2003年05月01日(木)
最低だ・・・・あたし。


目の前に1枚のハガキがある。


自分の名前や住所や何やらを書いて投函すれば、
これがオーディション用紙になる。


あたくしがあれだけ拒み続けてきた、市民劇団系寄せ集めミュージカル。
稽古場も本番の小屋は別だけど、自宅から自転車で数分の場所だ。


一瞬、心が揺らいだ。
「やってみようかな・・・・。」


舞台にもう何年も立っていない。
自分の意識の中では、より高いクォリティーを目指してはいるけれど、
果たして感覚や身体がそれについていける状態なのかどうか、
それすらもわからない。
だったら、半年以上かけて稽古するこの企画に参加してみて、
身体を客に曝してみてもいいんじゃないか?

ついこの間も、伊東先生に

「地元でも、何かしらの活動ができるはずだろう?
 やりなさい。 存分にやりなさい!!」


と、言われたばかりだろう?


何を迷っているんだ?


どうして、飛びつこうとしないんだ?






・・・・最低だ、あたくし。
本当は、芝居がやりたくてやりたくて仕方がないくせに、
失敗するのが怖いんだ。
途中でぶっ倒れたり、リタイアして、今度こそ本当に復帰の道を絶たれてしまうのが怖いんだ。


この場所で、芝居の薀蓄をたれて、何とかその場しのぎをしているけれど、
役者としての本当の役割を全然果たしていないのだ。
だから、怖がってるんだ・・・・。


ホントに、最低なあたくし・・・・。
本当は、誰にも内緒にしていようと思ったのだけど、
この情報を新聞でゲットして、しばらくして、自室で胸がいきなり苦しくなって
発作が出そうになった。
だから、その日の夜、ぷよ2に相談した。

「やってみるべきだよ!」

と言ってくれるのを知っていて、わざとあたくしは彼に相談したのだ。
案の定、彼はあたくしの思っている通りのことを言った。
まだ、葉書は書いていない。締め切りまであと2週間ある。
そして・・・・

↑まだ送ってもいないのに、いろんなことが脳裏を巡る。

ずっと前に、名古屋の事務所のオーディションを受けたのだけど、
あたくしは即戦力にはならないと見做された記憶が甦る。
本当にあたくしは即戦力にならないとでもいうのだろうか・・・・?
あれだけの経験を積み、勉強だってトレーニングだってしてきた。
ただ、一時的に燃料切れを起こしただけで、あたくしはそういうふうに見られてしまうのだろうか?

まだ、この定員の中に入れたわけでもないのに・・・・
そしてオーディションを受ける資格も取得していないのに・・・・
あたくしはどうしてこんなにも不安がるのだろう・・・・?


最低だ、あたくしって・・・・。

あさみ


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