2012年02月22日(水) |
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 |
9.11同時多発テロで父を亡くした少年オスカー(トーマス・ホーン)は、父(トム・ハンクス)の突然の死を受け入れられずに日々を過ごしていた。 そんなある日、彼は父の部屋のクローゼットで、封筒の中に1本の“鍵”を見つける。 この鍵は父が残したメッセージかも知れない。 心配する母(サンドラ・ブロック)をよそに、オスカーはその鍵の謎を探しに、ニューヨークの街へと飛び出した。。。
私が今1番好きな監督。 スティーヴン・ダルドリー。 期待以上のデキ! お見事! 素晴らしい作品でした。
予告を見た時、トーマス・ホーンくんは「どことなく(リトルダンサー当時の)ジェイミー・ベルくんを彷彿とさせる雰囲気だなぁ」と思っていたけど、孤独感や悔しさを表す演技や眼差しがどことなく似ていた。
(撮影時)13歳の少年の子供っぽさとみずみずしさと屈託さと、全部の魅力を全部スクリーンにおさめていたように思います。
見る前、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ってどういう意味なんだろう?と思っていたけど、私は、6番目の留守番電話のシーンに登場する電話のベルの音のことじゃないかな?と解釈しました。
オスカーのすぐそばに電話があって、けたたましく鳴っている電話。 その電話が意味するモノ(コト)を、オスカーは全部分かっているけど、どちらにも行動がとれない気持ち。
ただただ、電話のベルだけが「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」その事実だけ。 その状況だけを説明する言葉が、「事実」ということ。
あの場面は、トーマスくんも、間借り人役のマックス・フォン・シドーも迫真の演技でした。
9.11で父親を亡くした話しということで、もう少し「お涙頂戴」的な、ひたすら悲劇や悲しみを描いた作品かと思っていたけれど、オスカーの行動力や祖母と間借り人との交流など、本当に上手く出来たストーリーでした。
ラストシーンは、未来に向かって跳び出すオスカーかな。
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