紫
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「破竹のたけのこを抜いてきたから、隣の谷に住む友に持っていってあげなさい」
母が指差すところを見ると、台所のすみに破竹のたけのこが、ごろり、ごろり。
明日でもいいかと聞くと「固くなるから、今日にしなさい」。
山のわが家。
竹やぶなんて、あちこちにあります。
母は毎年、この時期に破竹のたけのこを毎日といっていいほど、抜いてきては食卓に並べます。
今日、山の道路を母がてくてくと歩いていると、ひょっこりと土の中から数センチほど顔を出している破竹のたけのこ。
「破竹のたけのこが取ってくれって言ってたから、取りに行ったら、その横に三本も生えていて『取ってくれ』って言ってたん。『もう、しょうがないなぁ』って言いながら、3本とも抜いてきたよ」
ということで、破竹のたけのこがごろり、ごろり。
いつも取れたて野菜をくれる隣の谷の友のところに届けることになりました。
せっかくだからお茶でも、ということで、それから4時間。
おいしいコーヒーと楽しい会話をくれた破竹のたけのこ。
母に「取ってくれ」って頼んでくれて、ありがとう。
おやすみ。
子どものころは、自分の誕生日には自分の家に友たちを招いておもてなしをしていました。
みんなでわいわいと、楽しい楽しい1日を過ごします。
それをある年に思い出し、「バースデーイベント」という企画を思いつきました。
自分の誕生日は自分が率先して祝う。
自分でバースデーパーティーを企画し、店を予約しみんなを呼ぶのです。
もちろんワリカンで。
ということで、今日は私のバースデーイベントの日。
気になる店を予約して、みんなでわいわいとお酒を飲みました。
楽しかった。
年に一度、主役になるっていうのも、なかなかいいものですねヽ(^。^)ノ
おやすみ。
案の定、全員がお叱りを受けました。
ま、わかっていたことなんだけどね。
やれやれ。
おやすみ。
かたくなに、みんなの助言を断った人がいました。
注意されるのは、あなただけじゃないのにね。
やれやれ。
おやすみ。
生まれて初めて、筋ジストロフィーの人と会いました。
筋ジストロフィーとは、筋肉がどんどん萎縮し、自分で動かせなくなる病気です。
知能はまったく正常で、筋肉だけがどんどん機能しなくなります。
遺伝性、先天性の難病で、最後には呼吸する筋肉も動かなくなります。
だから、人工呼吸器をつけている人が多いとか。
いちばん最後に残される機能は、まばたき。
まばたきが2回で「はい」という合図を、体が動かなくなる前に決めておくそうです。
今日、会った人は鼻に人工呼吸のマスクをつけていて、会話ができます。
4歳くらいに自分の病気のことを知り、少しずつ少しずつ進行して、小学校4年生で車椅子の生活になったそうです。
とても頭のいい人で、入退院を繰り返しながらも大学を卒業し、大学院も出て、でも、もうベッドで寝たきり。
自分で寝返りをうつことも、ふとんをかぶることもできません。
でも、生きています。
自分の人生を、しっかりと生きているんです。
生きがいをしっかりと持っているんです。
まだ残存機能が多くある筋ジスの人が言いました。
「人工呼吸器が発達してきたから、生存率もあがりました。
でも、果たしてそれがよかったのかどうか……。
機械に生かされているようにしか僕には思えないんです」
それに対して、何も返事ができなかったけれど、それでもやっぱり、生きている、ということを喜んでいてくれる人がいるかぎり、生きていてほしいな、と思いました。
とはいえ、筋ジスの患者さんの約4割が生命の選別につながると賛否両論がある「着床前診断」に賛成しているとか。
反対は16.9%。
……。
少し、思考回路がこんがらがってきたところで。
おやすみ。
先週、小樽に住む友に、二人目が生まれました。
女の子です。
おめでとう。
また、会いに行くね。
朝から晩まで働いて、ちょっとお疲れ。
きのうのパーティーの余韻にひたりながら、車を運転して帰りました。
明日から、またがんばらないと!
