2003年04月24日(木)
新しい真実が私を「女性」にした 〜病気とSEX〜


最初に告知しておかねばなりません。
今回、ここには少し性的描写が含まれてしまうかもしれません。
ですが、あたくし本人といたしましては、これは決して読者票を集めるために
狙って、淫靡な表現や好奇心を煽るように書いた物ではなく
自分の病気や、自分と向き合うために、感じたことを書いたものです。
ですので、不愉快だと思う人は、この先を読まずにウィンドを閉じてください。
ただ、男性・女性、両方に色々な価値観で、本日分の文章を捉えてくだされば、
あたくしもとても嬉しいです。

これは・・・・あたくしが10年以上かけて、やっと見つけ出した
ひとつの「真実」のかたちです。




「ぶらり旅」シリーズで、色々なことを書いてきましたが、
あたくしはあの旅で、実は大収穫をしていました。
それを今まで、別に切り取って、とっておいたのは、
やはり、旅行記という流れでこのことを「垂れ流しにしてはいけないな・・・・」という気持ちと、
「読みたくもないものを読んでしまって、気分を害した。」という人がいてはならない
という気持ちがあって、わざと別枠に設けたわけです。

本題に入りましょう。

あの旅の、1日目のホテルで、あたくしが発作を出してしまったというのは、
あのシリーズを読んで頂ければすぐにわかることと思いますが、
あたくしの発作のトリガーが、SEXと深い関係があるというのが挙げられます。
実をいうと、ここ数ヶ月、ステディがちゃんといるにも拘らず、
発作が怖くて、「やりなくない( ̄^ ̄)」の一点張りでここまで通してきたのです。
性交渉をもてば、それが原因であの暗黒ヤロウが出現する可能性も高く、
それは即ち、あたくしから体力や精神力を根こそぎ奪っていくことに通ずるからです。
「外性器の状態があまり思わしくないから・・・・」
「薬の副作用で性欲そのものが減退しているから・・・・」
「生理だから・・・・」
それはもう、ありとあらゆる理由をつけて、SEXから逃げ回っていました。
ステディであるぷよ2は、あたくしがこのように主張すれば、絶対に無理なことはしないと
あたくし自身もわかっていたので、それに甘えているフシがあったとも言えます。
ですが、同じホテルの同じ部屋で、ベッドも同じで・・・・「いたさない」というのは、
これもどうかと思って、挑戦するにはしてみたのです。
・・・・あんまり気乗りしないにも拘らず。

案の定、発作は出て、酷い頭痛に過喚起、無呼吸状態・・・・果ては意識も途切れ途切れで、
その日の夜のことはあまり覚えてはいません。

次の日の朝食をとりながら、彼に聞いたところ、
大した暴力みたいなものはなかったものの、相手の体をバシバシ叩いたり、
首を絞めるようなことはしたみたいです。

ですが、彼の体は元々鍛えられているので、あたくしごときがバシバシ叩こうとも、
首を絞めにかかろうとも、暗黒ヤロウのへばった力くらいではびくともしなくて、
彼も、なすがままにさせておいてくれたのだそうです。
無意識のうちに用意しておいた薬を飲むや否や、爆睡状態に入ったらしく、
それ以後は何もしなかったみたいですが、
覚えていないことを自分がしたとなると、これほど気持ち悪い事はありません。
ましてや、SEXの度にこんなことが起きるのだから、無意識とはいえ余分な体力を使っているわけで
あたくし本体の身体が、こんな状態で持ち堪えるわけなどないのです。


SEXそのものを、あたくし自身がどう捉えていたかを真剣に考えてみることにしてみました。


振り返ると、今のステディを併せて、あたくしは初体験から15人の男性と性交渉をもちました。
その半分以上が、その日限りでバイバイの人。
残された半分の中で、ステディだった人はまた半分。
残りの人はというと、あたくしが自分の精神安定剤の代替品として、
「女性を取り戻さなければ・・・・」と躍起になって作った、SEXフレンドたちです。
遊ばれて・・・・というのではなく、どちらかというと、こっちから誘いをかけて、
長く付き合える本当の「男友達」の中で、抱いてくれる人・・・・というのがSEXフレンドでした。

芝居が重なって忙しい日々を送っていた毎日。
ステディを作る余裕もなく、とにかく自分の好きなことに没頭していた日々を送っていたあたくしは、
ある日、演出のダメ出しを聞いて、ふと我に返り、そして思ったのです。

