スルー

 毎度ローカルネタで恐縮ですが、今日の昼頃、仙台駅東口のMTビル(旧森ビル)の前で、大荷田厚氏が参議院選候補者市川一朗氏の応援演説をしていました。
 予備校や専門学校が密集する東口、携帯電話を掲げた学生がワラワラと集まっていましたが、暑苦しいさなかの暑苦しい怒鳴り声にスルー。
 政治に関心がないわけではありませんが、関わりはありません。日本に永住する意志を持ちながら、外国籍を持ち続けるということはそういうことです。

 オールドカマーの在日コリアンの多くは国籍に固執し、日本に生涯に住み続けるという意志や覚悟に欠けていて、同時に外国人であるという自覚にも欠けています。斯様な姿勢は、「未来」を放棄しているようで歯痒くもあったりします。
 我等はデラシネだと相憐れんで悲嘆に暮れているほうが楽で都合がいい、というだけの話のような気もするのですが、これからの若い世代、子供たちのことを考えれば、こちらはなかなか容易にスルーできる問題ではありません。




 さてウィンブルドンはクォーターファイナル。
 ふたをあけてみれば、やはりトッププロのなかでも優勝候補は順当に勝ち残っていますね。
 楽しみにしていたフェデラーVSヒューイット戦は現在レインディレイのようですが、こんな好カードを地上波で放送しないなんて!アンチッチVSヘンマン戦に魅力を感じないわけではありませんが、それ以前にさすがに寝不足続きでつらいので今日は寝るとします。ファイナルはやっぱり見逃せませんし、いまのうちに。

 杉山選手は残念でしたが、今大会は実に充実した試合ばかりで楽しかったです。自信に繋がると思いますし、今後の活躍(まずはオリンピックか)に期待しましょう。
 それより伊達サンの活躍がもう8年も前のことのなのかと、そっちのほうが驚きだったりもします。1996年最後のウィンブルドン、セミファイナルでのシュテフィ・グラフとの死闘は忘れがたい。あれからもう8年も経つのか…。
 あの頃に比べるとアジアの選手もずいぶんと増えましたね。特に女子は。




六月の乱読覚書

・『脳のなかの幽霊』(v.s.ラマチャンドラン/角川21世紀叢書)
・『真夜中の弥次さん喜多さん』(しりあがり寿/河出出版新社)
・『世界の書店をたずねて』(能勢仁/郁文塾)

 イギリスも既に1995年から書籍類は定額制じゃないンだそうな。
 日本でもいくつかの企業が定額制を崩すための法整備に向けて活動しているという噂をずいぶん前に聞いたことがありますが…。
2004年06月30日(水)

ミッドサンデー

 仙台駅東口チネ・ラヴィータの入っているビル1Fの、以前得得うどん(ヤクルトファンには楽しいお店だった…)が入っていた店舗が暫く改装中だったのですが、どうやら新しいお店は「松屋」のようです。
 えーと、よく知りませんが牛丼屋さんですか?仙台市内の牛タン専門店も別メニュー開発に力を注ぐコンニチ、なんとアグレッシヴなことでせうか。
 向かいにあるアイリッシュパブのようなコジャレた飲み屋ができれば楽しいなァ、などと勝手に期待していたのでなんだかガッカリしたりも。



 さて、相変わらず夜更かし…
 世間ではナンタラとかいうサッカーの大会で盛りあがっているようですが、勿論ウィンブルドンです。
 マラト・サフィンが一週目で消えるのはいつのものことですが(ヒドイ…)、女子もローランギャロスのファイナリスト二人まで一週目敗退とは…ロシア勢は芝が苦手なンでしょうか?
 杉山選手の三回戦は見事でした。
 解説の伊達サンも絶賛。これは四回戦以降もかなり期待が持てそうです。

