2004年12月02日(木)
諸悪の根源


多分なぁ・・・・諸悪の根源があるとするならば、それはあたくしなんだろうなぁ。
15年経った今でも、誰かになすりつけることなく、背負い込んできてみたはいいけれど、
先日のような「遁走」に近い行為は(あぁ、いや、遁走ですか)諸悪の根源云々よりも
自業自得というか、「あぁ、もう、どうしようもないんだね(苦笑)」みたいでもあり、
一応、ぷよ2にも報告したのだけれど、ぽろぽろと涙が零れてきて
自分でも何を言っているのかわからなかった(ダメじゃん)。


そんなあたくしの話を、ぷよ2は怒りもせずにきちんと聞いてくれて、
嗚呼・・・・この人ってば、本当に地の果てまで優しいんだなぁ・・・・とか思っていた。
諸悪の根源の言い訳を、きちんと聞いてくれるなんて、殊勝この上ない。


「俺も昨日、風邪薬を飲んで寝たから、ちっとも気付かなかったよ、ゴメンな・・・・。」

「今日、もし、そういうふうになったら、ひっぱたいてでも起こしてくれよ、な?」

「この間は無理に押さえつけようとしたけど、別のアプローチがあるのかもしれないね。
もし、今度同じようになったら、俺も一緒に、その彼のところまで走っていくよ。」



・・・・お人好し。(-。-) ぼそっ
昨夜は、小さな過喚起しか出ず、そのままそれも治まって、薬も増やすことなく
眠りにつくことができた。
深夜の田舎町を、夫婦揃って謎のジョギング・・・・という最悪の事態は避けられた(苦笑)。


瞬間的に「15歳」にスライドしてしまったあたくしには、当時為し得られなかった
心残りの出来事が山盛りあって、それをそのまま放置したのも改善の見込みがなくても
がむしゃらにそうしようと努力しなかったのも、全部あたくしのせいで
こんなにも長い年月が経ったというのに、実は、シンとは卒業以来、まともに会っていないのだ。

高校時代に、街中で偶然顔をあわせたことは2度ほどあったが、一度は互いに自転車に乗っていて、
もう一度は、あたくしの隣にタカがいるという状況で、おいそれと声がかけられなかったのだ。

昨日の遁走(まがい)で、あたくしの気持ちも少しは晴れたのか、あれだけ毎日
夢枕に立たれていたというのに、昨夜は彼の姿はおろか、夢に出てきた人物は
何だか全く関係のない人々ばかり(笑)。却ってそれがあたくしを安心させたのだけど。


先日の事情を話している時に、ぷよ2からは様々な提案がなされた。


「卒業アルバムとかを見れば、連絡先はわかるんだろう?
1度、電話してみたらどう?」


「(首を横に振る)・・・・卒業以来、電話もしたことがないんだ。」

「じゃあ、夜じゃなくて昼間、アポとって、改めて会いに行くとか。」

「(首を横に振る)・・・・もう、忘れてるかもしれない。私を見ても、わかんないかもしれない。」

「ここまで衝撃的に跡が残る人だったんだろう? 忘れられてても、思い出すさ。」

「(首を横に振る)・・・・家はちゃんとあったけど、もう、あそこには住んでいないかもしれない。
多分、別の暮らしがある・・・・私だって、そうでしょう?」


「あぁ、まぁな。」

「それに・・・・彼にとってはそんなに衝撃的でも何でもなかったはずなの。
全部、私が巻き起こしたことなんだから・・・・全部。彼が関ったのはそのほんの一部分。」



彼と情熱的に愛し合った思い出は、実は皆無に等しい。偶然を装わない限り、
体に触れるなんてこともなかった。・・・・ファーストキスの相手だって、実はこの人じゃない。
15歳のこの日、12月2日にファーストキスをしたというのは紛れもない事実なんだけど
相手は違った・・・・意外すぎるほどに別の人。


時を同じくして、あたくしとある意味、もっと情熱的な関係だった少年がいたから
事がややこしくなってしまったのだ( ̄∇ ̄;)


言い訳に聞こえるかもしれないけれど、あたくしの心の向きはほとんどシンの方を向いていたのに、
一緒に行動し、より多くの会話を持っていたのは、同じ生徒会執行部だったヨシオ(仮名)の方で、
あたくしとの自然なスキンシップの回数も、彼の方が抜きん出て多かった。
それが、大事な大事な・・・・っつうか、今さらそんなにありがたみがあるとも思えないんだけど
当時は、まだ大切にとっておいた(笑)ファーストキスの相手が、シンではなくヨシオになった時点で
歯車は明らかに狂い始めた。

高校以降になってからだ。

「別に減るもんじゃないんだからっ♪」

と言えるようになったのは・・・・。心も体もギリギリにまで削ったあたくしが言うと
すげぇ痛々しいんですけど( ̄∇ ̄;)


