた 浪岡町をすぎると
周りはリンゴの木だらけ。

津軽平野の前方に 岩木山の姿が 原住民のコーラスと太鼓をBGMに 
くっきりと見えてきた。

♪アイヤーイヤイヤイヤアハ ヤーーッ、ドンドコドコドコ・・・ウパパッ ウパパッ


岩木山と 左はリンゴ園の茂み

まだつづく



2004年11月10日(水) 青森〜紅葉の旅、その4

料理は 
正当派、海辺の旅館の料理であり 新鮮で美味、
値段から考えると満足度95パーセントだった。

なにより、風呂が良かった。

透明で湯量が豊富、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉。

温度もちょうど良く  いつ行っても婦人会の方々も 誰一人こないので 
貸し切り状態。

壁の2畳ほどの津軽凧絵を眺めながら、ゆったり手足を伸ばして
「あーこの旅館いいわーーまた来よう」と 心底 思った。



ただ、やたらと物音が するのだ。

入り口の引き戸が、たてつけが悪いせいか、
「がたっ」
というので だれか来たかと 振り向くのだが、誰も来ない。

湯船への押し戸も、
「ごとっ」
と言うので、そのたびに そちらを見るが、誰もいない。

深夜に一人で入っていたら、また
「がたっ」「ごとっ」
それが何度も続くので さすがに怖くなった。

線路沿いなので
東北本線の列車の音、汽笛の音も 間近で悲鳴のように響くし。。。

それに 婦人会の人々の足音も、話し声も まったく聞こえないのも
変と言えば変だ。

人の気配のない旅館・・・って。。。

私は あがって 急いで服を着始めた、
その時
「ガタピシっ」
脱衣所の窓も かなり大きな音を立てた。

ドキドキしてきた。

ここで、電気が ついたり消えたりしたら・・・ホラー映画の始まり始まり・・・

思わず身をすくめたのだが・・・

それ以上の怖いことは 何もなかった。
雨風が強いので、音は そのせいだったのだろう。



翌朝、朝食を食べてから、もう一度 風呂に入った。


あがって ふう〜〜と脱衣所で 椅子に座っていた時のこと。

また正面の扉が「がたがたっ! 」

またかと思ったら、戸が開いて 
ノッポの若旦那が、にょっきり顔を出し、目があった。

「わあっ、す、すみません!!!」と 若旦那は、大慌てで すぐに戸を閉めた。



私は、幸か不幸か オールヌードではなく
下着は身につけ、濡れた頭に 肩からバスタオルを垂らしていたのだが

身をよじって 「あれー」とか「きゃー」ではなく

ドッカリ座ったまま
「おおおっ!!」と 思わず 熊のような声を発してしまったのが、
我ながら 情けない。                  

                          さらにつづく



2004年11月09日(火) 青森〜紅葉の旅、その3

大雨の中 宿に着いた。

