高校生のみすず(宮崎あおい)は、子供の頃母親が兄:亮(宮崎将)を連れていなくなり、親戚の家に居候中。 ある放課後、みすずはとある場所に足を運んでいた。 目の前には“B”というネオン看板。 みすずの手に握られたマッチの名と同じだ。 数日前、兄が突然現れ手渡したマッチだった。 店内に進むと、彼らはいた。 兄の亮、女優ユカ、浪人生タケシ、肉体派テツ、お調子者ヤス、そして東大生の 岸(小出恵介)。 仲間に加わったみすずの生活は少しずつ変化していく。 そして岸に対して生まれた恋心。 そんなある日、岸がみすずに驚くべき相談を持ちかける。。。
1975年生まれの私にとって、60年代というのは1番未知の世界かもしれません。 「戦後」でもないし、自分の生まれた年代に近いわけでもないし、本やテレビで学生運動の風景を眺めても、あんまり頭に入らないというか…「へぇ〜」というよりも「ふ〜ん」って感じ。
3億円事件は、「そうゆう凄い事件があって、犯人は捕まっていない」という事は知っていたけれど、それ止まり。 事件だけを純粋に追った映画だったとしても興味を持ったと思うけど、今作の基本にあるのは恋愛物語という事で、とっても興味深く見れました。
「空想劇」とか「ファンタジー」と言われればそれまでだけど、私は、この物語も「現実的にありかな」と感じます。 どう感じるかは、見た人それぞれだし、当時をリアルタイムで知ってる人からしたら「絶対にこんなのありえない」と思うかもしれないけど、「真実かも…」と思った人の感情を否定しないで欲しい。
大金を盗む事が、安易でない事は重々承知。 簡単に順調に実行できるなんて思ってない。 でも、現実的に未だに未解決な事件なんだから、何を信じても良いと思うんだよね。
劇中のシーンでは、犯行計画を立てる時計の秒針と、当日の雨音が非常に印象的でした。
みすずを演じた宮崎あおいちゃんですが、実は私、彼女の演技って初めて見ました。 『害虫』や『NANA』も見てないので…。 『ユリイカ』の頃の(カンヌに行ったニュース記事の)可愛い姿のイメージが強いけど、成長した今も本当に可愛らしかった。 セリフが少ない役を見事に演じ、(薄暗い映像が多いけど)彼女の演技は光っていたと思います。
ラストの号泣シーンに私も涙…。 切ない…。 みすずと岸の恋は、これで良かったんだと思います…切ないけど…。 完結しない方がずっと相手を想えるし、相手も想ってくれているよ…きっとね。
劇中の主人公たちは、今の私よりずっと年下だけど、ずっと大人びて感じた。 もちろん、「大人ぶって」いる面も大いにあるとは思うけど、なんであんなに冷静に達観してるんだろうなぁ…。 私も少しは見習いたいものだ。
若い頃は、「なんにでもなれる」という根拠の無い自信があるものだけど、そうゆう隙さえも与えない時代だったのかなぁ…。 私を含め、今の若者にはチョットありえない、あのアングラな空気が少し羨ましくもあります。
元ちとせさんのエンディングテーマを含め、雰囲気や切ない恋、宮崎あおいちゃんの存在、、、カナリ私好みの作品でした。
私は、「原作を読んだら映像は見ない」派だけど、逆はあり。 映画を見て気に入ったら、より深く描かれている原作も読んでみる。 『初恋』図書館で予約してきました。
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トニー賞…『ジャージー・ボーイズ』とっちゃったねぇ〜。
この演目は、私がNYに行った昨年11月にちょうど開幕したばかりの作品。 私が見た『ヘアスプレー』と『ジャージー・ボーイズ』は、道を挟んでお向かい同士の劇場なんです。
『ヘアスプレー』を見るために劇場が開くのを並んでいた時、後ろにいた2組の外人夫婦の御主人が(お向かいの列を指しながら)「けっ、ジャージー・ボーイズなんて、よく見るよなぁ」みたいな事を言ってたんです。 (英語よく分からないけど、そうゆうニュアンスの事を言っていた) あのオヤジ、絶対今ごろ見に行ってるだろうな(笑)。
私が帰国した後に(ちょうど入れ替えで)NY行った友達がいるんだけど、友人が滞在していた12月には、「ジャージー・ボーイズが良いって評判だよ」とメールに書いてあったから、評判は本物だったって事だねぇ〜。
昨今、1人の(1グループの)アーティスト曲で構成されるミュージカルが流行で、「カタログミュージカル」とか「ジュークボックスミュージカル」とか呼ばれてるけど、『マンマミーア!』や『ムーヴィンアウト』のヒット作もある中、ジョン・レノンやビーチボーイズ楽曲の演目は大コケ…。 『ジャージー・ボーイズ』が新風になるか?!
ちなみに…フォーシーズンズというグループの楽曲で構成されている演目です。 (♪シェ〜リ〜 シェリベイビ〜♪←って曲、みんな知ってるよね?) それでもって、私も今、サントラを取り寄せ中だったりします♪
♪BGM〜『Nat King Cole At The Moveis』
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