 今日はミッドサンデーでしたが、雨で遅れた試合で返上。
 男子シングルス三回戦ロジャー・フェデラー対トーマス・ヨハンソン。
 うおお!好カード!!シビレルほど好カード!!
 しかし内容はといえば…フェデラー快勝。
 昨年の覇者は今年も充実しています。
 ヨハンソン相手にこの内容。この充実度。素晴らしいという他なく。
 あのヒトのいるコートの、どこに打ったらポイントが取れるというのだ。向かうところ敵ナシ。
 四回戦の相手はカルロビッチ(勝ち残ってたのネ…)とこれまた好カード。
 昨年ヒューイットが苦しめられた長身のビッグサーバー相手にどう戦うか。
 そのヒューイットはといえば、次はな、なにぃ〜!?モヤですと?
 グロージャン君はフェレーロを破ったギネプリーと。
 ギャー!好カード!!(うるせえな)
 と、こんな感じでやはり二週目は見逃せません。
 ロシア勢と浅越選手以外はほぼ予想どおりか。
 暫く夜更かしが続きそうです。
2004年06月27日(日)

ウィンブルドン開幕

 KENZOの半熟プリンを食べるまで縦のものを横にもしねー!!
 などと駄々をこね、母上に買いに走らせたおいら。
 大黒柱なので多少の我儘は許される、のではなく、どうやら左党の私が珍しく欲したおやつに興味があっただけのようです。
 そんなわけで今夜はめでたくお風呂上りにKENZOの半熟プリンを。
 でへ〜。うま〜。
 ひとことで云えば「神様、この世にプリンをありがとう!」な味。
 もうヨソのプリンは食べられません。
 アロエヨーグルト(ホテルメトロポリタン仙台デリカテッセン)、喜久福(井ヶ田)に並ぶ、おいらの大好きなおやつのひとつ。甘いものはやはりニガテなのですが、これは量もちょうどいい。
 カラメルが…特に…うま〜。
 ああ、神様、カラメルをありがとう…。



 さて、今年も全英オープンテニスが開幕しました。
 1回戦、杉山愛VSアマンダ・ジェーンズ戦を。
 第一セットをとられたとはいえ、まだ初戦ですし。杉山選手ほどのプレーヤーになると当然、2週間を考えて調整してくるだろうことを考えれば、まあ心配するほどでもない感じ。かといって勿論油断はできませんが。
 セカンドセットからはビッグサーバー相手に実に圧倒的な内容でした。
 貫禄あるな〜。

 女子は昨年活躍したベルギー勢のふたりが欠場、ウィリアムズ姉妹も本調子ではないようですし、誰が優勝するかわかりませんねー。
 ダベンポート、カプリアティ、モレスモ、ローランギャロスで活躍したミスキーナやデメンティエワ、それからクズネツォワなんかが対抗馬ですかね。
 個人的にはナブラチロワと浅越しのぶさん、それにやっぱり杉山選手に頑張って欲しいです。


 男子のほうは、昨年一回戦で(しかもセンターコートで)無様に負けたレイトン・ヒューイット(とはいえその相手、イボ・カルロビッチはATP20位のスリチャパンに勝っての初戦突破…有望株です)、昨年の覇者ロジャー・フェデラー、フェレーロにグロージャン君、イバニセビッチにビヨークマンは順当勝ち。
 クールでタフなフェデラー対ホットなパワフルプレーのヒューイット、という新旧王者決戦が見たい。あたるとしたらクォーターファイナルか…。
 個人的にはビヨークマンやマリッセ、モヤに頑張ってかき回してもらいたい。
 とは思うのですが、一番の注目選手はやはり地元のティム・ヘンマンでしょう。
 本人も今年こそという意気込みが強いようですし。やっぱりウィンブルドンでのサーブ&ボレーヤーの活躍は楽しみです。


 
 まあ、ウィンブルドンは天候や芝の調子次第でずいぶんと変わるでしょうから、こんな予想をたてたところであまり意味がないのですが。
 だからこそ面白い。
 今年もまたまた寝不足の二週間が始まりました。
2004年06月21日(月)

いつものコース

 突然ですが日記のタイトルを変えました。
 どうにも何のひねりもない以前のタイトルが気に入らず(長いし…)、常々なんとかしたいとは思ってはいたのです。あまり変えるものじゃないというのはわかっているのですが、このたび某嬢のウェブサイトにリンクされるらしいので、これを機に。
 ついでに日記復活2周年だ。キリもいい。