玄関で 無人のフロントに「すみません」と声をかけて、しばし・・
やっとノッポの若旦那が出てきた。

「予約したSですけど・・」と言うと
彼は、怪訝な顔で、宿帳をめくり始めた。

しばらくしてから 若旦那は言った。 
「あ、インターネットでご予約の方ですね。お待ちしておりました。」

『待ってなかったくせに』と 胸の中で ツッコミ。

車で待ってる夫に 戻って
「これは、まったく期待できない感じですよ。」と言うと
夫も「そんな感じですねえ。」と苦笑した。

ねぶたの発祥の地と言われる浅虫温泉。
開湯は 平安時代の末期という由緒の古さである。

水族館も海水浴場もあり、青森市のお膝元の観光地だ。

9月の女川旅行は、海辺の宿に期待しすぎて
落胆度95パーセントだった。

今回は 楽天トラベルで予約の小さな宿、
期待度は 20パーセントぐらいにしておこう。

しかし、案内された部屋は、意外と広く、縁側、中庭もあり
内装も けして安っぽくはなかった。

ピンクの作務衣の仲居さんは 優しくてずっと笑顔 、
頭に花飾りをつけていた。
でも、お茶を入れてくれるわけでもなかったが。

廊下には、棟方志功の版画、谷内六郎の版画、
なぜか野球の村山の色紙とサインボールも飾ってあった。

縁側のソファは、これが びっくりするほど座り心地が良く
「カビくさくて これ古いけど、すごくいい物なんじゃない?」
と 夫も言った。

中庭の向こうには、どこかの婦人会の浴衣姿のおばちゃん達が見えた。

この旅館は、最後まで ノッポ若旦那と この仲居さん、
二人しか従業員を見なかったのだが・・・。      つづく



2004年11月08日(月) 青森〜紅葉の旅、その2

にしきの落ち葉が
渓流に渦を巻き、キラキラと翻りながら 流れていく。

奥入瀬(おいらせ)渓谷は、
十和田湖から流れ出す 長さ約70キロ、標高差200メートルの清流で 
奇岩と古木の日本有数の渓流美。

「石ヶ戸」、桂の木に平らな巨石が寄りそい
その昔、「お松」という名の美人の盗賊が この石の下に住み
道行く旅人を襲ったとか・・・
ねぶたの にしき絵を連想させる。

あと一週間 早ければ ちょうど見頃だったろう、
紅葉は ほとんど終わりに近かった。


それでも 車も 観光客もいっぱいで、
イーゼルを立てて油絵を描く人、景色を撮影する人、
サイクリングする人、おみやげを買う人
散策するカップル、老夫婦、
ピースサインで写真を撮る家族、
関西弁の人々、外人さん達。

そして 女子トイレの個室の中で、子供が叫んでいた。
「お母さん、そ・ふ・と!」
ドアの外のお母さん
「何ーー??」

子供「お母さん ソ・フ・ト・ク・リーム!!」

母「何?なんだって〜〜?」

子供「ソフトクリーム買ってよーーーーっ!!!。」
と叫ぶ子供、
なぜ、トイレの中から頼むのだろう??