「このままじゃ、『オンナ』が足りなくなる・・・・。」

「女性」を演じなければならないというのが、最低条件なのに、
「女性」のコアの部分を忘れかけようとしている・・・・これはかなりヤバいことではなかろうか?
それを取り戻すためには、どうすればいいんだろう・・・・?
と、考えた時に、あたくしの頭の中に浮かんだのは、SEXでした。
性交渉をもてば、何らかの形で・・・・たとえインスタントでも自分の中にあるはずの
「女性」が甦ってくるかもしれない。
その可能性に賭けて、あたくしは馴染みのSEXフレンドに電話をかけて
一晩相手をしてもらうなどして、例えば、駅でお父さんたちが栄養剤をゴクゴク飲むような感覚で
自分を奮起させていたのだと思います。

後に、別の芝居であたくしが稽古に少しだけ遅刻した理由を演出家に見抜かれてしまった時、
その演出家は、こんなことを言いました。

「まぁな・・・・女優として間違ったコトをしているわけじゃない。
極々、当たり前のことだから、今回の遅刻は仕方がないことにしよう。」


普通の会社勤めだったら、男と寝ていたことが理由で遅刻しようものなら、
即刻、厳罰処分になるでしょう。もしくは、嘘を見抜かれないように、
上手に言い訳する術を磨かなければならないところです。
ですが、あたくしの場合、稽古場に入った途端に、遅刻の理由をズバリと言い当てられ、
情状酌量の余地がないわけでもないから無罪放免にしてやろうという、演出家の粋な計らいで、
とんでもない「勘違い」みたいなものを発生させてしまう原因にもなったのです。

・・・・嗚呼、やっぱり。あたくしには明らかに「オンナ」が足りなくなっていて、
それを満たして帰ってきたのを、演出家は見抜いていたのだ。

どえらい勘違いです。ですが、物理的にはある意味で「真実」なのです。
性交渉をもって、それなりに女性ホルモンの分泌が活発になれば、
肌のツヤとか化粧のノリとかも良くなり、果ては、仕草の一つ一つまで女性らしくなるというのは
嘘のような本当の話なのです。




さて。話は旅行の2日目の夜に飛びます。
前の夜、あんな目に遭ったのだから、怖くないわけがありません。
発作が出て、頭痛やら吐き気やら過喚起やらで苦しむのはもう沢山です。
ですが、この日は食であるとか、観光であるとか、色々な意味で満たされていて、
身体は疲れていたけれど、精神的にとてもリラックスできていた状態だったのです。
チェックインしたホテルも、とても清潔な感じで、お風呂もゆったりしているし、
とかく、あたくしを追い詰めるものなど何もなかったのです。


リヴェンジ・・・・というわけではありませんが、この日、あたくしの方から誘いました。
彼は、言いました。

「無理だったら、しなくてもいいんだよ。」

どこまでも、あたくし中心で考えてくれているのは嬉しかったけれど、
彼も男です。やりたくないわけがないのです。
ましてや、数ヶ月も拒否し続けられて、
やっとこの旅行で2人きりの時間を十分に持つチャンスを掴み、
出来ることなら、一晩中でも・・・・というのが本心だと、本人も言っていました。
と、彼は面白い提案をしてくれました。

「あさみはまだ、中でイッたことないんだよね?
じゃあ、中でイく練習をしてみようよ♪」


・・・・そう。お恥ずかしい話、
あたくしはまだ、膣内での刺激でオルガズムを感じたことがなかったのです。
女性にはそれぞれ個人差はあれど、必ず「Gスポット」という箇所が存在していて、
それを刺激されることにより、快感を得られるシステムになっているのです。
・・・・が。
あたくしは、まだその「快感」を知らないままだったのです。
オルガズムそのものは、外性器への刺激により、幾度となく経験していますが、
内側と外側では、その性質が全く異なるのだそうで、
あたくしの場合、内側での「快感」はまだ未知の領域だったのです。


彼は、あたくしの身体をゆっくりと触れながら、指をヴァギナに挿入して、中をゆっくりと
マッサージするようにほぐし始めました。
今までも、こうして膣内を探られるようなことはされましたが、
外性器が擦れる感じがして、痛くて、途中でやめてもらっていたのです。

