2008年10月14日(火) |
『私がクマにキレた理由』 |
大学を卒業したものの、人生の方向性を決められないアニー(スカーレット・ヨハンソン)。 就職活動も思うように行かず、公園で途方に暮れていた彼女は、1人の少年を交通事故から救う。 少年の母親ミセスX(ローラ・リニー)に名前を聞かれ「アニー」と答えたところ、彼女は「ナニー(子守り兼教育係)」とカン違い。 こうしてひょんなことからX家の“ナニー”となったアニーは、5歳の息子グレイヤーに振り回されながら、超高級アパートに暮らすX家の生活を観察し始める。。。
アッパー・イーストの奥様ローラ・リニーと、ニュージャージーの奥様ドナ・マーフィー。 2人の母親が凄く良かった。
ローラ・リニーは、どちらかというと地味な顔立ちだけど、『ラブ・アクチチュアリー』みたいなコミカル役柄もイケるし、先日見た『痛いほど君が好きなのに』のような母親役もイケるし、良い女優さんだよねー。
今作では、高級住宅地に住む「いかにも」な母親を好演。 実際のアッパー・イーストサイドの住民は、こんな暮らしをしている人は一部なのかもしれないし、例え億万長者の奥様でも、全員が全員、お手伝いさんやベビーシッターをイビってるなんて事はないでしょう。 それは分かっているけど、「いかにも」な雰囲気はとっても分かりやすく、子供との関係&夫との関係に葛藤する、終始“微笑まない”演技は見事でした。
そして、アニーの母親役を演じたトニー賞女優ドナ・マーフィー。 (ミュージカル界では超有名な女優さんです) 看護婦さんをしながら、女で1つでアニーを大学まで出し、娘の将来を願う普通のお母さん。
アニーは、X家のナニーとして働いていることを、ずっとお母さんに内緒にしています。 「金融関係に就職した」と嘘をついて、マンハッタンに出てきたわけですが、まさか、住み込みのベビーシッターをしているとは言えず…電話でも、母親の訪問でもごまかしています。 しかし、あるトラブルで、どうしてもお母さんの力が必要になり、ついに真実を告白して、X家にお母さんがやってきます。 その時のやりとりシーンが印象的だった。 ドナ・マーフィーの出番は少ないけど、存在感があってとっても良かったです。
“ナニー”役のスカーレット・ヨハンソンは、いわるゆ「自分探し」をする女の子。 将来の夢はなんとなくあるような気もするけど、イマイチ就職活動にも身が入らない…大学を卒業して「とりあえずバイト」のような役柄です。
X家のナニーとしてしっかりとした働き振りだったけど、肝心な「子守の相手」グレイガー少年との関係・絆の部分があまり上手く描かれていない展開で、それだけが残念でした。
♪BGM♪〜『My Song』by:Keith Jarrett Quartet
<<昨日は『幸せの1ページ』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『P,Sアイラブユー』
|