うさぎ日記 DiaryINDEX|past|will
いよいよ一人で置いておけなくなった母。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
認知症になる前に、母がつくった押し花の額。 母が一番気に入っていた作品。 あるかたの息子さん、付き合っていた彼女と結婚することになり、 両家、親戚、友人を招いて婚約披露のパーティーの席上、 急に彼女の気分が悪くなり、救急車で病院へ。 残された御客は「悪阻か?」などと呑気なことを言っていたが、 病名は「脳幹出血」だった。 意識不明のまま集中治療室から出て来た彼女は、治療を続けた結果、 介助があれば、車椅子で外出も出来るようになったが、 自分の意思を伝えることができないひととなった。 回復は難しいと言われた彼女の両親は、そのかたの息子さんに 「婚約を破棄して欲しい。」と、申し出られたそうだ。 息子さんは、「どんな姿の彼女でも結婚したい。」と言われたそうだ。 「5年待ちます。」と、そのかたは相手の御両親と息子さんに告げたそうだ。 「自分で車椅子を操作して、自分のことが自分で出来るようになったら、嫁として迎えます。」 と。 5年後、彼女は回復しなかった。 5年間、彼女の元へ通って、介護にも参加されきたそのかたと息子さんは、 彼女の心中を思うと、身を切られるようではあったが、婚約を破棄したと言われた。 「ほんとうにねー。たとえ車椅子生活でも、最低自分のことは自分でできて、少しでも会話が出来たら良かったんですけれどね。 全部、ひとの助けが必要で、彼女が何を思っているかも解らないのですから。」 「それで結婚生活では、息子さんが可哀そうですものね。」 「そーなんです。彼女も可哀そうだけれど、息子も可哀そう。 婚約破棄は辛かったですよ。今でもその時のことを思うと辛いです。」 最低限の自分ことが自分で出来ない。意思の疎通が出来ない。 というのは、認知症も同じです。 どんな姿でも、共に暮らすことがどんなに辛くても、そういうひとを見捨てることはもっと辛い。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
先週がどんなに失敗続きで最悪な日々であっても、 月曜日には、 今週こそ素敵な日々にしよう。と、ワクワクする。 今週もやらなくてはいけないことがイッパイです。 今日の母は、「デイうらしま」から帰って、 午後5時からかるがも先生のリハビリマッサージ。30分程度。 五月は2回で、528円なり。 実費で毎回7500円のお支払いだったことを思うと、格安ですね。 内容もその分、薄くなったようです。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
26日土曜日。 母は土曜の夜は、「デイくまさん」で御泊りでした。 此処は、ショートの施設ではありませんが、延長で、御泊りにも対応してくださいます。 利用者さんの中には、御泊り、御泊りを重ねて、ほぼ入所状態でずーっと過ごしているかたもおられるとか。 このかたの実費は月17万円ほどになるそうです。 明けて日曜日。 演奏会が終わった実感と、母の居ない清々しい朝! 7月の海外公演に向けて、朝からパート練習があり出かける。 昨夜御泊りの母は、今日は夜8時に帰宅予定なので、 午後の練習も最後まで参加できた。 こんなに目いっぱい母を預かっていただけるのは、本当に有り難いのですが、反面、あんなになりたくなかった認知症になってしまって、これまたあんなに行くのを嫌がっていた場所で時を過ごすことになってしまった母を 他所に、こんなに楽しんで良いのだろうか、という思いもよぎる。 でもなー。 主治医とケアマネさんの見立てでは、「特にどこが悪いということでもないので、後10年ないし15年は生きられるでしょう。」 ということなので、このまま母の看取りだけで人生が終わってしまうのも正直悲しい。 などと思っていたら、そんな自分の人生に不満ありげな顔をしてたのだろうか。 25歳の初産時に意識不明になったまま今年50歳になる娘さんを自宅で看取る御両親の話を聞く。 御両親共に、そろそろ御自分達が介護を必要となって来たという。 「どうなるんだろうねー。」 と、話してくださったかたは言われる。 ほんと、どうなるんでしょうね。 意識不明の娘さんには、別居中の夫がいて(意識不明のきっかけとなった初産の子供の父親)娘さんの口座に振り込まれる障害者年金を全て引き出してしまうという。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
午前7時30分、あたりがサーっと暗くなった。
『居酒屋』(ゾラ)のジェルベーズは、最後にアル中になって死んでいく。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
認知症が進むに従って、母の食事の有様はオカシナなものとなって行った。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
チケットの最後の一枚が売れた。 母の部屋の窓の外はこのような洋風庭です。 日陰部分は、苔が芝生と取って代わりつつあります。 母が元気なころは、草取りなどしてくれていたのですが、 そのうちこの庭でおかしなことをし始めて・・・。 そのころが一番大変でした。 今は、もう庭へ出ることもなくなりました。 そうなってみると、 楽しそうに草取りしていた母がなつかしい。 私の制止を振り切って、ボケボケなことをしていた母もちょっぴり懐かしい。 ちょっぴりですよ。 母のボケボケ行動は、大変だったなあ、イヤだったなあ。 という思いのほうが、懐かしいより遥かに大きいですから。 今日は月一度の母の通院日。 家にひとりで居る母の様子を仕事の合間に一時間おきに見に行き、 用便着替えをすませて午前11時、タクシーを呼び、 主治医の元へ。 「前より太ったね。」と、主治医は渋い顔。 私 「え?そうですか?変わらないと思いますけれど。」 主治医「何キロだと思ってるの?」 私 「52キロくらい?」←前月主治医のところで計ったら52キロだった。 主治医「いやー、私の見るところ55キロはありますよ。」 計りに立たせてみると・・・55キロ! さすが、医者だ。ぱっと見ただけで患者の体重が解る。 と、感心してる場合ではない。ひと月で3キロの増加ですよ〜。 主治医から食事の減らし方のアドバイスを受け 「ふたりでダイエットしようね。」 と、辞す。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