しかし、この日は違いました。
ゆっくりと時間をかけて、あたくしは解きほぐされていったのです。
彼もあたくしに確認を取ったり、色々と教えてくれるのです。

「ほら、ここが子宮孔なんだよ。わかる?」

「ここに襞のようなものがあってね。
ここに当たらないと、気持ち良くはならないみたいなんだけど・・・・わかる?」


自分の体のことなのに、全然知りませんでした。
男性は、目に見えるところに自分の性器がついているし、
マスターベーションをする際でも、自分の性器が微妙に変化していくのを
目で見て確認できるわけですから、その日その日のコンディションも掴みやすいでしょうが、
女性はまた違います。
外性器にしろ、内性器にしろ、自分の目では確認しにくく、形状の変化は愚か、
元々どんなふうになっているのかを知らない人も多いんじゃないんでしょうか?
それこそ、妊娠・出産の経験がある方でないと、実際の仕組みがどういうふうになっているのか
自覚するには相当時間がかかると思われます。

それに、男性同様、形状には千差万別の個人差があって、A子さんはここが気持ちいいと思っても、
それが必ずしもB子さんにも当てはまるわけではないというので、
ステディやダンナ様などに、自分の身体を良く知ってもらう必要があるんだと思いました。
そのうち・・・・

「あ・・・・イったみたいだよ。わかるかな? 中が痙攣しているみたいなんだ。」

「え・・・・? 全然わかんない・・・・。」

「どんな感じ? 気分悪かったら、やめるけどどうする?」

「いつものと違う感じ。気分が悪いのとは違うけど、何だか実感がないわ。」

「慣れてないからかもしれないよ。」

「う〜ん・・・・何て言うのかな、こう・・・・『イききれてない』って感じ。」

「あぁ、そうかもね。いつもみたいに抜ける感じはしないかもしれない。」

「・・・・何かが邪魔してる感じがする。」

「ふむ・・・・もう少し続けてみてもいいかな? 痛くはない?」

「うん、大丈夫。」



2回目の波はすぐにやってきたらしく、彼はすぐにそれを教えてくれました。
けれど、あたくしにはまだ実感に乏しくて、
本当にそれが、女性にとってのエクスタシーなのかどうか、疑わしかったのです。
たまに会話を交わしながら、彼は根気よく続けてくれていました。
いつか、わかる時が来るかもしれない・・・・多分、そう願ってのことだと思います。
やがて、4回目、5回目と波を迎える度に、
あたくしの身体にも自覚できるほどの微妙な変化が出始めました。
暑くはないのだけれど、うっすらと汗ばんできたり、
自分の身体の中に熱をもった何かがいる感じがしました。

「何か・・・・いつもとは違うんだけど、すごく気持ちいいのかもしれない・・・・」

「痛くない? 大丈夫?」

「うん、痛くない。全然平気。」

「あのね、いつも外でイっている時はね、今触っているところが
すごく収縮するんだよ。だからここに当たると今まで痛かったんだと思う。
だけどね、今はすごく柔らかくなってて、それこそ今までと全然違うよ。」


「そうかぁ・・・・そうなんだぁ。」

「試しに入れてみてもいい? 痛かったらすぐにやめるから。」

「うん、いいよ。」



かくして、ここからやっと本当のSEXに突入したわけなんですけれど・・・・。
下世話な話、今までと全く感覚が違うのです。あたくしが今まで痛がるので避けていた部分を
彼が刺激しても、逆にあたくしはとてもいい気持ちで、リラックスできているのです。
不思議な気持ちでした。
それに、今まで、SEXをしても汗ひとつかかなかったあたくしが、うっすらと汗ばんでいるのです。

彼が射精を終えて、こんなことを言いました。

「いつもと表情まで違ってたよ。それに、いつもは痛がる部分に当たっても、
気持ち良さそうにしてた・・・・気持ち、良かった?」


「まだね・・・・正直言うとよくわからないんだけど、いつもとは全然違うよ。
気持ちいいのかどうかもわからないんだけど、気分いい。」


「そうかぁ・・・・よかったぁ!」



気分が良いと言わしめるには、別の理由もあったのです。
いつも、SEXが終わってから、彼が吸うマルボロの匂いがあたくしはどうしても好きになれず、
それで気分を害してしまうこともあったくらいなのに、この日だけは、
大嫌いだったその煙草の匂いも気にならないくらいに、自分がとてもリラックスしているのです。
そして、いつもは終わると、それこそ精も根も尽き果てて、「バッタリ」と
身動きひとつ取れないのが常だったのに、
この日は逆に身体が軽くて、飲み物や自分の煙草にも自分で手を伸ばせるだけの余裕があり、
且つ、すぐに立って歩くこともできたのです。
この「バッタリ」の間に、フラッシュバックやらバッドトリップやらが連鎖反応のようにして起き、
挙句は記憶さえなくなってしまっていたあたくしとしては、これはすごい快挙で、
正に、新しい発見だったのです。