おやすみ。
私が綴った言葉たちのコードを探してくれました。
ふたりでいっしょに音合わせをしていると、どうしてもここが小樽のような錯覚を覚えます。
あぁ、私は以前、小樽でこの人と今日と同じようにギターのコードを拾っていたっけ。
妙に懐かしい気持ちでいっぱいになり、こそばゆいくらいうれしくなり。
あぁ、この人は、小樽のあの宿を知っている人だ。
ここがどこかがわからなくなったところで、会場に向かいました。
会場にも、小樽の宿でいっしょにいた友たちがいました。
ここに、この場所があるから、こうしてあの時の仲間と同じ時を過ごすことができるんだ。
そんな思いでいっぱいになり、この場所に感謝せざるをえません。
そんななか、今日の会が開会しました。
今日は、先週の日曜日に結婚した友の披露パーティー。
友たちのお祝いに、その友たちがマジックや歌を贈ります。
もちろん私も歌います。
愛であふれるこの場所で、大切な人のために歌えることの喜びを私は知っています。
おめでとう。
比較することではないけれど、今までに出席した披露パーティーや結婚式の中で、いちばん、うれしいふたりになりました。
ホントに、おめでとう。
おめでとう。
何回でも言います。
おめでとう。
いつも「上から目線」で強がりばかり言っていた人。
私があいさつに行くと、ぽろぽろと涙をこぼして泣いてくれました。
あぁ、やっぱり不安なんだな。
私がつねにそばにいるから、あんなに強がったことばかり言えていたのかもしれない。
そんなことを思いました。
最後にいろんなことを学びました。
ありがとう。
これからも、生きて。
残された人生を、生きて、ください。
私はこの3週間で、何ができたのだろう。
なんにもできてなーい……。
おやすみ。
おたふく風邪のワクチンを接種してきました。
ちくっと。
予防接種をするたびに、思い出すシーンがあります。
それは、幼稚園のとき。
日本脳炎の予防接種だったと記憶しています。
当時から負けず嫌いだった私は、注射を見てもしても、絶対に泣かない!と決めていました。
泣かない、というのは、今も昔も泣き虫な私には難しいこと。
泣かないために、腕に力をふりしぼり、こぶしをギュッと握って、お医者さんの前に行きました。
「わぁ〜、力が入っているね〜。もっと力を抜いてね」
そんな言葉に耳を傾けることなく、さらにギュッとこぶしを握りました。
何度かそんなやりとりをして、あきらめたお医者さんは、私の腕に針をプスッ。
………。
……………。
い………、痛……いっ(涙)!
でも、泣きませんでした。
だって、隣の列では、いつも私をいじめにくる男の子が、わんわん、わんわんと大声を上げて泣いていたのです。
泣くもんか!
もちろん、今日も泣きませんでした。
今日の注射はそれほど痛くなく、腕の力は十分に抜いていたことと、一生を通して負けず嫌いな性格も一助していると思いますが、それより、私にすぐうしろに並ぶ二十歳の友が、「痛くないよ、すぐ終わるよ」と私をなぐさめてくれていたからだと思います。
おたふく風邪。
これでもう、ひと安心です。
あとは、ハシカくらいかなぁ。
おやすみ。
ちょっと、つらい。
告白の仕方で、とある人と盛り上がりました。
その人は余命いくばくもなく。
でも、生きる気力は人一倍。
そんな人と、「告白」の仕方で盛り上がるのも、なんだかなぁ、という感じですが、でも、いいのです。
その人曰く「やっぱり告白は、直接言いたいなぁ」
私「そうですね」
その人「顔を見て言わないと、よくわからないしなぁ。返事はメールでいいんだけどね」
私「メールでいいんですか?」
その人「メールでいい。でも、自分の気持ちはメールでは伝えたくない。相手がどんな表情をするのかもみたい。それが、愛につながる瞬間や」
恋から愛。
デジタルではわからない。
アナログでしかわからない。
やっぱり私も、アナログ人間でいたいな、再度思ったのでした。
2008年05月18日(日) |
誰に伝えればいいのか |
駅で待ち合わせをして、ぼちぼち会場に向かいました。
会場には、見知った顔がちらほら、ちらほら。
あぁ、この雰囲気。
みんなが正装をして、きょうのことを喜んでいる。
今日は、友の結婚式です。
去年、ずっと看病してきたご母堂を亡くすという人生の悲しい場面に直面し、でも、愛する人を認識して、今日のこの日を迎えた友。
