何年ぶりだろう? 声優陣が一新された「ドラえもん」を見た。 のび太のママがいつものように怒り狂っている(笑)。 そのシーンを眺めながら、ご飯をむさぼりつつ、沢庵をポリポリ・・・・。 ふむ・・・・と思うところあり。
「ねぇねぇ、のび太のママの声さぁ、あの人に似てない? 葛城ミサト。」
葛城ミサト・・・・というのは、知っている人には説明不要、新世紀エヴァンゲリオンの登場人物。 ネルフ本部第一線で活躍する、主人公・碇シンジの身元引受人という設定の、独身女性。
「おぉ・・・・言われてみればそうかも♪ 何ていう声優さんだっけ・・・・? んと・・・・ナントカ「ミコト」とかいう・・・・」
「違う、違う! ミコトじゃなくってね・・・・うぅ、ここまで出てるのに!! 思い出せん( ̄∇ ̄;)」
アレだよ、アレ・・・・ほれ、何だっけ??というのを1分弱やった後、 それでも、1分以内に答えが導き出せるあたくしって( ̄∇ ̄;)
「三石琴乃!!」
ぷよ2の継ぎ接ぎキーワードもどうかと思われたが(笑)、まぁとりあえず 「三石琴乃」という答えを導き出すには至ったわけだ。 が、本当に彼女なのかどうかというのを、テロップで確認するまでは、この答えも「正解」ではない。
「あれ? エンディングテーマ、なし??」
「えぇ〜〜〜( ̄□ ̄;)!! せっかく確認しようと思ったのに。 ちくしょお(-。-) ぼそっ 今日、スペシャルだ・・・・。」
こういう場合、どうしても正解が欲しいので、何とかネットで調べたんだけど、 世の中には同じような疑問と、同じような聴覚を持つ人がいるんだなぁ・・・・としみじみ思った。
某巨大掲示板サイトに、今正に、あたくしと同じ疑問を持っている人が、質問を投げかけていたのだ(笑)。 それを閲覧した時、あたくしはもう、正解をつかんでいたのでスルーしたのだけど、 たったアレだけのシーンをみて、「おぉ、三石琴乃じゃん♪」というところにまで辿りつき、 スタッフロールを待ち望んだものの、完膚なきまでのエンディングで叩きのめされ、 主要5大キャストについての情報は腐るほどネットに氾濫しているのに、 「のび太のママ」の情報はほとんど転がっていないのだ。
同じ耳と、同じガッカリを共有する人っているのねぇ・・・・と、ホントにくだらないことなんだけど しみじみ思った(爆)。
新生ドラえもんに対しては、視聴者側も色々と思うところもあるようだけど、 スネオ演じる「関智一」という声優さんには、毎度毎度、その実力のほどで驚かされる。 「声」というのは、声帯と体の各所にある共鳴体と頭蓋骨の形で、 ある程度の波形というのが決まるのだけど、この人が出せる声というのは、本当に幅が広く、 「芸」としてみるならばとても多彩だと思う。 今までの「スネオ」のイメージをあまり壊すことなく、上手にトレースしていると思った。 「普段おまい、どんだけアニメ見とるんじゃ!?」というツッコミ覚悟で言わせてもらうと、 今、テレ朝系列で放送中の「ふたりはプリキュア」(現在、後継番組「MAX HEART」)の ミップル役も彼だ。全く声質が別に聞こえるが同一人物。 あたくしが見た中でいくと、確か「頭文字D」に登場する、RED SUNSの高橋啓介も彼だ。 スネオのような嫌みったらしいひねくれた声、メップルのような人間ではない妖精めいた可愛い声、 そして、二枚目の王道の声、全部が出せるっていうのは、素晴らしい。
昨今。声優という職業を最初っから目指す、若い人たちが増えて、 声優の中にもアイドルみたいな人たちが次々出てきて、アニメマニア(・・・・おたく?)の中には そういうアイドル的存在のファンクラブや追っかけも存在する・・・・という異色の世界になりつつあるけれど どうも、最近のアニメに出てくる声優さんっていうのは、あんまり好きでなく。。。 女性だと、甲高い声を出す人が多いでしょ? 男性も似たような声色の人が多くて。 そんな中で、この人はすごい実力の持ち主なのかもしれないなぁ・・・・と素直に認めざるを得ないわけで。 無論、彼の出演作品には二枚目を演じたものも数多くあるので、女性固定ファンが キャーキャー言っているのも事実なわけだけど、まぁ、そんなことより、 彼の「芸」は奥深く、今後、神谷明のような存在になっていくのかも・・・・と予感させる。
うちらの世代で「神谷明」といえば、二枚目、三枚目、人間以外のイキモノ全部をこなせる マルチな人♪というイメージがある。 「北斗の拳」のケンシロウや、「CITY HUNTER」の冴羽僚が彼の役どころというのは 二枚目(2.5枚目?)の中でもあまりにも有名で、 三枚目というと「キン肉マン」かしら・・・・という感じ。 これを知っている人は、いるかしら? オヨネコぶーにゃんの声も、実は彼なんですよ。 で、地声は軽めの明るい高音・・・・というのだから、やっぱりこの人も芸が深い。
関氏にせよ、神谷氏にせよ、一体どんな声帯&頭蓋骨の持ち主なんだ??と不思議でかなわない(笑)。
まぁ・・・・関氏の起用は、ジャイアン(=14歳の声優)とのバランスだろうな・・・・と思えるフシもあり、 今回の一新に際しては、「どうして関氏が??」という声も多かったようだ。 彼も齢を重ね、そろそろベテランの域だからなぁ。 しかし、20年は持つでしょう♪ 還暦以後も頑張ってもらいたいもんだ。 声優っていうのは、そもそも、舞台に上れなくなった役者の最後の頼みの綱、 食いつなぐための仕事だったんだから、細くてもいい、長く長く演じ続けていただきたいものだと思う。
違和感があろうと何だろうと、あたくしは素直に応援しますわよ♪ ドラえもんの好き嫌いに関らず、アニメはもはや、日本の1つの文化でもあることに相違ないんだし、 そういうのに関っている人たちには、やはり、きちんとしたプライドを持ってもらいたいし。 どんな世界にも世代交代っていうのがあって、それはすごく寂しいことだったりもするけれど、 どんな世界も、「永遠」ではないということを教えていてくれるから、 こっちも真摯に受け止めねばならないのだなぁと思う。
・・・・と、普段、この歳で子供もないくせに、必要以上にアニメを見ているあたくしが 綺麗にまとめようとしても、そうそう上手くいかないというのも、また真実なのであった( ̄∇ ̄;)
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