身体的反射として、あたくしの陰部はその後もずっと濡れっぱなしの状態になっていたわけですが、
それすらも、別に気にならないくらいでした。
あたくしは、思わず本音を漏らしました。

「ちょっと・・・・遅咲きだよね、あたし。」

「一生知らないままでいる人もいるんだよ。
でも、そういうのも寂しいから、遅くても体験できてよかったじゃない♪」


自分のことのように喜んでくれている彼のこの言葉を聞いて、あたくしは涙が出る思いでした。


15人もの男と寝てきて・・・・あたくしって一体、今まで何してきたんだろうって
それこそ泣き出したい気持ちになりました。
ある意味で、すごく情けなくも感じました。
何の為のSEXだったのだろう・・・・この身体は何の為にあったのだろうと
それを考えると、自分が如何に愚かなことを重ね続けてきたのか、
省みても限りないほどです。
でも、あたくしの本当の部分を見つけ出してくれる人に巡りあえたことは、率直に喜ぶべきだと思いました。
SEXの話というのはとかく淫靡な感じになりがちだけど、
あたくしにとってはそういうのではなく、寧ろ、今行なっている「自分探し」にはとても重要なことで、
目を逸らしてはいけないのだという事を改めて知らされた思いがします。
自分のステディが、一所懸命にあたくしの色んなところを真摯に見ようとしてくれる・・・・
その姿勢やバロメーターみたいなものを、あたしもきちんと受けとめなきゃダメだなぁと
この年になって本気で考えさせられました。
今までは、役作りとか単なる精神安定剤の代用みたいにしてSEXを重ね続けてきたけれど、
そんな生活の中で、きっと本来の意味を見失ってたんだなぁ・・・・と改めて反省しました。


オーアエは、もっとあの暗黒ヤロウを表に引きずり出してやるべきだと言いますが、
それだとあたくしの身体がもちません( ̄∇ ̄;)
とっても疲れるのです。
SEXを怖がって、わざと封印することで発作から逃れてきたあたくし・・・・。
実際に、SEXがらみで怖い思いは何度もしました。
それを払拭するために、男性を遠ざける代わりに「怖くないSEX」を探すため、
あたくしは15人もの男性と性交渉を重ねたのです。
男性恐怖症よりはマシ・・・・そんな思いで。
しかし、現実。そういう歪みの中からゆっくりと病巣は広がり、とうとう、ステディとのSEXすら、
意識をふっ飛ばしてでも拒否するような有様になってしまっていたというわけです。


今回のこの旅で、あたくしはやっと「怖くないSEX」を見つけることができました。
これもひとえに、ステディであるぷよ2のおかげだと思っています。
今までも、最低限、自分の好きな人を選んで、性交渉を重ねてきたつもりでしたが、
あたくしのことを最優先に考えて、精神的にも肉体的にもここまできちんと見つめてくれた人は
多分、初めてだと思います。


このことを、ユリ姐にもメールで報告しました。
正直、ヒクんじゃないかと心配していました(笑)。
でも彼女は、あたくしが感じたことを全て受け止めたうえで

「良かったじゃない♪」

と言ってくれました。

「例えば、夫婦になるにせよそうじゃないにせよ、
そういう部分での相性はバカにできないんだよ。
実際に、SEXが合わないからって離婚した友達、あたしも何人も知ってるし。
それにね、どうしようもないダンナと結婚して、周囲も離婚を勧めてるのに
どうしても別れない夫婦がいてね・・・・理由を聞いてみたら、
身体の相性が抜群に良かったんだって。
夕雅は本当にいい人に恵まれたんだよ。身体の相性も精神的な相性もいいなら、
本当に言うことないじゃない♪ すごい幸せなことだよ!!」


子供を産んだ人の意見というのは貴重です(笑)。
オクテで有名だったユリ姐 にここまで言わしめるのだから、
多分、彼女の言っていることは「真実」そのものなのでしょう。


あたくしはまだ、闘わなくてはならないものが沢山あるので、結婚も出産も当分先の話になるでしょう。
ですが、発作の出ない「怖くないSEX」を見つけたことによって、
あたくしも幾らか変化を来たすかもしれません。
それが病気と向き合うのに際し、有効な突破口になるかどうかはまだわかりませんが、
ヒーリングという形で、あたくしに寄り添ってくれる「何か」になれば、
きっとあたくしも救われていくのだと思いました。

↑もう、怖くないです。

あさみ


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