夏のつかれが どっとでたのか 身体がだるく 胃腸がストップしている。
すぐに 横になりたくなるので すきあらば 横になって
惰眠をむさぼる。
きょうは ねたりおきたり 夢の中のような 1日だった。
やらないといけないなあーと 思っていたことが 全然進んでいなくて すこしあせるが
まあ すべてはベストなリズムで ベストなタイミングで進んでいるのだと 勝手に決めつけて 生きて行くことにしようと 思った。
ときどき 淋しげな風が吹いて 秋が少しずつ たまってゆく。
妹から 梨が届いて うれしかった。
お向かいの87のおばあは とてもキュートな働き者。
一緒に海を眺めていたら 2年ほど繋いでないけど お家にカラオケセットがあるよという話になり、 今度カラオケしましょうという話になり、 いやいやいまみにきてという話になり、 オトコビトと2人で カラオケセットを見に行った。
マイクやら線やらを つないでみたら ちゃんと動く。
おばあは、うれしそうに、 夫婦舟 人妻 だんなさま ・・・などなど 昔のうたを歌ってくれた。
おばあふーふは このところ 大切な人をなくしてから なんとなく 元気がなかったので
久しぶりに 元気に歌う姿がみれて うれしくなった。
だんなさまに やさしくしろよと 歌いながら 言われた。
目が覚めたら 青空がくっきり澄んでいた。
時々、びゅーんと かわいてひんやりとした 突風が吹いて
そこらの草木を揺らしていく。
草木にあたる 太陽のひかりが ちぱちぱと はじけてる。
秋だ 秋がやってきた。
オトコビトと一緒に 秋がやってきたね 秋の第1日目だね スイッチが入ったね といいあって ぽっかりと 風にあたった。
オトコビトといると こう ぽっかりする時間が やたら 多くなったような気がする。
ぽっかりは とても いいことだ。
夜も外にでたら くっきりと 天の川。
堤防にねてみていたら 自分の身体の表面が 星空模様になりそうだった。
いっそ 星空模様になってもいいと思った。
おへそとか オッパイとかの場所が すこしわかりにくくなるかもしれないけれど
どうせもともと わたしたちは 宇宙の一部なんだし
宇宙の一部っぽくなるのなら いいよね。
お家に帰って 念のため 鏡をみたけど まだ 星空模様にはなっていなかったよ。
このところ、来客ラッシュであった。 この10日ほどの間に 10人の来客。
大阪のケッコン時代に ふーふでつながりのあった友人たちに 今のオトコビトと暮らすお家にきてもらうことは うれしい反面すごくこわかった。
でも、 それが とってもよかった。
みんなに会う度に だんだんと わたしの背中の鎧が とけていった。
ある人には、 フェイズが変わったことを 受け入れる時だと言われた。
いままでの感覚では 新しいフェイズではやっていけない。
新しいフェイズでは 起こることの規模がいままでと違う。 それを受け入れられるかどうかの時だと。 ジャンプが必要だと。
23日の朝 浜で朝日を眺めた。
美しすぎて こりゃダメだと思った。
どうしようも うっとりして ふわふわしてしまう。
もう シャキッとなんてできない。
でも そういうことなんだ。
わたしの日常がこの美しいのだって これは旅先ではなくて まいにちこの中で生きていく自分の暮らしを 受け入れることが必要なんだって そう思った。
そう思ったら なんだかぷわっと 世界がくっきりしたようで
お腹の真ん中が よろこんだようで うれしくなって 海の中にジャンプした。
そこからのまいにちが 美しくて幸せすぎる。
やっと はじまった。
わたし ジャンプしたよ。
台風の気配の風が 集落の中を 隅々まで吹いて 光が澄んでいて 世界がくっきりしている。
波は高いけど 海の青色が鮮やかで ぱあっと目の中に入ってくる。
きょうも 美しいよ。
友だち親子が来島。
うちに一泊して 加計呂麻にわたって 携帯を海に落として 身軽になって 戻ってきた。
まあるい月のひかりが映る海に はだかで ぷかぷかした。
みんなが ねしずまってから 台所で 小さな声で 大切な話をした。
いまはまだ 旅の途中 たぶん死ぬまで 旅の途中 もしかしたら 死んでからも 旅の途中。
ひとまず 当面は わたしの道のどこか こっそりの 隠し扉を見つけて その先の世界を のぞいてみたい。
のびのび ふかふかと 生きていきたい。
朝も 朝日の昇る海で ぷかぷかした。
毎日美しいな。
トンボがたくさん 飛びはじめて 空には鳥の羽のような 模様が流れて
すっかり 秋だよ。
2016年の 夏が 終わるよ。
雨あがり 霧がかった海に 満月がのぼる。
久しぶりに 海に飛びこんで ぷかぷか。
何がって いわれても よくわからないのだけど もうどこもかしこも 秋の気配。
とおとがなしって たくさん 唱えた。
送り盆。
昨年と同じように 集落のご近所さんと 浜にござしいて 持ちよりごはん会。
今年は初めて オトコビトと一緒に 参加。
塩豚の煮物や お赤飯などなど 持ち寄ったものを つまみつまみ ビール飲み飲み お月さまをおいかける。
うろこ雲のあいだから ときどき顔を出すお月さま。
世界はぜんぶ 自分のプラネタリウムだと あらためておもう。
これからの暮らし いまはまだ 見えねども いい香りが漂ってくる。
プラネタリウムを 愛でいっぱいに 満たしたい と思った。
集落のみんなの中で オトコビトに名前で呼ばれるのが わたし うれしいな と思った。
お盆の間は 海に入れなかったけれど あしたから また 入れるよ!