 それにしても、どうにもイマイチ独創性というか、ウィットとかいうやつに欠けているのだナ。というかどうにもメンドクサイ。
 タイトルを考えること自体がメンドクサイ。
 HNを考えることもメンドクサイ。
 ダレかに代わりに考えてほしいくらいなのです。
 新しいタイトルもやっぱり何のヒネリもないけれど。
 また2年後に変えていたりしてナ。


 あ、それとまた半年振りくらいにリファラーなんぞを見ました。
 My登録をして下さった方々、ありがとうございます。
 嬉しいナ。やっぱりマメに更新しなきゃと思いますね。
 独創性とウィットに欠けたやる気のない酔っ払いですが、今後とも宜しくお願い申しあげます。
2004年06月20日(日)

単純なのです。

 野球中継を見た夜は野球の夢を見ます。
 ビールを飲みながら見ちゃうと9割を超える確率です。
 ヤクルトのピッチャーになって清原やらローズやらぺタジーニやらからバッタバッタと三振を取りまくる夢です。あほです。
 長年ヤクルトファンをやっていますが、石井に続いて高津がいなくなった今シーズンはほんとうに厳しいナ、と。
 投手不足は勿論深刻ですが、それ以上に若手がいないのが困りますね。野手もスタメンで私より年下なのは岩村選手だけですし。ベテランが活躍するのは嬉しいけれど、若手が育たないチームに未来はあるまい…。育っても巣立ってしまわれてはあまり意味がないのですが。
 キャッチャーは米野クンに期待しています。負けん気強そうで。なんとなく。

 それはま、おいといて、テニスを見るとテニスの夢を見ます。
 バレーを見るとバレーの夢を見ます。
 ゴルフを見るとゴルフの夢を見ます。
 が、サッカーを見てもサッカーの夢は見ません。
 F1を見てもF1の夢は見ません。
 要するにやったことのないスポーツはわからないようです。
 N響アワーや名曲アルバムを見るとオーケストラの夢を見ます。
 単純なのです。



 さて本日は残業を早く切り上げ、閉店間際の本屋へ。
 「ダレか止めなさいヨ、今のうちですヨ」とぼやきながら、「週刊ガンダム・ファクトファイル」創刊号は特別価格290円で特製バインダー付き、デアゴスティーニ♪をレジへ。
 100号まで続くそうなのですが、近年の放送分は全くノーチェックなので(まともに観たのは『ガンダムW』くらいまで)、途中でやめる可能性大。
 あ、ちなみに宮城県限定テスト販売商品です。
 宮城県の販売実績如何で全国発売が決まるそうな。
 あとは「のだめカンタービレ」と「蒼天航路」の最新刊を。
 最近の「のだめ」はラブくてなんだか面映いヨ。

 そんなこんなで相変わらずの俗物っぷりなのですが、職場の後輩からは「浮世離れしている」などと評されることの多いこの頃。ナゼだらう?
 すべてにおいてあまりやる気がないからか。そうか。
2004年06月12日(土)

チネ・ラヴィータへ

 全仏オープンテニス男子ダブルスは、オリビエ・ロクスとハビア・マリッセ組が優勝。
 この二人のペアってなんだか意外というか、なるほどというか、面白いなァ。
 アルゼンチン勢が強いのは、南米はクレーコートが多いと聞きますし、アンツーカーのローランギャロスで善戦するのは予想できたのですが(ナルバンディアンなんぞはモロにクレーコート育ちっぽいプレースタイルでしたし)、女子のロシア勢の目覚しい台頭は素晴らしいですね。
 ウィンブルドンが楽しみです。




 今日は休日出勤でしたが、帰りに昨日オープンしたチネ・ラヴィータへ。
 新しくなった元シネアートは壁もスクリーンもシートも入れ替わり、とても綺麗。なにより音響が格段によくなりました(これは嬉しい!)。
 仙台フォーラムのポイントカードと共通だけど、フォーラムと違って飲食OKだし(館内コンセッション販売物に限る)、21時台の上映もあるし、これからのラインナップも実に楽しみです。わーい。