あぁ、おめでとう。
チャペルで友が式場に入ってきた瞬間。
胸が詰まって、瞳がくもって、じっくりと友を見つめることができなかったけれど、しっかりと歩を進めていることはわかりました。
あぁ、ホントにおめでとう。
つらいつらい時期を過ごし、そして、そのつらい気持ちを支え共有してくれる人を見出した友に、これからもお幸せに。
彼と彼女を知る人たちみんなが、とてもいい顔をしていました。
友の幸せを喜ぶ顔。
みんなが望んでいたんだよ。
みんなが、あなたのその笑顔を見たかったんだよ。
チャペルの式の後、出席していた仲間たちと中華を食べに行きました。
ひとりの友を通して、いろんな面々が顔を集めることがとてもとてもうれしくて。
あぁ、私はこんなステキな日にここでこの仲間たちといることができて、とてもとても貴重な1日だなって、すべてのことに感謝して。
どうも、ありがと。
おめでとう。
ありがとう。
おやすみ。
思いがけず、エンドウマメをもらいました。
これで、また豆ごはんが食べられます。
うれしい。
どうもありがとう。
ありがとうありがとう。
母も大喜びでした。
豆ごはんが大好きです。
豆ごはんが好きになったのは、ごく最近です。
子どものころは、大嫌いでした。
でも、今は大好き。
母の作る豆ごはんは絶品です。
父は、お弁当に豆ごはんが入っていたら、そのお弁当を仲間のお弁当と交換してまで、母の豆ごはんを食べさせたそうです。
「うまいだろ?」
そう自慢しながら。
最近は、近所の百円農家でエンドウ豆が売られなくなったそうです。
今年はなんだか育ちが悪いみたい。
今年は、あんまり食べられないのかな?
豆ごはん。
寂しいな……。
うぅ〜ん。
おやすみ。
病院から戻ると、友から、誕生日の贈り物や持参品がいくつか届いていました。
わざわざ届けてくれるなんて。
ありがとう。
覚えていてくれただけでうれしいです。
絵はがきを探しました。
でも、いい相手が見つかりません。
絵はがき。
探している時間が幸せです。
ありがとう。
健康で、ありがとう。
生きていて、ありがとう。
かなり忙しい毎日が始まり、心身ともに追い詰められながらも、やっぱり今日は祝う日にしていたい。
お誕生日、おめでとうございます。
伝える言葉が、大事なんです。
おやすみ。
「よかったね。大事に至らずよかったね」
2年ほど前から私を指導してくれている人の、そんな言葉に、思わず涙が出ました。
ご心配をおかけしました。
大げさになるのがいやだったので、私の怪我のことをごく身近な人にしかお知らせしていませんでしたが、元気です。
こうして、日記にも書けるような精神状態にもなりました。
支えてくれて、ありがとう。
おやすみ。
これまで、4回の「退院」というイベントをしました。
1回目は、生まれたとき。
記憶にはありませんが、おそらく母の腕に抱かれ、父と母の足元には兄がまとわりつき、幸せだった家族像が、そこにあったのでしょう。
2回目は、24歳の誕生日の数カ月前。
ずっと私のそばに付き添ってくれたブラジル国籍のソノキさんと、ずっと私の看護をしてくれたユーモアたっぷりなナースたちに見守られ、そして、加害者という名の私の恩人家族に付き添われ、退院しました。
3回目は熱川にあるリハビリ病院から。
ずっとつけていた足の装具をはずされ、ホントに久々に自分の素の足で左右交互に足を出して歩みを進めた日。
熱川の海から吹く風と、すぐそこにそびえる山、花、スピークイージー。
そして、入院仲間たちがあたたかく、あたたかく送り出してくれました。
4回目は……、今日。
そそくさと点滴を抜かれ、さっさと退院手続きをして、病院を後にしました。
週末に折れた私の頬骨は、幸いにも手術ができにくい場所であり自然治癒で治す選択をしてくれたドクターと、もう二度とこの病院の受診するまいと心に決めさせてくれたナースたちに、ある意味感謝というかあきらめというか………、よくわからない感情を抱いたまま、ひとり、とぼとぼと病院を後にしました。
とぼとぼ病院を後にして向かった場所は、やはりあたたかい場所。
おいしいお味噌汁を食べ、ようやく日常が戻った気分です。
あぁ、ありがとう。
窓の外に広がる青い空。
私の運命や、いかに。
おやすみ。
今日は父の誕生日。
ハッピーバースデー。
なんて、生きている間は、面と向かって言ったことないのにね。