トイレから出て 面と向かって頼めばいいと思うのだが・・・
そういうとき
お母さんも聞こえないフリするんだよね。

実に にぎやかだった。


渓流に沿ってしばらく下ると、
奥入瀬グランドホテルの周辺が
温泉の地熱のせいだろう、ちょうど見頃の
美しい紅葉で
思わず、わあっと歓声を上げてしまった。

そこから、蔦温泉、猿倉温泉、硫黄の漂う酢ヶ湯温泉、名湯の並ぶ
八甲田山麓。

小雨降る中 山を越えて、青森市の街明かりが見える頃は、とっぷり日も暮れ
雨も どしゃぶりに変わっていた。




2004年11月07日(日) 青森〜紅葉の旅 その1

紅葉を さかのぼって青森を目指した。

東北自動車道を十和田インターで降りて、さらに北へ。

湯瀬温泉郷をすぎると 十和田湖の初荷峠まで、産直も 道の駅もない
コンビニもない、食堂もない。

あるのは、たぶん山で掘ってきた山野草と、拾ってきた石ころを並べた
その名も「山賊」という名の怪しい店だけだ。

が、最近 やっとまともな
産直「りんご流通センター」なるものが オープンした。

「全国りんご発送」の
のぼり旗が びっしり並んでいたので、期待して車を停めた。


しかし、重い扉を押して入ったら、3つのレジは無人。

客も見えず、りんご試食コーナーのトレイは空。

奥で店長らしきおじさんが、宅配便の伝票を数えているだけだった。


ぶらぶら店内を見ていたら

奥から年配の女性が出てきて

「いらっしゃいませ、どうぞ、リンゴの試食です〜、

これは「サンふじ」、こっちは「王林」ですよお。」

と、りんごを ゆるゆるむき始めた。


その時だった。

駐車場に 大きな音をたてて 大型観光バスが一台入ってきた。

女性は、りんごとナイフを ばたっと置くと、奥に走り

「バス、きたよーーーー!!!」と 大声を発した。


若い女性が、2〜3人、はじかれたように奥から飛び出してきた。

一人は、ドアを大きく開けて、ストッパーで固定し、

残りはレジの所定位置に立ち、にこやかに笑顔を作った。

「いらっしゃいませー!!。」「いらっしゃいませー!!。」

そして 
さっきの年配女性は、というと、
 
さっきと まったく違うトーンの声で

「どうぞ〜りんご、お味みてってくださ〜い!!!」と叫びつつ

さっきの5倍速で サンふじを

スッパスッパスッパスッパ、切り始めたのだった。


収穫時期の、今 訪れる観光バスこそが、彼女たちの収入源。

そうして精一杯、あいそふりまき、

バスが去った後

きっと奥の部屋で みんな ぐったり横になっているのだろうね。



2004年11月06日(土) 晩秋のバラ3種

このところの暖かさで、狂い咲きしてました。
サマースノー。



これは春の一季咲きなんです。


四季咲きのバラも、まだ元気に咲いてます。
エンジェルフェイス


フェア・ビアンカ


冬が来る前に、もうひとふんばり、頑張っておくれ。



2004年11月05日(金) 温泉

友人に G温泉に 日帰り入浴に連れていってもらった。

奇岩と ちょうど見頃の紅葉と 流れる白い滝が美しい。

滝に近づこうとしたら、前の広場で一匹の柴犬が むっくり起きあがった。

犬は、直線で40メートルぐらいのワイヤーに鎖がつながれていて、
直線距離の自由生活。
その犬のワイヤーをまたがないと 滝のそばまでいけない。

犬嫌いの人は近づけないね、などと言いながら
はたはたと尾を振る犬を
なでてあげたら、
ご機嫌のようで しばしまとわりつかれた。


それから すぐそばの ひなびた宿に入った。
「景色がいいですよ」と言われ露天風呂に行って、驚いた。

さっきの滝の真正面の景色。

滝のそばに立って 振り向けば
よしずだけの手作り風露天風呂は 丸見えなのだ。

つまり、さっきの柴犬は、露天風呂客の番犬なのだった。



柴犬に守られながら、二人で温泉につかった。

硫黄温泉、黄土色のにごり湯で、つかると自分の体も見えなくなる。
よく見ると男性露天風呂とのしきりも、すきまだらけで
あちらからもこっちが見える。
幸い誰もいなかったが・・

壁に はえたたきが 一本吊してあった。

「アブ用でしょ。」と友人。

さすがに もう寒いので、アブもスズメバチも 飛んでは来なかったが
もしも熊が来たら?

はえたたきでは、戦えない。。

やっぱり番犬は 必要だ。


雨漏り用だろう、廊下に置いてあるプラスチックの容器。

自動販売機の「故障中」の文字とか
「インスタントですが、コーヒーご自由にどうぞ」という手書きの文字が
妙にふるえていて ホラー漫画のフォントっぽい。

数年前に、
小学生の三女と二人で 山形の温泉に泊まった時、
風呂場に 浮き輪とアヒルのおもちゃが置かれてあったことを ふと 思い出した。

滝のよく見える大広間には、低反発枕も何個か置いてあった。
絶景横の ぜいたくなお昼寝タイム。

ラーメンも そばも、けっこう美味しくて、good。
炭酸水素塩化物泉なり。



2004年11月04日(木) 直す夫

アイロンが壊れた。

朝、三女の給食の白衣に アイロンをかけようとして焦った。

物置の奥の、30年前の古いアイロンを探し出して、

なんとか学校には間に合った。
(捨てずに取って置いてよかった)


しかし、アイロンは 買い換えたい。

しかし うちの夫は、「ものを大切にする」主義なので
新し物好きな私は、いつも注意される。

新品のアイロン買うと言ったら、案の定
『わたしが直します!!』と宣言。

夫は会社に持っていった。(文化の日なのに 夫は 日直当番)