だから、優しいキスを、暖かいハグを、あたくしは相思相愛だったはずのシンからはもらったことがない。
ホントのホントに今さらながらだけど、その欲求がぶわっと噴出しているのだとしたら、
あたくしって、何か色魔みたいじゃない・・・・?( ̄∇ ̄;)
もう、考えるのはよそう(苦笑)。だんだん惨めになってくるわ。


そうなると、別の心配がないこともない。。。。
実は今住んでいるところは、実家や自分の通っていた中学からは少し離れたけれど、
まだ十分に同じ学区内で、この間、深夜徘徊した丁度半分の道程のところに、ヨシオの元実家がある。
今はもう、その場所には住んでいないのだそうだ。
ずっと前の同窓会で、たまさか耳にした情報によると、今は実家丸ごと、駅裏の辺りに引っ越したらしく
もう、ここら近辺にはいないらしい。
それが何よりもの救いの情報かもしれない。
ひょっとしたら、徘徊第2弾をかましてしまうかもしれない可能性を秘めているあたくしは
次に行くとしたら、彼の家。多分、そうなる。
全てをリセットして、もう1回やり直すんだという強い思いが、あたくしの中にあるとするならば
多分、そのくらいのことはやっちゃうかもしれない。


しかし、ヨシオに会ったところで、今さらあたくしは何も思わない。
だから、意識が飛んでいる間にも、彼の家(前の実家)は無視して、一心不乱に
シンのところを目指したのかもしれない。


15のあたくしは、ヨシオの家に行った事はあっても、シンのところへは行った事がなかった。
ヨシオと一緒に勉強をした覚えはあるが、シンとはない。
ヨシオが家の近くまで送ってくれたことはあっても、シンはなかった。

本当は全部、シンと一緒にしたかったことばかりなのに、実は何一つ、
彼との「特別な」思い出が残っていない。・・・・空白の初恋。
あたくしが片思いをしていた時はよかった。少しのことで一喜一憂しているだけで幸せだったから。
ただ、思いを伝えてからは、アイコンタクトが頻繁になる以外は、あたくしに布石を残してくれなかった。

それを代理で埋めていてくれたのが、ヨシオだったかもしれない。
一緒に出かけるのも、帰りを送ってくれるのも、ハグも、キスも、彼が全部、肩代わりした。
そうしてくれと頼んだわけじゃない。
前に、ここのどこかのページにも書いたと思うけれど、彼にもそういう思いがなかったら
そうはならなかったはずだと、ぷよ2も自信満々に言い切っていることだし。


シンは悪くない。ヨシオも悪くない。
悪いのは・・・・弱くって、フラフラしていたあたくしなんだ。


これら一関連の後に、いじめが待っていたが、今回のフラッシュバックにそれらは一切関ってこなかった。
どうやらあたくしは、本当の部分に触れかかっていて、自らが持っていた諸悪の根源に
気付き始めて、それを訂正しようと躍起になっているだけなのかもしれない。


シンに会えたからといって、ヨシオと和解したからといって、
何かが変わるわけじゃないんだ。


1989年の12月2日。
忘れもしないよ。
彼が炬燵の中で、あたくしを抱き寄せて、口づけた後、ニッコリと微笑んで、強く抱きしめたこと。
そうして欲しかった相手は他にいたけど、あたくしにはその時、そうしてくれる人が必要だったんだ。
彼はその後、もう真っ暗になってしまった国道を自転車でひた走り、あたくしを家まで送ってくれたが
あたくしは、胸が締め付けられるような、とても大それた事をしてしまったような気がして、
その日の夜は、眠れなかったんだ。

いつか、誰かと体を交わすようになったり、キスをすることが日常になったりした時、
この思い出もきっと薄らいでいくんだろうな・・・・そう感じていた頃もあった。
しかし薄らぐどころか、あれが本当に「特別」になってしまって、あたくしは参っている。
あんなにも素直な気持ちをぶつけられては、15のあたくしは、どう対処したものか
わからなくなってしまったのだから。


きっとここが人生のターニングポイントになるだろうな・・・・高校時代のあたくしは
自分のノートにそう書き記している。
10年もすれば、もっと大きな大きな出来事に見舞われて、コレを凌駕するターニングポイントが
出現するに違いないと願って書いたものだったが、ある意味で、どんな激しい褥より
この無垢な口づけがあたくしを変えてしまった・・・・そうとしても過言ではない。

↑涙が出たよ。。。。

逆行健忘とはいえ、トリップして、恋をしていた頃に戻ってしまったあたくしだというのに・・・・
それすらも全て抱えてこの人は生きていこうとしていてくれるのかなぁ・・・・。
あたくしにはもったいなさすぎるよ。
でも、見放さないで、きちんと対峙してくれているということは、
あたくしがこの人のことを、幸せにしていかないといけないんだなぁ・・・・そういうふうにも思った。

あさみ


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