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2004年06月23日(水)     男の世界


閉店を食らったホスト達は


系列店、2店にバラバラに配属された。






裕が行った店には


ちゃんとしたキッチンの人もいて


アットホームな以前の店とは違っていて…。




それでも、キレイとは言えない店内に


お客さん達はたくさん遊びに来ていた。






裕と武史は別の店に配属されたけど


私は武史の店に行く事はなかった。





それどころか、裕の店に行く事も無くなった。







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他の系列店のホスト達から



裕の居た店は軽蔑視されていた。



プライドの高い裕もまた


軽蔑されていた。









そこは正に男達のイヤミな世界。




2004年06月22日(火)     終宴


私は裕の働く店が好きだった。



ホストクラブと言ってもアットホームで。



自分たちのやりたいようにやっていて。





本来の営業時間は午前1時から5時までだったけど。



朝の7時まで居続けた事もあった。




私の飲み代は裕が払ってくれたり、自分で払ったり。


自分で払う時も、裕や店長が安くしてくれてた。





裕は当時、他のお客と一緒に暮らしていて


私にシツコク付きまとう事もなくて


全てが気楽で


全てが楽しかった。






だけど、そんな楽しい時間が突然終わりを迎えようとしていた。



勝手な事をやりすぎたせいだろうか。



バチが当たったんだろうか。









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楽しい時間が終わりを迎えた。

2004年06月21日(月)     武史への疑問


私と武史の仲は


裕の店で友達になったリカだけが知ってた。






公にはできない関係だったけど


楽しかった。




裕も他の人もいる部屋でこっそりキスしたりするのが楽しかった。





だけど




武史も所詮ホストで。





「今どこにいるの?」




電話して聞くと




「今、優子(武史の客)の家におるー」




そんな事もしょっちゅうあった。




私も裕と寝てる時もあったから何も言えなかったけど




それでも、私は武史が好きだった。









だけど






気になる事がひとつ。




武史が私の家に来て寝る。



すると布団が恐ろしい悪臭を放つ。



武史が笑う



歯がやたらと黄色い。










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武史が帰ると




必死で布団を干す私がいる。




段々布団に染み付く悪臭に




段々、武史への愛が覚めゆくのを感じる私がいる。








そんな時。



突然の状況が訪れた。




2004年06月05日(土)     彼女との出会い


彼女に初めて会ったのはいつだっただろう。



あれは、確か。


私が裕の店に通い始めて数週間たった頃。


裕から話を聞いた




「すっげぇ客が付きそう。

 系列店のホストの客なんだけど、

 いきなり来て30万円のボトルをポンとおろしてったんだぞ。」




どんな人なんだろう。


凄く興味を持った。





そんなある日


私は相変わらず仕事の後に裕の店に行った。


そして、他の友達と話しながら呑んでいると


他のお客の席に付いていた裕が突然私の所へきて



そして突然キスをした。



それを見ていたお客は店を飛び出して行った。


その子は裕がイロコイ使っている子で・・・。


ヘルス嬢をしている彼女はお世辞にも可愛いとは言えず


誰が見ても「イロコイ」の相手だった。


だけど、彼女としては本気で裕と付き合っているワケで・・・。






「どうしたの?」



私が聞くと、裕は



「アイツにボトル下ろさせようとしたら断りやがった。

 みぃの事『本当はあの子が本命なんでしょ』ってしつこかったで

 ムカついたからさ。」



と答えた。




外へ飛び出した彼女はたまたま外へ出ていた店長の隼人に話をしたらしく


ブチギレて戻ってきた隼人は


店内に入るなり裕を殴り飛ばした。





その後、裏でお説教をくらった裕は


とあるお客の所へ行って謝っていた







「みっともないとこ見せてすみません。」




「気をつけなさいね。」





裕が彼女に気を使っているのは明らかだった。


彼女が例の30万のボトルを下ろす女であるのも間違いなかった。
















あの時私は彼女を初めて見た。


ボサボサの金髪頭に太った体。


後姿から見ても決して美人ではないと想像できた。





あれが、彼女、くるみとの出会いだった。









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裕を間に・・・。








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