介護は、カネと労力、時間です。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
母はデイうらしまへ。 デイうらしまで作った、母の作品。兜とカエル。 たぶん、スタッフさんが90%以上、手助けしていると思う。 午後、母が帰る時間に合わせて、ケアマネさんが6月の予定を決めに来られた。 5月は当地での先生のコンサート開催の御世話などで、施設側が引き受けてくださるままに、便利に利用していたら、介護度3の点数を超えてしまい、実費負担が57、100円になると説明された。 「今日は14日ですが、このまま行きますか?」 と、私の意向を聞きに見えたのだ。 しかし、どう考えても、母はもう独りにして置けない状態なので、 「お願いします。」 と、言う他はない。 一番の泣き所は、母と私の二人暮らしで、私が仕事をしていることだろう。 仕事の合間に自宅へ様子を見に行くといっても、必ず母が一人でいる時間ができてしまう。 「見ていてもらえるひと」を頼む代りに、デイを使うしかない。 乳幼児を抱えて働くママみたいに、私にとってデイは「託老所」なのだ。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
日曜日。母はデイくまさんへ。 私は、月に一度の合同練習に出かける。 新しい曲が増え、秋のコンサートに向けて練習課題曲が7曲になった。 全て暗譜で演奏。 終日練習。 午後7時帰宅。 急いで入浴をすませる。 母が居る時に入浴すると、自分も入るつもりで衣服を脱ぎ出す。 ちゃんと脱げれば、まだ良いのだが、着るのと同じで、 どう脱いで良いのかわけがわからなくなるのか、 メチャクチャな姿で、風呂場へ来ようとする。 母は、毎日デイで入浴しているので、自宅で入らなくてもいいのだ。 と、説明説得しても、当然聞かない。 結局、私は、夜は母がいるので、入浴できなくなった。 母のいない昼の休憩時間に入浴しているのだが、仕事が終わった夜に入浴するほど、疲れが取れないような気がする。 時々、昼休みに所用が入ると、入浴できない日もある。 今日のように、延長デイの日は、夜に入浴できるので嬉しい。
上海の魯迅公園で、魯迅先生が最後の日々を送った部屋を再現してあるのを見たことがある。 私は、無意識のうちに母の部屋のしつらいに、 魯迅先生寓居を模倣していたようだ。 右へ曲がると母の部屋。 午後4時、ショートステイより母帰宅。 「お元気でしたよ。表情がいいですね。」と、報告を受ける。 スタッフさんがいる間は、満面の笑み。 スタッフさんが帰られた途端、仏頂面で自分の世界へ沈殿。 私に「面白くない!」と、訴えているのだろう。 外づらと内づらの違いを安心して吐き出せるのも家族だからこそなのであろう。
午後、所用で京都を往復した。 車内販売のコーヒーとスィーツが旅行気分を高めてくれる。 京都から帰る車窓にも楽しみがある。 此処は、どのあたりなのか。 広がる水田の向こうに、ぽこん、ぽこん、と山が並んでいる風景が続くところがある。 中国桂林の川下りの後、川に沿って車で戻って来る時に見た風景によく似ている。 宮沢賢治が近くの川岸を「イギリス海岸」と呼んだように、 私は「ああ、裏桂林だなぁ」と中国を懐かしむ。 家に帰ったら、午後7時だった。 母のいない家が、私に「おかえり。お疲れ様」と言ってくれた。
午後4時過ぎから取材がはじまり、30分ほどで無事終了。 4時に母の様子を見に行ったら、母は既にキッチンのテーブルに居た。 帰ったばかりだったようで、バッグもきちんと足元に置かれたままになっていた。 テーブルに用意しておいた饅頭は既に食べ終えて、湯呑のお茶も半分ほど減っていた。 バッグに入っている濡れたタオルと着替えた下着を始末して、もうひとつ饅頭を出したら、早速食べ始めた。 追加した饅頭に気を取られたせいなのか、母は顔を出さなかった。 ほっと一息。 チケットは後4枚。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
明日、地元の放送局が取材に来ることになった。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
連休を利用して、母がデイに行っている間、菜園を作ってみました。 駐車場の脇を2m×2mくらい掘り起こして、 ホームセンターで買ってきたナス、ピーマン、きゅうりの苗を植えた。 そうそう、パセリもひと株。オクラもふた株。 あと、料理にネギを使った時、残しておいたネギの尻尾も何本か。 使い残しのサトイモ4個に芽が出ていたので、これも埋めてみた。 さて、どうなる? 今日の母☆ 今日の母は、デイ(きんたろう改め)くまさん。 此処は、延長サービスがあって、夜の食事後、8時まで預かっていただけます。 土日は此処を利用していますが、延長サービスを利用するのは、日曜だけです。 今日は連休の土曜日、ということで延長サービスを利用させていただきました。 母には申し訳ないですが、休日、夜8時まで母を見なくてすむのは、本当に助かります。 御意見ご感想はこちらへどうぞ
桃青
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