眠れない。
原因は自分である。
SpO2が下がって呼吸が苦しくなるとモニターのアラーム音が鳴り目が覚める。一晩中その繰り返しである。
ICU自体は他の患者もいるため、常になにがしかのポンプやモーターが回っていて結構うるさいのだが、一番うるさいのは自分のアラームである。
熱が下がらないため、氷枕を作ってもらう。「がばりと寒い海がある」と詠んだのは誰だっけか、と思い、しばらくして、西東三鬼だった、と思い出す。

呼吸が苦しいからか、デパ地下でぎゅうぎゅう詰めになって押してくる相手に怒鳴り返す夢と、特車二課のサポートで黒部立山の上までパトレイバーを輸送する夢を見る。後藤隊長は出てこなかった（笑）そしてどこまでもヲタクな自分を再確認。

手術後の経過が良くない。HELLP症候群、SpO2（酸素飽和度）の値が良くなかったらしい。値が急減したりするとアラームが鳴るのが聞こえるのだが、自分ではどうしようもない。熱があるのと尿が出ないのは前回と同様。

世間はゴールデンウィークに入り、病院の中も手薄。管理のためにICU行きが決定。首から点滴の管を入れ、ICUに送り込まれる。
プラスチックの器具が肩口でちゃりちゃりと音を立てる。もうろうとする頭で「・・・今の俺ってサイバーパンク・・・」などと考える。ヲタクはこういうときでもヲタクなのであった。

昼から胃が重いと思っていたら、日付が変わったあたりから激痛。たまらずナースコール。
HELLP（ヘルプ）症候群らしい。
吐いたりベッドでのたうち回ったりしながら夜明けまでなんとか耐え、明け方に緊急帝王切開手術。
手術自体は事前決定していたので、むしろ腹痛が麻酔で緩和された方が体は楽。
もうろうとする頭で産声を聞く。前回は仮死状態だったので、声を聞いてちょっと安心したのも事実。性別も自分で予想していたとおり。

なにごともなくても4/30には手術するつもりだったらしいが、予定よりも早まった。しかしまさかの4月生まれとは。

まーさんが会社帰りに洗濯物を引き取り、新しいパジャマを持ってきてくれた。
畳み方が違うのでおそらく義母が畳んでくれたと思われるのだが、パジャマにアイロンがかかっているのはかなりプレッシャーだ。

私の後頭部にはコイル状のアホ毛がたくさんある。
そのアホ毛自体は断面が楕円状なのだが、下1/3くらいがほとんど電気コードのように2本の毛髪が1本に合わさったようなつくりになっていることを発見。
道理で切っても切っても枝毛が出るわけだ。
人生折り返し点近くになって知る新事実。

前夜、上の子どもの時を思い出して、ちょっと情緒不安定。同室者に迷惑を掛けたかもしれない。

眠りが浅い。
この前はチベットでろうそくの光の下仏像を見る、という夢を見た。
前夜はペルーでプレインカの「死者の井戸」というものの発掘をする夢。井戸の底から見上げるとぽっかりと地上の光が見える。
あとは田園風景の中なのに誰かに追いかけられていて、黄昏の中どんどん逃げるスピードが加速する夢。
全体的にあまり夢見が良くない。

昼、朝から高かった血圧が急上昇し、いろいろ検査をする。結局大部屋から個室へ移動・安静指示が出る。テレビ・新聞も極力避けるようにとのこと。

今年はウドをいっぺんも食べなかったなぁと、ふと思う。

前日の新聞をまーさんが持ってきてくれて、暇つぶしに読む。

第三極ばっかり出来ているが、結果的に一極集中を招くだけなんじゃないのか。

血圧も高いとはいえ一応落ち着いていて、許可が出たので、母親学級に出席する。
今回が一番知りたかったベビー用品のこと。出席者同士でフリートークをしたりしたのだが、みんな結構なにも準備していない（笑）そして適当でも何とかなるというのがわかったのが一番の収穫かも。

朝食は基本的にパン。自費負担をいくらかプラスすると米食に出来る。
パンには毎日何かが付いていて、この日はマーガリンのパウチが付いている。昨日は蜂蜜だった。
なんだか給食を思い出させる。
マーガリンは銀紙の包装からパウチに変わったが、やっぱり「のみは体の○倍飛ぶ」的な豆知識が書いてある。たぶん30年後も書いてあると思う。

ヒマなのでつい枝毛探し。沢山発見してかなり凹む。何事もなかったらゴールデンウィーク中に美容院に行こうと思っていたから、毛先はかなり荒れている。そもそも前回美容院に行ったのはいつだったっけ。少なくとも去年のはずだ。

とにかく眠い。疲労が溜まっていたのかも。

指定の時間に病院へ。駐車場が満車だったので、義父には病院の前で下ろしてもらい、自分で荷物を運ぶ。あとで聞いたら「入院手続きとか難しいことはやってあげるのに」と言っていたらしいが、いやそのこっちも四捨五入したら40のオトナですし、ここ半世紀くらい入院していない人よりはたぶん私のほうが詳しいですから・・・。

