2005年07月27日(水) |
『フライ、ダディ、フライ』+7月の読書 |
円満な家庭で幸せな生活を送っている鈴木一(堤真一)。 そんな鈴木の元に、ある日、娘の遥(星井七瀬)が殴られて入院したとの知らせが。 病院に向かった鈴木に、加害者の高校生・石原と教頭は威圧的な態度を見せる。 鈴木は刃物を隠し持って石原の高校に向かったつもりが、そこは隣の高校だった。 話を聞いたおちこぼれグループ達が、鈴木に1人の在日朝鮮人の高校生スンシン(岡田准一)を紹介する。 スンシンの下、家族の絆を再生しようと、次の日から鈴木は会社を休んで猛特訓を始めた。。。
簡単に言うと、堤氏演じる鈴木さんが、娘の仇を討とうと、とにかく「強くなる」努力をしていくお話。 そこに、岡田君演じるスンシンとの絆が深まるという流れです。
劇中、鈴木さんは、スンシンと仲間から「オッサン」と呼ばれていて、実際、まぎれもなく、超オッサンに見えたのが、私の中ではちょっと意外でした。 堤氏の今までのイメージでは、「一般的に見たらけっこうカッコイイ部類に入る役者さんだなぁ」という感じで、、、そりゃさすがに若者とは思ってなかったけれど、とてもとても「オッサン」などとは思った事もなかったので。 プロフィールを調べたら、1964年生まれとの事。 うーん、やっぱりオッサンなのかなぁ(笑)。
劇中の半分は、緑色のジャージ姿で登場してる堤氏。 オマケに所々、キティちゃんのリュックもしょってたり(笑)。 走ったり、跳んだり、登ったり…etc…着実に強くなっていく姿は、文字通りの熱演でした。
対する岡田君。 いや〜、惚れ惚れするほどステキでした☆ 「岡准って、こんなにかっこよかったんだ!」って感じで、堤氏との2ショットシーンでは、ほとんど岡田君ばかり見ていた私…ははは…。 家庭環境が複雑で、ちょっとツッぱった役どころなんだけど、物語が進むにつれ、段々、鈴木さんとの距離が縮んでいって、素直な気持ちを口に出していく姿は好演でした。 彼が登場したシーンの存在感が凄かった。
岡田君ファンにとっては、たまらないんじゃないかしら? 特別ファンでない私でも惹かれましたよ。 女の人は、きっとほぼ100%こうゆう意見だと思うので、男の人の感想が聞きたいなぁ。
あと、とっても良かったのが、、、鈴木さんが利用する最寄駅バス停で、バスを待つサラリーマンが5人登場するんだけど、この5人衆が最高にイイ味出してます。 『Shall we ダンス?』で役所氏と一緒にレッスンを受けていた、田口氏と徳井氏が5人の中心人物。 そして、バスの運転手さんは、「ぬっくん」事、温水氏です。 このバスの集団、面白いよー。
お話の中核に進むまでがカナリ強引ではあるけれど、熱くなってジーンとくる作品でした。 唯一、難点は、ちょっと時間が長すぎたこと。 もう少し凝縮してくれたら言うことなしでした。
『宇宙戦争』も早々に見てしまって、『スターウォーズ』は興味なし、『皇帝ペンギン』は浜松で上映してない、『アルフィー』などミニシアター系はもってのほか、、、ダンスレッスンの前に時間があったので、フラッと見に行った映画でしたが、「一生懸命」という言葉がピッタリの作品で楽しかったです。
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7月の読書まとめ。
・『明日の記憶』(荻原浩 著)★★★★☆ 若年性アルツハイマーのお話。 読んでいる途中から自分までボケてきてしまう物語でした。
・『さまよう刃』(東野圭吾 著)★★★★☆ 超怖かったけど、夢中になって読めた。
・『となり町戦争』(三崎亜記 著)★☆☆☆☆ これ、今回の直木賞にノミネートされましたね。 しかし、私としては一体全体どこが良いのか全く分からないまま終わった。
・『日本軍の毒ガス兵器』(松野誠也 著)★★★☆☆
・『美女に幸あり』(林真理子 著)★★★☆☆
・『泳いで帰れ』(奥田英朗 著)★★★★★ 直木賞受賞後、人気作家となった奥田氏のアテネオリンピックエッセイ。 オリンピックの熱い感動がよみがえってくるし、面白かった。
・『優しい音楽』(瀬尾まいこ 著)★★☆☆☆
・『駆けこみ交番』(乃南アサ 著)★★★★★ 『ボクの町』の続編。
・『ユージニア』(恩田陸 著)★★☆☆☆ 登場人物リレー式の、こうゆう進行の仕様って最近流行なのかしらね? 嫌いじゃないけど、内容がけっこう陰気臭くてイマイチでした。
・『ルパンの消息』(横山秀夫 著)★★★★★ 横山氏、幻の処女作、ついに発刊! 図書館で早々に順番が廻ってきて一気に読んだ。 長編で読み応えがあり面白かったです。
・『夏の魔法』(本岡類 著)★★★★★ CDのジャケ買いならぬ、表紙借りした一冊! 内容も本岡氏も全然知らずに借りたけど、とっても良い一冊でした! 今、私のイチオシ! 是非、夏の間にたくさんの人に読んでもらいたいなぁ〜。
・『暗いところで待ち合わせ』(乙一 著)★★★☆☆
・『ナラタージュ』(島本理生 著)★★★★★ 切ない! 悲恋モノを好む人にはたまらない作品だと思います。
♪BGM♪〜『Second Kiss』by:Bossanova Cassanova
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■感想予告■(映画見済・感想暫待)
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