おやすみ。
私にしては、珍しく自転車の二人乗りをしました。
交通事故にあって以来、自転車の二人乗り、雨の日の傘差し運転などはしないようにしています。
ウォークマンやケータイメールを打ちながら、電話をしながらの自転車なんてもってのほか。
見ているだけで、怖いです。
そんな私。
久々に自転車で二人乗り。
もちろん、私は荷台です。
………。
いったい、何が起こったのでしょう。
気がついたら、私は地面に寝転び、友が運転する自転車に向かって友の名を叫んでいました。
どうやら、荷台から落ちたみたい。
このままだと大げさになると思い、起き上がろうとする私の背後から運命の声が聞こえました。
「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です……」
その間の友も戻ってきました。
「ごめん!大丈夫? ごめん!」
何度も謝る友と、優しく解放してくれる運命の声に癒され、すっくと立ち上がりました。
それに安心したのか、運命の声はてくてくと歩いていき、その姿に友は、
「ステキな人やわ〜」
とつぶやき、そして私はその後ろ姿をぽーーーっと見つめていた……という展開はなく、「痛〜い、痛〜い」と大げさに痛さを訴え続けていました。
こうしてひとつの出会いは、どこぞに消えていくのですね。
おやすみ。
なんと自分の誕生日を忘れていました。
こんなこと、例年にありません。
このところ、ずっとずっと忙しく、考えることややることが多すぎて、どうも前向きになれず、心配ごとのほうがどんどん、どんどん心の中を埋めていくなか、深夜0時を過ぎて1通のメールが届きました。
「誕生日、おめでとう」
あぁ、そうだ。
誕生日だ。
そして、今日はずっとそんなメールが届いたり、思いがけずくすだまのプレゼントやビール、必要だった資料などなどが届き、あぁ、幸せ。
毎年、こんな幸せを実感できる日があることが、幸せ。
私をこんな幸せにしてくれる友たちに、今年もめいいっぱい感謝の気持ちでいっぱいの1日でした。
ありがとう。
緊張の1日でした。
あ〜、疲れた。
おやすみ8秒。
あしたから、また忙しい毎日。
がんばるぞぅ。
私のうちの「こいのぼり」は、大きすぎて空で泳いだことが一度もありません。
一度もないまま、母の実家の納屋に数年前に片付けられました。
その実家も、どこぞの業者の手によって無残な姿になっているとか。
一度くらい、大空にそよそよと気持ちよく泳がせてあげたかったな。
もちろん、私のではないけれど。
おやすみ。
昔、旅先の宿でいっしょにスタッフをした友とふたり、ランチで乾杯をしました。
長い間、長野に住んでいましたが、今年になってから、すぐに会える距離に引っ越してきた友。
でも、引っ越しや転職、そのほかもろもろのことがあって、なかなか会えず、友からの連絡を待つのみでした。
そんな友から先日、メールがひとつ。
「ランチ、しませんか?」
この数年間に起こったいろんなことをふたりで語って笑って、あいづちをうち、共感し、思い出を共有。
また、いつでも会える距離になったことをいちばんに喜び合い、そして、別れました。
友を見送ったあと、思いました。
あなたの人生に、何があろうとも、私はあなたの友でいさせてください。
さ、一歩踏み出した友に負けないように、私もがんばろう!
近所のスーパーにお買い物。
ふだん、できなかった雑用。
世間はゴールデンウイーク。
私は私なりに、いい休日の使い方をしているなぁ、と負け惜しみな1日でした。
だって、私の休みは今日1日だけなんだもん。
飲み会。
今日もすやすや。
飲み会の翌日、私が二日酔いや睡眠不足になりにくいのは、飲み会のときに寝ているからなのでしょうか。
というと、わざと寝ているみたいに聴こえますが……。
ま、真相は夢のなか。
おやすみ。
ほんの少しだけ期待していたイチゴ。
やっぱり今年は花だけで終わりそうです。
冬の間、放置していたイチゴ。
花を咲かせてくれただけでも「ありがとう」です。
実はならなかったけれど、つるがどんどん伸びてきました。
子を増やそうとしています。
さて、場所はどこにしようかな。
今度、小さなプランターを買ってこよう。
土といっしょに。
おやすみ。
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