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2004年05月30日(日)     堕ちゆく人生


日々楽しい中。


私には憂鬱の種があった。



それは仕事。




私の本業はOL。







ある日、キャバの仕事でビラ撒きをしていた時。



見たことのある人達が近付いてきていた。




それは



紛れも無く



社長。



慌てて隠れてみたものの、どう考えてもバレバレ。



しかも、社長が入って行ったのは隣のビルのスナック。



何で今まで気付かなかったんだろう。



隣のビルのスナックの名前の領収書。



何度仕事で見かけた事か。







それ以来、会社に行きづらくなり



キャバの仕事が楽しい事もあり




私は仕事を無断欠席するようになった。








そんな私を見兼ねた裕が私に一喝した。




「どっちも宙ぶらりんなら、どっちか辞めな。」


4歳も年下の裕に叱られた。


だけど、彼の言う事は最もで。


私は裕を見直すと同時に会社を辞めた。




そして、週3日だったキャバをレギュラーにした。










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堕ちていく。



2004年05月22日(土)     ホストのお客。レイの場合




ホストクラブにはいろんなお客さんがいた。


一番多かったのはヘルス嬢。



次がキャバ嬢。








レイはキャバ嬢だった。



私はレイと直接話した事はなかったけど、



レイは裕を指名のお客で。



裕からとんでもない話を聞いた。




「アイツ、絶対○○○だってー。」




そう言って裕は、レイを避けていた。






レイは女の私から見ても可愛かったし、



カラオケの声も可愛くて。



実際レイが働くキャバクラでナンバー1だった。







あんなに可愛いのに。



そんなの絶対裕の勘違いだってば。





そう思ってたけど。






ある日、裕が興奮して言ってきた






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マジで驚愕しましたさ。


てか、どこで知った?



ベット?



だったら面白かったのに、実際は卒業アルバムを見たらしい。






キャバ嬢にはご用心。





2004年05月19日(水)     本命とイロコイ。私の場合。


私の本命。




それは裕の働く店のホスト、武史。



武史は私よりひとつ年下だったけど、



それでも落ち着きがある彼は私の心を惹き付けた。






裕は酔っ払うと自分のお客がいても、平気で外へ行って寝てしまう。



そんな日が何日も続くうちに、私の相手を武史がしてくれて。




そして次第に私達は付き合うようになっていた。






「指名変えると色々面倒だからこのまま裕を指名して


 そして俺に会いに来てくれよな。」




ホストがイロコイ使うのは指名のため。



だからこそ、武史のこの言葉が嬉しかった。






「ほら、見てー」




携帯のグループ分けで「彼女」のグループに私ひとりが入ってる。



それを見せて喜ぶ彼が好きだった。







裕が酔いつぶれて寝た後は本当に楽しかった。



次第に私は裕を邪険にするようになって。




「アンタ、私の席付かなくていいよ。」


「他に客いるなら、そっち行けば?」




裕はムスッとして隣に座っていた。



私が帰る時の見送りも




「いいよ、送らなくて。」





そう、あしらった。




その時だった。




腕を捕まれて




壁に弾き飛ばされて




裕の拳が私の左頬をかすめて壁を殴った。






「お前、本気で殺したろうかッ」








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シャブの症状が出た目だったのかもしれない。



本当に人を殺めそうな目で。




私は恐怖にかられた。




武史の事は絶対にバレないようにしなくては・・・・。




2004年05月14日(金)     男と女の騙しあい


裕と私は微妙な関係だった。




実際、裕には他にも「付き合っている女」がいた。




ホストの世界では当たり前だけど、






「イロコイ」



「擬似恋愛」





付き合っているという名目の女は沢山いて



それを分けるのは




「イロコイ」







「本命」



か。






裕は私を本命だと言う。



だけど、そんなの全員に言ってるに決まってる。








だけど、そんなのどうでもよかった。




ただ、ホストに呑みに行くのが楽しかった。




みんなでワイワイ遊ぶのが楽しかった。



店での友達も結構できたし




それより何より私の呑み代はほとんど裕のおごりだった。




それがなんとなく「本命」なのかなって。


ちょっと気分がよかった。






ある日、裕の家に誘われた。





店が閉まってから、私の車で彼の家に向う。






私は物凄く憂鬱だった。





家に行くってのは、結局男女の関係を示す。




男性経験はそれなりにあったけど。



好きでもない相手とだけは寝たくなかった。







私は憂鬱だった。





そして憂鬱なまま




抱かれた。






4歳も年下の彼に抱かれた。






後悔ばかりがそこに残った。






「俺、みぃが本当に本命だから」





裕は言ったけど、そんなのはどうでもよかった。








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後悔。



するって分かってて




なんでしちゃったんだろう。






2004年05月13日(木)     彼と私の関係。


それからの私は大忙しだった。




平日はOL。



週に、3〜4日は仕事の後にキャバ嬢。



そして、夜の仕事の後はホストへ遊びに行く。






充実した日々。







裕からは、出会って3日目くらいに







「付き合おうよー。」





そんな事を言われた。





タダでもタイプじゃない裕。




しかも出会って3日目。




好きになるわけがない。




相手だって私を好きな訳がない。





私はキッパリ断った。










それでも、裕はまるで恋人のように振舞う。




朝、仕事へ行く前に、お店が終わった彼から電話がかかってきて





「みぃ、ちゅきー。」





ひたすら連呼された事もあって。










正直ウザかった。





だけど、どこか突っぱねる事ができなかった。





「はいはい、私も好きだよ。


 だから切っていい?」





そんな返答にも、裕は「ちゅきー」を連発し続ける。







裕は酔っ払うとおかしくなる。



意味不明な言葉を連呼する。











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私は、本当に彼が鬱陶しかった。





2004年05月12日(水)     初めてのホストクラブ


ホストデビュー。





とにかくひとりで行くのは絶対にイヤ。



だけど、友達は誰も一緒に行ってくれない。。。






「ひとりでなんて行きたくないんだけど。」





裕に言うと、




「俺、お前の店まで迎えに行くから。」





と言って・・・。




本当に来てしまった。




こうなったら行くしかない。










裕に連れられて行った所は、お世辞にもキレイとは言えないビル。





そこの3階に店はあった。





「いらっしゃいませー。」





暗い店内から響き渡るホスト達の元気な挨拶。




店内はとても狭くて。




ホストも裕を含めて5人しかいない。




テーブルを四角く囲うように置かれたソファーが二囲み。




そして、少しのカウンター席。









私は、ソファー席に座った。






思ってたホストクラブとイメージが違うな。






正直そう思った。




カクテルも、ホストが自分で作ってくる。



食べ物はないから、お客さんがコンビニで買ってくる。




何か・・・。





アットホーム?









ホスト達もみんな陽気で、別にチヤホヤしてくるとかじゃなく。




普通にコンパみたいな。





ホストデビューは案外リラックスできた。








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私は、軽い気持ちで言った。



まさか、あんな風になるなんて思いもせずに。







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