一日検査三昧で病院と病室を往復し、あちこちうろうろ。基本的には安静にしていること、らしい。
食事はいわゆる病院食だが、塩分摂取1日6gというのは案外塩辛い。量は少な目だがおやつ禁止なので、入院している間に痩せるかも。

午後、医師から今回の入院について説明を受ける。医師はてっきり夫がついてくると思ったらしく、本人＋家族に説明しなければならなかったため、ちょうど様子を見に来た母に聞いてもらう。まーさんにはあとで説明してくれるそうだ。

入院の支度その他諸々の買い物。
といっても入院用品自体は前回の時のものがほとんど。新しく長袖のパジャマを購入する。
前回の入院時、まーさんは時々料理をしたりしていたらしいが、今回は義父母と同居のため、まったくストックは作らなかった。というよりも自分たちの冷蔵庫から親世帯のほうへせっせと移動させる。アボカドとか食べるのかな・・・

朝起きたら庭に雪。道理で寒いはずだ。普段布団を跳ね飛ばして寝ているまーさんが、ロールケーキのごとく羽布団の両端をきっちり巻き込んで寝ているわけだ。
4月初旬に雪、という記憶はいくつかある。先代の歌右衛門が亡くなったのが満開の桜に大雪が降った日で、「らしいねぇ」と家族で話し合った、そういう記憶もある。妹の入学式も大雪だった。でも、4/10過ぎてからの雪の記憶はないなぁ。

自宅から会社に向けて報告メールと引継相手に指示＆依頼メール。何とかならなかったら連絡が来るだろうし、庶務担当というのは半分くらい自分の趣味でどこまできっちりやるかというのが決まる部分もあるので（まぁそこが評価のされどころなので）実際あまり支障はないだろうとは思うが。

入院支度をぼちぼち整える。何がどのくらい必要なのか、前回の入院の時の記憶を辿るのだが、病院が違うので当てにならない部分も。

病院で妊婦検診。
尿たんぱくとむくみが出て、週明けから入院することになった。

あぁ仕事の引継が・・・またか・・・

とりあえず会社には電話で連絡。
そのまま会社に行けば就業時間内には顔を出せたし引継も出来たんだけど、やっぱり冷静でなかったのか、単にそれとも1時間以上掛けて会社に行く気が起きなかったのか、そのまま帰宅してしまった。

でもやっぱり会社に行けば良かったか、と夜寝てからも悶々と。バカかオレ。

というわけで、週明けからしばらくここを留守にします。退院日が決まらないので（最悪出産まで入院）再開日は未定です。

歯医者と母親学級。

最近は虫歯の患者も少なくなっているとどこかの記事で読んだような気がするが、そのせいか、やたらとクリーニングやら歯磨きチェックやらに通わせたがる。設備投資にお金がかかる割には人出が必要だし、結構大変な商売なんだろうなぁとは思う。とりあえず次回以降は予定がわからないということで（事実だし）回避。

母親学級は出産について。帝王切開が決まっているのでわりと客観的に聞いているのだが、出席者はみんな痛いんだろうなぁとビビリ気味。中国人の妊婦さんが一人いて「でもオンナなら経験してみないと！」とやたらポジティブ。ううむ、このポジティブさは羨ましい。

それにしても寒い。すっかり冬装束に逆戻り。クリーニング出さなくて良かった。

義母は無事退院。あれこれ検査したのだが、心臓が弱っている以外は特に異常はなく、あちこちが痛いと言っていたのも病院で休養したらすっかり治ったとのこと。病院でのんびりしてストレス解消か（苦笑）
心臓関連の解消法は運動と減量だけらしい。あまりひどくなったらペースメーカーらしいが、今のところ様子見。

一週間で一番楽しみにしているテレビ番組が東京MXでやっている「水曜どうでしょうClassic」なのはどうなのだろうか。

引継ぎが目の前に迫ってきて、さすがに仕事の優先順位を考える。
今年に入ってからずっとやっているソフトウェアの変換がまだ終わらない。
これまでは一つ一つ確認して修正していたのだが、確実に間に合わないことがわかったので、とりあえず全部変換しておくことにした。言葉は悪いが「やり逃げ」になるファイルもあると思う。

で、ひたすらサーバーのフォルダを眺めているわけだが、・・・階層深すぎ。あちらこちらに同じファイルがあると思えるのだが、確認する時間はなく、結局放置。フォルダごと複製されているのもある気配が。
サーバーの面倒を見てくれている同僚に聞いてみると、前回のサーバー移管時にやっぱり時間がなかったので整理し切れていないとのこと。
小さなゴミファイルが積もり積もって山になって容量を圧迫しているような気がする。

