2006年03月25日(土) |
『ホテル・ルワンダ』 |
フツ族とツチ族の間で続いていた内戦が終息、和平協定が結ばれようとしていた1994年、アフリカ大陸ルワンダの首都キガリ。 外資系高級ホテル、ミル・コリンの支配人ポール(ドン・チードル)は、近くフツ族の民兵によるツチ族の虐殺が始まるという噂を耳にする。 やがてフツ族大統領暗殺の報道がなされ、フツ族が武器を片手にツチ族を襲撃し始めた。 フツ族のポールは、ツチ族の妻・タティアナと息子たち、そして隣人たちを守るため、ホテルに匿う。。。
私だったら、多分ポールのような人にはなれないと思う。 「正義」という言葉で片付けるのは簡単だけど、行動しはじめたら途中で投げ出せないような問題だし、ちょっとやそっとじゃ出来ないことですね。 彼の信念は凄いです。
『ミュンヘン』の時に書いた感想と同じだけど、単一民族国家である日本人にとって、民族問題というのは、どうしても実感ができない。
劇中、外国人だけがホテルから退去する時、雨が降っていて、ホアキン・フェニックス演じるカメラマンと記者仲間がバスに乗り込む場面で、ホテルマンが傘をさしてあげました。 (ホテルマンが傘をさしてあげてたのは、この2人だけじゃなく、他の外国人にもやってたけど) そしたら、記者が「(自分たちだけ避難するのに傘を差し出されるなんて)恥ずかしいからやめてくれ」って言って、逃げるようにバスに乗り込んだ。
現実を目の当たりにしても何も出来ない悔しさが、このセリフにこめられていて、映画館でこの映画見ている自分も、ある意味「恥ずかしいからやめてくれ」と同じ状況なんじゃないかなぁと感じました。
このシーンは印象的だったな。
あと印象的だったのは、ポールがホテル内では必ずスーツにネクタイ姿で(必ず着替えていて、着替えのシーンも何度かあった)、彼にとって、あのホテルの制服が信念を貫く為の1つの鎧だったのかもしれないですね。 ポールだって怖いはず。 だから、鎧を着なきゃ闘えなかったんだと思う。
劇中、ホテルに避難した人々がポールの提案で、有力な知人友人に事態を知らせまくる「電話作戦」を行うシーンがあるんだけど、一緒に見た相方は、この電話作戦のチラシ(?)みたいなモノを当時、見た事があるそうな。
エンディングテーマの歌詞が、凄く心に残ってます。
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今日、地上派では『ER』9シーズンが最終回でした。
いつものシカゴカウンティ病院じゃなくて、今日は、ルカとカーターの全面アフリカ大陸コンゴの話。 コンゴがアフリカ大陸のどの位置にあるか知らなかった私は、地図帳で確認しながらテレビ見てました。
いやー、さすが『ER』。 『ホテル・ルワンダ』より、血みどろ血ダーダーだった…。 映画では心配していた血ダーダーシーンがあまりなくてホッとしたのに、マイマイ族の争いの話が出てきて、映画よりよっぽど残虐なシーンが多かったよ。
『ER』の中でも「民族同士の争いは絶えない」っていうセリフがあって、道端にしたいがゴロゴロ転がっているシーンが出ていた。
今日、ちょうど偶然にも映画とテレビでアフリカの話を見たけど、アフリカの内戦は、ずっと続いていることなんだなぁと改めて思いました。 地図を見ると、アフリカ大陸にはたくさんの国があるけど、この中で比較的平和な(外務省の渡航勧告が出てないような)国ってあるんだろうか…。
ルカがカーターに言ったセリフで良いセリフがあったなぁ(忘れちゃったけど、「アメリカ人の君には分からない〜」っていうようなセリフ)。 クロアチアの内戦で妻子を亡くしているルカが言うと、凄く重みがあった。 しっかし、ルカはモテモテだねぇ〜。
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ってかNHKさん、このまま続けて10シーズンも放送してくりゃ良いでしょ〜。 BSはこの4月から11シーズンスタートですか? だったら地上波でこのまま(半年空けずに)10シーズン放送してよー。
♪BGM〜『A Chorus Line』サントラ
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■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『クラッシュ』
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