 予告編のときになにやらトラブルがあったのか、2,3度影像が途切れて館内が明るくなり少し不安になりましたが(スタッフの案内も噛み噛みだったし)、本編上映自体は問題なく。
 バフマン・ゴバディ監督の『わが故郷の歌』(2002年イラン)を。
 シカゴ国際映画祭金賞(返上)作品ですが、しかし観客が10人に満たないって…。
 昔はどうか知りませんが、今では国際映画祭の「賞」のステイタスなど興行成績に貢献するくらいだと思っていたのですが、それもどうやらカンヌやヴェネツィアに限るようですね。

 映画は「悲劇」の渦中にあるクルド人音楽家親子の「旅」をユーモラスに描いた秀作。「ジャンル」としては「ロードムービー」に属するのかしら。
 クルド人作家でありながら、斯様にユーモラスに描くことのできるゴバディ監督はナカナカすごいンではないかと。
 戦闘機の轟音を背負う音楽がすべてを物語る。
2004年06月06日(日)

1989年

 1989年。

 ピョンヤンで開催された「第十三次世界青年学生祝典」、そこに唯一「南朝鮮」から参加した林秀卿さんが板門店から帰還し逮捕されました。
 秋にはベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一。
 朝鮮半島とは事情が違うとはいえ、80年代の終わりと共に「世界」が、「時代」が大きく変わり、90年代は明るくいい方向に向かうのではないかとなんとなく思っていた、私は当時小学校六年生でした。

 クラスメイトの女子が光GENJIやピンク色の表紙の少女小説の話題に盛りあがるのを尻目に、ひとりマイケル・J・フォックスと田中芳樹にムチウだった小学校六年生でした。

 流行り始めたカラオケで、小椋佳と加藤登紀子とチョー・ヨンピルを歌っていた小学校六年生でした。

 美術部の幽霊部長(部員3名)で、ラオコーンの石膏像に胸毛と腋毛を書いて怒られた小学校六年生でした。


 1989年。
 クラスメイトとの微妙な差異や齟齬に孤独を感じ、学校教育に疑問や不安を感じたりしながらも、概ね楽しく過ごした小学校六年生でした。

 2004年。
 それを懐かしく思い出す私がいます。
 「時代」が違うのか、環境が違うのか、それとも私が違うのか。
2004年06月04日(金)

精進が足りません。

 自分たちの内奥に「他者」の痕跡を発見し、アイデンティティというものが、決して純粋でもなければ、欺瞞や瑕疵がないわけでもないことを、サイードは学問的な研究や状況への旺盛な発現を通じて明かにしようとした。
(中略)
 自分たちの歴史の中に「他者」の痕跡を認め、その分離不可能な絡み合いの中に新たな共存の可能性をみつけ出そうとしたのである。






 『在日』(講談社)より、「社会的発言者」となった姜尚中氏の発言に対する姿勢についてのくだり。
 エドワード・E・サイードから多大な影響を受け、日本国の「アウトサイダー」でありながら「インサイダー」として、朝鮮半島の「アウトサイダー」でありながら「インサイダー」として、更に世界に於ける「アウトサイダー」でありながら「インサイダー」として、複雑に絡み合うアイデンティティを抱えたまま、発言しようと試みています。


 すごいと思う。
 私は自己の出自からくる、アイデンティティが混濁しているがユエの揺らぎや迷いが堪らなくイヤでした。だから四世や五世の若い子などと話すと、あまりにサッパリしていて羨ましかった。純化された「欺瞞や瑕疵のない」アイデンティティを望む彼らの殆どは既に「選択」をしているのです。
 そういった「選択」ができそうにない私は、やはりぐだぐだと揺らいだり迷ったりしながら今日に至るわけなのです。「メンドクセー」とぼやきながらも、とりあえず「選択しない」ということを選んだのだろうか。


 純粋ではありえず、欺瞞や瑕疵の混濁したアイデンティティを、バランスよく共存させることは自己のなかですらナカナカ難しく。
 その道を見出すには、まだまだ精進が足りません。
2004年06月01日(火)

メイテイノテイ / チドリアシ

My追加 エンピツユニオン
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