今年最後の花見がてら犬の散歩。
公園は犬連れのピクニックの人だらけ。

小学校の入学式まで桜が満開で持ったのなんて久しぶりじゃなかろうかと、たぶん今年最後の桜並木の下を通りながら思う。

たぶん明日の雨で散ってしまうんだろうなぁ。

義母が週明けに検査入院することになった。
この前救急車を呼ぶ自体になり、そのあとも調子が悪くて医者嫌いの人がついに病院で検査をしたのだが、どうもあちこち怪しいらしい。
ガンとかそういうのではないようだけど、ちょっと一度じっくり検査しましょうとのこと。
まぁ、何もなければいいのだけど、しばらくちょっとバタバタしそうな気配。

ところで、一緒に病院についていった義父が「病院は年寄りばっかりだった」と言っていたが、いや、世間的に見ればあなた達夫婦も立派にお年寄りの部類ですから・・・。（一応70前だけどさ）

階段で息切れするようになってきた。体が重くなってきてエレベーターやエスカレーターを使うようになったから余計に、だ。
手足のむくみも出てきている。結婚指輪はちょっと前に外して、今は小指にはめている。
足の浮腫がだんだん出てきて、ただでさえ太い足がもっと太くなってきている。仕事中も足首を動かしたり、マッサージをしたり。睡眠をしっかり取った翌朝は症状が改善されているような気がするので、やはり生活改善が必要か。
会社はあと3週間、ドクターストップを出さずになんとか乗り切らねば。

4月から時短勤務を申請しているのだが、妙に仕事が忙しく、始業時間は遅らせることができても、就業時間までは無理。なんとか30分くらいは早くしている。
本当に引き継ぎできるのか不安になってきた。

「たちあがれ日本」ってどこかで聞いたことがあると思ったら「燃え上がれガンダム」だった。
同じような連想をした人は沢山いるらしい。

ところで、ブンガクシャのえらいひとが考えてつけた割には、あまり気の利かないネーミングなんじゃないかと。それともブンガクシャというのはそんな程度なのかな。

まぁ、急に立ち上がってぎっくり腰などにならないように、注意してください。

家の火災保険には非喫煙者割引があるが、そのうち、自動車保険にも非喫煙割引ができるようになるのかな。
私はタバコを吸わないが、油絵の具のチューブの蓋を開けたりするためにライターは持っている。少なくとも普段使わない場所にしまわなければダメかな。

新年度オリエンテーションに日時を間違えて、登録用紙とレジュメがもらえず、履修登録が出来ない！！！

という夢を見た。
卒業してから15年近く経つのに、毎年こんな夢を見ているような気がする。現役の時は失敗なんてしなかったのに（苦笑）

花見にうってつけの日、のはずなのだが、いかんせん寒い。それでも昼間はちらほらと青いビニールシートの上でお花見の家族連れなどもいたのだが、夕方にはすっかり引き揚げていた。今年は長持ちしたけど、天候に恵まれないな。
午後から買い物をしにあちこち出かけ、帰宅途中で雨降り。立体交差のてっぺんで、曇天の向こう側、どんよりと灰色の雲にぎらぎら光る真っ赤な夕日。なんだかシュールだ。

元大臣が臨席の投票ボタンも押したということで辞任した。辞任会見がちっとも悪びれていないのがどうかと思うが。
隣の人の分までボタンを押したのはどうかと思うが、多数決は民主主義の極み、党内からの批判も的はずれな感じ。
押された方も、あれ、ぜったい「暗黙の了解」で押させていると思うのだが。

ところで、重要法案の採決を放り出してまで会わなければならない人って誰だったんだろうなぁ。

妊婦検診のついでに飛鳥山公園へ花見散歩に出かける。
桜は満開。昨晩からの風雨にもまだ散らず、ただヒヨドリやスズメによってもぎ取られた花だけがぱらぱらと落ちてくる。
天気が天気だから人もそこそこ、老人たちが思い思いに散歩するかたちで、平日だから宴会の喧噪もなく、のんびりと散歩。

帰りは都電で帰ってくる。
都電の運転手のアナウンスが「けい『し』んとうほくせんのりかえです」というのにニヤリ。

とりあえず、親子ともに無事。
初めて「まぁ大丈夫でしょう」という言葉をもらう。ほっとした。

夜、豆ごはんを炊く。

午前中に、以前かかった病院に書類を取りに行く。書類発行を依頼したのは去年の秋だったのだが、全然音沙汰がなく、何度か催促はしていたものの、まぁ出産までにできればいいかというくらいの心構えでいて、なんとか間に合った次第。

久しぶりに行った病院は周囲の桜が満開。以前通ったときは夏だったから木陰の下を日傘を差していて、桜に気づく余裕もなかったなぁと思う。
いろいろあった病院なので、まだちょっとしんどい。

そのまま電車を乗り継ぎ、午後は出勤。
新年度が始まったとは言っても、旧年度のあれこれ積み残しで今日もやっぱりてんやわんや。

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