| 2005年06月11日(土)
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やっぱり、プロってすごい |
何か最近、アニメをリアルタイムで見る時間が前より増えた気がするんですけど( ̄∇ ̄;) あと、わざわざ録画して・・・・ってのも増えたんですが(自爆)。 いやぁ・・・・うちらの世代を擽るようなアニメ(=ガラスの仮面とか)が例えば深夜枠でやってたりすると やっぱりちょっとは気になるんですわ。
前にここで、関智一氏ちょっぴり礼賛♪みたいなことをしましたが、 最近、名前をお見かけした中で、「やっぱりこれがプロの仕事だよ!」とため息ついちゃうような 七色仮面(笑)がいらしたので、その方もちょこっと礼賛しておこうかと思う。
連続視聴し始めた「ガラスの仮面」ですが、いい感じで「ミスター味っ子」風味です(爆)。 アニメにした暁には、こうなるのが相応しいと、心のどっかで思ってましたが、 いざ目の前に、月影千草のフッサフサの黒髪が画面全部にモッサリ登場すると、のけぞるよ(笑)。 「ガラスの仮面」といえば、北島マヤと姫川亜弓の二大天才少女の攻防戦が主軸ですが、 姫川亜弓の声を、矢島晶子さんという声優さんが担当している。 ご存知ですよね。クレヨンしんちゃん。あの人ですよ。 加えて、もう誰の趣味とかそういうんじゃなくて、日曜の朝の流れの惰性で見ている「プリキュア」(爆) これに出てくる、謎のイキモノ(爆)ミップルの声も彼女なんですよね。
全部をサラッと見てみて、どうしても同じ人物がやっているように思えなくて、 スタッフロールだけを巻き戻して確認するも、やっぱり同じ人物なのだ。矢島晶子。
確かに。 芸歴はそこそこ長いですよ。関氏と年端も変わらない。そしてその世界では有名人。 丁度うちらが、日常的にアニメから離れる年代くらいにデビューして、以降メキメキと活躍している人 ということになる。 だから、特別にアニメオタクではないあたくしたちが彼女の活躍の歴史を詳細に渡って知るわけもなく、 どうも最近、よく名前を見るよなぁ・・・・と思っていたら、それもそのはず。 やっぱりよく名前を見かけるっていうことは、そんくらい、確かな実力派だったということだ。
同じ人が演じているとわかっても尚、クレヨンしんちゃんと姫川亜弓の声の出処が、 たった1つの声帯だなんて、俄かには信じがたい。 耳を澄ましてよく聞いていても、同一人物とは思えない。 こうした普通の「プロの仕事」に出くわすと、アニメが面白いとか、このキャラが好き♪とか そういうのを越えて、ただ単に、「すっげ〜なぁ・・・・」としか言えなくなるのである。
あたくしの昔馴染みの悪友にも1人、今声優を中心に活躍しているのがいるけれど、 日々の精進がきちんとしているのか、ボイスサンプルを聞いたら、昔よりきちんとした声になっていた。 昔は「声が通らない」だのなんだのと色々と言われていたけれど、 今では某国営放送でも通用する声優になった。 プロってのは、即ち「そういうこと」なんだろうなぁ・・・・。
とある声優のプロダクションに所属していた友人の話を聞くと、こんなふうであった。 アニメが1つのメディアとして物凄いブームになった後だから、 養成所やスクールに来る人間の質も変わった。 7割が「演技」未経験者のただのアニメ好き。 2割が、アニメ好きでは説明がつかないトレースの名人だけれど、その声しか出せない。 ようやく残りの1割が、何らかの形で「表現」を掻い潜ってきた人間で、 その1割の中で即戦力になる人材といったら、その中の1〜2割。 要するに、100人希望者として殺到した養成スクールの中で、養成後に使えそうなのが1〜2人、 そのくらいの計算らしい。 有名な声優さんが所属しているプロダクションとかの付属養成所だと、 そこがそのまま劇団になっていたりもして、役者としての活動に限界を感じて、 およそ半数が、4月から始まったレッスンだというのに夏までにドロップアウトする・・・・んだそうだ。
あたくしは、この数字にさして驚きを感じない。 ただのアニメ好きには、少々、厳しすぎる世界ではあると思う。 「声優」という看板を掲げていても、本質は「俳優」であり「女優」でなければならないから、 そこが出来ない人たちには、最初のハードルが物凄く高いのかもしれない。
だから、姫川亜弓とクレヨンしんちゃんを同時進行で成立させている、矢島晶子という人は 本当にプロらしい、上質の仕事をしているなぁ・・・・と羨ましい上、感服する。すごい。本当に。 ずっと舞台のことばかり勉強していたので、あたくしは声優という仕事がすごく制限があって 難しいものだと思っている。 自分で極上の笑顔を創れたとしても、それが見ている人には伝わらないし、 自分で思い切り駆け回ったとしても、それだって見ている人には伝わらない。 本当に声だけで何かを伝えるのっていうのは、難しい。前々からそのことをずっと思っていた。
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