日直さんは、暇なので、
アイロンは、見事に生まれ変わって帰ってきた。

コードも直され 
きれいにお掃除されて、ピッカピカの新品同様になった。

感謝しつつも、私は つい
「・・コードレスアイロンが欲しかったのに・・」と つぶやいた。

夫は おおいに驚いた。

「コードレスアイロン!!!??そんなのがあるの???
どうやって操作するの???」

見てみたいんだね、夫よ。 

だから買おうって言ってたのに・・

直しちゃうんだもんなあ。

だけど サンキュー。物は大切にしなくちゃね。



2004年11月03日(水) マッサージで極楽

市内にも、東京の大手の「もみ屋」チェーン店が
進出してきたようで・・

毎朝、その脇を自転車で通る次女が
一度もんでもらいたい、などと言い出す始末。

あんな高いところ、いくんなら、
Kさん、紹介してあげるからそっち行きなさい、
と私は答えた。

よくお世話になってる 緑が丘の鍼マッサージ師のkさん。

30代半ばで失明なさって、その後、絶望から立ち直り
自宅で、鍼・マッサージ治療院の看板をかかげるまで
どれほどご苦労なさったことか・・
奇妙なご縁で、お知り合いになれた。


今日、久々に行って、彼に 言われました。

「漫画を描くとき、自分では気がつかずに
 息を止めて描いてるのですね。

 一ページに、何度かそういう呼吸を止めることを
 しているので、呼吸が浅くなってしまい、
 血の巡りが悪くなり、肩も凝るのです。」


そういえば、人物の「目」を描くときは、
かなり意識を集中するので
呼吸を止めているような気がする。

彼には、仕事中の私の姿勢まで、お見通しのようで、
「いつもこんな格好で机に向かってるでしょ」
 とも言い当てられた。

「今度 安達裕実ちゃんと会うときは、マネージャーとして
私を連れてって下さいよ」とも言われた。
(〃∇〃)。
はい、実現できるよう、頑張ります。



2004年11月02日(火) 猫とバラの日々〜オフ会報告

先週末、バラ友と市内上田の「T房」でオフ会。
あんまり楽しく 美味しかったので、料理をしみじみ思い出してみた。


 突き出し・・山芋の煮こごり??紅葉おろし&あさつき添え

 お作り・・鯛、帆立、鮪、いなだ

 豆腐サラダ・・生大根+しそドレッシング添え

 ウニ壺・・サザエの切り身にウニをのっけた壺焼き

 揚げ物・・茄子と山芋の素揚げ、紅葉おろし&あさつき添え

 煮魚・・子持ちナメタ鰈+牛蒡+ブロッコリー

 みんなはその後、かぜにぎり(うにをまぶした焼きおにぎり)
 私は、おにぎり茶漬け

バラの話もさることながら、みんな猫大好きなので、
猫話でおおいに盛り上がった。

Kママさんは、猫11匹、大邸宅に猫用スペシャルサンルームがある。

mさんは、豪農。母屋より大きな物置小屋に、猫が これまた20匹ぐらい。

Kさん、去年から愛猫を2匹無くし、残る一匹に愛情のすべてを注ぐ。

我が家、猫3匹。新入りのコナ。↓




また、会いましょう、

次は温泉オフの約束です。



2004年11月01日(月) 水木しげる展

不思議なもので、
開催情報を知った4月ぐらいから 家族で楽しみにしていたのに
いざ開催されると
別にいかなくてもいいや・・・って気持ちになるのは
なぜなんだろう???

で、行こう、行こうと思いつつ
なんだかんだと遅くなり、
今日が 最終日。

ぐうたらな娘達は「行かない」と家でゴロゴロ。
仕方なく夫と二人で出かけた。

そしたら、やはり面白い。

天才画家の片鱗の見える少年時代の絵とか
飄々とマイペースの様子とか、
兵隊時代の話、貧乏紙芝居屋時代の話、これは
やっぱり娘達にも見せるべきという思いにかられまして。

携帯で、家に電話。
「今から迎えに行くから、用意して待つべし!」と
命令。

そして、一時間後には娘3人
「面白かった〜〜」と言ってくれました。

次女が、おみやげに買ったのはこれです。
携帯のカバーなり。




私が一番感銘を受けたのは、
水木さんが 爆撃でなくした腕の傷が治るとき
腕から赤ん坊のにおいがした、という下りでした。

全国を巡回するようですから、機会がある方は、どうぞ。


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