集落では、 95歳のHちゃんが 亡くなられたという。
施設暮らしが長かったので 直接は会ったことがないけれど いつもお世話になっている お向かいの80代ご夫婦の 姉弟だったものだから いろんな話をきいていた。
みんなの話から Hちゃんのかわいいおうちから続く うちの前の道を 買い物車をひきながらあるく 小柄で目が大きいおばあちゃんを 想像していた。
お向かいのOっこばあを尋ねると 珍しく横になっていた。
仏壇の写真のHちゃんは 想像よりすこし面長だった。
真夜中に呼ばれて ちゃんと死に目に会えてよかったことなど お茶とミルクキャラメルを 振舞われながら ここ1週あいだの話を聞いた。
最後は いきがぷうっとなって カラダがだんだん冷たくなっていったと ふしぎそうに話していた。
本土からきていた美人の娘さんが こんな暑いところに移住して さとみちゃんすごいなあーと 言う。
たしかに やたら暑い。
昨日まで 大阪にいたせいなのか 身体にこたえる。
都会の暑さは 逃げ場のないコンクリの暑さだが 島は湿気たっぷりもわっとした暑さだ。
もわっとした街には 七夕飾りが ながれるように揺れていて 異国に来た気持ちになる。
こちらの七夕飾りは 短冊ではなく 長いカラフルな色テープなど 風が吹くと流れが出るものが多く 本土の飾りと趣が違うのだ。
Oっこばあの家は 毎年丁寧に七夕飾りをしているが 今年は流石に飾りがない。
集落のみんなに愛されていた Hちゃんのお葬式は あたたかで素朴ないい式だったよ とお世話になってるねえさんから聞いた。
90を超えたら そんだけ生きたっていうお祝いだから 悲しまないっていう考え方が島にはあるのよ という。
集落のみなの あたたかなつながりを みんなのことばから ふわっと感じて
Hちゃんは それを眺めながら しあわせな人生だったって おもえているかもしれないなあと 想像した。
死んだらどこへゆくのかな。 どんな感覚なのかな。
どこかで みんな わかっているようで だけど わからなくて
ふしぎなことは いっぱいあるな。
いつか 絶対に経験することだから それまでを 楽しく旅しようと おもった。
1週間の関西滞在は 洗濯機の中に 入れられたみたいだった。
グワングワン まわされて
滞っていた カラダの中身が ぐちゃぐちゃに まざった。
たくさん 泣いたし 怒ったし お腹も壊した。
なにも これからのことは 決まっていないと思った。
みんないろいろ勝手に 投影して 物語を作っているんだと思った。
愛されているとも 全部新しいとも 思った。
つながりの糸を あたらしく結び直したり 切れかけたものを キレイにふり払ったりした。
ありがとうって たくさん思った。
なんと ちっぽけな 自分。
いまから 島へ帰る。
島の風が 恋しいな。
朝はお布団を 干していたのに 青空の雲が動いて 午後は雨。
暑くてベタベタして 身体が金魚すくいの お水みたい。
今朝 朝陽のテラスで ゴロンとしていたら
庭のガジュマルに 小鳥たちが たくさんやってきた。
10匹くらい ピチュピチュと 木の枝を行ったり来たり あそんでる。
それをみながら 私の身体は 木や鳥の場所と 同じところで 生きたいと思った。
鳥たちの世界。 木の世界。 風の世界。 確かにそこにある 時間の流れ。 濃くて豊かな おおきな流れ。
わたしは もっと 自由に なりたいな。
人間のちっちゃいちっちゃい あたりまえ枠を そおっとまたいで
もっと 身体で生きたいな。
もっと 踊りたいな。
先日出会った人が ケンムンになる 修行をしていたのを 思い出した。
わたしも ケンムンに もどりたい。
わたしも 修行だな。
あ 雨が 激しくなってきたよ。
お腹で 雨が響いてる。 暑いのが 冷めてきた。
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